電気自動車シフトの必要性を社会課題解決の視点から考える

電気自動車のセールスはどんどん伸びてきていますが、いまだに占めるシェアは少ない状況です。アメリカのMedium.com上で、何故電気自動車にシフトする必要性があるのか、社会的な課題解決の視点から分析した記事をご紹介します。今回はこのシリーズのパート1です。パート2も8月中に出る予定です。

元記事:The Geopolitics of Electric Vehicles by Todd Medema on 『Medium

※原文では課題を捉える視点を「地政学=The Geopolitics」としていますが、訳にあたり「社会課題解決の視点」としています。

2016年に、アメリカ人は計2兆マイル(3.2兆キロメートル)ドライブした計算になります。

これらがすべて電気自動車になったとしたら、環境に与える影響を減らせますが、その実現のためにはどんな問題があり、私達に何ができるのでしょうか?

電気自動車は主に3つの問題(社会的な課題)を抱えています。その3つとは、

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  • 資源の調達
  • 既存産業との闘い
  • 気候変動への政治的なサポート

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になるのですが、まず始めになぜ電気自動車が重要な存在なのか見ていきましょう。

なぜ、電気自動車なのか

  • アメリカにあるすべての車を電気にした場合、年間7億5千万トンに及ぶCO2及びCO2e(二酸化炭素相当量)を削減し、大気の質をめざましく向上させます。
  • ガソリンは燃焼される際に、1ガロン当たり約20ポンド(9キログラム)のCO2を排出するので、ガソリン車をこのままにしておくと2050年までにカーボン・ニュートラルにするという、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の目標を達成できなくなります。(二酸化炭素回収では不十分です)
  • 年間910億ガロンのガソリンが不要になります。これによりアメリカとその国民は石油会社と海外カルテル(OPEC)への依存から抜け出すことができます。
  • 交通手段への石油依存がなくなり、納税者は年100億ドル(10兆6千億円)の税金をセーブできます。そしてこれは石油のために参戦した多くの戦争にかかるコストを含んでいません。
  • 電気自動車はより安全でオペレーションが安く、効率的で加速が速いです。

素晴らしくはないですか? しかし、これらすべての恩恵に与かるためには、いくつかの問題を解決しなければなりません。まずは……

問題その1: 資源の調達

新しいテクノロジーの傾向として、新しい資源を必要とし、世界のパワーバランスを変えがちという事が挙げられますが、電気自動車も例外ではありません。そのバッテリーやモーターは銅、ニッケル、リチウム、コバルト、黒鉛、レアアースを必要とします。しかしこれらの原料は、戦略的にどのようなリスクを孕んでいるのでしょうか?

  • 銅: 多種にわたる産業で使われており、すべての金属の中で3番目にリサイクルされている金属で、3つの大陸の広い地域で埋蔵されています。電気自動車による新しい需要が戦略的脅威を生み出すことはほぼないでしょう。王立化学会(RSC: 化学の推進を目的としたイギリスの学術機関)のレーティングでは、その供給リスクは10点中4.2点となっています。
  • ニッケル: ステンレスに使われており、加熱素子で脱塩作用があります。電気自動車は現在全体の4%の需要を占めています。RSCの供給リスクは10点中6.2点です。
  • リチウム: バッテリーの主原料です。電気自動車と定置用蓄電池により、年20%以上の急激なペースでリチウム需要が拡大することが予想されています。RSCの供給リスクは10点中6.7点です。
  • コバルト: 磁石、タービン、発電機、青塗料に使われます。70%以上が銅採掘の副産物としてコンゴから来ており、規模を大きくするのが難しく予測が立てにくい原料です。さらにコバルトは深刻な人権問題に直面しています。研究者たちは代替物質を使うよう積極的に動いています。
  • 黒鉛: 潤滑剤や高温を伴う工業利用に使われます。炭素から合成でき、材料としての黒鉛が戦略的障害になるようなものはありません。しかし、より安価な黒鉛の原料の97%が、中国、メキシコ、カナダ、ブラジル、マダガスカルから産出します。 黒鉛は合成物であって生の原料ではないため、RSCは供給リスクスコアを出していませんが、その計算方法で点数を出すと、10点中6.1点になると私は予測しています。
  • レアアース: 希少な元素群で、磁石、レンズ、ディスプレイなど用途は多岐に渡ります。厳密にいえば地球の地殻にあるものですが、中国に集中して埋蔵されており、長らく中国が供給を支配して(95%)高い輸出関税を課し、結果としてこれが中国の科学技術産業発展を後押しすることになりました。供給リスクは10点中9.5点です。しかし代替資源は存在しており、研究者はさらに選択肢を広げるために動いています。

それでは1台の電気自動車に使われる原材料の量をベースに、この供給リスクが実際のリスク要因としてはどのようになるのかを見ていきましょう。ここでの式は、

リスク要因(Resk Factor)=総コスト(Total Cost)×供給リスク(Supply Risk)÷1000

となります。

上記電気自動車供給リスクをまとめたExcelシートはこちらからご覧いただけます。

電気自動車の(原料)サプライチェーンが問題を抱える一方、内燃機関車も似たような問題に直面しています。排出ガス制御システムはセリウムとプラチナムに重度に依存しており(供給リスク9.5点と7.6点)、車載コンピューター、タッチスクリーン、カメラなどには電気自動車と同じレアアースを使っています。ハイブリッド車(リッター当たり16.6km以上のすべてのガソリン車)も、バッテリーとモーターに関してはその量が少ないだけで純電気自動車と同じ原料に頼っているのです。

ありがたいことに、アメリカは国営の電気自動車サプライチェーン設立を模索しており、これが実現すれば価格を安定させ、地理的・政治的なリスクを小さくすることができます。一方、レアアース金属のリサイクルと、リスクの高い材料の代替資源も開発され始めています。

結論: 資源の供給リスクは高いですが、落ち着いてきています。

問題その2: 既存産業(石油、ガス、自動車)との闘い

電気自動車大量生産への障壁として、石油・ガス・内燃機関自動車産業がタッグを組んでかけてくるプレッシャーがあります。この3つを合わせて利益は年3兆ドル(318兆円)に上ります。内訳は石油とガス合わせて2兆ドル(212兆円)、自動車に1.3兆ドル(138兆円)です。

アメリカ単体で石油・ガスのロビイストは700人以上おり、年に1億2500万ドル(132億円)が使われていて、これは大統領選に使われる費用の20%に相当する額です。素晴らしいことに、これらのロビイストは80年代にエアバッグの採用を20年遅らせた実績があります。

彼らは年間350億ドル(3兆7千億円)を広告に使っているのですが、その中には電気自動車をターゲットに攻撃するものも含まれており、消費者に影響を与えています。

さらに、彼らは気候変動に関する研究に1980年代から圧力をかけてきました(その頃すでに、化石燃料に関して懸念する証拠があったのです)。

ようするに、電気自動車の登場により、大金を失う金持ちが大勢いるということです。そしてロビー活動、弁護士、広告を含む、イノベーションを抑圧する合法的な手段が多くあるのです。

結論: 既存産業は電気自動車革命に大きな脅しをかけてきていますが、私達は政治からお金を取り上げるために戦い、自分の財布と投資でイノベーティブな会社をサポートすることができます。

ロビー活動で排出ガス基準を下げる

ここに既存のロビー活動の1例があります。電気自動車でお金を作ることに苦労している自動車会社は、排ガス基準を下げよう(甘くする)と圧力をかけています。大気を汚さないガソリン車を作るのが難しいのは明白で、利益重視の企業は嘘をつき、騙し、イノベーションよりも盗用することを選びます。

本来なら質もパフォーマンスも良い電気自動車を1996年のEV-1(他でもないGM社製です!)の時から作ることが可能だった事実を鑑みると、これは悲しい状況です。最終的に、多くの借主(リース販売でした)が即金で買いたいと表明したにも関わらず、GMは40台すべてを廃車にしてしまいました。

EV-1の廃車を題材にした映画『誰が電気自動車を殺したか?』の予告編(YouTube)

遠い昔の1905年にさえ、ニューヨークには数千台の電気自動車が存在し、クリーンで、静かで頼りになると評価されていました。早送りして今日を見てみると、ノルウェイでは新車セールスの58%が電気自動車であり、世界的に受け入れられるレベルで技術が成熟したことを証明しています。

残念なことに、ほとんどのアメリカの自動車会社は電気自動車を「コンプライアンス車(環境規制をクリアするためだけの車)」として製造しています。これらのモデルはカリフォルニア州の基準にギリギリ見合うレベルのもので、必ず電気自動車を売らなければならない州でしか販売されておらず、宣伝もされていません。

1つだけ確実に言えるのは、排ガス基準を下げる事によりアメリカ製車両の競争力は、世界的にもホームでも弱くなるでしょう。2030年にも内燃機関車の新しい販売禁止に動き出す国が増えている状況で、アメリカの自動車産業はガソリンを越えていかない限り、12年以内に世界から切り離される可能性があります。中国でさえ2025年までにはガソリンエンジン製造を止める方針でいるのです。

私達が毎年先延ばしすることによって、効率性を学ぶ機会が失われ、アメリカ自動車産業の世界的競争が、より困難になっていくのです。

訳者注: 先日の記事でもお伝えしたように、新しいテクノロジーのコストは、企業がそのテクノロジーに時間を費やすほど下がります。

問題その3: 気候変動への政治的サポート

あいにく、クリーンで健康的な未来を切り開くための資源を持つ国ほど、気候変動に否定的です。

アメリカの民主主義には不備があり、「そうするべきだ」と考える人数が十分でないと、問題解決は現実のものにならないのです。恐れられているよりも気候変動が軽い問題だと分かった場合でさえ、私達は世界をより住みやすい場所にしようと行動するのに、これは残念なことです。

どれ程のアメリカ人が、人間は気候に影響を与えないと考えているのか(市民の13%と、国会議員の28%)を聞くと無力感に襲われますが、希望はあります。

気候変動の認否は白黒はっきりしたものではなく、スペクトラム上に存在するのです。

  • 大騒ぎする人: 彼らは科学の細かい部分をほぼ気にせず、説得するのが難しい人達です。危機はすぐそこまで迫ってきており、特に否定派と戦うためならば脅し作戦も必要で適切だと考えています。人間の活動によって生じた地球温暖化と、すべての要因を踏まえた温暖化がイコールになると、暗黙の了解で考えています。
  • 誇張する人: 彼らは科学を理解していますが、公共善のためにそれを誇張します。一般人が0.64℃の変化を脅威と思わないと感じており、都合の良いデータのみを取り出して、少々改ざんするのです…… 善のために。
  • ウォーミスト:科学に忠実です。温暖化に懐疑的な人々の疑問すべてには答えられないかもしれませんが、この問題に取り組んでいる科学者を信じています。危機が深刻で、差し迫っていると納得しています。
  • ルークウォーミスト: 彼らも科学に忠実です。危機を認識していますが、確実ではないと感じています。何かしなければならないが、何をすべきか検証する余地があり、まだ時間があると考えています。
  • 懐疑論者: 科学を分かってはいますが、誇張する人々に嫌悪感を持っており、温暖化の理論やデータ分析の深刻な不備を指摘しています。ウォーミストが自分達の苦情を無視することにいら立っており、しかも多くの苦情が妥当なものなのです。このグループには監査役や、他人の分析結果を慎重にチェックしている科学者も含まれます。
  • 否定する人: 彼らは科学の細かい部分をほぼ気にせず、説得するのが難しい人達です。‘大騒ぎする人’グループの提言は経済への脅威になるため、否定するための誇張は必要で適切だと考えています。

どんな政治活動でもそうですが、極端な例はどちら側にしろ問題です。私達ができるのは、問題を無視したり誇張表現をする事ではなく、自分で学び、計算された効率的な行動を起こす事です。それが上手くできれば、人々の考え(共和党議員を含め)を変える事ができます。ある人にとっては証拠の洪水が有効でしょうし、ある人にとっては故郷が洪水に見舞われるような事件が有効でしょう。

結論: 気候変動を信じず、問題解決もしない態度は、電気自動車だけでなく多くのイノベーションの妨げになります。しかし、これは世界の資源戦争とは反対に、個人が解決の手助けをできる問題です。

終わりに

太陽光パネルその他の、排ガスを減らす新しいテクノロジーのように、電気自動車も解決が必要な問題に直面しており、この問題は今回の記事で取り上げた3つ〜資源の獲得、既存企業への挑戦、公共のサポート、になります。レアアースに関しては個々人で大した事はできませんが、既存企業と公共のサポートに関してはできる事がたくさんあります。

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  • 自分のライフスタイルが環境にどのような影響を与えるのか学ぶ
  • 選挙で投票・メッセージを発し、政治家がこの脅威について真剣に取り扱うように動く
  • 自分の財布と投資を以て、イノベーティブな会社を支える
  • 扇動的な意見ではなく、正しい情報をシェアする

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(翻訳・文 杉田 明子)

電気自動車を製造する時にガソリン車以上の炭酸ガスが発生するといわれています。

また石炭火力発電比率4割のアメリカではEVも走行時に炭酸ガスを発生させているわけです。

いわゆるWto Wでの視点がない。

また、自動車がガソリンを使わなくてもガソリンは原油を精製すると一定割合出来てしまう。

このガソリンの処分方法はどうなるのでしょう?

すべて電気自動車にする=カーボンニュートラルみたいな書き方が、記事の中に出てくる「誇張する人」そのものですね…

一番大事な発電コストの話に触れていない。ノルウェーで電気自動車が多いのは、フィヨルドを活用した水力発電が進んでいるからで、アメリカで同じことはできないでしょう。

他には原子力に頼る手段があります。フランスくらいの発電割合になればいいでしょうね。

既得権益を持っている人が邪魔をするのは事実なんでしょうが、大局的な知見から説得力があるデータを出さないと…

みのすけ 様、コメントありがとうございます。電気自動車の製造時CO2については、各論あるのですが、最も一般的にはまず電池製造時の電力由来のCO2が一番影響が大きいのです。そのため、各電池メーカーは、製造時の電力を再生可能エネルギー100%にすることで、この問題を解決し、電気自動車を圧倒的に低炭素にすることを計画しています。現時点でも、テスラは2019年末にネバダ州の工場で、再生可能エネルギー100%を目指すと発言しています。

マツダを始め、多くの化石燃料車メーカーは電気自動車の電池の製造時CO2を故意に高く見積もることにより、結果を捻じ曲げていると言われています。

誇張する人やん 様、おっしゃるポイントは良くわかります。著者のポイントは少し違っていて、現状がどうだ、ということでなく、未来に渡り電源の低炭素化を進める前提で、電気自動車は低炭素社会への切り札だと述べているのです。

化石燃料車では、絶対に低炭素化は実現できません。実現できる唯一の方法として、電気自動車を挙げている、、ということなのだと理解すると良いと思います。

米国は少なくとも、再生可能エネルギーの比率を高める方向へどんどん政策を推進しています。日本でもこれだけ猛暑で、電力が不足しないのは再生可能エネルギーの貢献があるからですね。

テスラは再生可能エネルギー100%の工場を目指すわけですね。

まだ出来ていないのでしょう。

先のことをいえばマツダは2010年比2030年には車一台あたり炭酸ガス50%削減、2050年には90%削減を目標にしてます。

マツダが故意にバッテリー製造の炭酸ガスを多く見積るデータはありますか?

テスラ社によるテスラ車一台のW to Wは発表されてますか?

お互いのメーカーの出したデータで比較したいものですね。

みのすけ 様、コメントありがとうございます。先ほどのマツダさんの例は、製造時排出のみですよね。数字だけを見ると少なく見えますが、実際にはそれに走行時排出も足し算されますので、実質の異削減はほとんどありません。一方電気自動車については、製造時電力を再生可能エネルギー100%にすることは、誰でもコストを少し掛ければできます。GoogleもAppleも、その巨大なデータセンターはすべて再生可能エネルギーで稼働しています。

各メーカーのWtWの数値は発表されておらず、現時点では、独立した研究機関の数字があるだけですね。

プランクトンを用いたバイオ燃料を使用するというのはどうでしょう?ブラジルなどでは既にバイオエタノールが普及しており技術的難易度はそれほど高くないと考えます。

無論、電気が自動車の動力源としての利点はありますが、ピュアEVが、環境問題に関してベストな解決方法だとは考えにくいです。(特に日本では電力問題があるため)

それは電気がダメだと言っているわけではなく、電気とエンジン系の特徴の違いによるもので例えばバッテリーでは技術が大幅に進化したとしても充電には時間がかかってしまうというのは半永久的な問題だと考えていますバッテリー交換という方法はありますが今のところ普及しそうにありません。

日産やテスラ 等が設置を進めている充電スポットがあるようですが、そこで使用される電力は再生可能エネルギーを用いているのでしょうか?もし、電力会社が供給する電気を使用しているのならCO2削減が出来ているとは考えにくいです。

また、一般的にエンジンの方がモーターに比べ高速走行は効率が良いと言われています。

そこで私はバイオ燃料を使用するエンジンと8数十キロほどのEV走行ができるバッテリーを合わせたPHEVが最も環境に優しいと考えます。エンジンについても間も無くマツダが発売するhcciエンジンなど技術は相変わらず進歩しておりまだ見捨てるのは早いと思います。

知らない人 様、コメントありがとうございます。

バイオ燃料について、私は詳しくは知らないのですが、一般論としてはコストが見合わない、とされています。今のガソリンの三倍とかの価格では普及させるのは難しそうですよね。もしバイオ燃料で、コストに言及している記事や論文がありましたらぜひ、教えていただければと思います。現時点では、量産のめどが立っていない、またはコストダウンのめどが立っていないものが多いのではないかと思います。

さて充電スタンドの電力ですが、どこも日本では通常の系統電力を使用していて、一般の家庭と同じです。

https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/ev-and-fossil-fuel-power-station/

これを見ていただくとわかりますが(検算してみてください)、日本の発電ミックスですら、電気自動車のほうが排出は少ないのです。また大型のセダン等に至っては3倍近く効率が違い、ガソリン車のほうが、より多くの化石燃料を使用して走行しているのです。

https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/ev-and-fossil-fuel-power-station/

wheel to wheel企業平均CO2(g/km)ですよ。

当然走行時のCO2排出も含まれます。

みのすけ様、走行時の排出を10分の1にするということは、燃費を10倍にするということです。これはガソリン、ディーゼルでは絶対に不可能です。ガソリン車でCO2排出量は、2320g x リットル数で求められます。例えば最初の時点で10km/lだった車は、10倍なら、100km/lにならなければなりません。電気自動車では、発電電力ミックスが再生可能エネルギーになれば、理論的に達成可能な数字ですが、化石燃料車ではどういう前提を置いても不可能な数字だと思われます。

EVとPHVとガソリンエンジン、ディーゼルエンジン車を比較するのは難しいですね。

やはりwheel to wheelしかないのでは?

マツダの試算では石炭火力発電比率の高いオーストラリアではエンジン車の方が生涯炭酸ガス 排出が少ないそうです。

これは旧マツダ3とe-ゴルフでの比較ですがスカイアクティブxエンジンは2〜3割効率アップ、つまりは2〜3割燃費が良くなると言わられてます。

今の所発表された数字では、1.8ディーゼルより炭酸ガス排出量が少ないようです。

革命が起きていると思います。

みのすけ 様、おっしゃるマツダさんの試算は、前回は名指しを避けましたが、誤っています。電気自動車の電池をわざと8万キロで交換して製造時排出を二倍に見せかける。さらに化石燃料車は排出が変化しないのを前提に、電気自動車も現状の排出量を前提にしています。しかし年々再生可能エネルギー比率は高まり、電力グリッドの排出は減少しています。

http://www.tepco.co.jp/ep/company/warming/

東京電力の例。海外ではもっとドラスティックに変化が起こっています。

化石燃料車では、EUが目標としている排出目標を達成できないことは分かっています。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-06-26/europe-s-tough-new-emissions-rules-come-with-39-billion-threat

Companies without fully-electric vehicles in Europe such as Ford Motor Co. and Japan’s Mazda Motor Corp. face steep challenges.

こちらの記事にも、フォードやマツダのように完全電気自動車の計画を持たない企業は、厳しい状況に立たされるか、欧州市場自体を諦めるしかなくなる、とあります。

わたしが出した数字はマツダが公式に発表したものでいい加減なものではありません。

車を製造から走行、廃棄まで含めて企業平均です。

https://blog.mazda.com/archive/20180427_01.html

2010年比2030年までに炭酸ガス50%削減は見えてきてると思いませんか?

2050年になると想像も難しいですがマツダのロータリーレンジエクステンダーやバイオ燃料もあるかもしれません。

それから純EVも当然含まれてますよ。

みのすけ 様、ブログポストを拝見しましたが、実際に2030年の数字はいくつなんですか?EUの基準を満たせるのでしょうか?

レンジエクステンダーや電気自動車も作るのは、化石燃料車では目標を達成できないからですよね。それらにももちろん製造時排出があるわけです。

車の未来は、プラグインハイブリッド車や完全電気自動車がなければ実現できないのは事実だと思います。

ヤスカワさま

マツダは来年にもEVを発売する電動化に積極的なメーカーですよ。

トヨタとマツダのEV開発もマツダの技術的主導で進んでいると報道されてます。

どうぞ事実にもとずいてモノをおっしゃって下さい。

リーフのバッテリーは8年も持たないのでは?

e-ゴルフも16年持たなければ8年で交換も合理的です。

みのすけ 様、マツダさんも電気自動車を出すことで、排出目標を実現されるのですね!それは正しい方向に行っているようでよかったです。電気自動車のほうがライフサイクル排出が多いのであれば、電動化する意味がないですから。。

リーフは8万キロは持ちますよ!!そもそもバッテリーは8万キロ保証があるのですから。

レンジエクステンダーはEVの航続距離の問題を解決します。

EVは充電時間や暖房効率の問題、価格や重量の問題など様々な問題を解決できていませんがマツダは広い意味でのハイブリッド技術や内燃機関の技術で問題解決と炭酸ガス削減をはかっています。

ちなみにEV開発も進めてますよ。

マツダが出すEV はマツダ2ベースになるでしょう。

実はエンジン車とEVではどちらが炭酸ガス削減になるか車の使い方でも違います。

極端な例では、真冬のアウトバーンではエンジン車の方が効率が良くなります。

また良く言われますがEVは発電方法によって炭酸ガス排出量が変わりますね。

マツダは真面目に炭酸ガス削減に取り組んでますがEV専業のテスラとはやり方が違うわけです。

テスラも自信があるならwheel to wheelを出してもらいたいものです。

知らない人 さま、コメントありがとうございます。

藻類バイオマス。以前、オーランチオキトリウム研究の第一人者である筑波大学の渡邉教授を取材したことがあります。亡くなった勝谷誠彦さんと日比谷の居酒屋で「オーランチキチキ」談義もしました。ご指摘のように、どうして日本は本気で実用化に取り組もうとしないのか。目先のコストパフォーマンスで「まだ石油のほうが安い」的なブレーキが働いている気がして、数年来、じれったい思いでいます。

そのときの記事がまだアーカイブされてたので、リンク貼っておきます。

https://nikkan-spa.jp/351397

渡邉教授の研究室サイトが閉鎖されていた(退官された?)ので、ご参考までに藻類産業創成コンソーシアムのウェブサイトも。

https://algae-consortium.jp/about_algaebiomass/algae_type

再生可能エネルギーの可能性を広げることと、モビリティの電気へのシフトは別々に考えるほうが良いのではないかと思っています。

エンジンを見捨てる、のではなく、カーボンフリー(石油を燃やさない)のモビリティを実現するためには、EVが現状で最も効率的かつ現実的な選択肢。藻類バイオマス同様に、いつまでも目先のコスパに腰引けて様子見しているべき課題ではないと、多くの日本メーカーの姿勢にじれったい思いでいます。

南相馬の藻類バイオマス施設。リーフで取材してこようかな。