EVsmartの『電気自動車の基礎知識』コーナーで『高速道路も雪道もスイスイ。一家3台の電気自動車ライフ』と題したリーフオーナーさんへのインタビュー記事が公開されました。電気自動車の魅力を、今まで興味のなかった人に伝えるのは難しくもあります。改めて、私自身が感じているEVの魅力を考えてみました。
※記事中画像は『電気自動車の基礎知識』記事から引用。
家族にEVを広めたリーフオーナーが語る電気自動車の魅力
この『EVsmartブログ』は、『EVsmart』という充電スポット検索アプリの公式サイト上で展開している「電気自動車情報メディア」です。既存メディアではなかなか知ることができないEVライフの現実や、エビデンスに基づく「正しい情報」、「役立つ情報」を発信するため、日々、限られたリソースを精一杯回して更新しています。
『EVsmart』公式サイトでは、ウェブ上で充電スポット検索ができるのはもちろん、この『EVsmartブログ』のほかに、日本で買えるプラグイン車を網羅した『電気自動車メーカー別一覧』や、EVとPHEVに関する議論ができる『EVsmartフォーラム』、そして電気自動車に興味を持ち始めたばかりのEVビギナー向けの『電気自動車の基礎知識』というコンテンツをお届けしています。
『高速道路も雪道もスイスイ。一家3台の電気自動車ライフ』と題したインタビュー記事が公開されたのは、この『電気自動車の基礎知識』コーナーです。「家族みんなにEVを広めたリーフオーナーさんが語る、電気自動車の魅力とは」というサブタイトルが付けられています。インタビューイの「Aさん」は、10年以上前のモーターショーで見た日産リーフにひと目惚れ。ご両親に薦めて24kWhの初代リーフを購入。3年後には妹さんにも薦めて30kWhリーフを購入し、現在は東京の集合住宅住まいの自分自身も3年前に40kWhリーフを購入。なんと、家族で歴代3台のリーフを愛用しているというエピソードです。
【今回気になった記事】
電気自動車の基礎知識 Vol.6
高速道路も雪道もスイスイ。一家3台の電気自動車ライフ
学生時代「リーフに乗りたい一心で免許を取りに行った」とか「まるで空飛ぶカーペットみたい」な走りに感動したり、「電気自動車は雪道に強くて安定性がある」ことを実感したり。Aさんが感じている電気自動車(日産リーフ)の魅力が幅広く語られていきます。
EVの魅力を伝えるのは、なかなか難しい
記事を一読して感じたのが「Aさんは、よく家族を説得できたなぁ」ということでした。記事中にもあるように「電気自動車は一度乗ったらやめられない」というのは、私自身が今までにいろんなメディアで実施したアンケートや取材でも確認してきたことではあります。でも、自動車=エンジン車が好きという人に、また電気自動車にそれほど興味がなかった人に、電気自動車の魅力を伝えるのがなかなかの難題であることも、ことあるごとに痛感してきました。
記事を読むと、Aさんのお父さんの愛車遍歴は「シトロエン、アルファロメオ、空冷式のフォルクスワーゲン」などと、いわゆるエンジン音が大好きなエンスー志向。EV購入を説得するのが困難なタイプだったのではないか(逆に、エンスージアストで好奇心に富んだ人ほど、EVの新しさが琴線に触れることもありますが)と推察します。
「一家3台の電気自動車ライフ」を実現したAさんが、どんな言葉でご両親や妹さんを説得したのか。また、ご家族以外の友人や知人にも電気自動車を薦めて、購入に至ったことがあるかとか。チャンスがあれば私も取材させていただきたいくらいです。
私自身、ライターとしての記事だけでなく、プライベートな知人にEVを薦めることもしばしばですが、なかなか、エンジン車好きな人を翻意させるまでには至りません。
原因は、それとなく察しています。細かく語り過ぎるんですよね。たとえば、この記事でいうと、Aさんが契約している充電カードが「ZESP2」で、月額2000円で急速充電し放題であることが魅力のひとつ的に紹介されていました。『EVsmartブログ』と『電気自動車の基礎知識』は編集部がまったく別なので、私はこの記事の制作に関与していません。もし、私が編集者だったら、現在は「ZESP3」であることやその仕組み、3年前に購入したAさんの「ZESP2期間はあと2年かな」とか、くどくどとした注釈を加えてしまいそうです。
充電関連の「ややこしさ」は日本におけるEV普及の課題のひとつ。それでなくても「EVってどうなんだ?」と疑念と興味を抱いている人にそんなややこしい話をしたら、「やっぱ、やめとく」ってなりますよね。
読者のみなさんが伝えたい「EVの魅力」とは?
とはいえ、誰かに伝えることを想定して自分なりに感じているEVの魅力を整理して言語化しておくことは、自分自身がEVを理解するために役立っているのではないかとも思っています。ついつい余計な解説や注釈を加えてしまいがちなことはさておき、今現在、私が誰かにEVの魅力を伝えようとする際には、おもに2つのキーワードを挙げるようにしています。
【キーワードその1】EVのほうが、気持ちいいですよ。
電気モーターが低回転からトルクを発揮するので加速がリニアとか、自然の中で窓を開けて走ると鳥の声や川のせせらぎが聞こえるとか、アクセルのレスポンスがいいだとか、そんなこんなを含めて、大衆車から高級車にいたるまで、EVは「気持ちいい」乗り物であるというのが、私の正直な気持ちです。
以前はあんなに好きだったアルファロメオのV6や、なんならフェラーリのエンジン音にも、最近はさほど魅力は感じません。同じように移動するなら、大きな音を響かせるより、静かにスムーズに走ったほうが気持ちいい、と感じるようになっていることを説明します。
【キーワードその2】EVに乗ると、高速道路でゆったり走るようになりますよ。
エンジン車時代、高速道路に乗ると追い越し車線をかっ飛びがちだった自戒を込めたキーワードです。電池残量が不安だからということではなく、EVに乗ると「自動車で移動する」ために、いかに大きなエネルギーを使っているかということに敏感になれます。また、私の場合は容量の大きくない(30kWh)EVに乗っているので、無駄にかっ飛んでも早めに充電しなきゃいけなくなるだけ。さすがに、100km/h制限の区間で80km/hとかは間延びして我慢しにくいですが、おおむね制限速度で走るのが、高速道路ではよほどスムーズであることにも気が付くことができました。
エンジン車時代は「追い越し車線をかっ飛んで走る→走破時間が気になったりする→さらにかっ飛びがちになる」という悪循環。EVでゆったり走るようになってからは、家庭の省エネにも気を配るようになり、再生可能エネルギーを地産地消している取り組みなどにますます興味を抱き、応援するようにもなりました。
燃料代に比べて自宅ガレージで充電する電気代が安いとか、維持費が安いといったコストのことは、EVにとってさほど大きな武器でもないと思っているので、聞かれれば説明しますが、こちらから熱心に語ることはあまりありません。そもそも、現状の市販電気自動車は、そもそも車両価格が高価ではありますし。
コストの話題としては、以前、マイカーの購入を検討する際に自分に課した「150万円で150km」の中古車を探す手もあるよ、という説明をすることはしばしばあります。
この『EVsmartブログ』の読者のみなさんには、すでに長年EVに乗ってらっしゃる方も多いはず。みなさんが誰かにEVを薦めるとしたら、どんな言葉でその魅力を説明するのでしょうか。
また、理屈っぽいことは抜きにして「このEVがいいんだよ!」と多くの人に勧められる「買いやすい価格」の多様な車種が、ことに日本の自動車メーカーから繰り出されることを期待しています。
(文/寄本 好則)

