ゼネラルモーターズがEV投資を30%増〜2つのバッテリー工場を新設

米ゼネラルモーターズが電気自動車への大幅増資を決定しました。また既存の物に加え、新しく2つのバッテリー工場を建設する予定です。全文翻訳記事でお届けします。

元記事:GM Boosting EV Investment 30%, Will Build 2 More Battery Factories by Steve Hanley on 『CleanTechnica

頑固な大手メーカーが遂に目を覚ました

今週ロイターは、「自分達が発明したものじゃないし」という態度を貫き通し、古くさい考えを守り続けながらアメリカの自動車産業を何代にも渡り形作ってきたゼネラルモーターズ(GM)がEV革命にようやく目を覚ましたと報じました。GMは2025年までにかける電気自動車と自動運転車両用の資金が、直近の見通しより30%増の350億ドル(約3兆8600億円)になるとしています。

GMは電気自動車生産用に200億ドルの投資をすると、昨年11月に発表したばかりです。それからたった6ヶ月余りでその数値が約2倍になりました。社は2035年までに電気自動車のみを生産するようになると話していますが、EVへの転換がいかに速く進んでいるか分かっている人達は、GMの電気自動車シフトが5年は前倒しになると予想しているでしょう。

アメリカ最大の自動車メーカーは新しい投資計画で、国内ですでに稼働している2つのバッテリー工場に加え、それぞれ20億ドル以上をかけてさらに2つの工場を建てると話しています。またEV投資のタイミングを早め、アメリカと中国で2025年までに100万台以上の電気自動車を売る計画を立てていると話しました。

1年前、カリフォルニア州が独自の排出ガス基準を制定しようとするのを妨害する政府の訴訟をGMがサポートし、臆面もなく前大統領の甘い蜜を吸っていたのを覚えている方もいるかもしれません。現在GMはフォード、フォルクスワーゲン、ボルボその他自動車メーカーが2019年にCARBステートと合意した車両排出の削減案に、カリフォルニアが求めていた基準までは達せずとも、前政権が受け入れるとしていたラインよりは上でサポートすると表明しています。選挙結果によってこうも違いが出るのですね!

GMのCEOであるMary Barra氏は、下院議長Nancy Pelosi氏や民主党のキーパーソンと次の水曜日に、EVや車両排出について議論する予定です。また下院歳入委員会代表のRichard Neal氏、下院エネルギーおよび商業対策委員会会長のFrank Pallone氏、さらにミシガン民主党の重鎮Dan Kildee氏とDebbie Dingell氏との会合も予定されています。

バイデン政権は電気自動車促進に1,740億ドルの予算案を提出しました。このうちの一部は連邦政府がEV購入用に出す補助金に使われますが、現在GMの顧客にその選択肢はありません。連邦議会ではバッテリーを含む最先端エネルギー技術用に工場を新築、もしくは改修すれば、メーカーが30%の税額控除を受けられる法案を提出しています。これが通ればGMのバッテリー工場計画にも大きな追い風となるでしょう。

EV支持者にとって眠れる巨人が目を覚ましたというのは良い知らせです。市場に選択肢が増えることはいつでも歓迎されます。ただ、GMは5年後もアメリカ最大の自動車メーカーでいられるのでしょうか。巨額の投資をしても、それは確実ではないのです。

(翻訳・文/杉田 明子)