おめでとう! 50万台目の日産リーフ納車セレモニーをノルウェーからレポート

2020年9月1日、ノルウェー在住のプログラマーにしてテスラオーナーのBjorn Nylandさんが自らのYouTubeチャンネルでレポートしています。発売からおよそ10年、世界の電気自動車普及をリードしてきた日産リーフを祝福したいと思います。

おめでとう! 50万台目の日産リーフ納車セレモニーをノルウェーからレポート

オスロのディーラーでセレモニー開催

日産リーフが発売されたのは2010年12月のことでした。それからおよそ10年、ノルウェーのオスロで記念すべき50万台目のリーフが納車されるセレモニーの様子を、タイ生まれで現在はノルウェー在住のプログラマーであるBjorn Nylandさんが自らのYouTubeチャンネルでレポートしています。

Bjorn Nylandさん。

現在ではモデル3の登場で躍進したテスラが世界の電気自動車セールスをリードしています。とはいえ、世界中で自動車の電動化シフトが本格化しているのは、先駆けとして登場した日産リーフの功績が大きいことはいうまでもありません。

まずは日産、そして日産リーフに、祝福を贈りたいと思います。

Nissan Leaf #500,000 delivered in Norway today(YouTube)

※記事中の画像は動画から引用。

と、Bjornさんの動画を見ると、50万台納車記念セレモニーを伝えてはいるのですが、途中、同じ店内に展示されていたe-NV200を改造したピックアップトラックに興味しんしんであることに、妙に共感してしまいました。

荷台部分は無塗装のブリキ(?)板を貼り合わせたような造作で手作り感満点。おそらくは少々安っぽいなと笑いながら「ちゃんと(荷台が)傾けられるんだよ」的に大喜び、式典後にも再チェックしています。テスラモデルXを中心として、さまざまな電気自動車情報を発信するBjornさん。こういうピックアップトラックのEVもあると楽しいよね、といった電気自動車のバリエーションを求める気持ちが「改造e-NV200」への興味をかき立てたのだと推察します。

ちなみに、ご存じのように、日本ではすでにe-NV200は新車販売を終了しています。とはいえ、関係者に聞くところでは、新車では割高感があってあまり売れなかったものの、今、中古車市場では相場が100〜200万円程度で、160〜180万円程度がボリュームゾーン。かなり人気になっているそうです。

日産がさらにEVで躍進するために

テスラはすでに年間50万台目標と表明しているので、ある意味では「頑張れ日産」ではあるのですが、100%電気の量産車として道なき道を10年間で50万台、素晴らしい実績だと思います。

世界の先駆けとなった日産リーフですが、10年経ってテスラなどのライバルが躍進する中、日産やリーフにとっていくつかの課題もみえてきていました。

●電池温度管理システムがないことによる電池寿命の課題。
●さらに、急速充電の利便性がスポイルされる課題。
●車種バリエーションが少なくユーザーの選択肢が乏しい課題。
●割高な車両価格という課題。

テスラに加え、欧州メーカーがさまざまなEVをリリース、日本でもホンダeが登場するなど、リーフを取り巻くライバルはますます強力&多彩になっています。でも、10年前から、50万台の販売実績とともに積み上げてきた知見やノウハウは、きっと、これからの日産の電動化戦略にとって大きな強みであるはずです。

もうすぐ、アリアが登場します。そして、さらに!

日産の次なる課題解決や電動化推進へのチャレンジに、期待して応援したいと思います。

(文/寄本 好則)

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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