狭い駐車場でサモンを試す

テスラモデルXには無人で車を前後に動かすことのできる「サモン」機能があります。これを狭い駐車場で使ってみました。

狭い駐車場でサモンを試す

このサモン(Summon)、本来は「呼び出す」という意味で、車庫に入っている車を自分の目の前につけさせることを意味します。つまり、将来的には自分の家などで、車が駐車場から自分でハンドルを切って進み、運転者の乗り込みやすい場所まで移動してきてくれる、そして家に着いたら今度は全員が先に車を降りてしまい、車が勝手に駐車場所まで移動してロックすることをイメージしていると言えます。ショッピングモールとかでこんなことができたら便利ですね!残念ながら、現在のサモン機能は自分が至近距離にいて、かつ車はボタンを押している間だけ、前進か後退のどちらかしかできません。

安全のため、欧州版と日本版のモデルS/モデルXでは、サモンはリモコンキーだけでは操作できず、スマホが必要となっているほか、車が何らかの抵抗を感じると停止するようになっています。またスマホの「前進」または「後退」ボタンを押し続けないと車は即停止するようになっていますので、誤ってスマホを落としたりしても車はすぐ止まります。

駐車完了後の運転席側はこんな感じ。ミラーは閉じてから駐車開始しています。運転席ドアは開かなくはないのですが、かなりギリギリです。モデルXはドアを開けるときにノッチがなく、無段階に止めたところで固定される機能が付いているので、ドアを壁ギリギリまで開けて出れば何とかなるかもしれませんが、やっぱりドアは傷つけたくないですよね。駐車前に、車を駐車スペースに合わせて、運転席側のミラーで運転席側のタイヤが白線をいっぱいに踏むように並べます。おもむろに車から降りてスマホを取り出し、Teslaアプリで「サモン」をタップ。すぐBluetoothでスマホと車が接続されるので、周りの歩行者や自転車に注意しながら「後退」ボタンを押し続けます。そのままずっと押していると後輪がコインパーキングのフラップを超えるときに一旦停止。さらに押し続けると後輪が輪留めに当たって停車。スマホのボタンから指を離すと即パーキングブレーキがかかって駐車完了です。

助手席側。以前のモデルXのサイズの記事でもお分かりかと思いますが、狭いほうのサイズのコインパーキングでは、フラップ反対側のタイヤを白線いっぱいに踏んでも、フラップ側はギリギリクリアできるという感じになります。モデルXではタイヤのサイドウォール(横のゴムの部分)が結構高さがあるのでフラップでホイールをガリッとやることはないと思いますが、フラップの機械を痛める可能性もありますので、きちんとフラップをクリアして停めたほうがよいですね。

駐車完了時、運転席側からちょっと引いて撮ってみました。
車を出すときも同じです。最初に駐車料金を払います。Teslaアプリを起動、サモンをタップ。今度は「前進」を押し続けて、自分が乗り込みやすい場所まで車を前に出してから、おもむろに乗り込んでシートベルトをして出発です。これ、便利は便利なのですが、歩行者の方に「車が出ますので少しお待ちください」と声をかけてもポカンとされるのがちょっと面白いです。

この記事のコメント(新着順)4件

  1. こんにちわ(^o^)

    車にドアパンチされたくないので
    なるべくスライドドアの車の隣や高級車の隣、
    または壁際にテスラを停めますが
    そんな時にはサモンはとても有効ですね

    またゲート精算式のコインパーキングの中には
    通路狭く急で車体を精算機に寄せ難かったり
    寄せれてもコイン投入口やチケット投入口などの精算が
    とてもし難いゲート精算機式のコインパーキングが未だありますね
    そんな時にもサモンはとても有効ですね
    カメラ管理式のコインパーキングが駐車も利用も、スペース的にも楽ですね

    以前に地方の小さな駐車場の狭い郵便局に立ち寄った際に
    後から隣に駐車した車が、ドアが開けられないほどコチラへ寄って駐車されていましたが
    サモンのおかげでイライラすることも無く
    スマートにその場を脱出が出来ました

    子供もとっても喜びますね

    新しい技術ほど、想像よりも
    実際に使ってみた体験からより良い気付きが起こりやすく感じます。
    スマートサモンへの進化が待ち遠しいですね

    1. hidessy様、コメントありがとうございます。コインパーキングはやはり小さい車を前提に設計されているので、ある程度は仕方ない部分もありますよね。余裕を持って枠を作ると、多分大きい車の方々だけでなく小さい車の方々も停めやすくなると思うのですが、当然その分収益性に影響が出ますから、特に東京では難しいのかなと諦めています。私も隣の車となるべく離すようにしていて、かつ人の邪魔にならないように端に寄せて停めていますが、運転席側を壁に寄せざるを得ないときなどはサモンをよく使っています。以前は助手席側から乗り降りしたり、そういうスペースは諦めていましたが、今はそういう人が嫌がって停めないスペースを好んで使います(笑)

      >スマートサモン
      これは技術的にはとても難しいと思うのですが、例えばコインパーキングや、大きな平置き駐車場などで、車を全員降りてからサモンすると自動駐車してくれたらとても便利ですよね。ホイールが傷つかないように注意し、かつ周りの人は避けつつ、カメラで見ながら自動駐車。現存の技術でなら十分できると思いますし、私有地内になりますので法的な規制も緩めだと思います。公道ですと降りて車を操作、というのが違法になってしまいますからね。

  2. こういう時にサモン機能が役に立つのですね♪
    でも、こんなにギリギリで停められていたら、サモン機能を知らない他社メーカー車の方は、テスラのお隣には停めるのを躊躇するでしょう…(^_^;)
    あとで「てめえのせいで車出せねえじゃねぇか!」といちゃもん付けられるのではないかと想像してしまいます。
    いずれは全メーカー車に、このサモン機能が装備されるといいんですけどね~。

    1. ksksfactoryさま、コメントありがとうございます!
      そうなんですよね、ですから寄せる方向を考えないといけません。隣の方のスペースが広くなる方向へ寄せるわけなんです。

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この記事の著者


					安川 洋

安川 洋

日本アイ・ビー・エム、マイクロソフトを経てイージャパンを起業、CTOに就く。2006年、技術者とコンサルタントが共に在籍し、高い水準のコンサルティングを提供したいという思いのもと、アユダンテ株式会社創業。プログラミングは中学時代から。テスラモデルX P100Dのオーナーでもある。

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