1月21日に納車されたマイカーEVのヒョンデ『KONA(コナ)Casual』で、東京から愛知県豊橋市まで、初めての日帰り長距離ドライブを試してきました。システム総電圧が低いことで懸念していた急速充電性能は、30分で22.7kWhと「まあ、そこそこ」な感じ。今後のアップデートにも期待! です。
新東名120km/h巡航で無事に浜松SAに到着
1月29日、愛知県の豊橋市役所で催された「電動車災害時派遣協定」締結の式典(関連記事)を取材するために、東京都世田谷区の自宅から、納車間もないヒョンデ『KONA(コナ)Casual』で日帰りしてきました。
片道の距離は約280kmで予想所要時間は4時間弱(by Googleマップ)。11時から始まる式典の時間に少し余裕をもって、朝5時過ぎに出発。10分ほど前から、充電ケーブル外して「Bluelink」というヒョンデのアプリでエアコンを始動させたので、うっかり写真を撮り忘れてましたが、SOC(バッテリー残量)表示は99%からのスタートでした。
航続可能距離表示は、320kmくらいだったと思います。最初の充電を想定している新東名浜松SA(下り)までは約230km、120km/h区間を120km/hで快走しても、まあ大丈夫でしょ、って感じの目論見でした。
御殿場JCTを過ぎて、ACCを120km/hにセット。結果、SOC6%、航続可能距離表示は12kmと、まあまあギリギリで浜松SAに到着することができました。6%と聞くと「ドキドキじゃん」と感じる方が多いかも知れませんが、SAまで5kmを切るあたりでも20kmほどの航続距離が表示されていたので、30kWhリーフに乗り慣れた私としては比較的余裕の到着です。
ひとつだけ、浜松到着の数km手前でバッテリーのコンディショニング(外気温が2℃程度と低かったので急速充電前に温めておく)をONにしようと思ったら「走行可能距離が短いためコンディショニングは作動しません」と警告が出て使えなかったのは、ひとつ、「KONAを上手に使いこなし術」の勉強になりました。
トイレが近い私には珍しく東京から浜松までノンストップ。何も考えずACC任せの100km/h&120km/h巡航で世田谷→浜松SAに到着できたことには、「ね、Casualで十分でしょ」という思いを再確認することができました。
この日4回行った急速充電の結果は?
この日は、マイカーKONAで初めての長距離ドライブだったこともあり、いくつかのシチュエーションにおける急速充電性能を確かめる意図で、合計4回の急速充電を行いました。
結果を表にしておきます。
| 充電スポット
(最大出力) | 充電時間 | 充電電力量 | 開始時SOC | 終了時SOC |
|---|---|---|---|---|
| 新東名浜松SA下り線
(150kW) | 30分 | 22.7kWh | 6% | 50% |
| 新東名浜松SA下り線
(90kW) | 30分 | 15.7kWh | 50% | 82% |
| 豊橋市役所
(40kW) | 30分 | 9.7kWh | 69% | 86% |
| 新東名駿河湾沼津SA上り線
(150kW) | 30分 | 15.5kWh | 42% | 71% |
事前の計画、というか皮算用では、往路の浜松と豊橋市役所の44kW器、復路の駿河湾沼津と3回の充電で走りきるつもりでした。結果を見ても、それでOKだったようですが、SOCが50%からの充電でどのくらい入るか確認したかったので、他に充電するEVが一台もなかった浜松90kW器でお替わりしてみた次第。
開始時SOCの条件が近いのに、2回目の90kW器より復路の150kW器の充電量が少ないのは、おそらく復路はバッテリーが冷えてた(まだコンディショニングを使いこなせてません)のだと思っています。
自宅帰着時のSOCは42%。駿河湾沼津からの復路は御殿場以降下り基調ということもあり、30%程度の電力消費で東京まで戻ることができました。セグ欠け30kWhリーフ生活から思うと、夢のようです。
KONAの急速充電性能については、以前の買い換えるぞ宣言記事で書いたように、駆動用バッテリーの総電圧がカタログスペックで269Vと低いのが懸念点でした。
以下、さらに細かくて恐縮ですが。
急速充電の出力は「電圧×電流」で決まります。そして、電流の最大値はおおむね「50kW器=125A」「90kW器=200A」「150kW器=350A」となっています。本来800Vシステムで、チャデモの場合405Vで受電するIONIQ 5であれば、90kW器なら「405V×200A」をほぼ30分間ぶっ通しで維持してくれて、30分で40kWh近い電力を補給できます。
KONAの急速充電性能は「最大230A」とアナウンスされています。90kW器だと最大200Aなので、最初はあえて150kW器を試してみました。SOCは6%だったので、充電開始時の電圧はたぶん230〜240V程度だったのではないかと思います。ところが、充電開始直後に表示された出力はなんと「60kW(電圧が240Vだとすると250Aになる)」。これはもしや、アナウンスされている230A以上吸い込んじゃうんでないの? と喜びました。
が、しばらくすると出力は低下。朝ごはんに「しぞーかおでん」を食べて充電器に戻ったときには、SOC42%で出力は34kW。結局、30分間で22.7kWhという充電結果になったのでした。
これなら、90kW器で十分だな、ってことではありますが、42%(電圧はたぶん260Vくらいと推定)で34kWってことは、130Aくらいの電流になっている計算で、ニチコン90kW器の最大電流が悪評高きブーストモードで125Aに落ちてしまうと、最大限に充電できないということになる可能性があるので、微妙です。
個人的に、高速道路の30分間の急速充電で20kWh(バッテリー容量の約41%)くらい補給できれば、さほどの不満はありません。ということで、今回の検証結果から……
●SOC20%以下くらいからを目安に。
●できれば150kW器(もしくはブーストモードのない90kW器)で充電するのがベター。
という教訓を得られた、って感じです。
ちなみに、試してないので推測ですが、総電圧が358Vと約90V高くてバッテリー容量が大きい上位モデルでは、おおむね30分当たり5〜10kWh程度は多く充電できるのではないかと思います。
式典で会ったヒョンデの方に「150kW器で60kW出たけど、すぐ落ちた」件をお話ししたところ、社内でもKONAの充電性能向上は議論されているそうで。もしかすると、IONIQ 5の急速充電性能が上限200Aから「一時的に250A」になったような、うれしいアップデート(できればOTAで)が舞い降りてくる可能性に期待したいところです。
巡航速度を抑えると電費が劇的に向上
さて、初めての長距離ドライブで改めて実感できたのが、KONAの電費性能の優秀さです。
往路は、前述のように長い距離をACC設定120km/hで走行。浜松SA到着時の電費表示は「5.3km/kWh」でした。
が、巡航速度による電費の違いを比較するために、120km/h制限区間もACC設定を90〜100km/hに抑えた復路は、豊橋市役所〜藤枝PA(トイレ休憩)までが「7.9km/kWh」。藤枝PA〜駿河湾沼津SA「7.5km/kWh」。駿河湾沼津〜三茶の自宅「7.8km/kWh」という電費を記録したのでした。
SOC6%と、客観的にみてギリギリだった往路でも、まったり100km/h巡航していれば、SOC20%以上残して余裕で到着してたかも、です。
なによりも、高速道路走行時の先進運転支援の出来や、インターフェースの使いやすさ、乗り心地や静粛性といった点は大満足。下位グレードのCasualにして正解だったと実感しています。「まあ、そこそこ」の急速充電性能とは上手く付き合いながら、KONA CasualのEVライフを楽しんでいきたいと思います。
最後に、これからもちょくちょくレポートすると思うので。篠原さんの『EV放浪記』や生方さんの『ID.4日記』に倣い、マイカーKONAの現状を記しておきますね。平均電費はこれから徐々に、7km程度までは向上していく、と思います。
私のKONA Casual(2024年2月2日現在)
総走行距離 780.4km
平均電費 6.1km/kWh
取材・文/寄本 好則







