テスラモデルSで長距離:東京-大阪 第3回 冬(ライブブログ)

再び急ぎの用事で、東京-大阪単純往復をモデルSで日帰り。冬の充電計画とライブブログをご紹介します。前々回は2014年11月前回は2015年9月と理想的な状況での移動だったのですが、今回は冬ということで、かなり勝手が異なります。本日は2016年1月12日、移動日は13日です。

テスラモデルSで長距離:東京-大阪 第3回 冬(ライブブログ)

目次

  1. 充電計画
  2. 往路:東京から大阪
  3. 復路:大阪から東京
  4. データ

充電計画

電気自動車で旅行する場合、春夏秋は特に大きく気にする必要はないのですが、冬には十分な計画が必要です。ガソリン車の場合エンジンがありますので、暖房はエアコンを使用せず、エンジンの余熱で暖房しており、暖房時も燃費の悪化はありません。実は、ガソリンエンジンはざっくりと言ってしまうと、ほぼフル加速時で車を走らせるエネルギーと同じくらいの量のエネルギーを熱として車外に捨てています。この熱を有効利用するわけです。
電気自動車のモーターやバッテリーも走行すると多少の熱を発生しますが、暖房できるほどの無駄がなく、PTCヒーターやエアコンに頼らざるを得ません。ヒーターは電気ストーブですからパワーを食いますし、ヒートポンプ式のエアコンは効率は良いとされていますが、やはり冷房より暖房のほうが圧倒的にパワーを食います。

冬の航続距離の減少についてはこちらの記事をご覧ください。モデルSは24%くらい電費が悪化することになっていますが、今回気温はせいぜい0℃止まりですし、最高気温は10℃程度と予測されていますので、もう少し余裕を切り詰めて17%にしたいと思います。モデルSの画面に表示される航続距離「標準値」はバッテリーの残量に比例しますので、走行する距離の2割増しの標準値を食う、と覚えておくと便利です。上の記事では、3割増しの数字を使っています。

では今回の計画です。
20160113_osaka_charge_plan
いつもは浜松SAで充電しているのに今回は一つ手前の静岡SAに早まっていますね!夏ならゆっくり行けば1回充電、速め(汗)に行っても2回充電で大阪に行けるのですが、冬なので余裕を見て3回充電休憩の計画を立てます。そのため、一回目の休憩を少し前倒ししました。今回は御在所SAで残が44.3kmの予測ですが、もし御在所SAの急速充電器が故障や使用中だった場合、次の土山SAまで余裕を持って到着できる計画にしています。

往路:東京から大阪

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0640 355km 出発します。
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0822 残133km 静岡SA到着。少し予定より早い代わりに電費がわずかに悪く、22kmマイナス!出発時10km少なかったので実質12kmマイナスです。最低気温は1℃でその影響と思われます。ここで朝食。
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0912 残306km 静岡SAを出発。
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1058 残89km 御在所SAに到着。
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スタバが急速充電器の目の前にあります。
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1131 残196km 御在所SAを出発。充電中に岡山ナンバーのリーフが来たので30分ぴったりで移動します。
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1321 残19km 大阪の現地到着!途中、草津PAで充電するつもりでしたが、充電器を発見できず。草津PA下りの口コミによるとガソリンスタンドの手前だったらしい?大型車がたくさん右側にも停めていて、見つからなかったので飛ばしました。ここから大阪スーパーチャージャーまでは32kmあるので、近くの日産で32 x 1.2 = 残39kmになるまでちょっとだけ充電すればOK!と思ったのですが、日産はお休み(充電器は利用可能)だとトイレがお借りできないので(汗、近くのジョーシンでちょっと補充+トイレ。ちょっと多めに充電してしまいました。

往路は走行距離526.8km、消費電力量116kWh、平均電費220Wh/kmとなりました。消費電力量というのは大阪まで来るのに使った電気の量で、昼間の電気代30円/kWhで計算するとだいたい3480円。ガソリン代換算でリッター100円とすると34.8lですから、ガソリン車だとすると15.1km/lとなります。また日本では電気自動車の電費をWh/kmではなくkm/kWhで表すことが多いのですが、それで計算すると4.55km/kWhとなります。冬の暖房分の電力量の余裕を20%くらい見ていましたが、実際には夏と比較して10%で済んだことになりますね。本日のオートエアコンの設定温度は23℃でシートヒーターも使用です。
トータルの運転時間は5時間18分、休憩兼充電時間は1時間23分、合計6時間41分。平均速度は休憩なしで99km/h、休憩込みで79km/hでした。

復路:大阪から東京

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1917 34km残 まずは大阪スーパーチャージャーで充電をスタートさせ、キタで夕食を食べます!
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2147 380km残 2014年の納車時は394km走行可能距離があったのですが、今は38,000km走行したので少し劣化して380km。約3.6%減少しています。大阪スーパーチャージャーを出発!
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0008 128km残 上郷SA到着。
IMAG0354メガメロンパンを発見。食べてみたくなる衝動に駆られますが、POPを見るとカロリー1600kCal!モデルSが9.3kmも走行できてしまいます(笑)
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0042 残237km 上郷SAを出発。ぎりぎり192km先の駿河湾沼津SAを目指します。
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0234 残23km 駿河湾沼津SAに到着!もう東京までは120kmを切る距離ですが、残165kmまで充電します。夜食タイム。
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0319 170km残 最後の充電を完了。フルーツトマトを買いました。ここには地元の野菜や海産物のスーパーっぽいのが入っていていつも寄り道してしまいます。駿河湾沼津SAを出発。
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0445 29km残 到着!復路は546.7km、消費電力量113.3kWh、平均電費207Wh/kmでした。復路トータルの運転時間は5時間39分、休憩兼充電時間は1時間19分、合計6時間58分。平均速度は休憩なしで96.8km/h、休憩込みで78.5km/hでした。お休みなさい!

データ

今回よりデータの形式を少し変更して、見やすくしてみました。
総括すると冬は平均100km/hで走行する限り大阪までは計80分の充電が必要ということになります。行きの静岡SAまでの区間だけ電費が毎回悪いのですが、今回はこの区間が一番気温が低かった(最低1℃)ことに加え、箱根で山を登って新東名でまた山を登るところに原因がありそうです。帰りは逆にこの区間はとても電費が良くなっています。今回の総走行距離は1073.5km、総消費電力は229.3kWh、総電費は214Wh/kmでした。2014年11月のときの総電費は200Wh/km、2015年9月のときは180Wh/kmでしたから、今回は夏に比べて7%-19%程度、電費が悪化したということになります。モデルSの場合、冬は実際に走行を予定している距離の、2-3割増しの標準値を計画しておくというのはおおよそ当たっています。200km走行予定なら、モデルSの航続距離は240-260km分必要ということです。

往路時刻運転時間充電時間標準値
km
走行距離
km
平均電費
Wh/km
東京出発6:40355
静岡SA到着8:221:42133176.5237
静岡SA出発9:120:50306
御在所SA到着10:581:4689188.9216
御在所SA出発11:310:33196
現地到着13:211:5019161.4207
合計時間5:181:23計6:41
合計走行距離526.8km
平均速度99.4km/h
(休憩除く)
78.8km/h
(休憩込み)
復路
大阪出発21:47380
上郷SA到着0:082:21128225.4210
上郷SA出発0:420:34237
駿河湾沼津SA到着2:341:5223193.7207
駿河湾沼津SA出発3:190:45170
東京到着4:451:2629127.7204
合計時間5:391:19計6:58
合計走行距離546.7km
平均速度93.2km/h
(休憩除く)
75.6km/h
(休憩込み)

この記事のコメント(新着順)3件

    1. じゃむ様、ご覧いただきありがとうございます!無事帰ってきました。帰りはやはりトラックが多く、速度が出なくて電費はかなり良かったです。

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この記事の著者


					安川 洋

安川 洋

日本アイ・ビー・エム、マイクロソフトを経てイージャパンを起業、CTOに就く。2006年、技術者とコンサルタントが共に在籍し、高い水準のコンサルティングを提供したいという思いのもと、アユダンテ株式会社創業。プログラミングは中学時代から。テスラモデルX P100Dのオーナーでもある。

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