2019年12月3日、日産自動車から「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム」(以下、ZESP)のプログラムを改定し、今月16日以降、「旅ホーダイ」を訴求していた「ZESP2」から月額料金に応じた時間課金制の「ZESP3」に変更されることが正式に発表されました。
リーフオーナーにとっては気になる噂でした
今回終了することが発表された「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム2=ZESP2」は、月額基本料金2000円でNCS加盟の急速充電器が使い放題になるサービスでした。
既存のリーフオーナーの多くはこの恩恵を活用しており、実は、SNS上などでは先月から「ZESP2終了、ZESP3で急速充電の料金が跳ね上がる」とか、ZESP2の契約期間は5年間だったのですが、「残り期間の少ない一部のユーザーが、一度退会して新たに入会し直して、この先5年間の月額2000円を守ろうとしている」といった噂が飛び交っていました。
ちょうど昨日、30kWhリーフの12カ月点検でディーラーに行ったので、担当者の方に尋ねてみたのですが「ZESP3」への改定がディーラーへ「正式に伝えられたのも数日前。まだ詳細な説明マニュアルも来ていない」状況で、ZESP2入り直しの裏技については「知りませんでした!」ということでした。また「もうすぐリーフを買おうと思ってたのに!」という方は、「すぐに(12月15日までに)購入すれば、ZESP2に加入できますよとオススメしています」という情報もありました。
私自身はまだ4年間の契約が残ってますし、ジタバタするつもりはありません。でも、ランニングコストの安さを大きな理由としてリーフを購入した方にとっては「何それ?」という思いになる気持ちもわかります。
おすすめプランは月額6000円
ニュースリリースで公表された、ZESP3のプランがこちらです。
ちなみに、他社のプランなどとも比較してみましょう。
各社充電プラン一覧
| プラン名 | 無料充電 | 月額基本料金 | 3年定期契約** 月額基本料金 | 急速充電器 | 普通充電器 |
|---|---|---|---|---|---|
| ZESP3**** 日産自動車 | |||||
| シンプル | なし | 500円/月 | なし | 500円/10分 | 1.5円/分 |
| プレミアム10 | 100分相当 | 4000円/月 | 2500円/月 | 350円/10分 | 無料 |
| プレミアム20 | 200分相当 | 6000円/月 | 4500円/月 | 300円/10分 | 無料 |
| プレミアム40 | 400分相当 | 10000円/月 | 8500円/月 | 250円/10分 | 無料 |
| ZESP2(終了)**** 日産自動車 | |||||
| つど課金プラン | なし | 1000円/月 | なし | 15円/分 | 1.5円/分 |
| 使いホーダイプラン | なし | 2000円/月 | なし | 無料 | 1.5円/分 |
| NCSカード**** 日本充電サービス | |||||
| 普通充電用 | なし | 1400円/月 | なし | 不可 | 2.5円/分 |
| 急速充電用 | なし | 3800円/月 | なし | 15円/分 | 不可 |
| 急速/普通併用 | なし | 4200円/月 | なし | 15円/分 | 2.5円/分 |
| 電動車両サポート**** 三菱自動車工業 | |||||
| ベーシック | なし | 500円/月 | なし | 12円/分 | 1.4円/分 |
| プレミアム | 500円分 | 1500円/月 | なし | 8円/分 | 無料 |
| PHV充電サポート**** トヨタ | |||||
| 定額プラン | なし | 1100円/月 | なし | 16.5円/分 | 無料 |
| 従量プラン | なし | 無料 | なし | 16.5円/分 | 2.8円/分 |
| ChargeNow**** BMW | |||||
| 急速/普通充電向け | 月会費&充電
1年間無料 | 5000円/月 | なし | 15円/分 | 無料 |
| 普通充電向け | 月会費&充電
1年間無料 | 2500円/月 | なし | 不可 | 無料 |
| CHARGING CARD**** JAGUAR | |||||
| 急速/普通充電向け | 月額基本料
12カ月無料 | 3000円/月(48カ月まで)
以降4200円/月 | なし | 15円/分 | 2.5円/分 |
| 充電カード**
Volkswagen |
|||||
| ベーシックプラン
普通充電用 | なし | 1400円/月 | なし | 不可 | 2.5円/分 |
| ベーシックプラン
急速/普通併用 | なし | 3200円/月 | なし | 15円/分 | 2.5円/分 |
| プレミアムプラン
急速/普通併用 | なし | 5200円/月 | なし | 無料 | 無料 |
参考までに、終了する「ZESP2」の料金も含めておきました。使いホーダイプランがいかにお得だったかよくわかります。新しい「ZESP3」で注目すべきポイントをピックアップしてみましょう。
3年契約で月額料金を1500円割引
NCSを含めた他社プランとの大きな違いが、3年定期契約で1500円割引とした月額料金が設定されていることです。新車を購入した方で充電カードを持つ方はおおむねこちらを選択するでしょうから、日産が「おすすめ」としている「プレミアム20」のプランは、月額4500円、急速充電が300円/10分、普通充電は無料、ということになります。
急速充電の課金が10分単位?
もう一点、他社プランと全く異なっているのが、急速充電の課金単位が10分になっていることです。たとえば、おすすめである「プレミアム20」は300円/10分ですから、1分30円ということになります。課金の基本であるNCSの設定は1分15円。つまり、月額基本料金でゲスト認証の手間を減らし無料充電分を付けるから、無料分を超えた急速充電は倍の料金になりますよ、ということですね。
『テスラ『モデル3』東京=淡路島ロングドライブでEV充電インフラについて考えてみた【復路編】』でも言及したように、仮に各社の充電カードを持たずにNSC加盟の急速充電器を利用とした場合、認証が激しく面倒臭い上に余計な時間がかかります。そして、ゲスト利用の料金はおおむね1分50円。ってことは、ZESP3「シンプル」の月額基本料金500円、急速充電器の利用が10分500円というのは、毎月500円でゲスト認証の手間をなくすための会員制度、です。
それぞれ、10分単位で数百円の設定です。たとえば、10分3秒で充電を終了した場合、20分相当の請求がきてしまうのかなど、詳細は追って日産に確認して追記したいと思います。
【追記 2019.12.4】
上記10分3秒の件、知人のリーフユーザーさんからFacebookのメッセージでご指摘をいただき、すでにパンフレットが公開されていて、その中でかなり詳細な情報が紹介されていることに今さらながら気付きました。
結論としては、10分1秒でも20分の課金になります。
詳細情報が記載されたパンフレットへのテキストリンクを貼っておきます。ご参照ください。
「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3」パンフレット(PDF)
もっとシンプルでいいと感じますが。。。
それにしても「なんだかややこしい」というのが第一印象です。トヨタや三菱を含めた国産メーカーは、各社それぞれ知恵を絞ってNCSと比べてお得感を出す工夫を凝らし、BMW、VW、ジャガーといった輸入車勢(テスラは独自の道を歩んでいるので割愛しました)は、ほぼNCSの料金体系をベースにして、1年間無料などのサービスをシンプルに加えている感じです。
シンプルでいいのに、と感じるのは私だけでしょうか?
日産は、なまじEV発売で先行し、旅ホーダイでユーザーに無料充電の魅力をアピールしてしまったことから、新しい仕組みもなんだかややこしいことになってしまったのかも知れません。
先日、初代(24kWh)から40kWh、e+(62kWh)と乗り継いでいる筋金入りのリーフオーナーの方と話した際、「e+にして半年、まだ6回くらいしか急速充電していない!」と聞きました。とはいえ「ゲスト認証に手間取って後続の方に迷惑をかけたくないので、仕方なくZESPの会費は払い続けている」と。
その意味では、月額500円でゲスト料金で利用できるZESP3「シンプル」は、日産からの新たな提案といえるかも。なんとも微妙な「ZESP3」正式発表のニュースでした。
(文/寄本 好則)

