Benefit-In-Kindとは
オランダでは企業が従業員に車両を提供する(通勤及び私用目的)際、Benefit-In-Kind(BIK)という税金がかけられます。企業は車両のリース、燃料、保険、メンテナンス費用を負担する責任を負うのですが、社用車を与えられている従業員は、BIKがかかる通勤手当を給料と共に企業から支給されます。このBIKの比率が高くなるということは、当然従業員が通勤手当から納める税金が高くなるのです。
BIKは車両価格とCO2排出量によって比率が決まります。2018年時点で純電気自動車にかかるBIKは一律4%でしたが、2019年から2026年にかけて以下のように変わっていきます。
• 2018年: 4%
• 2019年: 5万ユーロ(約600万円)までの車両が4%、それ以上で22%
• 2020年: 4万5千ユーロ(約540万円)までの車両が8%、それ以上で22%
• 2021年: 4万ユーロ(約480万円)までの車両が12%、それ以上で22%
• 2022年: 4万ユーロ(約480万円)までの車両が16%、それ以上で22%
• 2023年: 4万ユーロ(約480万円)までの車両が16%、それ以上で22%
• 2024年: 4万ユーロ(約480万円)までの車両が16%、それ以上で22%
• 2025年: 4万ユーロ(約480万円)までの車両が17%、それ以上で22%
• 2026年: 22%
純電気自動車は2026年までに主流になる?
2026年には今のガソリン車と変わらない22%のBIKがかかることになり、見方を変えればオランダ政府は2026年までに純電気自動車がスタンダードな選択肢になっている、と考えていることが伺えます。首都アムステルダムでは2030年までのガソリン車の乗り入れ禁止が決まっており、電動化への法整備も着々と進んでいるようです。
《参照記事》
・Benefit-In-Kind (BiK) tax on all-electric cars to gradually increase to 22%
・Car Allowance for Employees in Holland
・Dutch Plug-In EV Market Expanded 79% In August 2019
・City of Amsterdam to ban polluting cars from 2030
(文・杉田 明子)