日産GRANDRIVE初潜入
開催場所である日産GRANDRIVEは1周約4kmのテストコースを備えた日産自動車の試験場です。撮影当日は雨が少し降っていましたが、一瞬の晴れ間で屋外シーンの撮影が行われました。写真一番右がEVsmart号。
アリアの後ろに見える建物に本格的な美術セットと照明が組まれ「サミット」という名に相応しい環境が用意されていました。
【日産アリア】NISSAN ARIYA EXCITEMENT SUMMIT
人生初メイクを体験
控え室に入るなり、当日のスケジュールが記された香盤の確認と監督による説明が行われました。他のオーナーさんも続々集まり、本番の時喋ることがなくなると思いつつも、軽く言葉を交わしながら用意していただいた朝食を頂きました。集まったオーナーのみなさんには、電気自動車を初めて購入した人やリーフをずっと乗ってきた方まで幅広くいらっしゃいました。
いよいよ本番直前という頃、鏡台の前に座りメイクさんによる人生初お化粧。このあたりで「なんかすごい撮影に参加させていただいてる……」という実感が湧いて来ました。
日産アリアオーナーによるリアルなトーク
トークの司会進行は日産エキサイトメントアンバサダーである太田雄貴さんとフリーアナウンサーの宇賀なつみさんによって行われ、参加しているオーナーはテーマに沿って意見を交わしました。映像を見ていただいても分かるかと思いますが、用意されたセリフを喋っているわけではなく、オーナーとして感じていることを全て自分の言葉で語っています。
集まったオーナー陣は「エンジン好きのEV乗り」であったり「日産歴40年」「初代リーフからのEV乗り」「日産アリア衝動買い」「日産アリアで音楽を満喫」などなど様々なバックボーンを持った方々。
用意されたトークテーマは大きく分けて「日産アリアの魅力」「購入前の不安は購入後にどうなった?」「次もEVを選ぶ? 他の人にEVを勧める?」の3点。撮影時はテーマをいくつかのトピックに分けて本音トークを繰り広げました。オーナーの方々が発言した詳細な内容については本編動画の方を見ていただくとして、ここでは私が感じていることを記しておこうと思います。
日産アリアの魅力って?
端的に述べるとデザイン・乗り心地・静粛性・安心感だと感じています。
前後左右どの方向から見てもかっこいいスタイリングは駐車するたびにうっとりしてしまう程。周りのEV仲間も皆同様に褒めてくれます。街のショーウィンドウに反射したサイドから見る日産アリアもgood!
公私問わず色々なEVに試乗していますが、荒れた路面でもしなやかな乗り心地ですし、ワインディングを走っても不安感なく思った通りに曲がることができます。トータルで4,000kmくらい走って、高速道路・荒れた一般道・ワインディングなどなど一通り体験しましたが、とても静かでどのシチュエーションでも満足いく走りを実現しています。
何より一番の魅力は全国津々浦々に存在する整備拠点の存在です。例えばテスラは日本全国でモバイルサービスを展開していて軽い不具合は自宅まで出張整備に来てくれるサービスがありますが、重整備ができる拠点は日本に5ヶ所だけ……。
特に九州や東北には拠点がなく、故障してテスラ経由でレッカーすることになった場合、修理が終わった後の引き取り交通費は自己負担となります。今まで九州から大阪まで引き取りに行くオーナーをたくさん見て来ました。代車の数も少なく、私は一度も借りられたことはありません(笑)。もちろんディーラーや整備拠点が全国にあることによって、販売価格には転嫁されていますし、それは当然回り回ってユーザーが負担しています。
2022年以降、各自動車メーカーから少しづつ電気自動車が販売されるようになり、これから電気自動車を購入する人からすれば選択肢が豊富になって来ています。私の故郷である福岡県の田舎にも日産アリアが展示されていて、改めて全国ディーラー網の強みを感じました。
購入前の不安は購入後にどう変化した?
私自身、初めて電気自動車を購入した時は充電に不安を抱えていました。納車を迎えるにあたって、自宅から充電コードを駐車場に引き込める集合住宅にわざわざ引っ越しまでしたほど……。
蓋を開けてみれば近所の急速充電器やドライブ中の経路充電で全く問題なく運用ができており、運転が楽しすぎて週に一度の充電はご褒美と感じています。
次もEVを選ぶ? 他の人にEVを勧める?
自分自身が乗り換えるとしたら、またきっと電気自動車を選ぶでしょうし、戸建てに住んでいる友人、知人、家族には「買い替えを検討しているんだったらEVに一度試乗してみたら?」と一声かけています。
集合住宅に住んでいる人であっても買ってしまえば大きな問題なく運用できると思いますが、充電の時間はどうしても割く必要が出てきます。そんな中、最近ではマンションやアパートの駐車場に電気自動車用の充電器を設置するため、大家やマンションの管理組合に交渉してくれる会社も数社出て来ており、ますます電気自動車オーナーの裾野が広がっていきそうな予感がしています。
本編動画では長年日産車やリーフに乗り継いできた方の意見などを聞くことができるので、ぜひご覧ください。
(取材・文/テスカス)
やはり今回の動画で気になったのが、現状の日本のチャデモ急速充電網で果たしてAriyaオーナーが本当に満足しているか?という点です。本音が出たと思えるシーンは、余りEVが増えて欲しく無いというオーナーのコメントを聞いた時です。恐らく一度でも充電渋滞を経験すれば、誰しも同様な意見を持つと思います。残念ながら現在普及しているチャデモ中速充電器(〜30kW程度)では、Ariyaの様な大容量バッテリーを積んだEVには全く能力不足です。最低90kW程度の急速充電器がもっと普及しないと、他の人にはAriyaはお勧め出来ないです。オーナーの方々おっしゃる様に、クルマとしてAriyaは大変素晴らしいだけに、ちょっと残念です。
あえて聞きます。
記者は、動画の中で、「街の中にある急速充電で全く問題なく運用」とお話しされてますが、日産アリアのような大きなバッテリーのBEVでも(teslaを除く大容量BEVであれば?)、”「50kW」チャデモ充電”&今の充電スポットがあれば、不自由ない”という感覚をお待ちなのか聞いてみたい。
先日日産アリアで神奈川から青森まで行ってきました。道中は40-50kWの急速充電器のみでしたが、休憩のたびに継ぎ足し充電という形で全く問題なくたどり着くことができました。
とは言え、子どもや家族がいる場合、休憩のタイミングが思うようにいかなかったり、気を使ったりすると思うのでもっと早い急速充電器の整備は必須ですね。
どなたか、国のルート充電向けの急速充電器の整備計画/進捗について記事や情報をご教示願いたい。
日産が既にディーラー配備、トヨタもルート充電向けにあと3年で配備しますが、最近の新潟ドライブレポートの通りテスラでも充電計画を立てる必要があるなど、もう民間のメーカーに急速充電器の配備を頼ること自体が限界があると感じます。
いつも充電器の配備で話題になるのはメーカーの自助努力のニュースばかり。