電気自動車を選択する際、電費の良い車、つまりエネルギー効率の高い車を判断基準にする人も多いのではないでしょうか。米国で2022年、最も効率性の高いEVランキングが発表されました。全文翻訳記事でお届けします。
元記事:The 10 Most Efficient Electric Cars In The US In 2022By Steve Hanley on 『CleanTechnica』
ガソリンに比べてバッテリーのエネルギー密度はかなり低い
アメリカにおける車の黄金時代(筆者の試算によると1967年頃)にみんなが夢中になって話していた数字と言えば、立法インチと馬力でした。今日、電気自動車の世界で最も重要なのは効率性になります。効率性の良いEVは同じ電気量でもさらに長く運転することができる、つまりより小さくて安いバッテリーか、より長い航続距離を得られる、という意味になります。
効率性が重要な理由は、ガソリン1ガロン(4.5リットル)には多くのエネルギーがあり、ちょっとくらい(もしくは大量に)無駄にしてもさしたる問題にはならない一方、現行の電気自動車用バッテリーを比較すると最高峰のものでもエネルギー密度がかなり低いのです。例えば初代日産リーフに積まれた24kWhのバッテリーが持つエネルギー量は、1ガロンのガソリンと同じでした。長距離を走るには、リーフは似たようなランクのガソリン車よりも相当効率性を高めなければならなかったのです。
効率性を計るには様々な方法がありますが、アメリカのドライバーには「100マイル(約161km)を走るのに何kWh必要か」がスタンダードでしょう。Cars.com は最近この基準を用いて、米国内で手に入る電気自動車の中で最も効率性の高いモデルの調査を行いました。あなたがお気に入りのEVの車名がないとすれば、基準を満たさなかったからです。
米国で最も効率性の高い電気自動車(2022年)
| 順位 | モデル | 電費(マイル(km)当たり電力量) | MPG-e(ガソリン等価換算燃費) | 車体価格(1ドル=約117円) |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | テスラ モデル3 RWD | 24kWh/ 100mile 14.9kWh/ 100km | 132 | $46,190($1,200の無料充電を含む) |
| 2位 | ルーシッド エア グランドツーリング( 19インチホイール) | 26kWh/ 100mile
16.2kWh/ 100km | 131 | $139,000 |
| 3位 | シボレー ボルト | 28kWh/ 100mile
17.4kWh/ 100km | 120 | $32,495( $995の無料充電を含む) |
| 4位 | ヒョンデ Kona EV | 28kWh/ 100mile
17.4kWh/ 100km | 120 | $35,245( $1,245の無料充電を含む) |
| 5位 | テスラ モデルS | 28kWh/ 100mile
17.4kWh/ 100km | 120 | $96,190( $1,200の無料充電を含む) |
| 6位 | テスラ モデルY ロングレンジ | 28kWh/ 100mile
17.4kWh/ 100km | 120 | $60,190( $1,200の無料充電を含む) |
| 7位 | シボレー ボルト EUV | 29kWh/ 100mile
18kWh/ 100km | 122 | $34,495( $995の無料充電を含む) |
| 8位 | キア EV6 RWD | 29kWh/ 100mile
18kWh/ 100km | 122 | $42,115( $1,215の無料充電を含む) |
| 9位 | ヒョンデ IONIQ 5 RWD | 30kWh/ 100mile
18.6kWh/ 100km | 114 | $44,895( $1,245の無料充電を含む) |
| 10位 | キア Niro EV | 30kWh/ 100mile
18.6kWh/ 100km | 112 | $41,205( $1,215の無料充電を含む) |
購入者にとってどの電気自動車が合っているか決めるには様々な要素があります。ドライビング・アシスト技術など、電気安全性機能はほとんどの人にとって一番重要ですが、スタイリングも重要です。ちょうど昨日ネット上で、チャイルドシートを設置すると後部座席に大人2人分のゆとりがなくなるため、あるEVを却下したというカップルを見ました。
電気自動車の購入を考えている人にとって効率性は最重要ではないかもしれませんが、各モデルのパフォーマンス比較をする際には重要な項目です。また100%充電をした際にどれくらいの距離を走れるか、旅行中にどの位の頻度で充電場所に寄る必要があるかにも関係してきます。
バッテリーにガソリンと同じエネルギー密度があったならば、何も問題はありません。極寒の中時速160kmで飛ばしても、車の効率性なんて考えないでしょう。しかしバッテリーはまだその位置には遠く及びません。したがって電気自動車を運転するには、普段は浪費家な私達のやり方を少し変える必要があるのです。EV革命に完全に乗ってしまえば、それも平気になります。
(翻訳・文/杉田 明子)
