『ジャパンEVラリー白馬2020』レポート〜自然を愛し楽しむため行動することを宣言

2020年10月24日(土)、長野県白馬村で第7回『ジャパンEVラリー白馬2020』が開催されました。今年は『白馬 COOL CHOICE イベント』と同時開催。白馬村で気候変動問題に取り組むキーパーソンとともに、白馬の自然を守るために行動する「宣言」を採択しました。

全国各地から30台以上のEV&PHEVが参加

今年で7回目となった『ジャパンEVラリー白馬2020』(主催:一般社団法人 日本EVクラブ)が、長野県白馬村の白馬五竜スキー場で開催されました。2回のプレ開催を含めると9回目。「いざ、白馬!」を合い言葉に、全国各地から電気自動車やプラグインハイブリッド車などの電動車で白馬村に集まろうという主旨で、ずっと続いてきたイベントです。

例年は2日間の日程で開催してきましたが、今年はコロナ禍への配慮で規模を縮小。1日限定での開催となりました。開催するかどうかの調整にも時間を要し、参加募集期間が2週間足らずになってしまいましたが、30台以上のEV&PHEVが集まりました。

また、今年は環境省が進めるクールチョイスに賛同した白馬村主催の『白馬 COOL CHOICE イベント』と同時開催。『最新EV&プラグインハイブリッド車展示&試乗会』や、『気候変動と自動車〜白馬に雪は降るか』をテーマとしたフォーラムを行いました。

参加者を「EV普及アンバサダー」に認定

興味はあるけど、白馬村まで行くのはハードル高いんだよなぁ、という方のために、イベントのポイントをピックアップしてご紹介します。

EVラリーのゴールで記念撮影

「RALLY」と聞くとオフロードのレースを想起する人も多いでしょうが、RALLYにはそもそも「結集する」「奮い起こす」などの意味があります。ジャパンEVラリーも速さを競うレースではなく、全国各地から電動車で白馬村に「集結」することに意義があります。例年、ゴール場所では司会者の実況で迎えられ、プロカメラマンによる愛車と参加者の記念撮影が行われています。

認定証授与式&表彰式

参加者には、日本EVクラブ代表理事である自動車評論家の舘内端さんから『EV普及アンバサダー認定証』が授与されます。また、一番最初にゴールした参加者に「白馬村観光局賞」、最も遠くからゴールした参加者に「白馬村長賞」、初回から全て参加している方に「パーフェクト賞」などの各賞が贈られました。

最新EV&プラグインハイブリッド車展示&試乗会

ゴールゲートに隣接した会場で『最新EV&プラグインハイブリッド車展示&試乗会』を開催。今年はアウディe-tron、ホンダHonda e、RAV4PHVなど全部で10台の電気自動車とプラグインハイブリッド車が集まりました。著名なモータージャーナリストが同乗して車両の説明や運転のコツを教えてくれる「e-ドライビングレッスン」付きです。

給電屋台コーナー

電気自動車の電気で温かいコーヒーなどをふるまう「給電屋台コーナー」も開設されました。

白馬の自然を守るために自ら「行動」する宣言を採択

試乗会や給電屋台コーナーは、白馬村が主催する『白馬 COOL CHOICE イベント』のプログラムです。集まった白馬村のみなさんとともに、もちろんジャパンEVラリー参加者も一緒に楽しみました。

気候変動と自動車〜白馬に雪は降るか

『白馬 COOL CHOICE イベント』で試乗会とともに重要なプログラムだったのが、COOL CHOICEフォーラムです。全地球の人々にとって気候変動は深刻な問題ですが、世界的なウィンターリゾートである白馬村にとっては、温暖化で雪が降らなくなる! なんてことになったら死活問題。『気候変動と自動車~白馬に雪は降るか』をテーマとして、白馬村のみなさんとともに「自分たちにできること」を考えました。

基調講演 『気候変動の現状と今後の予測』

基調講演は長野県環境保全研究所の研究者である浜田崇さんを講師に迎えた基調講演。気候変動が、白馬村や北アプルスの積雪にどんな影響をもたらすのか、現状の解説と予測についての講演でした。

パネルディスカッション『 私たちにできること/私たちの提案』

続いて、白馬村で持続可能な社会実現のために行動する方々を登壇者に迎えたパネルディスカッションを行いました。登壇者は、以下の方々です。

白馬村長/下川正剛さん

『気候非常事態宣言』『ゼロカーボンシティ宣言』を実現。

Hakuba SDGs Lab/草本朋子さん

持続可能な地域づくりのために活動する白馬村の有志グループ。

Protect Our Winters Japan/高田翔太郎さん

冬を守るために気候変動問題に取り組む国際的ムーブメント。

白馬EVクラブ/渡辺俊介さん

電気自動車を通じて地域の再生可能エネルギー普及と持続可能な社会づくりを目指す。

白馬高校/手塚慧介さん、宮坂雛乃さん、金子菜緒さん

2019年に『グローバル気候マーチin 白馬』を企画開催。

このパネルディスカッション、私がファシリテーターを務めさせていただきました。村として「気候非常事態宣言」や「ゼロカーボンシティ宣言」を相次いで実現させた下川村長はもとより、登壇者7人が気候変動問題とどう向き合って、具体的にどんな行動をしているか、熱い言葉で語ってくださいました。白馬村は人口1万人足らずの小さなコミュニティではありますが、これだけのキーパーソンが揃い、実際にアクションを実践しているのは、とても素晴らしいことだと思います。

白馬でのアクションを世界に繋げ、広げていくことで、気候変動問題は解決に近づいていけるはず、という締めくくりにさせていただきました。

白馬 COOL CHOICE フォーラム宣言

パネルディスカッション終了後は、このフォーラムを締めくくる「宣言」の採択です。フォーラムの主催は白馬村なので、よくあるスタイルとしては白馬村を代表して下川村長がなにがしかの宣言を、となりがちですが、すでに村では2つの宣言を行っています。そこで、今回のフォーラムでは参加者全員が白馬村、そして世界に向けて宣言するカタチにしよう、ということになりました。

この日、フォーラムの開始前、登壇者のみなさんに集まっていただいて策定。高校生3人が読み上げて、会場で拍手による採択を受けたのが、以下の宣言文です。

私たちは
白馬の自然を愛し楽しみ
気候変動問題を解決するため
みんなで行動します

打ち合わせ前には、わずかな時間で宣言文を決められるかどうか不安もあったのですが、ことに高校生3人が意欲的に思いを語り、高田さんや草本さんが助言する、といった流れで無事決定。とても意義ある宣言になったと思います。

LEDキャンドルナイト

フォーラム終了後には、集まったみなさんでゲレンデの斜面にLEDキャンドルを並べ、、EV/プラグインハイブリッド車の普及とCO2削減、そして新型コロナウイルス禍の終息を祈りました。

実はこの時間、土砂降りの雨模様。それでも記念撮影に参加してくれたみなさんは、撮影の一瞬だけ傘を外してカメラに向かってポーズを決めてくれました。ありがとうございます!

EV気候マーチ

翌日の25日は、朝一番で再び白馬五竜に参加者が集まり、白馬村役場まで『EV気候マーチ』を行いました。今までにも「EV・PHEVパレード」として行ってきたプログラムではありますが、今年は白馬村で「グローバル気候マーチ in 白馬」を行った白馬高校の3人など地元のキーパーソンの方々と繫がったこともあり、『EV気候マーチ』に名称を変更しました。

紅葉が美しい白馬の山に、前夜の雨は山頂近くでは雪になったようで真っ白な頂が映えていました。

『ジャパンEVラリー白馬』は来年も開催予定です。参加車両は電気自動車とプラグインハイブリッド車、燃料電池車などの電動車限定ですが、レンタカーなどでの参加もOK。私自身、日本EVクラブのスタッフでもあるので、来年はさらに楽しいプログラムを考えたいと思います。お楽しみにっ!

(取材・文/寄本 好則)