スタンダードなEVとは? 真っ向から応える新型リーフに試乗!

EVとしての新しさよりも、実用的なハッチバックとして何ら我慢を強いないこと。予想以上に軽快なドライバビリティ、大きなトランク容量に広い後席スペースなど、日産の新型リーフは実用面でも成熟に達した一台であることが、乗れば分かる。

スタンダードなEVとは? 真っ向から応える新型リーフに試乗!

日産本社で新型リーフを借り出した際、まず電源を入れて航続距離を確かめた。さすがにカタログ数値の400kmではなく、279kmと表示されている。アメリカのEPA基準では151マイル、つまり240km強だから、やや強気な数値に見えるだろうが、目安を表示するのにあらゆる条件をあらかじめ設定することは不可能だし、テストコースのような状況なら理論的に可能な数値なのだろう。JC08モードからはじき出されたカタログ数値と現実の乖離はむろん問題だが、いかに最新のEVとはいえ、これからどんな状況の道路を走り出して、どのぐらい航続距離に影響が出るか?はドライバーの感覚でいまだ補わざるをえない。そのうち、ナビが示すルートと渋滞情報を反映して、事前シミュレート済みの予想値表示が可能になったりするのかもしれないが、新型リーフはエアコンを使った際にどのぐらい航続距離が失われるか、分かりやすく表示モードがある。いずれにせよフル充電スタートから200km前後の行動範囲がついてくる、というリーフの感覚は分かりやすい。そしてその半径の中で、急速充電を含め充電ステーションの設置数が充実してきた日本の路上で、電欠に陥る状況は想像しづらい。そうした安心感をもたらせるスペックという意味で、2代目リーフがリチウムイオンバッテリーを初代の30kWhから40kWhへと、増やした意義は大きいといえる。太陽の下に連れ出してみると、パール系のホワイト&ブルーのツートンをまとったリーフはなるほど、なかなかグッド・ルッキングな一台といえる。この佇まいなら、欧州Cセグメント辺りの輸入車を相手にしても見劣りしない。エコ減税の対象ではあるが、315万~399万円(数百円の端数はある)の車両価格に見合うプレゼンスを得たことは、オーナーとその予備軍にとって歓迎すべきことだろう。

ADAS機能よりEVとして基本骨格がいい

ドライバーズシートから操作系を見回すと、今回の撮影車両は最上級のGグレードだったのでルームミラーが通常の鏡ではなくインテリジェント ルームミラー、つまり後方視界のモニター映像をミラー面に映し出すようになっていた。後席の状況や天候に関わらず視界を確保できるし、ちょっとした未来感もある。バック時はもちろん、ダッシュボード中央のモニター画面に360度のトップビュー、サイドビュー、ワイドビューそれぞれを映し出すことができる。視界を拡張する点では一種のAR技術といえるだろう。
シフトパターンは独特だが分かりやすいロジックで、左側がP、身体の側に引いて右側がニュートラル。バックするなら前に倒してRに、通常の前進のためには手前に入れてD/Bモードだ。ノートと同じく「eペダル」が導入された点も、2代目リーフの大きな特徴だが、そのON/OFFスイッチはシフトコンソール内に配されている。隣には空きスペースを見つけたら、縦列・前向きそれぞれの駐車に対応するという新機能、「プロパイロット パーキング」のボタンがある。ボタンを押し続けるだけでステアリングとアクセル&ブレーキ操作を自動的に行う。さらに駐車完了時にはパーキングブレーキを引いてPレンジに戻すまで自動だ。いわば駐車場所を見つけ、そのスペースをクルマに認識させるまでがドライバーの仕事といえる。新型リーフに搭載される自動運転支援機能、つまり日産でいう「オートパイロット」については、以前の比較記事でも述べた通りだ。スイッチはステアリングホイール上に集中し、慣れれば高速道路上で操作しやすい。ちなみにインテリジェント エマージェンシーブレーキは約60km/h以上では作動しないが、約30km/h以下では衝突回避もするなど、「ごく一般的な条件下で機能すること」を前提とする。いちいち速度計と睨み合いながらクルマに運転を任せられるか否か、を考える方が煩わしいともいえる。広告やマーケティングの観点から醸成される自動運転とは未だほど遠い、限定的なレベル2、それが現実だ。

EVがフツーのクルマになる局面を先駆けたことは確か

でも、いざ走り出すと、新型リーフは退屈させない。初期トルクのつき方が明らかに大排気量車を上回るほど力強く、日産で最強のパワーユニットのひとつに数えられるVQ系以上の加速感を味わえる。刺激的なのは加速だけではなく、減速も同じくだ。eペダルをONにしていると減速Gは最大0.2Gまで発生するそうで、通常の速度域ならブレーキ並に効く。慣れれば信号待ちで狙った場所までアプローチして停止することもできるし、交差点で前荷重を意識して曲がることもできる。もちろん減速Gは回生モーターが働くためだし、バッテリーの消費を抑える意味でも有効だ。ついでに副次的効果として、アクセルペダルをスイッチのON/OFFのように扱わなくなるので、運転操作に意識がいってドライビングが楽しめるようになる。ギクシャクするという批判も巷にあるが、はっきりいってそれはアクセルワークが粗いだけだ。バッテリーを床下に収めた低重心設計が功を奏しているのか、ステアリングを切ってからコーナーリング姿勢までの動きも、なかなか小気味いい。足回りの動き出しが柔らかめなので、ミズスマシのような水平移動ではなく、適度なロールとタメを伴ったハンドリングだ。ただ、もう少し初期の動き出しに滑らかさが欲しい。乗り心地に関しては高速道路の継ぎ目を超える時、ヘッドレストに押しつけていた頭を前後に揺さぶられるような動きがあった。前後サスの収縮と戻りが少しチグハグで、巡航時の乗り心地のフラットさに欠けるのだ。風切り音も少なく、元よりインバーターと少々のタイヤノイズしか聞こえないほど、車内は静かなので、いかにも惜しい。この点に関しては感覚的だが、路面に吸いつくような巡航マナーを見せたe-ゴルフやアウトランダーPHEVに、動的質感の面では軍配が上がる。しかし、e-ゴルフはスタンダードEVというには日本での価格設定は高級過ぎるし、アウトランダーPHEVはハイブリッドという別のジャンルではあり、どちらも高速道路での用途にも寄り添っているところがある。そう思えば、EVのスタンダードとして新しいリーフは、頻度として街中がメインで高速道路は時々といった使い方をしても、実用ハッチバックとしてさしたる大きな欠点がないこと、普及フェイズのEVとして、あらゆる面で平均点以上の仕上がりであることは注目に値する。急速充電に関しては、バッテリー残量50%強から始めて、400V弱・100A弱を保ちながら30分で14.2kWhが入り、約85%まで回復した。

EVとしての日常性能の高さ、この点で新型リーフはスタンダードなEVとして死角はない。バッテリー交換プランの普及や下取り価格も上向けば、EVはより身近な存在になるが、日本でその最右翼にいるのはやはりリーフなのだ。(撮影・文/ 南陽一浩)

この記事のコメント(新着順)13件

  1. 私も40kwhリーフのオーナーです。

    古い記事ですが、たまたま見つけて気になったのでコメントさせて下さい。
    長距離でもガソリン車のように何の工夫も無く使いたいのであれば、40kwhリーフを購入した事自体が失敗です。
    でも、たかだか往復400kmは、40kwhリーフにとってはそれ程大変な距離ではありません。
    日産公式のEVブログで推奨されている方法が最良だと思います。私も同じ考え方をしています。
    一日に走る距離が300kmを超える場合は、なるべく100km前後毎に継ぎ足し充電をするのが一番発熱が少ないです。
    リーフで温度を下げるには、長時間待つか、出力を抑えて走行するかの2択になります。

    ご自分で学習したようですが、おかわり充電をしたのが最悪なポイントでしたですね。
    例え傍に充電待ちの方が居なくても、EVSmart様御提供の充電開始時刻情報を元に近くの場所まで向かってきているかもしれません。
    複数基あって少なくとも一基空いているのならおかわりしても構いませんが、一基しかないところではおかわりは遠慮して貰いたいものです。
    バチが当たったと反省して頂きたいくらいです。

    今回の場合は片道200kmで、復路との間に休憩が12時間程度入りますので、安川様の案が最善最速となりますね。
    ただ、長距離走行時のステレオタイプに当て嵌めるならば、
    1.往路の途中で一度休憩ついでに休憩している間だけ継ぎ足し充電
    2.目的地近くの日産で30分充電
    3.長時間放置
    4.復路の途中で一度休憩ついでに辿り着ける分だけ充電(辿り着けるか否かはカーナビの残量予測機能で確認可能)
    と、なりそうです。
    これだと、出力制限を受ける程にはなりません。

    この様な運用方法にすれば、たとえ片道500kmだったとしても可能です。
    実際、炎天下時でも関東-関西を走り切れます。(勿論、入力制限は受けます)

    例えテスラモデルSといえど、100km走るエネルギーの充填に3分では済まないのですから、
    休憩時間を活用できずにクルマをただの道具だと考える方はエンジン付きのクルマを買った方が良いですね。
    充電インフラも不十分ですし、BEVはまだまだ発展途上だと思います。

  2. いろいろ親身にありがとうございます。
    私のケースはZE1を過信し使い方を完全に間違えたケースですが書き出してみます。
    まず自宅から満充電で都内の日産Dまでノンストップで行って、8割まで充電して帰りにどこかのSAで充電しようという計画でした。
    日産にブログやご指摘の通り44kWの充電器ですと条件が良くても17~19kWしか充電されない為、おかわりをした(勿論待っている人はいなかった)のですが、これが致命傷だったと思います。因みに30℃以上で出力制限が入る様ですから1回目もフルでは充電出来ていなかったと思います。
    ZE1は温度計がデフォルトでは常時表示されない事と、前車ではそれほど温度を気にした事が無かった為、それまで温度計は見ておらず2回目の充電中に出力が上がらない為確認した時にはレッド手前でしたので途中で切り上げました。
    猛暑と駐車場環境で温度はその後適正値まで下がらず、帰りの充電でも全然ダメという様な状況でしたね。
    やはり一番の問題は一度上がった温度が下がりにくい上に、何をしても強制的に下げる事が出来ないという事だと思います。猛暑の中ではろくに走らなくても制限が掛かると思います。
    日産のHPではガソリンエンジン車の感覚で、思う存分走って下さい。という記載があるんですけどね(笑)
    慣れてしまえば良い車ですけど、現状他の人におすすめ出来る感じでは無いですね。
    他のZE0ユーザーを見ても、逆に慣れてバッテリーをギリギリまで使う傾向にある分苦労しているのかもしれませんが、はじめて乗る人も理想的な条件がキツ過ぎて難しいと思います。

    とりあえず日帰りで遠出の際はこまめに充電してほしいとは日産に言われていますが、仮に一日に4回目とか5回目が必要になった時に本当に大丈夫(温度が上がらない)かは走り方によるので何とも言えませんと。
    また44kW以上の出力のタイプは温度上昇を加速する可能性があるから現状出来るだけ使わない方が良いという話もされました。同じ様に中速でこまめに充電した方が良いというネット上の意見もありますけど、それならこれからどうするのか?と。
    リプロの件もそれで充電しやすくなったとして、劣化に対してはどうなの?と聞いても問題無い筈ですと。
    何を聞いても曖昧な事を言うだけなんで不安は残りますね。
    昔、変わらなきゃって日産のCMありましたけど、それって今でしょ!?って思います。

    1. 匿名様、詳細な情報ありがとうございます!
      なるほど、高速を使わず日産ディーラーで充電されたのですね!それで当然ですが44kWだとお代わりしないと80%いきませんから、、そうなりますよね。
      おっしゃる通り、そこで電池を冷やすためには充電を30分1回だけで辞めてTDLに行って放置、その後は電池ができるだけ減るまで走らせて44-50kWの充電器で充電すれば、2回充電で行けそうかも。ただ夏のこの時期は、これくらいユーザーが気を使わないといけない、というのはちょっと厳しいようにも思います。もうちょっと熱に強いバッテリーにするか(=容量は減っちゃいます)、熱に弱いけど水冷にするか、どちらかを選択して欲しいですね。

      >44kW以上の出力のタイプは温度上昇を加速する可能性があるから現状出来るだけ使わない方が良い

      発熱は、I^2Rに比例します。ですから充電速度が2倍(=出力2倍)なら、発熱は4倍になります。ですからバッテリー温度の点からは、逆に40kWのほうがいいのです。44から40で9%しか減っていませんが、発熱は19%増えてしまいます。でもその分9%時間も伸びるので、結局9%の発熱増ということになります。しかし今回の旅行では実質走行可能距離を200km伸ばさないと帰れないわけですから、急速充電間隔を空ければ空けるほどバッテリーが冷えてよいわけで、チョイ早めに行き30分、帰りはできる限りギリギリまで待って30分、だと何とかなるのかも。

  3. いいえ、私は静岡県東部に近い中部に自宅がありますがTDL日帰りはごくごく一般的な車の使い方です。
    細かいデータは取ってませんし、どうしたらより良かったのかを議論したい訳ではありませんので詳細は割愛させていただきますが、自宅からですと出発時に満充電でも充電は2回では足りませんでした。
    この件でリプロを受けている方もいらっしゃる様ですが、私はディーラーの回答が曖昧なので様子を見ている感じです。
    試してはいませんがたぶん旧型と似たような充電計画でいけば問題ないと思いますがそれだと乗り換えた意味があんまりないんですよね(笑)片道100km程度の工程なら旧型でも十分でしたし。
    ・車に合わせた運転を
    って意見が必ず出るんですけどリーフも発売から随分立ちますし、問題点はいろいろ指摘されている訳でいつまでも顧客に甘えた売り方では駄目だろうなって思うんです。
    また明らかなアンチには仕方ないのかもしれませんが新規にまで上から目線で攻撃的とか異常に盲目的なユーザーも多いのでそれはどうかなと。
    充電中に業務用のファンを車両の横に設置してくれたディーラーがあったと称賛している方がいましたが、普通の人はそんな事されたら逆に不安だと思います。
    一応言っておくと、私はそこまでリーフに愛想をつかしている訳ではなく今後も期待しています(そうしないと日本のBEV環境が停滞しそうなので)
    あと、毎回思うのはオリエンタルランドは駐車場の入口から遠い場所で有料でも良いから普通充電器を設置してほしいですね。
    今回ももし駐車中にずっと充電出来たら急速充電は一度で良かったかもしれません。
    我慢しなくて良いBEV、無理しなくて良い充電環境が増えたら幸せになれる人はきっと沢山いると思うので。

    1. 匿名様、ありがとうございます。どうしたらよかったのか、というより、事実として出発時満充電で、仮に200km走行できたとして総行程は400kmですから、2回の充電でそれぞれ100km分ずつ充電できれば足りることになりますね。100km分は15-17kWhくらいでしょうか。一回の50kW充電で17kWhが充電できないというのはやはりちょっと不思議な気がします。もし覚えていらっしゃったら、バッテリー温度もどのくらい(レッドゾーンとか?何目盛りとか)だったか教えてください!仮に17kWhを30分で充電するとするとこれは44kW充電器ならギリギリ、40kW充電器だと多分充電3回になるのは、バッテリー温度に関係なくそうなると思います。40kWのケースでは、電池の能力ではなく、そもそも充電器の能力が40kWhバッテリーに対して低いため、充電が遅くなってしまうのです。
      ああ、もしかすると新しい海老名とか足柄とかにある40kWをお使いでしたら、次は駿河湾沼津、上りの鮎沢、下りの中井にある50kWでお試しください。しかし、いま簡単に計画を組んでみると、行きが鮎沢にしか50kWなくてしかもそこまで100km前後しかないので、行きは40kW使うしかなさそうですね。

      >問題点はいろいろ指摘されている訳でいつまでも顧客に甘えた売り方では駄目だろうなって思うんです。

      完全に同意です。

  4. 標準的な使い方っどんな感じなんですかね?
    私の例で言えば夏に片道200km少々の道のりを法定速度でTDLまで家族で日帰りってケースですけど例外的でしょうか?
    猛暑の影響もあるのかもしれませんが旧型のリーフに比べバッテリー温度の上昇も、出力制限も強烈です。
    さすがに日産もヤバイと感じているのか公式ブログに先月末にあげた内容をついさっきも投稿してますね。
    温度が高くなるのを理解したした上で、冷却システムつけられるけどつけないで温度が高くなるから急速充電するなとガイドすれば良いと考えてるのであれば技術はあっても設計者としてのセンスは無いんでしょうね。
    そもそも、つける事が可能であればオプションで用意したら良いと思います。
    プロパイロットより需要があると感じます。
    ご指摘の通り日産(ディーラーではなく本体)へは意見を伝えています。そしてその回答が「これがリーフの実力」だという事です。
    その上で私がこちらに書き込ませていただいたのは、こちらの最新記事の様に1日4回最大120kWの充電器で問題なく充電出来ている車種もあるわけですか電気自動車をひとまとめに良いものだ、得手もあるから不得手に目をつぶれではなく、悪い点は悪いと評価するべきではないかと思うからです。
    日産の営業マンも利用しているほどこちらのサイトやアプリはEVユーザーに影響力のあるわけですから、新規にEVを検討している方も多く訪れているはずですので。

    1. 匿名様、200kmの往復400kmは一般的には、結構長い距離には当たると思うのですが、実際にご家庭で200Vで満充電からのスタートで、法定速度=100km/hを最大として走行し、行きと帰りに一回ずつ急速充電、ってことですよね?よろしければ、それでバッテリー温度がどうなったか、データを教えていただけませんか?今までに私が拝見して教えていただいているデータに関しては、ほとんどというか全てが:
      – 法定速度を超えて走行している
      – 出発する時点で普通充電で満充電にしておらず、出発時点から急速充電をしている
      – 走行距離が400-500kmを超えており、3回以上の急速充電を行っている
      – 駐車中にエアコン等をかけたまま炎天下に長時間駐車している
      のパターンに該当しています。
      満充電スタート、そして往復1回ずつ(間には駐車)の環境において、1回目または2回目の出力制限はどのくらいかかりましたか?ここ、画像は添付できないので、文字で構いませんので教えてくださいませ。

  5. twitterでもリーフ擁護な意見の様ですが
    高速道路でも80km/h程度で走ればバッテリーの温度が上がらないっていうのはどうなんでしょうか?
    特にプロパイロットの使用が前提となればプロパイロットが無いユーザーはどうなってしまうのでしょうか?
    40kWリーフは特にこの猛暑の中では旧型と比べてビックリするくらい簡単にバッテリー温度が上昇しますし、一度上がった温度は屋外では勿論屋内でも下がりません。
    (一泊試乗で遠出してみてください)
    バッテリーの発熱問題に向き合っているメーカーがある以上、日産がそこに大した対策をしていないだけなのではないでしょうか?
    冷却装置が無いけれど大丈夫ですか?と購入前に確認をしましたが新型は問題無いという見解でした。
    問題発覚後はじめて日産から遠出するならバッテリーが減る前にこまめに充電してくださいと言われました。
    航続距離が伸びてもこれでは意味が無いのではないでしょうか?
    実際、安川さんも遠出する際にギリギリまで使用してから一気に充電されていますよね?日産はそれをハッキリと否定しています。具体的には20%以下から急速充電しないで欲しいと言う事で、出来ればもっと残っている状態で充電してほしいと。
    今までは減ってからの方が急速充電のスピードが速いのである程度減ってから充電してくださいと説明を受けていたのにです。
    テスラとリーフは違うって言われてしまえばそれまでですし、私は日産に「これがリーフの実力です」とハッキリ言われ非常に残念な気持ちです。

    1. 匿名様、おっしゃることはよく分かります。技術的な点について、匿名様のご意見に異論はありません。
      バッテリーが空に近い=内部抵抗が高い=同じ125A流しても発熱は内部抵抗に比例、というわけで、例えばテスラだと空320Vと満タン400Vの差は25%ですが、その分内部抵抗が高く、発熱も多くなるんですよね。バッテリークーラーがない車種では、温度が高くなることが予測される場合には容量が少ない状態から急速充電するな、というガイドも理解できます。実際テスラでも、走行中はバッテリー温度45℃とかでもバッテリークーラーは入らないのですが、そこで3%とかまで減らして急速充電かけると、まずバッテリークーラーが入って温度を40℃以下まで下げてから、5分後におもむろに120kWで急速充電を開始します。
      30kWhに対し、40kWhで発熱量も1.3倍、というのも大きく効いてきているのだと思います。

      ただ日産は技術を持っていないとは思っていません。e-NV200では実際にバッテリーの温度管理システムを導入してきています。おそらく標準的な使い方、そしてコストの両方の観点から、メーカーとして最適な選択をしてきている、ということなのではないかと推察します。もちろんガンガン走ってガンガン充電、というのに向かないのはもちろんだと思いますが、電気自動車にしろガソリン車にしろ、得手不得手は大なり小なりあるわけで、それを知ったうえで活用していくのが楽しいのかなと思いました。ご不満を感じられる点はごもっともと思いますし、それはメーカーにぜひフィードバックすべきではないかと思っています。今後のモデルではバッテリーもLG Chemになり、よりシビアな電池になりますので、温度管理は導入されると思います。

  6. 11年型をセカンドカーに使っていますが、チョイノリに最適で、イースの出番がなくなってバッテリーが上がり気味。
    エンジンが無いため静かな分、ロードノイズを押さえて欲しかった。
    今回のフルモデルチェンジは期待したのですが、ちょっと。。。
    従って、これから追加されるだろう60㎾hタイプで2020年にグレードアップするプロパイロット3が揃ったところで買い換えを検討しています。
    現行車は自家用バッテリーとして使います(どうせ二束三文)ので、SUVタイプの追加されるならそれも含めて検討したい。
    その意味で、これから登場する、アウディ、ベンツ、のBEVには期待したいです。
    70-90㎾hで実質500㎞は魅力的です。
    ただ、自宅の太陽光発電システム+V2Hとの連携が出来ないのが難点ですが。
    スタイルがも、もっとEVを意識して欲しかったなあ。
    ノートの大型みたいでちょっと魅力に欠ける。
    IDS Conceptみたいになれば飛びつきたい。

  7. EVを選ぶためのハードルは、自宅に駐車場があること、とか、バッテリーの経年劣化、航続距離の短さ、万一電池切れになったときに積車で回収するしかないことなどですが、ガソリンの携行缶のような、電池切れになった時にこれをセットすればとりあえず30kmくらいは走って帰ってこれる、みたいなユニットがあると、かなりハードルが下がるように思います。

    あるいは、ポータブル発電機みたいなユニットで、時速30kmならこれで帰れる、みたいなのでも助かると思う。

    1. 内藤様、コメントありがとうございます!
      30km最後に走れれば確かに安心ですね!
      問題はコストと場所です。仮に6km/kWhとしても30km走るには5kWh必要です。5kWhの重量は、170Wh/kg(最新技術のレベルです、ケース込み)としても29kgにもなります。携行するには重いし、常備するならメーター見て運転すればいいってことに。結局、バッテリー残量のメーターが正確でさえあればよい、というところに落ち着いているのが現状です。

      ポータブル発電機はそもそも安全性の観点から搭載は許可されないと思いますが(追突されると火災の危険があります)、結構大きなものでも、加速に充分な発電量がなく、走行するにはパワー不足となります。

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この記事の著者


					南陽 一浩

南陽 一浩

1971年生まれ、静岡県出身、慶應義塾大学卒。出版社勤務を経てフリーランスのライターに。2001年に渡仏しランス・シャンパーニュ・アルデンヌ大学にて修士号取得。パリを拠点に自動車・時計・男性ファッション・旅行等の分野において、おもに日仏の自動車専門誌や男性誌に寄稿。企業や美術館のリサーチやコーディネイト、通訳も手がける。2014年に帰国、活動の場を東京に移し、雑誌全般とウェブ媒体で試乗記やコラム、紀行文等を担当。

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