著者
充電スポット検索
カテゴリー

ウワサのホンダ「N-ONE e:」試乗記【吉田由美】等身大の贅沢が魅力の軽EV〜日常生活の相棒にオススメ!

ウワサのホンダ「N-ONE e:」試乗記【吉田由美】等身大の贅沢が魅力の軽EV〜日常生活の相棒にオススメ!

2025年9月に発売されたホンダの軽EV「N-ONE e:」をカーライフエッセイストの吉田由美さんが試乗レポート。「295km」とされる一充電走行距離に対する実電費(航続距離)にはちょっと物足りなさを感じたものの、日常生活を等身大の贅沢で彩ってくれるクルマ! とオススメです。

目次

「走りのホンダ」を感じるハンドリングに納得

2025年に鮮烈デビューした「N-ONE e:」。一見すると、エンジンモデルでおなじみの愛くるしい「N-ONE」ですが、一度走り出すと、そこには全く新しい世界が広がっていました!

軽EVというと、先行して2022年に発売された日産「サクラ」や三菱「ekクロスE V」が好調ですが、「N-ONE e:」を走らせると、そのキャラ立ちに驚きます。

「サクラ」は「ミニ・アリア」ともいえそうな未来的な静粛性を追求しているのに対し、「N-ONE e:」は、ドライバーズカー。低重心のプラットフォームが生むハンドリングは、さすが「走りのホンダ」的なこだわりを感じます。バッテリー重量というEVの弱みは、逆にどっしりとした安定感という強みとなっています。

水平基調のインテリアで視界も爽快!

N-ONE e:の最大の特徴は、「丸、角、台形」のデザインを踏襲、一見して「N-ONE」とわかるタイムレスなデザイン。「軽快ナチュラル」をコンセプトに、グリルまわりや繋ぎ目を極限まで減らした「つるん」とした感じが今っぽい。しかし、環境に配慮して廃棄バンパーを採用した独特な質感のバンパーリサイクル材をアクセントに使い、サステナブルもしっかりアピール。

インテリアには水平基調が強調され、視界の爽快感はピカイチ。操作系はボタン式シフトに刷新され、まるでモダンなリビングのような心地よい空間となっています。

しかし、ホンダ車に多く使われているこのシフトタイプ、リバースとドライブの選択を戸惑うことがしばしば。これは慣れの問題なのか、位置の問題なのか、私だけの問題なのか……、個人的には苦手です。

とはいえ、運転席と助手席に2段階のシートヒーターがあるのもうれしいポイント。

車を降りる際には「後席の置き忘れに注意してください」と表示が出るあたりにも、日常生活を彩る軽EVらしい、気配りを感じます。

静かでトルクフルな加速感はEVならでは

ステアリングを握ってまず驚くのは、その静粛性とトルクフルで気持ちいい加速。

信号待ちからの発進は、背中をグッと押されるようなEV特有の力強さがあり、高速道路での追い越しや合流でもレスポンスが鋭く、ガソリンターボ車のような、いえ、それ以上の余裕を感じます。とはいえ、扱いにくさを感じるほどではなく、とてもジェントルなセッティングになっています。

また、バッテリーを床下に搭載した低重心設計も効果を発揮。ホンダ車はもともと、低重心にこだわっていますが、バッテリーの重さによって、コーナーでのロールが抑えられ、まるで地面に吸い付くような接地感があります。

ワンペダルは潔く、スイッチひとつで「あり」か「なし」か。ただし、ストップ&ゴーの多い街中での走行では、ワンペダルスイッチオンで自然な減速が得られるので「あり」が楽ちん。

そして私が注目したのは、乗り味。床下にバッテリーを敷き詰めたことで、ボディ剛性がガソリンモデルとは比較にならないほど高くなっています。段差を乗り越える感触は、もはや軽自動車の域を超えて、欧州のコンパクトカー並み。

タイヤは横浜タイヤのエコタイヤ「ブルーアース」。タイヤサイズは155/65R14。

冬とはいえ表示された航続可能距離はちょっと残念

そしてバッテリー容量は日産サクラ(20kWh)より大きい29.6kWh。気になる航続距離はWLTCモードで295kmというカタログスペックですが、この実力が本物か気になるところ。

最初の乗り出しで、電池残量(SOC)は98%だったのに航続可能距離は123km。すでにこの時点でちょっと残念。やっぱりEVは冬が苦手なのかも。

今回、充電は急速充電を4回行いました。

72%の時点で、出力は約23kWでした。

【1回目】外気温12℃
SOC 36%/航続可能距離47km→(30分充電)SOC 83%/航続可能距離130km
【2回目】外気温9℃
SOC 34%/航続可能距離49km→(37分充電)SOC 92%/航続可能距離148km
【3回目】外気温11℃
SOC 41%/航続可能距離73km→(36分充電)SOC 95%/航続可能距離189km
【4回目】外気温12℃
SOC 40%/航続可能距離54km→(30分充電)SOC 88%/航続可能距離140km

N-ONE e:の急速充電性能は最大50kWですが、今回の試乗中はたまたま4回とも90kW器で充電。30分の急速充電でSOCが80%を超えても航続可能距離表示があまり増えず、充電待ちの方もいなかったので、2回目と3回目は少しだけおかわり充電しちゃいました。

基本的にECOモード(ECON)で、しかも街乗りメインで走行しているのに、この航続距離は少し物足りなく感じます。カタログスペックが295kmなので、SOC90%で200kmくらいは走れると、さらに使いやすくなると思います。

充電ポートは前にあります。車のサイズが小さいので充電器の設置場所がどうなっていても充電区画に停めやすいのも好感触のポイント。

サイズ感や乗り心地、そして使い勝手がよく、全体的な印象としては「等身大の贅沢」を感じられる軽EVという印象でした。

しかしやっぱり、航続距離は正直もう一声欲しいところ。今回走ったのは横浜から都内の往復がほとんどでしたが、帰りには一度、急速充電しないと翌日安心して乗り出せない電池残量でした。もう少し近場を走る感じの使い方、あるいは自宅で充電できないと、私のような、それなりに長距離を走ることが多いユーザーの1台持ちには厳しいかも。

しかし、近距離走行メインで、自宅に普通充電器があるような環境であれば、日常生活の相棒としてオススメです!

取材・文/吉田 由美

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

短大時代からモデルをはじめ、国産自動車メーカーのセーフティドライビングインストラクターを経て、「カーライフ・エッセイスト」に転身。クルマまわりのエトセトラについて独自の目線で、自動車雑誌を中心にテレビ、ラジオ、web、女性誌や一般誌まで幅広く活動中。

コメント

コメントする

目次