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【韓国EV事情レポート02】世界最大級のテスラ車ライトショーに参加/約400台のテスラが集まった壮観なオーナーイベント

【韓国EV事情レポート02】世界最大級のテスラ車ライトショーに参加/約400台のテスラが集まった壮観なオーナーイベント

テスラやポルシェの「中の人」だったコンサルタントの前田謙一郎氏による韓国EV事情レポートの第2弾。テスラ車のエンタメ機能である「ライトショー」(日本では制限)を活用した世界最大級といわれるオーナーイベントを紹介します。

※この記事はAIによるポッドキャストでもお楽しみいただけます!

目次

K-Light Show とは?

前回レポートでは韓国でFSD(フル・セルフ・ドライビング)を体験したことを紹介した。もう一つの韓国訪問の目的はテスラオーナーが主催する世界最大級のテスラライトショー「K-Light Show」を見学することだった。

韓国のオーナーが一堂に集い、テスラのエンターテイメント機能であるライトショー(日本で販売されているテスラ車の公式メニューには非搭載)を大規模な台数で音楽と共に同期するイベントだ。今回は運営メンバーの皆さんのご厚意でコントロールルームにも入れてもらったので、イベントの一部始終を紹介したい。

ちなみに日本の道路運送車両法では、方向指示器・ハザード・ブレーキ灯などの灯火類の不規則な点滅・連続点滅は原則禁止されており、ライトショーメニューは消えているので、現状は海外でしかこのようなショーは見ることができない。

もともと、このイベントを知ったのはソウルのテスラショールーム前で本物のようなコスプレのオプティマスがライトショーの参加を呼びかけるチラシを配っていたことだ。これはテスラのマーケティングでなくオーナー活動だと知るのだが、すでに韓国はアメリカ・中国に次ぐ世界3位の販売台数国となったようにテスラの人気は非常に高い。

K-Light Showは2024年が第1回として、水原ワールドカップスタジアム駐車場で開催された。約1,000台以上のテスラが集まり、世界最大の規模として注目を集めた。その後、2025年にベルギーで1,150台ものテスラが集まったイベントが開催され世界一の座を譲ることになるが、今回は3回目、束草(ソクチョ)というソウルから車で2時間半のハンファリゾート雪岳ソラノでイベントが開催された。

テスラオーナーのスタッフがプロフェッショナルな運営

私もソウルから車で参加すべく、レンタカーを借りて臨んだ。モデル3を申し込んでいたが、実際は同クラスということでヒョンデのアイオニック5に乗ることになった。普段はモデル3に乗っているので使い勝手という意味ではテスラの方が慣れていたが、韓国ということもありアイオニック5で長距離ドライブ出来たのは良い経験だった。ソクチョは韓国の東海岸にあるリゾート地ではあるが、非常に寒く、街に近づくにつれて山には雪が被っていた。

13時に現地に到着すると主要実行メンバーのポールさんが会場とコントロールルームを案内してくれた。ホテルの大きな駐車場にはすでに100台程度のテスラが集まっており、受付ではライトショーのプログラム(車両の動作をコントロールする)が入ったUSBが配布され、指定された駐車場にオーナーたちは車を停めている。ショーのリハーサルは19時からだったので、一泊する人も多く、ホテルの宴会場ではカラオケ大会なども開かれていた。最上階には運営チームのコントロールルームがあり、中では総監督のハンテタさんがドローンとカメラを使いライトショーを管理している。

撮影チームは大量のドローンで駐車場全体を俯瞰しライブ映像を送り続けているし、駐車場では参加車両の模様を撮影しているクルーもいる。今回のライトショーと音楽プログラムを担当した人もいた。ハンテタさんはラジオで現地の進行チームと連絡を取っており、参加車両にも指示が聞こえるようになっている。

駐車場現地で進行管理するチーム、本部のコントロールチーム、オプティマスの接客チーム、カラオケなどエンターテイメント部隊など、私もこれまで自動車会社でマーケティングイベントを多く手がけて来たが、ボランティアだけでここまでプロフェッショナルに運営されていることにはとても驚いた。

イベントまでには時間があったので、前回の記事でまとめたようにFSDを体験させてもらった。詳しくは記事を読んで欲しい。夕方からはライトショーに先立ってFSDの隊列走行があり、数十台の車がFSDで会場入りしたが、韓国でもサイバートラックは注目されているようだ。また、2体のオプティマスは会場で到着したオーナーを出迎えたり、会場で子供と写真を撮ったり、FSD走行に参加したりと大活躍であった。

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壮観なライトショー本番へ

事前目標1,000台以上であったが、ソクチョという場所の遠さのため実際は400台程度の参加であったようだ。しかし、実際に400台ものテスラが一堂に集まることはあまりないので圧巻の光景だった。

19時からはリハーサルが始まった。参加者は音楽ファイルと同期したライトの点滅パターンを事前にプログラムしたデータをUSB経由で読み込ませてあり、読み込んだライトショーのファイルを選択して開始時刻を予約する。(19:00や20:15など)予約したら車から降りて外で待機すると定刻時間に自動で音楽再生とライト演出が始まるという流れだ。車の内部時計は同期されており、数百台が一斉にタイミングを合わせてスタートする。

会場の雰囲気やFSD隊列走行、1曲目のBLACKPINKメドレーの映像は動画で確認して欲しい。特にドローン映像で俯瞰してみると音楽とライトが同期していることがわかる。

10分程度の1曲目のショーが終わると一旦オーナーたちは車に戻り、次のファイルをセットして2曲目のBTSのメドレーが始まる。こちらの方がライトの演出は派手であったように思う。

私自身は駐車場でライトショーを見たが、現場で観るのも非常に迫力がある。最後の3曲目が終わった後に、アンコールとしてもう1曲が予定されていたが、一台のサイバートラックが早めに会場を出なければならず、その動きを見て一斉に車が帰り始めるというハプニングがあった。とはいえ、多くのオーナーが集まるライトショーとしては大成功だったのではないだろうか。

ライトショーを終えて

夜のソクチョの駐車場の気温は氷点下であったが、とても熱気に溢れていた。そして、ショーが終わったあとはメンバーの打ち上げがあり参加させてもらった。総勢50名近いボランティアメンバーが集まっていた。撮影やオプティマス、駐車場の捌き、FSD走行など、それぞれに持ち場があったわけだが、これだけの運営をボランティアで行えるのは改めて素晴らしいオーナーのつながりだと感じた。

中でも私を案内してくれたポールさんは実務として全体を取り仕切っていたし、総監督のハンテタさんも集まった車両台数が期待通りでなかったことは悔しさを滲ませていたが、とても壮観なショーであった。途中、僭越ながら私も挨拶をさせていただいたが、一日を通して、韓国オーナーのテスラ愛を感じたイベントであったし、彼らのテスラのテクノロジーに対する熱意からは、韓国でテスラの人気が高い理由が理解できたように思う。

空路であればソウルは東京から2時間と少し、日本からフェリーで渡ることもできる。来年も開催されると思うので、タイミングが合う方は参加してみて欲しい。改めて、運営メンバーの皆様有難うございました(운영진 여러분, 다시 한 번 진심으로 감사드립니다)。

次回のレポートではアイオニック5でのドライブや韓国のEV・充電事情を紹介する。

文/前田 謙一郎x.com

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この記事を書いた人

テスラ、ポルシェなど外資系自動車メーカーで執行役員などを経験後、2023年Undertones Consulting株式会社を設立。自動車会社を中心に電動化やブランディングのコンサルティングを行いながら、世界の自動車業界動向、EVやAI、マーケティング等に関してメディア登壇や講演、執筆を行う。上智大学経済学部を卒業、オランダの現地企業でインターン、ベルギーで富士通とトヨタの合弁会社である富士通テンに入社。2008年に帰国後、複数の自動車会社に勤務。2016年からテスラでシニア・マーケティングマネージャー、2020年よりポルシェ・ジャパン マーケティング&CRM部 執行役員。テスラではModel 3の国内立ち上げ、ポルシェではEVタイカンの日本導入やMLB大谷翔平選手とのアンバサダー契約を結ぶなど、日本の自動車業界において電動化やマーケティングで実績を残す。

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