日産アリアなどのEVで「福島の味」を満喫する旅へ
日産アリア(ARIYA)など電気自動車のレンタカーで福島を旅するオーダーメイド型ツアー「テロワージュの旅 in 福島」が申込受付を開始しています。主催はテロワージュふくしま実行委員会(委員長:北村秀哉)で、福島日産が協力しており、日産アリアや日産リーフなど電気自動車のレンタカーは福島日産の関連会社である福島オート商事が担当。ツアーとしての販売は福島交通観光が行う、地元の方々が力を合わせたプロジェクトです。
※冒頭写真は日産アリアで豊国酒造を訪ねたタレントの吉川亜樹さん(写真提供:テロワージュふくしま)。
ツアーといっても、決まったコースはありません。手順としてのポイントはシンプルです。
【電気自動車のレンタカーを用意】
日産アリア、または日産リーフのレンタカーを予約。福島空港、JR福島駅、郡山駅など旅の起点に予約したEVを用意してもらえます。旅程に合わせて返却地も選択可能。
<レンタカー料金>
【地元食材が美味しい宿をオススメ】
地元食材を使ったとびきりの料理を楽しめる、おすすめの宿泊施設から自分が泊まりたい宿をチョイス。おすすめ宿6軒のうち、4軒はEV充電設備を備えています。
【訪問するスポットや味処をチョイス】
1泊2日の日程での訪問地やランチスポットは自由にプランニング。「テロワージュふくしま」では、地域の食材を使った抜群の料理を楽しめる味処やレストラン、日本酒の蔵元、アクティビティなどのおすすめスポットを紹介してくれます。
公式サイトの「お申込・ご相談はこちらから」をクリックして相談フォームへ進み、おすすめ宿の選択や旅への希望を伝える仕組みです。EVレンタカーのラインナップにはリーフもありますが、メインはフラッグシップのアリアです。つまり、「テロワージュの旅 in 福島」は、日産アリアで「美味しい福島」を満喫するための旅ということですね。
【問い合わせや申込はこちら】
「テロワージュの旅 in 福島」公式サイト
読者「先着3名」日産アリアレンタル料金半額サービス
詳しいエピソードを紹介する前に、うれしいお知らせ。EVsmartブログ読者限定のうれしい特典を提供いただけることになりました。
この記事を読んで「テロワージュの旅 in 福島」に申し込んだ「先着3組様」限定で、1泊2日のアリアのレンタカー代金を半額サービスしていただけることになりました。フォームの「質問・要望など」の回答欄に「EVsmartブログを読んだ」と記入してお申し込みください。これから福島は雪の季節にもなりますが、レンタカーはもちろんスタッドレスタイヤ装着です。
実際に旅してみた感想など、この記事のコメント欄に投稿いただけるとうれしいです。
福島で地産地食の「フードツーリズム」を提供
なぜ、福島でこのプロジェクトが始まったのか。なぜ、電気自動車で地元の食を楽しむ旅なのか。11月某日、旅のプログラムを主催するテロワージュふくしま実行委員会委員長の北村秀哉さんと、企画協力の福島日産自動車株式会社代表取締役社長の金子與志幸(よしゆき)さんに福島日産 郡山店にてお話を伺ってきました。
そもそも「テロワージュ」というのは、テロワール(Terroir=気候風土と人の営み)×マリアージュ(Mariage=食と酒のペアリング)と組み合わせた造語で、宮城県仙台市にある秋保ワイナリー社長の毛利親房さんが「東北で食のツーリズムを形成しよう」と提唱したとのこと。
「テロワージュふくしま」ではその呼びかけに賛同し、2019年から地元の食材を使って一流の料理を楽しめるレストランや宿を紹介する活動をスタートしていました。
「東日本大震災以降、福島ではホープツーリズム(復興ツアー)が注目されたこともありました。でも、津波や原発事故の傷跡や復興の様子を見る旅だけでは、地域の魅力を伝えきることは難しいと感じていました。そんななか、2017年に福島県の川内村で「かわうちワイナリー」の立ち上げに関わったのが、フードツーリズムに着目したきっかけです。地域の新鮮な食材を、産地に近い場所や店で一流の料理人がとびきりの一皿で提供するのが地産地食です。テロワージュという言葉と出会い、地域の方々の力を合わせて新たな価値を提供するチャレンジとして始めたのがテロワージュふくしまでした」(北村さん)
東京などの大都市でも全国各地の美味しい食材を楽しめる店はあるでしょうが、地産地食では運搬時のCO2も最小限。脱炭素社会実現に向けた「カーボンフットプリント」抑制のニーズにも適っています。
「2021年に、かわうちワイナリーで日産エクストレイルの「THE FULL COURSE」というプロモーションビデオの撮影がありました。ワイナリーのブドウ畑にテーブルをセッティングして地元食材を使った料理を食べる設定がとても素敵でした。畑にテーブルはなかなか大変ですが、地元には素敵なレストランや宿がたくさんあります」(北村さん)
一方、福島日産ではフラッグシップEVである日産アリアの魅力を伝えるために「電気自動車で福島の食旅」を提言する「シャルジュール(CHARGEUR)」と名付けたプロジェクトを立ち上げました。シャルジュールとは、フランス語で電気自動車の「充電器」を意味する言葉です。
【関連ページ】
CHARGEUR 特設サイト
「日本ではまだEVに航続距離が短くて充電が不便といった誤解を抱いている方が少なくないでしょう。でも、日産アリアはとても上質な体験を提供してくれる一台ですし、福島県ではニーズが多い四輪駆動もラインナップしています。福島日産として、EV、そしてアリアにふさわしいブランディングのためのプロモーションとして始めたのが『シャルジュール』のプロジェクトです」(金子社長)
金子社長がシャルジュールのプロジェクトで「特別な食旅」を実現するためのプロデュースチームとして「テロワージュふくしま」に声を掛けたのがパートナーシップのきっかけとなり、アリアのレンタカーを使った「テロワージュの旅 in 福島」の実現に結びついていきました。
「テロワージュふくしま」に「テロワージュの旅 in 福島」、そして福島日産の「シャルジュール」と、少し話がややこしくなりましたけど……。環境に優しい電気自動車で、福島の地元食材を使った一流の料理と旅を楽しもう! という思いを共有して、北村さんや金子さんが連携して取り組んでいるってことなのです。
EV保有率日本一にも輝いたことがある福島県
福島日産の「シャルジュール」特設サイトでは、福島県が日産の電気自動車保有台数や人口当たりの保有比率が東北エリアで圧倒的な1位であることが紹介されています。また、日産アリアの保有台数や保有比率でも東北エリアでの第1位です。さらに、初代日産リーフが発売された直後、2013年には都道府県別の人口当たりEV保有率で日本一に輝いたこともあるとのこと。
電気自動車が苦手とされている寒冷地&降雪地でもある福島で、これほどEVが受け入れられているのは、もちろん福島日産の長年の取り組みの成果です。
「先々代の社長だった祖父が30年来、日産がEV開発を進めている段階から関心が強く、将来は絶対に電気自動車の時代が来るという考えでした。2010年、日産リーフが発売されることが決まると販売店への急速充電器導入も早々に決定して、福島県内のお客様にEVの魅力をお伝えしてきたんです」と金子社長。福島日産では全国の販社に先駆けて電気自動車専門の事業部を立ち上げたり、営業担当者とともに日産の工場見学やEVエンジニアの話を聞きに行ったりして知見を広げ、電気自動車についての正しい知識を顧客にしっかり伝えられるようにしてきたそうです。
販売会社として「日産アリアのブランディングのため」独自に立ち上げた「シャルジュール」のプロジェクトや、「テロワージュふくしま」とのパートナーシップ。そして「テロワージュの旅 in 福島」の提案といったアクションは、先々代の社長から受け継いだ「EV普及を進める心意気」、さらに地域の力を合わせてサステナブルな社会実現に前進しようという、金子さん、北村さんの思いが原動力となっているのです。
私自身、最近は「旅先でEVのレンタカーを探してもなかなか見つからない」ことが増えて困っています。「テロワージュの旅 in 福島」なら、日産アリアや日産リーフのレンタカーをしっかり確保できるのが魅力的なポイントだと感じます。EVをマイカーにするだけでなく、旅先で活用するレンタカーなどで積極的にEVを選ぶのも、個人ができるEV普及への貢献です。こうした取り組みが全国各地に拡がると、EVレンタカーがどんどん増えてくれるかも知れません。
「テロワージュの旅 in 福島」を活用した日産アリアのレンタカーで、冬の会津若松や雪景色の大内宿を訪ねてみるのもいいなと思うのでした。
取材・文/寄本 好則