3_XXX1
(3_XXX)
2018 年 1 月 22 日午前 2:39
41
空想に近い様な話ですが、車の全部がBEVだったら大きく変わる事って沢山ありそうですよね。
現在車が侵入する場所に関しては『車は排気ガスが出る』という部分で様々な制約があります。例えば通気口の確保や換気設備の設置、排気ガスによる汚れ対策や清掃を考慮した設計ですね。
特に駐車場の設計基準も変わって今よりもっと設計が楽になりそれもエコかもしれません。
小さなところでは、知人の息子さんは車の排ガスがダメで、デパートの駐車場などでは必ずマスクを付けるとの事ですが、そう言った事が無くなるのもエコかなと感じます。
また、ガスが出ない音が少ないっていう部分は人間だけでなく他の動植物にもメリットがあるとも思います。
3_XXX様、コメントありがとうございます。確かに排気ガスがないと、いろいろ変わってくると思います。例えばディーラー。車はデパートやモールの売り場で見るほうが良くないですか?家族で一緒に見やすいし、ついでに買い物もできる。試乗は地下駐車場から出ればよい。ディーラーさんにとっては販売コストが上がりますが、逆にメーカーにとっては見ていただける人が非常に増え、より車が身近なものになり、販売台数は増えると思います。今まではエンジン動かさないと移動できなかったのですが、大物を展示できるデパートやモールでは、電気自動車は自動して展示場所まで行くことができます。また爆発物がありませんので、保険料も安くなります。
駐車場の大規模な換気システムも必要なくなります。普通の、ビル空調のレベルで充分になります。地下駐車場のゴーという音ともおさらばですね。
身体障碍者の方々や高齢者の方には、電動バスが直接ビル内まで乗り込む方式が便利。例えば病院に行くにしても、ビルの前で降ろすのではなく、ビルの中に直接入って降ろす設計が可能。バスから降りる際に傘が必要ありません。車いすならバスから降りてそのまま施設内に車いすのまま乗り込めます。まあ空港なんかも直接出発ターミナル内にバスや乗用車を直付けして乗り降りできれば、利便性高いですよね。道路の地下化も容易になりますし、もし100%電動化が達成できれば(それは残念ながらあり得ないと思いますが)高速道路のトンネルなども、火災のリスクが非常に低くなりますので、もっと細くできて、コストもずいぶん安くできます。あと長いトンネル例えば首都高速中央環状線などでは、車から発する熱を下げるための冷却システムなども不要になります。バイクなんかの方々も、夏40℃を超える温度に悩まされる必要がなくなりますね(現時点で冷却システムが稼働していても40℃を超えています)。
身近な話では、排気ガス防止のために前向き駐車指定になっている駐車場がありますが、それらはバック駐車でもよくなりますね。
>他の動植物にもメリット
富士スカイラインなどは、開通してからやはり植物がだんだん後退していってしまっているそうです。人間の生活のためですからある程度は仕方ないとはいえ、減らせるとよいですね。
user811
(9月にオーナー)
2018 年 1 月 26 日午後 3:17
43
ヨシカワさん。今晩は。電気自動車がエコであろうとエコでなかろうと罪でも正義でもないですよね。なぜ地球に優しくなければならないのか変な議論ですよね。東名や中央道のあの莫大な数のディーゼルトラックは正義ですか?あの排気ガスはどう見ても悪の気がするのですが、電気自動車に任務や責任なんてナンセンスでは?ましてやエコが正義なんて誰が決めたんですか?僕は今Co2高濃度による植物の高光合成や防除の開発を行っています。同時に6リッターターボの6mの乗用車を考えてます。1949年の古いジャガーと古いディムラーを持ってます。全くエコでない。しかし、愉しいですよ。ただ走っているだけではニコニコしてきます。オーナーは乗りたい車に乗る。周りや社会に迷惑をかけなければ自由でいい。静で新しい価値感や好きなときに充電出来る自由。シームレスな加速が買う理由で全ていいんじゃないでしょうか。エコかエコでないかは二の次三の次で何がいけないのでしょうか。車における絶対的正義とは何より安全性でしょう。
user704
(ブラウンモモ)
2018 年 2 月 16 日午前 8:40
44
リーフオーナーです。2台目に新型リーフも発注しました。電気自動車がエコかエコでないか?エコに決まっています。排気ガスを撒き散らすこともなく水もたらしません。電気は発電所で石炭をがんがん燃やしてCO2を出してつくっているかもしれませんが、いづれCO2回収プラントが追加されれば減少するでしょう。車で分散排出されたものは回収がむずかしいでしょう。また、風力、地熱、太陽光発電なども増えることでしょう。PHVでいかに燃費が良くなったといっても、従来車の10分の1なんてことは物理的に不可能でしょう。所詮ガソリン車です。今後増加するであろう新興国での車需要に応えるためには10分の1を目標にしないといけないと思います。PHVでは無理だと思います。
taro3
(taro)
2018 年 5 月 9 日午後 11:39
45
用件だけで失礼いたします。
web掲載内容の不明点
1、発電所及び端末までの損失は計算値の中に入いれておられますか?
例えば、太陽光発電の為に、日夜、従来型発電所は無駄な運転をしています。
簡単に言えば、夜になってから、従来型発電所を起動するのではなく、
夜になる前から、従来型発電所は発電もしないで待機運転しているのです。
いつ雨が降って太陽光発電がダウンするか分からないので、
一日中待機運転して、無駄な排ガスを放出している発電所もあるかもしれません。
今後、太陽光発電の為に、短時間で発電開始できるガスタービン等の
発電システムや大型蓄電システムが必要になるでしょう。
現状では、太陽光発電の為に、不要な排気ガスを従来型発電所は
放出しているのです。
今後対策する必要な点(太陽光発電の問題点)
2、太陽光発電や蓄電システムは品質が非常に悪い(最悪)ので、従来型発電の量が減ると
電気機器に悪影響をおよぼす確率が上昇すると思います。
特に精密機器がどうなるか?不安である。
例えば、最近テレビの画面が汚くなったような気がするとか、
自宅のインターネットのWiFiの繋がりが悪いとか、スピードが遅くなったとか。
自宅の周りに太陽光発電が増えてきた為でしょう、ノイズが非常に増えて
きており、その簡易的なノイズ対策を、私は実施し少しは改善しましたが、
今後太陽光発電がもっと増えてくるとどうなる事やら。
ちょっと考えるべき点
3、私は日本の機械産業が衰退するのでは無いかと思っています。
それだけ従来型発電所は、種々の大小製品がたくさん使われています。
特に大型ですので、機械の発注が減れば、いろんな産業に影響が
出るのではないでしょうか?
日本の技術力低下にも繋がるでしょう。日本経済への影響は?
以上、太陽光発電万歳!と喜んで良いのか、私はわかりません。
taro様、コメントありがとうございます!
>発電所及び端末までの損失は計算値の中に入いれておられますか?
当記事での計算は、発電電力量でしか計算していませんので、途中での損失は計算に入れていません。
おっしゃる通り、再生可能エネルギーはベースロード電源への依存が高くなります。今後は蓄電設備を充実させることで、対応すべきかと思います。カリフォルニア州などでは、電力会社に対し、一定の蓄電設備を義務付けているようです。
https://www.greentechmedia.com/articles/read/california-passes-huge-grid-energy-storage-mandate
電力会社の導入例
https://www.edison.com/home/innovation/energy-storage.html
>太陽光発電や蓄電システムは品質が非常に悪い(最悪)ので、従来型発電の量が減ると電気機器に悪影響をおよぼす確率が上昇
従来型の火力発電所はレスポンスが悪いため、どうしても太陽光発電の周波数変動や出力変動に耐えられませんでした。しかし蓄電システムは最近はリチウムイオン電池を使用しており(前述の南カリフォルニアエジソン社もそうです)、レスポンスは非常に高いです。
https://reneweconomy.com.au/tesla-big-battery-outsmarts-lumbering-coal-units-after-loy-yang-trips-70003/
このデータは分単位で記録しているようですが、実際にはms(1000分の1秒)単位で動作していたそうです。
>私は日本の機械産業が衰退するのでは無いかと思っています。
これに関しては、再生可能エネルギーの台頭による機械産業へのインパクトより、電気自動車へのシフトが起こった場合の、自動車産業全体へのインパクトのほうが大きいと思います。例えば電気自動車は洗濯機と同じ仕組みなので故障が少なく、自動車のエンジン等ボディショップ以外の工場はあまり必要なくなりますし、ガソリンスタンドはなくなります。車の中でもエンジンが不要になるだけでなく、オートマチックトランスミッションも不要ですし、オイルパンやファンベルト、マフラーや触媒、オルタネーターや燃料ポンプなども不要になります。オイル交換も必要なく、ラジエーターも、燃料を燃やすわけではないので、小型のもので済んでしまいます。ブレーキもほとんど減らなくなるので、基本的には交換不要となります。
メンテナンスが減ると、自動車販売店は半分の利益を失うと言っても言い過ぎではなく、そうなると販売店は他の収益モデルを作っていく必要があると言えるでしょう。
Hiroyuki
(Hiroyuki)
2018 年 5 月 28 日午後 2:00
47
興味深いブログありがとうございます。リチウムイオン電池が現在主流ですが、リチウムを精製してバッテリーを作るのに必要な電力は相当必要と聞きました。バッテリー作り、廃棄にはどのくらいCo2の排出があるものでしょうか。
Hiroyuki様、コメントありがとうございます。このあたりを完全に調査しているレポートは、私の知る限り一つしかありません。
https://www.ucsusa.org/clean-vehicles/electric-vehicles/life-cycle-ev-emissions
PDFでレポートが無料で読めますのでご覧になってはいかがでしょうか。こちらのレポートによれば、製造だけを見ると電気自動車のほうがCO2排出が多いが、実際に走らせてライフサイクルで見た場合には、電気自動車のCO2排出は同等の化石燃料車の約半分になるとのことです。
silicate
(silicate)
2018 年 6 月 3 日午前 5:30
49
このあたりを完全に調査しているレポートは、私の知る限り一つしかありません。
たくさんありますよ
例えば,スウェーデン環境研究所による最近の研究の要約
https://www.ivl.se/english/startpage/top-menu/pressroom/press-releases/press-releases—arkiv/2017-06-21-new-report-highlights-climate-footprint-of-electric-car-battery-production.html
詳細レポートは下記リンクからダウンロードできます。
https://www.ivl.se/download/18.5922281715bdaebede9559/1496046218976/C243+The+life+cycle+energy+consumption+and+CO2+emissions+from+lithium+ion+batteries+.pdf
最新のデータを用いた推算によると、バッテリ起源の排出量は150-200kg CO2/kWh
例えば100kWhのバッテリーを搭載した電気自動車では、車両のイグニッションがオンになる前から15〜20トンの二酸化炭素が放出されているそうです。
バッテリー製造に伴うCO2排出量は工場のロケーションにも大きく依存していて、中国やインドのような電源に対する石炭火力の比率が高い国でのバッテリー製造が増えると、製造に伴うCO2排出量もますます増えることになります。
これまでのEVは30kWh程度が主流でしたが、今後40-60kWhクラスも増えてくる見込みです。
しかしこのレポートでは、Liイオンバッテリーの製造段階のCO2排出量についても十分に考慮しなければならず、また必要以上に大きなバッテリー容量の電気自動車を買うべきではないと結論しています。
silicate様、情報ありがとうございます!これは電気自動車だけになっていて、比較が難しいんですよね。例えば
https://www.lowcvp.org.uk/assets/workingdocuments/MC-P-11-15a%20Lifecycle%20emissions%20report.pdf
では、ドラフトではありますが製造時CO2を記載しています。ここでは(ミッドサイズとあります)ガソリン車の製造時CO2排出はおおよそ5.6トンとあります。違う前提の論文のデータを混ぜるのはあまり良くない気はしますが、仮に100kWhの電気自動車の製造時排出を15トン、これを本文中のデータから
100kWhの電気自動車 137g-CO2/km
同格のガソリン車 323g-CO2/km
とすると、車を廃車にするまでに10万キロ走行するとして、
100kWhの電気自動車 15,000 + 100,000 x 0.137 = 28,700kg
同格のガソリン車 5,600 + 100, 000 x 0.323 = 37,900kg
となり、結果としてはライフサイクルで見ても、ガソリン車のほうが32% CO2排出が多いという結果になります。
silicate
(silicate)
2018 年 6 月 4 日午後 1:04
51
Yasukawaさま
私が「たくさんある」と書いたのは,Hiroyukiさんの質問「Liイオンバッテリーの製造過程に由来するCO2排出量の計算」についてです.
150-200kg-CO2/kWhという数値はLiイオンバッテリーの製造だけで発生するCO2量です.
Yasukawaさんの計算では車体分が入っていません.
ICEVで323g-CO2/kmはガソリン燃費で7km/Lですよね.悪すぎないですか?
Yasukawaさんがリンクしてくれた「Cleaner Cars From Cradle to Grave」のFig.ES-2も,今の最新データや日本車の実燃費と比較するといろいろと値がおかしいです.
折角なのでちゃんと計算してみますね.
自動車の車体の製造にかかるCO2排出量は,最近Qiao et al. (2017)[2]が詳細な論文を報告しています.
それによると現在中国で普及しているで標準的なガソリン車を1台製造するときに発生するCO2は9200kgで,EVだと14700kgだそうです.これは今中国で増えている20kWhクラスのEVに相当すると考えらます.
この論文によるとバッテリー製造由来は2500kgなので,差し引きEVの車体分は11900kg-CO2となります.
Liイオンバッテリ製造由来は,Romare and Dahllof(2017)[2]の報告による150-200の中間をとって175kg-CO2/kWhとします.
ガソリン車の燃費はe燃費で報告されている実燃費データを参考にします.
燃費が良いクルマの例として:カローラ18km/L,フィット17.2km/L,ノート15.4km/L
燃費が悪いクルマの例として:Wish12.3km/L,C-HR12.2km/L,レジェンド12.0km/K,トヨタ86 11.6km/L
これ以上悪いのはミニバンか輸入車しかありません.
以上のデータから燃費が良いクルマを16.9km/L,悪いクルマを12.0km/Lと仮定します.
1kmあたりに排出するCO2量=2.32/燃費x1000 (kg-CO2/km)
発電に伴うCO2量は[3]による値,再生可能エネルギー0.038kg-CO2/kWh,日本の排出係数0.531kg-CO2/kWhを用います.
EVのバッテリー容量40kWh(現行リーフ),電費7kWh,充電効率は文献[4]を参考にして普通充電で76%を仮定します.
ガソリン車の場合にはスタンドまでタンクローリーでガソリン輸送する際にもCO2が発生しますが,EVもたまには急速充電をするでしょうから([4]によると効率51%),そこは相殺されると仮定します.
silicate
(silicate)
2018 年 6 月 4 日午後 1:06
52
さて,以上の値を用いてクルマの製造と10万km走行時のCO2排出量の合計を計算すると次のようになります.
燃費の良いガソリン車:22.9t,燃費の悪いガソリン車:28.5t
EV(再エネ100%):19.6t,EV(日本の排出係数):28.9t(充電効率100%としても26.5t)
40kWhのEVを日本で走らせると燃費の悪いガソリン車と同程度の量のCO2が排出されます.
燃費のよいガソリン車はEVよりも排出量が20%少ない.
文献[1]で言われているようにバッテリー容量が無駄に大きなEVはCO2排出量もそれだけ増加するのです.
では,ガソリン車とCO2排出量が均衡するEVのバッテリー容量はどの程度か?
計算結果は次の通り:
燃費の良いガソリン車と同等(22.9t)になるのは,再エネ100%の場合で59kWh,日本の電源で6kWh
燃費の悪いガソリン車と同等(28.5t)になるのは,再エネ100%の場合で91kWh,日本の電源で38kWh
以上により,仮に充電時の電源が再生可能エネルギー100%になったとしても100kWhのEVはそれを使用するだけで,ガソリン車よりもより多くのCO2を排出すると結論されます.
再生可能エネルギーの普及は上の計算結果に影響を及ぼすはずです.
そこで,次に以下の2つを仮定してみます.
(1) 中国で再エネが普及して,将来Liイオンバッテリーを今の半分の排出量(88kg-CO2/kWh)で作れるようになる.
(2) 日本で再エネが普及して,将来は排出係数が今の7割まで低減する.
この条件で40kWhのEVの製造時と10万km走行時のCO2排出量の合計は22.4t
これでやっと燃費の良いガソリン車(22.9t)と互角なのです.
Liイオンバッテリーはその50%以上が中国で生産されていて,今後もますます増加する見込みです.世界の自動車メーカーは中国の電池メーカーから安価な電池を調達することになるのでしょう.しかしそのEV用バッテリーの低コスト生産の裏には安価な石炭火力発電と膨大な量の二酸化炭素の排出があることを知っておくべきです.
silicate様、計算ありがとうございます!
ICEVの計算には、レクサスLSハイブリッドを用いています。100kWhも搭載する必要があるのは、大型セダンまたはSUVだけだからですね。逆に、挙げられているようなICEVは中型で、恐らく同等の車両であれば60kWhまたは75kWh程度が現在の標準的なバッテリー容量になると思われます。記事中でも参照していますが、ICEVは大型になると極端に燃費が悪くなります。
おっしゃる通り、バッテリー容量は大きい方が製造時CO2排出は多くなります。ただ比較する場合には、同一の条件を用いないといけないので、なかやか難しいですよね。
一つ質問なのですが、そのQiao氏とRomare氏のリンクを教えていただけませんか?一度まとめてみたいと思います。その理由なのですが、いただいた計算だと、EVのバッテリー抜きの製造時CO2が、ガソリン車より高いというのがどうも理解できません。また中国でのリチウムイオン電池はLFPがほとんどで、現在いわゆる先進国で購入できる、大容量EVはLFPのものはなく(バスだけ)、NMCかNCAになっています。またNMC/NCAの製造はかなりの部分が日本、韓国、ヨーロッパで、今後米国(ギガファクトリー1)と中国(CATLなど)ではないでしょうか。そのあたりももう少し調べてみたいと思います。
silicate2
(silicate2)
2018 年 6 月 5 日午後 11:02
54
Yasukawaさま
コメント欄の文字数に制約があるようで引用文献を表記できませんでした.
Romare論文は上にある私のコメントのリンク先で読めます.
Qiao論文は下記です.
Qiao et al. (2017) Comparative Study on Life Cycle CO2 Emissions from the Production of Electric and Conventional Vehicles in China, Energy Procedia, 105, 3584-3595.
いずれの論文でもLFPとNMCの検証を行っていて,LFPとNCMとでは製造時のCO2排出量には大差がないことが証明されています.
EVのバッテリー抜きの製造時CO2が、ガソリン車より高いというのがどうも理解できません。
すくなくとも,EVはバッテリーを抜きにしてもガソリン車を下回ることはないようです.
YasukawaさんがリンクしているCleaner Cars from Cradle to Grave (2015)の資料のFig.ES-2を見ても,バッテリーを除いたEVとガソリン車の製造時CO2排出量はほぼ同等です.
上で行った計算で,(1)バッテリーを除いたEVの製造時排出量はガソリン車と等しい,(2)電費8km/kWh,(3)充電効率90%,(4)バッテリー由来を150-200の下限の150kg-CO2/kWh,とEVからの排出量が少なくなるように条件を緩めて計算すると,40kWhのEVの製造時と10万km走行時のCO2排出量の合計は22.6t
これなら燃費の良いガソリン車(22.9t)と互角です.
silicate2
(silicate2)
2018 年 6 月 5 日午後 11:02
55
昨年のNatureにこんな論文も出ていますよ.
Plotz et al. (2017) CO2 Mitigation Potential of Plug-in Hybrid Electric Vehicles larger than expected, 7: 16493, DOI:10.1038/s41598-017-16684-9
PHEVの方がEVよりも製造+走行のライフサイクル全体で低炭素であることが明らかになったそうです.
なぜなら電池製造は多量のCO2を排出するにもかかわらず,EVはその電池の使用効率が低いから.
Liイオンバッテリー由来のCO2排出量はPHEVが0.6t,EVが2.6t(この論文ではPHEVは6kWh,EVは26kWhで100kg-CO2/kWhとしている).一方,PHEVでエンジンやギヤボックスに由来するCO2排出量は0.6tだそうです.
Nature誌の査読が通った論文なので,信頼性は高いでしょう.
今後EVのバッテリー容量が増加するにつれて,その差はますます開くことになると思われます.
PHEVはガソリン車とEVの両方の要素があるから無駄が多いと誤解している人が多いかもしれませんが,実はそうでもないのですよ.結局のところ,少ない電池を高効率で使うことになるPHEVの方が低炭素なのです.
なぜ,いままでEVはガソリン車よりもCO2排出量が少ないとされてきたのか?
それはガソリン車がひと昔前の10km/L程度の燃費,EVが24-30kWh程度をモデルにしていたからです.確かにそれらの条件であれば,上記の計算法で比較するとEVの方が総CO2排出量が少なくなります.
しかし,自動車メーカーはガソリン車の燃費を向上させてきていますし,EVはバッテリー容量が増える傾向にあります.
CO2排出量が逆転するのは当然の帰結かもしれません.
silicate2様、リンクの数に制限がかかっているかも知れませんね。論文のリファレンスありがとうございます。全部は拝見していませんが、簡単に言うと、製造時のCO2排出は、バッテリー抜きだとさほど変わらない可能性が高いが、バッテリーはkWhでCO2排出が決まるため、自動車単体で見ると容量の大きな車両はCO2排出が大きくなるということですね。
40kWhというのは、今の電気自動車ではあまり標準とは言えないと思います。これからは最低55kWhくらいから。そして、現在2022年くらいまでに発売される予定のほとんどの電気自動車は、slilcate2様が挙げられている燃費の良いガソリン車であるカローラ・フィット・ノートなどより大きいサイズであり、単純に比較すべきでもないように思います。すべては前提によるのですよね。
例えば一つの例としてテスラモデル3(まだショートレンジは未発売ですが一応55kWhで計算します)くらいの車両を挙げてみましょう。サイズはほぼレクサスISと同じくらいでしょうから、
レクサスIS:14.5km/l=160g-CO2/kmですので10万キロだと16t。12万キロだと19.2t。
諸元4.680×1.810×1.430 1,640kg
テスラモデル3 55kWh:126MPGe=6km/kWh(これはEPAのwall-to-wheelなので損失は計算しなくてOK)ですので10万キロだと日本の排出係数0.531kg-CO2/kWhの場合は8.85t。製造時は175kg-CO2/kWhとすると9.625t。合計は18.5tくらい。12万キロだと20.2t。
諸元4.690×1.930×1.440 1,610kg
ミッドサイズセダンだとBEVがちょっと悪いようにも見えます。しかし以下の条件も考慮してみてください。
– 製造時CO2は製造場所の電力ミックスにもよる。パナソニック-テスラ連合は、ネバダ州でのバッテリー生産の電力は100%再生可能エネルギーを「目指す」(現状は違うと思います)としています。
– 走行時CO2は充電場所の電力ミックスに依存する。日本国内の排出係数は年々低下していっています。
– 世界中で蓄電設備が増加し、これにより再生可能エネルギーの比率はさらに高まる見込みです。
現状でほぼ、ミッドサイズのセダンにおけるCO2排出量は製造時も含めてほぼ同等か、ガソリンハイブリッド車のほうが若干少ないと言えますが、長い目で見るとガソリン車はCO2排出量は変化しないのに対し、電気自動車はグリッドのCO2排出係数の改善の恩恵を受けることができるので、日本国内では、8-10年間保有した後の総排出量という意味ではあまり変わらないか、電気自動車のほうがCO2排出が低くなる可能性があるということでしょうか。
グローバルに見ると、CO2排出係数の低い先進国においては、電気自動車のほうが製造時CO2まで入れてもおそらく総排出量は少なくなると考えられます。
それなら中国ではガソリン車にすべきなのか?というとそうでもないのではないでしょうか。中国では、走行しているガソリン車の燃費は当然ですが日本国内の最新のハイブリッド車などより悪く、206g-CO2/km程度となっているようです。そのため、多少グリッドのCO2排出係数が大きくても、案外電気自動車のほうが排出が少なくなるのかも!?
現時点ではPHEVについてはおっしゃる通りですね。
Bokka
(Bokka)
2018 年 9 月 17 日午前 2:23
57
植物由来の燃料を使うディーゼルエンジン車が最もCO2排出量が少ないのは明らかだと思います。
これならガソリンスタンドなど既存のインフラがそのまま使えるので失業者が出ることもありません。燃料を国内生産できるので国防の観点からも有効です。
石油会社は何時までも原油の輸入・精製に頼っていては将来がありません。藻から作るバイオディーデルなど自社での燃料生産に本気で取り組むべきです。
Bokka様、コメントありがとうございます。ディーゼルは実は、CO2排出という意味ではそもそもガソリンエンジンより少なく、温室効果ガス排出削減としてはよい施策だったのです。しかし欧州で問題になった点は、CO2以外の排出の点。高圧縮であることによるNOxやPM 2.5の問題などが現時点ではまだ完全に解決されたとはいえず、欧州ではディーゼル車は新車販売シェアをどんどん減らしており、現時点ではとうとうガソリン車の登録のほうが多くなってしまいました。今後もディーゼル車は中古車価格=買取価格の減少が予測されており、割高な車、という認識をされつつあります。バイオディーゼルの排出ガスをさらに最適化する、もうワンステップ上の技術とコスト削減が実行できなければ、最終的により排出のクリーンな電気に移行が進むと私は考えています。
user896
(科学技術ウォッチャー)
2019 年 2 月 24 日午後 1:05
59
ダイセル播磨の久保田博士が自動車の劇的な低フリクション化を展望できる境界潤滑理論(機械の摩擦理論)を内燃機関シンポジウムで発表していました。つまりHVエンジンはさらに進化する可能性があるということです。
科学技術ウォッチャー様、コメントありがとうございます。
それは良いことだと思います。
ただ仮に新技術で効率が二倍になっても、二酸化炭素の排出は半分にしかなりません。現時点で、例えばハリアーハイブリッドクラスの燃費の車が二倍の燃費になって、やっと欧州の新基準をクリアできるかどうか、というところです。