岩手県や愛媛県からの参加者も!
アリア、アリア、アリア、アリア……。4列にわたって駐車場に並んでいるのはどこまでもアリア。世界EVデーのこの日、富士山の北麓にある「ふじてんスノーリゾート」(山梨県鳴沢村)の第3駐車場を会場に行われた日産EVオーナーズミーティング。日産アリアのオーナー有志でつくる日産アリアオーナーズクラブジャパン(AOCJ)が開催したイベントで、参加台数は、アリアが103台、リーフが12台、サクラが2台。ざっとナンバーを見て歩くと、ほんとうにあちこちから。岩手や愛媛から来た人もいたそうです。
ほかにも協賛企業や取材車両などのEV数台が参加。まさにEV大集結といった雰囲気でした。日産オーナーでなくてもしびれる景色だったので、参加したオーナーさんは感無量だったのでは。みなさんバシバシ写真を撮っていました。映え写真がSNSにあふれたことでしょう。
圧倒的な風景が実現した駐車場の奥が、協賛企業のブースなどが並ぶイベント会場になっていました。台風一過のこの日、あいにく朝から中央道が事故などで大渋滞。遅れて到着する参加者が相次ぎました。私も開始時刻に間に合わず、到着したときにはトークショーの真っ只中。
AOCJの会長を務めるジャストミート近藤(JMK)さんとユーチューバーのEV Life Japanさんというアリアオーナー二人が、マイクを手にブースを回りながら協賛企業を紹介していました。
多彩な協賛企業ブースで実演や体験も
ブースを構えていたのは、EV用フロアマット製造販売の「はるみ商店」やEV専門の中古車販売店「Ev CArS」、カーラッピング専門店の「DGi WRAPS」、チューニングパーツメーカーの「BLITZ」、調査・コンサルティング会社の「J.D. POWER」、ホーム・エネルギー・マネジメントシステム(HEMS)のキットを販売している「Nature」、EV充電器の導入・運用を手掛ける「ユアスタンド」、充電時間に楽しめる飲食を紹介し合うコミュニティーサイト「EVごはん」など。
「BLITZ」のブースには行列ができていました。アリア用に減衰力調整機能付き車高調サスペンションなどを組み込んだカスタムカーの乗り心地を、助手席や後部座席で体験できるというイベント。行列の最後に私も同乗させてもらいました。
ハンドル脇に取り付けた装置で、走りながらダンパーの減衰力を調整できるところを実演してくれます。減衰を下げると、路面の凹凸による突き上げ感が消えます。素人にも明らかに違いがわかりました。高速道路では硬め、とか自由に調整できるそうです。「私たちのブランドはスポーツ走行のイメージが強いですが、サーキットスペックを活かして乗り心地を良くするようなチューンもできます。アリアの場合はソフトな乗り心地を希望する声が多いですね」(企画部の小林徹さん)
EVには吸排気系やミッション系のカスタムは不要。サスペンションやエアロパーツ、電子部品が中心になっていくようです。EVシフトによってチューニングパーツのラインアップも変化しそうですね。
カーラッピングの実演も行われました。ボディ色を変えるためのものだと思っていましたが、ドアノブ周りに透明のラッピングをして傷を防止するとか、ヘッドライトの黄ばみやキズ防止に透明のプロテクションフィルムを貼るとか、充電口のカーボン風ドレスアップとか、なるほど、という小技がたくさんありました。
ちょっと異色だったのは南アルプス丸吉菜園の「トマ糖」のブース。大量のミニトマトを試食させてくれていました。フルーツトマトというのでしょうか、甘さと酸味のバランスが良くてじつに美味でした。EV Life JapanさんのYouTubeを見て寄付を申し出てくださったとか。
キッチンカーも来ていて、昼ご飯も心配なし。ビンゴ大会も盛り上がっていました。参加費は1台分の駐車場代1000円のみ。イベント会場や駐車場、あちこちでオーナーさんたちが談笑する姿がありました。SNSで交流していながら、初めて会うという人も多かったようです。
アリアだけじゃなくEV大集結のイベントに
主催者であるAOCJ会長のJMKさんにお話を聞きました。「感無量ですね。みなさんが喜んでくれているのがなによりうれしい」。顔出しNGなのでマスク姿でしたが、ほんとに楽しそうです。
現在、AOCJの会員数は約400人。価格.comで納車についての情報を交換していたのがクラブの原点だそうです。そこで繋がったオーナーさんたちが、その後もLINEなどを通じてコミュニティーを広げ、関西や関東、中部を中心に個別でオフ会を開いていたとか。全国統一オフ会をやろうという話が盛り上がり、入念な準備を重ねて、この日の第一回を迎えたとのこと。
「AOCJという名前でイベントをやるのも初めてなので、今日が正式デビューですね。やっとここまできました。2回目、3回目と重ねていきたい。地方での開催も考えています。テスラ(TOCJ)さんに負けないようなオーナーズクラブにしていきたいと思っています」
トークでイベントを盛り上げたEV Life Japanさんは「運営のみなさんが、場所探しから協賛企業との調整、告知などにプライベートの時間を削って取り組んでいる様子を近くで見てきたので、今回は無事終了できた事がとてもうれしい」と話していました。会場で出会った視聴者に「あっ、ホンモノだ!」と言われたのが照れ臭かったそうです。「私も多くのアリアオーナーさんに会えて楽しかったです」とのこと。
イベント告知は、SNSや動画サイトを通じて。JMKさんやEV Life Japanさんのようなインフルエンサーが中核メンバーとはいえ、ほぼ口コミやネット情報だけでこれだけ集まったというのが、時代を感じさせます。
埼玉から参加したさつきさんは「SNSで知って申し込みました。来てみて、びっくり。こんなにいっぱい集まるなんて。アリアオーナーのみなさんがスタッフとして手伝われていて、いい雰囲気なのも素敵です」と話していました。たしかに。イベント会社とかが仕切っててもおかしくないような規模ですけど、手作りイベントなんですよね。素晴らしいです。
「並んだアリアを見てるだけで楽しいです」と話していたのは岡山からはるばる走ってきたステージアB6さん。「アリア好きが集まっているので、誰と話しても盛り上がります」。航続距離の長いアリアでもさすがに充電2回かかったそうです。前日昼に出発して沼津で6kW充電しながら車中泊。「どこで充電するか、というのも楽しみのひとつ」とEV旅の魅力も語ってくれました。同感です。
イベントを盛り上げてくれる協賛企業が、どういう狙いで参加しているのかも聞いてみました。
EV専門でフロアマットの製造販売を手掛ける「はるみ商店」。各車の型を取ってクルマにピッタリのマットを作っています。社長の伊與田さんは、これまでに日産リーフを4台所有して、現在はテスラ モデル3に乗るというEV愛好家。純正品に飽き足らず、知人のカーペット屋さんに頼んで自分用を製作したことがきっかけでで起業。「上質感と静けさを追求しています。EV Life Japanさんの動画で取り上げてもらって、今回はアリア専用のシートバックまでカバーするラゲッジマットと最上級のフロアマットが人気でした」。
リアルな声を聞ける、というニーズもあるようです。「J.D. POWER」はEVユーザーへのアンケートを呼びかけていました。回答すると旅行ポーチや筆記具、500円分のオンラインマネーなどの特典付き。充電インフラも含めたEV利用についての満足度調査で、私も個人的に回答させてもらいました。
当メディアの運営企業であるエネチェンジも、EV充電エネチェンジアプリの機能向上のためにアンケートを実施していました。みなさんご存じのテスカスさんと一緒にアプリの開発担当者が来ていて、「ご意見をぜひ」と呼びかけていました。実際にアプリを使っている人と開発している人が話をできるというのは、双方にとって貴重な機会ですよね。
最後、ミーティングの魅力についてJMKさんに聞いてみました。「僕にとっては、新しい出会いですね。今までにない出会いがある。30、40超えると、なかなか新しい出会いがなくなるでしょう。世代も生活環境も違う人と知り合えるのは、すごく新鮮だし刺激になる。素敵じゃないですか」
おっしゃる通り。私もいろいろな人に出会うことができました。次回以降も、ぜひ参加させてもらいたいです。
当日の様子を紹介するEV Life Japamさんの動画はこちら
取材・文/篠原知存
行きたかったんですが、子持ちなので土曜日は学校があるんです。
娘や妻も行きたがっていました。
次回は祝日や日曜日だといいなぁ。
欲を言えば、中学生や高校生の試験期間も外してくれたらベストです笑
(OZでいじったリーフ乗りとしてお話させていただいたものですw)
放浪記でお馴染みのHondaeが居たのでもしやと思ってたら、リーフ仲間に声かけられて紹介受けて軽くお話できたので良かったです。
自分は元リーフ乗りの仲間に誘われての参加だったので、今回のイベントの裏の話がじっくり読めて大満足の記事です♪
ねもさん
コメントありがとうございます。
あれだけのイベントを手弁当でやり切った
運営やボランティアのみなさん、ほんとうに素晴らしいと思います。
Honda eは目立たないように駐車させてもらったのですが(笑)
気づいてくださってありがとうございます。
OZリーフ改、めっちゃ興味ありますので、
またゆっくりお話しさせてくださいね。