海老名SAの急速充電器増設や高速道路走行時の電費の記事が続いたついでに、最近気になっている話題をひとつ。それは、深夜の高速道路でトラックのマナー違反が目に付くことです。海老名SAではトラックが電気自動車充電スペースを占拠していることもしばしば。公益社団法人全日本トラック協会に質問してみました。
トラックのドアをノックするのは嫌だよねぇ
7月25日に公開した『東名高速海老名SA上下線に90kW急速充電器増設〜NEXCO中日本に質問してみた』の記事中でも、「深夜の海老名で、大型トラックが充電スペースを占拠して寝ているのに何度か遭遇」したことがある問題について、NEXCO中日本に具体的な対策などを行っているか質問したことを紹介しました。
実は、深夜の高速道路、ことに東名と新東名で、大型トラックのマナー違反が目に余るのをここ数年のロングドライブで感じていたので、昨年(2019年)10月、EVsmartブログチームの木野さんと、リーフe+で四日市まで日帰りで焼き肉を食べに行った際、「これはひどいなぁ」と感じるシーンの写真などを撮影しておきました。
まずは問題提起。そのときの写真などとともに、「なんとかしてくれぇ!」と感じる点を列挙しておきます。
SA/PAから溢れて駐車&仮眠?
新東名上り線。正確な場所は記録してませんが、静岡県下、インターチェンジ入り口からの合流加速車線に、トラックが列をなして駐車している様子です。
名古屋を過ぎたあたりからSA/PAの度に入口や出口車線にまで停まっている様子を見つつ、「トラックひどいなぁ」と愚痴を言いながら走って(運転は木野さん)いたら、なんとインターチェンジにも! と、慌ててカメラを取り出し撮影した動画から、キャプチャしました。
深夜の東名や新東名が、トラック無法地帯になっている象徴的なシーンです。
※ついでなので、動画もアップしておきました。
追い越し車線を90km走行&強引な割り込み
トラックの無法っぷりは停める場所だけではありません。
高速道路の一番右側は「追い越し車線」で、本来はずっと走り続けちゃいけないことは、運転免許をもってる方ならご存じかと思います。
でも、深夜の東名や新東名の主役はトラック。おそらく、オートクルーズの微妙な設定速度の違いで、自車よりも少し遅い前車を追い抜きたいのだと思いますが、90〜100km/h前後で走るトラックが、複数車線を我が物顔で占拠して走り続けていることが珍しくありません。
まあ、それなりに交通量が多い状態であればそれもやむなし。少しくらいはお互い様のことではあるのですが……。それほどの車間距離もないところに、ことによってはウインカーも出さず(あるいはウインカーと同時)にいきなり割り込んでくるトラックが、なんと多いことか。
上の動画は、トラックの追い越し車線居座りと強引な割り込みがあまりに頻発するので、リーフe+のプロパイロット(前車追従式オートクルーズ)で走りながら、「きっと割り込んでくるに違いないトラック」を予想して、そのトラックが動きを起こす前から撮影しました。
予想通り、ちゃんと割り込み。おまけにウインカー同時の車線変更。プロパイロットは大慌てでブレーキ掛けてました。やれやれ、です。
海老名SAの電気自動車用充電スペースを占拠して、仮眠?
そして、電気自動車ユーザーにとって最大の問題がコレ。充電スペースの占拠です。
海老名サービスエリア上り線、ガソリンスタンド寄りの電気自動車充電スペースにどーんと停車して、おそらくは仮眠しているトラックの図、です。冒頭の写真と同じシーン。当時の海老名は2基設置。手前側が空いていたのでなんとか充電はできたのですが、これはちょっとひどすぎる。
私の場合、ロングドライブは深夜走ることが多く、海老名のこの充電スペースをトラックが占拠してるのを何度か目撃したことがあります。おそらく、読者ユーザーの方の中には、「困り果ててトラックのドアをノックしたよぉ」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。気性の荒い運転手さんだったらと想像すると……、ほんとに勘弁してほしいですね。
全日本トラック協会に聞いてみました
深夜のサービスエリアでトラック運転手さんにインタビュー、も考えましたが、怒鳴られたりトラブルになるのもうまくありません。ここは、トラックをまとめている組織に当たってみるのが賢明だろうということで、公益社団法人全日本トラック協会の広報に電話で質問してみました。
まず、どこにでも停めちゃうなど、トラックの無法っぷりの現状把握はしてるのか? と尋ねてみると、「さまざまなところからそうした声は聞いていて、運送業者などへの注意喚起は行っています」とのこと。とはいえ、どのくらいの頻度や台数で違法停車などが起こっているかといった「データ収集はトラック協会では行っておらず、データも把握していない」そうです。
なぜ、こうなっちゃうの? という原因については、以下のような課題を挙げてくれました。
**●そもそも、SA/PAの大型車駐車スペースが足りない。
●朝、荷下ろしや荷受けの有利な時間に到着できるよう仮眠して時間調整するケースが多い。
●高速道路の深夜割引を有効活用してコストダウンを図るため。**
SA/PAの駐車スペース拡充については、トラック協会から国にも要望し、2020年6月18日にはNEXCOが東日本、中日本、西日本各社の連名で『休憩施設における駐車マス拡充の取り組みについて』というリリースを発表。NEXCOとしても深夜の大型車の混雑は問題と捉えていて、2019年度には約1350台分(実績)の大型車駐車マスを増設。2020年度も約810台分を増設予定としています。
混雑状況の事例(E1 東名 海老名SA 時間帯別滞在台数)
ちなみに、大型車駐車マスが不足する原因のひとつとして、「大型車マスに普通車が駐車する」ケースもあるそうです。気をつけましょう。
自分一人くらい、ちょっとくらいならいいだろう?
たまたま遭遇したトラックをことさら糾弾する意図ではないので、充電スペースで寝てたトラックにも個体識別できそうな部分にはモザイクかけておきました。
問題は、ことに首都圏を行き来するトラックの世界で、「このくらいはいいだろう」という暗黙の了解ができあがっているのではないかということです。
世の中のマナーは何でもそうですが、「自分一人くらい、ちょっとくらいならいいだろう?」という自分勝手な思いが大敵です。充電スペース占拠以外はことさらに電気自動車に限った問題ではないですが、とくに電池容量が小さい電気自動車の場合、SA/PAなどの「公共インフラ」との関係が深くなります。わかりやすくいうと、一充電航続距離がさほど長くない電気自動車に乗ってると充電に立ち寄る機会が増えて、SA/PAに詳しくなっちゃったりもします。
みんなのSA/PAを上手に活用するために、どうすればいいのか。自分の行いも省みつつ、これからも機会があるごとに考えてみたいですね。
で、今回の提案をひとつ。充電スペースをトラックが占拠してても、怒りに任せてドアをノックしてドライバーを叩き起こす! ってのはトラブルの元。SAの案内所であるエリアコンシェルジュに相談するのが最も手軽でスマートかと思われます。が、コンシェルジュの営業時間は平日が8:00~19:00、土日祝が8:00~21:00(海老名上り線の場合 TEL:046-231-7767)で、残念ながら深夜は対応時間外。「どうすれば?」と電話で尋ねてみたら、「ご面倒ですが、24時間営業している売店などのスタッフにお声がけいただくのが、最も迅速に対応させていただける方法かと思います」ということでした。
うーん、我ながらあまり説得力のある提案じゃないですね。きっと私が遭遇したら「まずは怒りを抑えてから、トラックのドアをノック」するんだろうなぁと思います。
みなさんも気をつけて、優雅で安全なEVライフをお過ごしください。
追記/深夜に悩ましい時の連絡先
案内所が閉まっている深夜、充電スペースにトラックなどが停まってて充電できない! といった悩ましい事態に遭遇した際、記事中で「営業している売店などのスタッフに相談」としたことに対して、読者のシーザー・ミランさんから「#9910に連絡」という一手をご指南いただきました。
とはいえ「#9910」は本来「故障車や落下物、道路の破損」など安全に関わる事態を通報する窓口なので、念のため、NEXCO中日本の広報に確認してみました。
結論としては、まずは年中無休24時間対応の「お客様センターにお知らせください」ということでした。
今回取り上げた海老名SAの場合は、NEXCO中日本の管轄なので、番号はフリーダイヤルで0120-922-229です。フリーダイヤルが使えない場合は、052-223-0333(通話料有料)まで。
NEXCO各社でお客様センターの連絡先は違うので、下記に一覧を記しておきます、ね。
| 管轄会社 | 通話料無料 | 有料 |
|---|---|---|
| NEXCO東日本 お客様センター | 0570-024-024 | 03-5308-2424 |
| NEXCO中日本 お客様センター | 0120-922-229 | 052-223-0333 |
| NEXCO西日本 お客様センター | 0120-924-863 | 06-6876-9031 |
(取材・文/寄本 好則)



