ファームウェア2019.36.2.1で待望の「充電完了時刻指定」が可能に!今まで充電開始時刻の指定はできましたが、充電完了時刻に基づく予約充電はありませんでした。冬を前にスーパー便利機能。かゆいところに手が届くというより、厳寒地ではある意味必須に近い機能ですらあります。
このファームウェアでは、充電完了時刻指定以外に、(1) ワンペダルドライビング (2) 5%の出力向上 (3) 勤務先や自宅へ、通勤時間帯は自動的にナビをセット、の機能が追加されているようなのですが、(1)(2)は新設計PMSRMモーター搭載のモデル3全車両とRaven以降のモデルS/Xのみが対象。旧型の誘導モーター搭載の私のモデルXは見事に対象外です。ワンペダルドライビングはIMでもできる気がするので、そのうちリリースされるのかもしれません。
自動ナビセットは、朝、車に乗り込んだら会社の住所が勝手に設定され、自動的にナビが開始されていました。。うちの場合、会社への行きはいつも同じルートなのでナビは不要、帰りは交通状況により何経路かあるのでナビが欲しいんですが、そもそも設定をオフにすることすらできない?ように見えました。テスラでは自宅と勤務先は自動的に走行パターンから判別します。通勤時間帯も大体覚えているので、スマートエアコンディショニング(スマートエアコン)をオンにすると、車に乗るちょっと前に自動的にエアコンを入れておいてくれたりします。私は使っていません(笑)
**※11/13追記:自動ナビゲーション機能はオフにすることが可能でした。
というわけで充電完了時刻設定です。
いつもの充電画面。今まで、充電開始予約をできるボタンがあったところに、「出発予定時間」と表示されています。これを押してみましょう。
充電開始時刻のタブの横に「出発時間」というのができています!これを設定してみましょう。その下には、「一週間毎日」と「平日」の選択がありますね。そしてその下にはグレーアウトされちゃってますが、「平日のみ車内を空調する」というチェックボックスがあります。これは「一週間毎日」を選択した場合に、土日の事前空調は要らないよ、という方がチェックするものです。
さて、ということは、充電完了時刻設定を行うと、その時間に、平日は毎日、設定で土日も、充電が完了するように設定されるだけでなく、エアコンも同時に充電完了時刻の少し前から作動させられ**、室内の温度が適切になってしまう(!?)ということです。屋内車庫の方や春・秋など、この機能は無駄だと思われる方もいらっしゃると思います。
設定した出発予定時刻にエアコンが入っていてちょうどいい温度になっているのは皆さんメリットがあるとお分かりだと思いますが、なぜ出発予定時刻に充電を終了する必要があるのでしょうか?
これには二つの理由があります。
一つ目は簡単です。米国ではTOU=Time Of Useというのですが、電気料金が時間帯で変化するような場合、電気料金が安い時間帯に充電したいと考えるのが普通です。この安い時間帯は通常午後9時から午前1時くらいの間に開始になり、朝6時から9時くらいまでの間に終わることが多いのですが、実は結構時間の短いプランもあります。例えば東京電力のスマートライフプランの場合、安い時間帯は午前1時から6時までの5時間だけ。このケースでは、今までであれば、午前1時に充電開始するように設定していました。しかし仮に通勤時刻を7時とすると1-6時は夜間料金、6-7時は昼間料金でトータル6時間充電で、通勤距離が長い方などだと充電が不足する可能性もありますね。今回の機能を使った場合、6時出発に設定しておけば、夜間料金をフルに活用したうえで、不足分は帰宅して以降の時間帯に寄せることができますので、充電不足の事態を解消できます。米国などではToUが極端に短いケースもあるので、それを考慮しているのだと思われます。
二つ目の理由は、冬の対策です。冬は、特に屋外駐車していらっしゃる方は、バッテリーの温度が夜のうちに下がってしまいます。朝出発するときに温度が低いと、以下のことが起こります。
- 回生ブレーキが効かない。回生ブレーキは急速充電に相当する電力を、電池に充電することになります。そのため、普段はアクセルを離すだけでブレーキがかかるのに、冬の朝は回生ブレーキが効かず、アクセルを離してもほとんど減速しないことになります。当然ブレーキを踏めば通常通り減速するので安全上の問題はないのですが、ちょっと運転しづらく感じる方も。
- 消費電力が増加。冬の朝は、冷たくなっているヒーターを暖める電力、走行する電力に加え、場合によってはバッテリーヒーターの電力なども追加で必要となり、一時的に走り出しの消費電力が増加します。遠出する方や通勤距離が長い方は、できればバッテリーからこれらの電力を使いたくないですよね。
この機能があれば、充電が出発直前に完了するので、充電のためバッテリーが暖まり、結果として回生ブレーキの効きがマシになり、またヒーターも事前に暖められるので、バッテリー走行に入ってからの消費電力を抑えることができます。特に雪国へスキー・スノーボード旅行などに行った場合、行先の旅館やホテルでこの機能が使えると、経路充電時間を節約できます。
なかなか高度な機能だったりするんですね。実は日産リーフにはこのタイマー充電機能、昔から付いているんです。テスラもやっと追いついた、というわけですね。
(安川 洋)




