ライブブログ: テスラモデルXで長距離:東京-名古屋3回目

テスラモデルXで行く名古屋も3回目。もう慣れたので余裕です。午前中に出発し、午後4時の打ち合わせに間に合うように。運転はほとんどオートパイロットに任せてゆっくり音楽でも!?随時更新していきますのでブックマークしてください♪

ライブブログ: テスラモデルXで長距離:東京-名古屋3回目

モデルXの現在のオドメーターは2万1千キロ。前回の名古屋行き(モデルXでは2回目、モデルSも入れると3回目)もノンストップでしたので、今回も途中無充電・ノンストップで行こうと思います。トイレには行かず、出発前に用も済ませ、ランチ用のサンドイッチやコーヒー、飲み水など必要なものはすべて手元に揃えてからスタートします。走行する距離は350kmで、前回の電費は233Wh/km=4.29km/kWhでしたから、今回シートヒーターとステアリングヒーターのみで暖房は使用しないと仮定すると、消費電力量予測は82kWh程度。これを%換算するには、

モデルX P100Dの新車時100%:98.8kWh
現在の劣化:3.88%
現在の実使用可能容量:95.0kWh
名古屋行きに必要なバッテリー残量:82 / 95.0 = 約84%

という式で計算します。出発時が90%なら6%残で到着する計算。最初は速度を控えめにして(!?)、また時間に余裕をもって移動するようにして今回はどこまでオートパイロットが使えるか、試してみたいと思います。

モデルXにはレベル2の運転支援機能として、オートパイロットという機能が搭載されています。これはレーダーで前車との距離を計測し、自動的に適切な車間距離(設定可能)を取りつつ自動でアクセル・ブレーキ操作を行い、車線や周りの車の流れを合計8個のカメラで監視しながらハンドル操作も自動で行うというもの。レベル3やレベル4になるとほぼ完全に車任せで運転できるのですが、現時点でのファームウェア(バージョン2018.42.3)では、日本の法規的にもドライバーが常時ハンドルに手を添えて、いつでも運転を代われるような状態で待機していなければなりません。車両側でも、ハンドルにある程度の力がかかっているかどうかをセンサーで検知しており、ハンドルを握っていないと車側が判断すると、インスツルメントパネル内に警告が表示されます。それでもドライバーがハンドルを握らなかった場合には、大きな警告音が鳴り、その後車は自動的にハザードランプを点滅させゆっくりと停止します。

モデルXのオートパイロットでは、車線変更はウィンカーレバーの操作だけでできますが(アクセル・ブレーキ・ハンドル操作は不要)、料金所を通過したり、東名高速道路から新東名高速道路にランプを経由して乗り換えたりまではできません。そのため、今回は現時点での新東名高速道路の起点である御殿場JCTから豊田東JCT間、約200kmをオートパイロットで、アクセル・ブレーキ・ハンドル操作をせずに走行したいと思います。もちろん常時前方や周囲を注視し、ハンドルに手は添え、一定方向にある程度の力をかけた状態で運転します。

目次

  1. 東京←→名古屋の充電計画
  2. 往路
  3. 復路
  4. まとめ

東京←→名古屋の充電計画

今回は行きはノンストップですので到着時点で電池残量はかなり少なくなるはず。そのため名古屋ではまず名古屋スーパーチャージャーを目指して、そこで休憩することにします。ガーブ カステッロというカフェが真横にあるので便利です。その後打ち合わせ、イベント。夜が遅くなりそうなのでホテルナゴヤキャッスルに宿泊する予定です。このホテル、テスラ専用の無料の14kW普通充電器に加えて、NCSの普通充電器が2基、200Vコンセントが1基あり、電気自動車ユーザーにはパーフェクトなホテルです。宿泊後は、翌日朝早めに名古屋を出発、昼までには東京のオフィスに戻ります。

帰りを考えると出発時にはできれば満充電にしておきたいところ。そのため、到着後の休憩時には90%くらいまで充電しておき、ホテルでは最後の10%を普通充電で完了させれば良さそうです。ただ14kWだと充電にかかる時間は1時間以下。そのため、もしテスラの充電器ウォールコネクターが空いていても、早い時間からはつながず、すべての予定が終わってホテルに戻った時点でまだ空いていれば、充電枠に駐車してタイマー設定で朝7時くらいから充電開始にすればよさそうです。ウォールコネクターが埋まっていた場合にはNCSの普通充電器を使いますが、これはタイマーに対応していないので駐車したらすぐ充電開始。おそらく4時間程度で充電完了するのではないかと思います。もちろん無料だと思われる200Vコンセントを使ってもいいのですが、こちらは屋外ですしせっかくNCS充電器が設置されているのに申し訳ないので、今回は優先度低で行くつもりです。ただコンセントは常時通電しているのでタイマー充電も簡単。8時に出発するなら、午前4時からタイマー充電しておけばちょうど出発時に満充電近くなると思いますので、本来はこちらの方が便利ですね。

さて、なぜ充電をすぐ開始せず、出発直前に終了するように設定するのでしょうか?これには二つの理由があります。
一つ目は、電池の劣化を防ぐためです。電気自動車の電池は長期間で少しずつ劣化しますが、劣化しやすい条件というのがあります。一番いけないのは、100%充電のまま長時間放置することだと言われています。またこの際に気温が高いと、劣化が急激に進むとされています。レンタカーの電気自動車の電池がボロボロになっていることが多いのは、これが理由だと思います。貸し出し予約に合わせて充電するなんて、レンタカー屋さんではなかなかわざわざ考えていないのでしょうね。
二つ目は、電池を暖めるためです。普通充電中は、交流200V(100Vもあります)を直流400Vに変換してバッテリーに充電するのですが、この時、車の内部に搭載されている車載充電器やバッテリーそのものは、損失により熱を発生します。この熱はトータルで約10%以下程度になることが多いのですが、今は11月。外気が出入りする駐車場に車を停めておくと車外は10℃前後まで冷え込み、バッテリーの温度も下がってしまいます。10℃であればバッテリーを暖めるバッテリーヒーターが入ることはないのですが、万が一8℃を下回るとバッテリーの性能が一時的に落ちるのを防ぐため、走行開始時に7kWものバッテリーヒーターが入ります。もちろんこれはずっと入りっぱなしではなく、私が出発して走行を開始するとバッテリーは走行により暖められるため、8℃前後の気温ならすぐオフになるのですが、せっかく充電した電力を無駄遣いするのはもったいないですよね?充電は無料なのでまあお財布は痛まないわけですが、無駄にエネルギーを捨てるのはエコじゃないです。というわけで、充電時に発生する無駄な熱で、ヒーターの代わりにバッテリーを暖めておこう、というわけなのです。このテクニックは厳寒地では非常に重要なものです。課金式の充電器は認証後、遅れて充電開始するという使い方はできませんので、課金式の充電器を作っている方はこのような使い方を恐らくあまりご存じないのだと思います。

往路

運良く雲ひとつない良い天気です!近くのカフェでコーヒーと、コンビニでお水とお茶を買って出発です。
11/15 0930 東京を94%充電で出発。バッテリー温度22.1℃、トリップメーターAをリセットしました。次の更新は浜松近辺?
今回も最新ファームウェア、2018.42.3でオートパイロットの動画を撮影しました。いくつかポイントがあります。

  • 自動車線変更は、ウィンカーレバーを操作するだけで自動的に実行されます。今までと変わったのは、後方リピーターカメラに車両が写っている場合は車線が赤色表示になり、車線変更できなくなったことと、車線変更開始前3秒間はウィンカーを出した状態になることです。車線変更自体も非常にスムースになり、行き過ぎたりすることもありません。
  • オレンジ色のグラフの右側に、わずかに動くオレンジの線がありますが、これが現時点でのモーターのパワーを意味しています。オートパイロット中は、本当にきめ細かく出力が制御されていることが分かります。
  • ナビ画面の左下には到着時予測バッテリー残量が13%と表示されています。現在の速度を保って走行すればそれくらいになる、ということです。

1210 浜松を通過。流れはあまり良くないですが、まあまあ順調です。高速走行を2時間半以上続けていますが、気温は18℃まで上がり、バッテリー温度は42.6℃に!室内のエアコンは入れていませんが、バッテリークーラーは確実に入っていると思います。
1323 残5%で名古屋スーパーチャージャーに到着。所要時間は3時間53分でした。いつもより少し多めに時間がかかりました。工事が多かったことと、関東のエリアでトラックが通行帯を守らないので、全体に遅かったように思います。静岡から愛知エリアはとてもマナーが良いのですが。さて電費は228Wh/kmと、この車の標準値229をわずかに超えました。到着後すぐスーパーチャージャーに接続し、名城公園のトイレを利用します(笑)
バッテリー温度は44.3℃まで上昇。
90%まで充電が終わったら駐車枠を移動。
DEAN & DELUCAがあるのでそこで電源を借りて仕事します。
11/16 0039 深夜12時を回りやっとホテルにチェックイン。85%くらいから充電開始。朝までに満タンになるかな?別にならなくても明日会社に行くには困らなそうです。テスラ専用の目的地充電器、デスティネーションチャージャーを先客の方が使用していたので、2基あるNCSの普通充電器を利用。おやすみなさい。

復路

11/16 0904 おはようございます!車は100%充電完了。朝7時6分には充電完了していたみたいです。久しぶりに満充電したので航続距離をチェック。今417km走行可能でした。
ホテルの窓からは名古屋城が一望!
0927 名城公園のホテルから反対側にある、昨日も来たDEAN & DELUCAでコーヒーとサンドイッチを買って出発します。
1049 浜松SA通過。
首都高速用賀料金所を通過。せっかくの機会(!?)なのでオートパイロットを解除せず、そのまま料金所を通過してみました。動画はドラレコの動画です。

ちゃんとレーンに割り込んでくる車に対して車間距離を自動的に取っていますね。
1328 東京のオフィスに塔着。バッテリーは4%残でした。行きの電費228に対して帰りはいつものように242Wh/kmと、6%も悪かったです。

まとめ

今回のデータです。往復で707.8kmを走り、166.9kWhを消費。電費(ガソリン車でいう燃費に相当)は236Wh/kmでした。テスラは電費が欧州方式の単位なので、日米風に直すと4.24km/kWhです。他の電気自動車に乗られてる方は「電費悪!」って感じだと思いますが、まさに走り方の違いも結構あります。TeslaFiという会員制のデータ集計サイトがあるのですが、この中でモデルX P100Dのトップの方ははなんと5.65km/kWh!平均時速99km/hで504kmも一充電で走行しています。ちなみに私はモデルXの100kWhモデルでは18位です(笑)日本の高速道路じゃもっと速度落とさないと無理ですね。
使った電力166.9kWhのうち、79.59kWhは名古屋スーパーチャージャーで、15.11kWhはホテルの普通充電器で充電していますので、自宅充電分は72.2kWhでした。
↓ホテルでの充電時間
ご利用開始時間:2018/11/16 00:37:48
ご利用終了時間:2018/11/16 07:35:37
充電量:19.3kWh
ご利用場所:ホテルナゴヤキャッスル

ホテルでの充電時間は約7時間ですから、1分税抜2.5円で税込計1134円。自宅充電分は30円/kWhとして2166円でしたから、有料で充電したのは合計3300円ということになります

ガソリン車の燃費に換算してみましょう。
リッター150円とすると、3300円で買えるガソリンは22リットル。これで707.8km走行できたわけですから、

707.8km / 22l = 約32.1km/l

スーパーチャージャー無料が効いてかなり経済的ですね。
スーパーチャージャー無料でない車両の場合は61kW以上の出力が出ている時間が1分32円となりますので、62分間の充電で1984円の追加。合計5284円ですから、ガソリン35.2lを買うことができます。

707.8km / 35.2l = 約20.1km/l

これでも結構燃費良く感じますね。【更新完了】

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この記事の著者


					安川 洋

安川 洋

日本アイ・ビー・エム、マイクロソフトを経てイージャパンを起業、CTOに就く。2006年、技術者とコンサルタントが共に在籍し、高い水準のコンサルティングを提供したいという思いのもと、アユダンテ株式会社創業。プログラミングは中学時代から。テスラモデルX P100Dのオーナーでもある。

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