10.5kWh電池のアイミーブMで往復1,200kmの遠距離はどうなの? 【往路編】

日本で市販されている電気自動車では10.5kWhと最も容量の小さい電池を積む「三菱 アイミーブ Mタイプ」で、首都圏から東北地方まで往復1,200kmの遠距離を走ってみました。カタログ上では「最大走行距離120km」とある同車でどう走行・充電すれば可能だったか、詳しくお伝えします。

目次

はじめに

EVsmartブログチームでは、「バッテリー式電気自動車(BEV、ピュアEV)」は今後さらに「距離別」に棲み分けが進むと考えています。日本で現在入手可能な現行の電気自動車を距離別に見ると……、

● テスラ・モデルSやモデルX、日産リーフe+のような「長距離電気自動車」

● 日産リーフ(40kWhまでのモデル)やBMW i3、VW e-Golfのような「中距離電気自動車」

● 三菱MiEVシリーズ(i-MiEVシリーズ、minicab-MiEVシリーズ)のような「短距離電気自動車」

と分類できるでしょう。

さて、このうち今回の「アイミーブ(i-MiEV) Mタイプ」ですが、本来であれば短距離用の、しかも最も電池容量の少ないモデルですから、住んでいる街の中やそのまわり、近隣の市町村への往復などに使うのが想定された乗り方でしょう。カタログには「満充電時の走行距離は最大で120km」とあるので、「JC08で最大120kmまでは走行可能」。これを、電気自動車に関してはより実走行に近い値を示す「EPA値」に換算すると、「最大で67km走行可能」ということになります。

普段はもっと走れていますが、「吹雪のなか暖房と除湿を使ってハードに走った」ことがありますが、確かにその時はこれくらいしか走れない印象でした。まぁ、普段の走行では、よほどの連続登坂でもない限り、80〜100kmは走れると思います。i-MiEV Mのスペックに関しては、電気自動車メーカー別一覧のページをご覧ください。

さて、こうした短距離用BEVをあえて長距離走行に使ってみたらどうなるでしょうか。

走行用電池の温度上昇による急速充電の充電制限に遭うでしょうか、地方の充電器間隔の長い場所を「電欠」せずに走りきれるでしょうか……。いろいろと興味は尽きませんが、無謀な挑戦とも言えますね。誰もがこんな走り方をする必要などありません。じゃ、やめようかな……。でも、やってみたくなるのが「BEV乗り」というものではないでしょうか(笑)。電欠しても、命を失うような過酷な季節でもありませんし……。いきましょうか! なお、この遠征は2018年11月中旬、まだ雪の降る前のことです。

プラン作り

昨今は急速充電器もかなり増え、長距離の移動もそれほど難しくはなくなってきました。とは言え、地域によっては充電器も限られ、移動には事前のプラン作りが欠かせません。東北地方はそうした地域のひとつと言えるでしょう。

主要都市部や幹線国道沿いは大丈夫ですが、山間地や三陸などの、「幹線(東北自動車道と国道4号線が通る沿線)から離れた地域」は、短距離電気自動車だと「冒険」を強いられます。今回の目的地は、宮城・岩手県境、つまり宮城県最北部と言える「気仙沼市」です。出発地の東京・埼玉都県境からは、片道ほぼ600km、往復でおよそ1,200kmの遠征です。

事前のプラン作りには、広い面積を見てルートの概要を考えるのに「Google Map」、それを基に充電スポットを選ぶのに「EVsmart」アプリ、山間地やこれまで通ったことのない地域(都市部以外)を高低差を見ながらルートを微調整するためにYahoo!の「ルートラボ」を使います。

少々面倒ですが、遠征をした時点では、これらの機能を統合したアプリやプログラムはありませんでした。2019年2月の時点では、スマートフォンで新しいEVsmartアプリを使えば、充電器の種類を絞り込んで、ルートの候補を探し出すことは容易になり、状況は大きく改善しました。

今後はEVsmartアプリにも「経路充電を提案」してくれる「ルート検索機能」が装備される予定なので、そうなるともうEVsmartアプリ一つで全てこと足りてしまうでしょう。標高差も考慮に入れたルートの計算がなされ、季節による電費の変動にも対処する機能も付くようです。(皆さん、お楽しみに!)

今回は、高速道路上の限られた急速充電器でバッティングするのを避けるため、できるだけ「一般道」で移動してみることにしました。一般道走行だと、走行用電池の減り具合を見ながら、臨機応変に急速充電器を選べます。

高速道路のSA/PAで急速充電器が1台しかない場所は今でもたくさんありますが、そうした所で「3台待ち(30分×3台で、充電を始めるまで最大1時間半待ち)」などに遭遇したら、安くないお金を払って高速道路を使う意味すら消えてしまいます。顧客を「囲い込む」商業形態である高速道路では、急速充電器の複数設置は事業者の「義務」だと言えるでしょう。でなければ、全インターチェンジでの4時間以内程度の乗り降りは自由にするとか。

さいわい、宇都宮や郡山、福島や仙台といった都市圏を除けば、北関東から東北地方の道路はそれほど混んでいないので、このやり方が通用するという側面もあります。(筆者はかつて仕事で東北地方の都市に赴任していたことがあるので、道路をそれなりに知っていて土地勘があるという事情もあります。)

埼玉県所沢市から栃木県真岡市まで

今回の往路は平日の移動のため、早朝に首都圏を出発し、「通勤時間帯が始まる前に関東北部まで離脱する」ことを考えました。また、「できるだけ充電回数を減らす」ことを念頭にコースを設計しました。

一般道を走るので、空気抵抗による電力ロスが小さくて済みます。これには走行用電池の温度上昇を防ぐという利点もあります。もっとも、筆者のアイミーブ Mは2013年夏に乗り始めて以来、温度上昇による充電制限は酷暑の高速道路上でわずか1回しか経験していません。(東名・新東名・名阪を使って、都内から3人乗りで滋賀に向かった際。エアコン連続使用。)自然冷却でも、巡航速度を無理に上げなければ、電池の温度は想定範囲内に保てることを、5年を超える「Mとの付き合い」から知っています。

さらに有利なのは、アイミーブ Mが搭載する走行用電池「東芝SCiB」は内部抵抗が非常に低いため電力の吸い込みが速く、結果的に充電時の電池温度の上昇を少なく済ませることもできます。CHAdeMO最大の「50kW」の充電器を使うと、たいていは「85%前後に達するまで」は「125Aのフルパワー」で充電できてしまうので、充電時間が短くて済むのです(そのため、20kWの充電器は、他に充電器が無い場合しか使いません)。

気温による影響も、これまであまり気にする必要を感じてきませんでした。低温に関しては以前、東北西部で、真冬の雪が降りしきる-10度近い気温のなかでも125Aが出ていて驚いたことがあります。充電させていただいたのは他社ディーラーでしたが、ちょうど終業の時間だったのか、メカニックの人たちが出て来て見るなり、一様に驚いておられました。

さて、この区間は最短でほぼ99km、渋滞になりそうな場所を避けて走ると最大132kmです。おっと、i-MiEV Mタイプの「カタログ値」では「最大走行距離120km」でした。でも、これまでの経験からは「行ける」と思います。高低差はほとんど無視できる値ですし、なにしろ電費計で「平均電費11.5km/kW」を上回って走っておけば、カタログ値を越えて走れますから。これまでMで走った最長記録は、「1充電(200Vできっちり上までいれてありました)で136km(実際に走行)」の経験があるので、それより4kmも少なくて済むのですから楽勝です(って、そんなわけないですね)。さらに、2018年9月車検での電池容量計測では、対出荷時比で「103%台」を記録(SCiB恐るべし)したので、減衰・劣化は想定しなくても良さそうです。さて、今回ルートでの最初の「冒険」区間です。

ルートラボによると、この区間の標高差は「76mの上り」。茨城県古河市あたりまではほぼ平坦ですが、その後はだらだらと上りが続き、真岡市の手前で少し上りがきつくなります。国道4号バイパスを使いますが、ここは深夜早朝は流れが速いので、調子に乗って速度を上げて空気抵抗で電費を悪化させないよう自重が必要です。真岡の三菱まで到達が難しくなっても、小山市周辺には日産の充電器が複数あるので、電欠することはありません。これが「一度入ると抜け出しにくい」し、「たった1台しかない充電器の充電待ちで時間を無駄にされる可能性が高い」高速道路と違って、一般道に自由でフレキシブルな魅力を感じる点です。

4:27に自宅を出発です。

200Vで上まで入れたはずですが、あれれ? Techtom社製の電費計の表示は99.0%になっています。まぁ誤差の範囲なので大丈夫でしょう。浦和所沢バイパスで浦和、そのあと越谷市と東進し、4号線に入って北上に切り替えます。ここまでの行程は順調でした。

案の定、4号線はトラックなど大型車輌ばかりで、流れも速かったです。3車線のうち最も左を選んで、マイペースで走ります。Pivot社製のクルーズコントロールを使って、楽ちんの巡航です。(i-MiEVシリーズにはクルーズコントロールは付いていないので、後付けしてあります。ついでに言うと、私のMタイプを2013年秋にPivot社に1週間ほど貸し出して、適合のデータを取って、クルコンがMタイプに正式対応になった経緯があります。)

埼玉県から茨城県の五霞町に入る頃から、東の空がオレンジ色に染まってきました。夜明けです。日の出前の畑の上にはうっすらともやがかかっています。小山に寄って充電するかの決断の地点に来ました。ここまでの平均電費もカタログ値を上回る「12.21km/kW」なので、で大丈夫そうです。予定通り真岡に向かいます。

6:46、真岡市にある「東日本三菱真岡店」に到着。

ラッシュに遭わずに首都圏脱出ほぼ成功です。残容量19.5%で、i-MiEVのインパネには残量計1セグが点滅表示、走行可能距離7kmと出ています(平坦な道であれば、さらに20kmは走れるでしょう)。平均電費は、最後の上りの影響か、「12.08km/kW」に若干落ちていました。先客にアウトランダーがいたので15分ほど待ちましたが、95.5%まで充電して出発です。走行可能距離は122kmに復活。ここの充電器は、これ以北の三菱のディーラーに多い「30kW中速」なので、PHVのアウトランダーには良いとしても、BEVにとっては正直言って能力不足の印象です。結構時間がかかってしまいました。

栃木県真岡市から同・那須塩原市まで

7:34に出発。

この区間は、那須の高原に向かってだらだらと上りが続く印象です。本格的に上り始めるのは矢板を越えてからです。距離はおよそ64km、合計230mの上りです。目的地は最も上る地点(サミット)の少し先で、サミット自体は「305m」のところにあります。この条件なら、冷暖房を使わないこの時期だと楽に到達できるでしょう。

宝積寺で4号線に合流。速度を上げないためもあり、バイパスのある場所では旧道を通ります。1980年代末、ここを通って東北の赴任地と首都圏を年に十回は往復していたので、大谷石でできた蔵や塀のある旧道は懐かしい景色でもあります。

9:00に「東日本三菱西那須野店」に到着、残容量50.0%、残量計7セグ、走行可能距離48kmと出ています。意外と電気を使わず到達できました。もはやi-MiEV Mは身体の一部と化したようです。

今回の平均電費は、うっかり電源を落としてしまったので消えてしまいました。残念! 24分間の充電で98.0%、走行可能距離123kmまで回復しました。ここも30kWの中速充電器です。さて、いよいよ「東北地方」に足を踏み入れます。

栃木県那須塩原市から安積PA(福島県郡山市)まで

この区間は、那須高原のサミットを越えると少し下るものの、県境付近にサミットがあります。最高地点へは455m上らなければなりません。また、もし東北道を使うなら、福島県白河市を出た後のアップダウンにも備えておかなければなりません。国道4号であれば白河市から矢吹にかけて緩い上りがあるだけですが…。

仲間の日産リーフ40kWhや24kWhが後ろから迫って来たので、ここで東北道を使って「ワープ」することにしました。安積PAまでは73km、目的地の標高はほぼ同じですが、途中に「455mの山越え」があります。飛ばさなければ、ここも充分到達可能です。飛ばすと電池温度も上がり、安積PAでの充電に時間を喰ってしまうかも知れません。

県境を越えて福島県西郷村に入りました。以前はこの辺りから白河ICにかけての沿線に「これより東北」という看板が2枚あったと記憶していましたが、今は無いようです。東京練馬から出発した仲間(40kWhリーフ)に、須賀川IC付近で追い越されました。もう一人の仲間(やはり40kWhリーフ)はかなり早く東京町田を出たので、すでに福島県から宮城県に入ろうとしているようです。なお、東京からは200kmのキロポストは、東北新幹線の高架をくぐる近くにあります。

10:37、安積PAに到着。

残容量43.0%、残量計5セグ、走行可能距離はなぜか表示されていません。あれれ?ここでも、トイレに行きたくて、電源をうっかり切ってしまったので、この区間の「平均電費」が消えてしまいました。でも、予想より残容量が多いので、12km/kW台は出ていたのではないかと思います。

10:55出発。

さすがに50kWの急速充電器は速いです。99.5%まで入れて、走行可能距離133kmに回復していました。先客はさいわい居ませんでしたが、ちょっと休憩しました。充電自体は15分くらいで終わっていました。SCiBの温度はそれほど上がっていないようです。相変わらず吸い込みが速い、頼りになる「相棒」です。

安積PA(福島県郡山市)から同・福島市まで

この区間は、高原と言える郡山市から盆地の底にある福島市内まで、200mの高低差を下る53.7kmのコース。充分到達できる距離です。二本松市までは高原の上なので比較的平坦ですが、その後は福島盆地に降り立つために「山の縁」を越えなければなりません。サミットは出発点からは85m上です。東北道の「二本松〜福島西」間は山岳路線と言っても良いでしょう。冬の気候の荒れ方も相当なもので、吹雪や霧などが頻発し、注意の必要な区間です。でも、今回は二本松からは一般道を使います。

なお、東北道に関しては、「風雪の通り道」のようなものがいくつかあります。最初が「那須高原〜白河」間、次が「鏡石」付近の「大きなV字の下りと上り」、そして「二本松〜福島西」間です。その後の「宮城県村田付近〜仙台南」の難所を越えると、岩手県一関市あたりまでは比較的穏やかですが、盛岡市に至る前には「北上市」付近が待ち構えています。

こうした「難所」は、いずれも西に豪雪地帯を抱えていて、さらに風雪が太平洋側に向かって吹き込みやすい地形になっているようです。たとえば最後の「北上市」は、西には日本有数の豪雪地帯の秋田県横手市などが位置しています。

平日とはいえ、一般道でもそれほど交通量は無いと判断し、二本松インターで降りて国道4号線で福島市内に入ることにします。二本松インターは、本宮あたりから続く平坦な道から、少し山に入ったところにあります。1つ手前の本宮インターで降りて、すぐわきを走る国道4号線に入っても良いのですが、近年は本宮あたりの道路は案外交通量があるので避けることにします。

二本松インターで降りました。二本松の町は秋の「菊人形」の展示で有名です。「提灯祭」も壮麗で、古くからこの地方の重要な都市であったことがうかがえます。私が面白いと思うのは、町が山で二分されていることです。インターのある町から、二本松城のある方の町に行くには、結構な山を越えなければなりません。お祭りでは、この急坂を山車が上り下りする、珍しい姿が見られます。

二本松からは、福島市に至る流れの速いバイパスではなく、あえて旧道を選びます。巡航速度を一定に保つためです。60km/hほどで快調に走っていると、左手に福島大学が見えてきました。その先でバイパスと合流すると、いよいよ眼下に福島の町が見えてきます。左手(西)に安達太良・吾妻の連峰、右手(東)にはなだらかな阿武隈山地、そしてずっと前方(北)には宮城県白石方面の山が見えます。見事な盆地です。その盆地の中心に、福島市のアイコンとも言える「信夫山(しのぶやま)」がポツンと立っています。

11:50、東日本三菱福島鳥谷野(とやの)店に到着。市街地から見ると南部に当たります。仙台での牛タン昼食は諦めざるを得ない時間ですね(涙)。

残容量64.0%、残量計10セグ、走行可能距離は77km、この区間の平均電費は、下り主体でもあり13.85km/kWhでした。11.5km/kWhを切らなければ、カタログ値の「最大120km走行」を超えられるので、好電費と言えます。

99.5%まで充電。走行可能距離は133kmを指しています。カタログ値を13kmも超えていますね(笑)。12:14出発、仙台まで到達できるか、この区間も勝負です。

福島県福島市から宮城県塩竃市まで

この区間は東北道なら難所の「村田」が控えていますが、今回は一般道の国道4号線での北上なので、福島盆地の縁を越えさえすれば、あとはそれほどキツいアップダウンはありません。サミットは福島盆地を抜ける国見の峠です。

東北随一の大都会仙台市を抜けるため、どうしても渋滞などに巻き込まれがちです。ただし、アップダウンのうえ91.5kmあるので、10.5kWh電池の短距離BEVには「それなり」の冒険ではあります。

福島県を出て宮城県に入りました。福島盆地から宮城県白石市までの上りで予想以上の電力を使ったら、白石にある日産あたりで少し継ぎ足し充電しようと考えていましが、大丈夫そうです。仙台市を目指します。

途中、あの仙台銘菓「萩の月」の工場があり、春は桜の名所になる大河原を通過します。この辺りも敢えて旧道を使います。

仙台南郊の岩沼までアプローチしたところ、道路が予想以上に混んでいたので、有料自動車道「仙台東道路」を使って次の充電器のある塩竃(しおがま)の日産まで混雑をパスすることにしました。飛ばして電費を落とさないよう、自重の走りです(笑)。

仙台市内はかつて仕事でよく来ていました(短期間住んでいました)し、今でも年に一度は来ているので、抜け道も含めて道はわりとよく知っています。よって、うまく抜けられるかとも思っていたのですが、目的地での夕方の打ち合わせ時間(18:00)まで余裕がなくなってきたので、ここはワープで時間節約です。

ワープで少し時間は節約できました。14:44、宮城県塩竃市新浜町にある日産プリンス宮城塩竃店に無事たどり着けました。残容量25.5%、残量計2セグ点滅、走行可能距離は14km、この区間の平均電費は12.04km/kWhでした。我ながら「優秀なエコ運転」でした。

ここの充電器は44kWと急速なので、Mタイプ最大の125Aで受電できました。三菱の充電カードを持つ私にとっては、分あたりの課金から考えると、20kWの遅い充電器を使う(12円/分)より、結果的にはこちら(15円/分)を使う方がずっと割安になります。

99.5%まで入れて、走行可能距離は126kmまで回復。15:08分に出発。そう言えば、塩竃といえば、あのさっぱり辛めの日本酒「浦霞」の造られている町ですね。(なんか観光ガイドになってきました。)

宮城県塩竃市から同・気仙沼市まで

この区間は太平洋に沿った都邑(とゆう)を通る行程です。海沿いは平坦ですが、リアス式の湾に沿って走るため距離はどうしても長くなります。特に石巻市から南三陸町に至る部分は、複数の大きな半島の海陸線をなぞるような行程で距離が長大です。そのため石巻市からは内陸を北上し、登米市(とめし)を経て東に進路を変え、海沿いの南三陸に出るルートのほうが現実的でしょう。

この内陸の登米から南三陸に至る市町村境の部分に今回のサミットがあります。高さは127mです。その後の気仙沼市南部の本吉(もとよし)のあたりでも、基本は海沿いのルートですが、結構なアップダウンがいくつかあります。塩竃の日産から気仙沼市の目的地までは一般道で114km、本日2回目かつ最後の「勝負」の時です。念のためルートラボで高低差をチェックしておきます。

「Plan B(次の手)」は「道の駅津山」と、本吉のファミリーマートの充電器。いずれも20kW充電器ですから、使うのはどうしても必要な場合だけです。さて、時間も迫ってきましたし、最後の区間に挑むとしましょうか。( ← ご指摘を受け、修正します。本吉のファミマは30kWでした。近くに別のファミマで20kW設置があるので、混同していました。失礼しました。)

石巻市などの都市部を除けば、基本的には地方の道路なので、流れはスムーズです。お陰でクルーズコントロールが大活躍。石巻市の日産で入れる必要も無さそうなので、内陸の登米を目指します。途中、道の駅津山でも充電の必要は無さそうなので、記念写真を撮ってすぐ出発。本吉のファミリーマートを目指します。

本吉でも充電は不要と判断し、通過します。17:55、目的地の気仙沼市の海沿いにほど近い場所に到着しました。打ち合わせスタートまであと5分、ギリギリでした。

ここでミス! 急いでいて、最後のインパネの画像を取り損ねました。メモによると、残容量25.0%、残量計2セグ点滅、走行可能距離は11km、この区間の平均電費は11.82km/kWhでした。「福島市 → 塩竃市」とほぼ同じようなデータでしたが、本吉付近のアップダウンで飛ばした影響で電費が下がったものと思われます。だって、時間が結構迫っていたので、最後はホントに焦りました。宿にある200V充電器につないで、小走りで打ち合わせに向かいましたが、無事間に合いました。

i-MiEV君、600kmを少し割り込む距離でしたが、快適に走ってくれてありがとう!

おわりに

いかがでしたか? (某映画評論家風に)EVってホント愉しいですよね〜!また、i-MiEV Mに興味を持ったり、欲しくなった方がいらっしゃいましたら、手を挙げてください(笑)。復路編も書きますが、少し時間をください。長文(駄文でもありそう)に最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

(箱守知己)