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テスラの本場アメリカ訪問記【03】FSDで巡るLA観光名所とテスラ・ダイナー

テスラの本場アメリカ訪問記【03】FSDで巡るLA観光名所とテスラ・ダイナー

テスラやポルシェの「中の人」だったコンサルタントの前田謙一郎氏がテスラの最前線を体験するアメリカ訪問記シリーズ。第3回はロサンゼルスの観光名所をFSDの自動運転で巡り、話題の「テスラ・ダイナー」訪問をレポートします。

目次

ロサンゼルスの新名所「テスラ・ダイナー」

前回まではテキサス州オースティンでのギガ・テキサスやロボタクシーの体験についてお届けした。今回はテキサスからロサンゼルス(LA)に飛び、FSDを使いテスラ・ダイナーやハリウッドサイン、MLB大谷選手の壁画をはじめとした観光スポットを訪問したレポートをお届けしたい。とくにテスラ・ダイナーはテスラオーナーなら訪れるべき必見スポット、これからLAに行く方はぜひ参考にしてみてほしい。

テキサスからは早朝のフライトでロサンゼルスには10時に到着した。ロサンゼルスで運転するモデル3を空港で受け取り、最初に向かったのが、テスラが今年7月にオープンした「テスラ・ダイナー」だ。EVsmartブログの読者ならテスラ・ダイナーについてすでにご存知の方も多いと思う(関連記事)。ハリウッドのサンタモニカ大通りにオープンしたレストランで、アメリカの古き良きダイナーとテスラのサイバー感を融合し、スーパーチャージャーでの充電から、映画まで観ることができる人気スポットだ。

LAX(ロサンゼルス国際空港)からは30分程度で到着するのでドライブにはもってこいの距離。空港の駐車場を出た瞬間からFSDを起動して向かった。モデル3はFSD v13であったが一度も介入することなくテスラ・ダイナーに到着。もちろんダイナーの中まで入って駐車してくれる。

ダイナーには約80基のスーパーチャージャーが設置され、NACSに対応した他のブランドの車もちらほら充電をしている。すでに、ロサンゼルスにはいたる所にスーパーチャージャーがあるのだが、ユーザーとしても普通のショッピングモールよりもここで充電したほうが食事もオーダーできるし楽しいはずだ。

NACS対応の車なら誰でも充電可能。

ダイナーの2階はとても見晴らしがよく、外でハンバーガーなどを食べるには最高の天気だった。ダイナーに入るとすぐ左手に注文をするiPadがあり、注文を済ませるとカウンターでドリンクと食べ物を引き取る。ほとんどの人が2階で過ごしているようだ。まずは私もおすすめの「テスラ・ギガバーガー」……、その名の通り、ギガファクトリーにちなんだハンバーガーをオーダーした。ギガがつくと巨大なハンバーガーを期待するがそれほど大きくはない。(有名なシェフが監修したメニューとあって味は良い)

ダイナー名物の「ギガバーガー」。サイバートラックのようなボックスも人気のポイント。

今回は昼と夜の2回訪問したが、ゆっくり食事を楽しんだりするには昼に行くのがおすすめだ。あまり人も多くないので2階の良いテラス席で食事ができる。オープンカウンターの奥ではマーチなどダイナー限定商品もじっくり選びながら買うことができる。

夜に行くとかなり人が多くなり、フードやマーチをオーダーするにも列に並ぶ必要があるが、ネオンやライトアップされた壮観なダイナーを見るなら夜。ちなみに、ポップコーンを配るオプティマスはイベントがある時だけの出勤なので、普段は会える可能性は少ない。

サンタモニカ大通りのアクセスしやすい場所なので、LAを訪問する機会があれば、ぜひテスラでなくともライドシェアなどで訪れてほしい。展示される歴代のオプティマスなどテスラの描く未来を垣間見ることができると思う。

ダイナーでテスラデザイナーのフランツと。

FSDは観光も変える? ハリウッドサインから大谷壁画を巡る

アメリカ滞在を通して、FSDで長距離ドライブをして気づいたこと、それはFSD自動運転が観光にピッタリということだ。筆者は学生時代にアメリカに住んだ経験があり、以前も出張で何度か来ているので現地ではレンタカーを借りるのが普通で、ある程度は運転に慣れているつもりだ。しかし、赤信号時の右折などアメリカ特有の交通ルール、知らない目的地へ運転する時など心許ないことはとても多い。今回の滞在先も初めてのエリアだったため、FSDに任せることができて大変助かったし、夜、レストランへ食事に行く際も全てFSDにお願いして全く問題がなかった。

テスラ・ダイナーを見た後はFSD走行と観光を兼ねて、グリフィス展望台へ向かい、ハリウッドサインを見に行った。ダイナーからは15分ほどの距離でグリフィス公園内の丘の上にあるがFSDの走行で問題なく到着。グリフィス観測所を目的地に設定したところ駐車場を通り過ぎることがあったが最後は手動でパーキングをした。

その後はダウンタウンに向かい、2024年に完成したMLB大谷翔平選手の壁画を見に行った。壁画はリトルトーキョー横のミヤコホテルの外壁に描かれており、ロサンゼルス在住の著名壁画家 ロバート・バルガスによるものだ。グリフィス観測所でテスラにミヤコホテルの行き先を告げるだけで自動ナビゲートしてくれるので運転のストレスが減るのはありがたい。

リトルトーキョーにある大谷壁画も必見。

ロサンゼルスの観光や食事、ショッピングを楽しむには車が必要だ。今回はFSDを利用することで、私のような外国人でも安全かつ効率的に、そして自由に移動することができた。前回ロスを訪問したのは2022年で当時はFSDがなく手動運転をしてLAで悪名高い交通渋滞で辛かった思い出が蘇ってきたが、テクノロジーの進化は改めて素晴らしいと思う。

FSDでハリウッドサインなど観光名所を効率的に巡ることができた。

xAIのGrokは自動運転体験をさらに変える

北米のテスラにはご存知の通り、xAIの開発するAIチャットボットGrokが搭載され、音声ボタン長押しで起動する。テキサスからスターベースへの8時間の道中やロサンゼルスでのドライブ中に使い、その便利さを実感することができた。

おすすめのカフェやレストランの質問はよく使った。たとえば自分がいるエリアでPC作業ができるおすすめのカフェを聞くといろんなオプションを出してくれるし、スーパーマーケットがあるスーパーチャージャーを探すなど色々な質問に答えてくれる。

以下の動画ではハリウッドの有名なショッピングモールに来たが、駐車場の入り方がわからないのでGrokに聞いている。こういった場面ではGrokは本当に力強い相棒だ。

さらに、一人で運転する際に便利だと思ったのが、Grokといろんな会話ができることだ。滞在中はちょうどメジャーリーグベースボールのワールドシリーズが開催されていたので、前日の試合結果を聞いたり大谷選手はどうだったかなど、さまざまな会話を楽しんだ。

唯一不満であったのはGrokに聞いた結果が直接ナビに繋がっていなかったことだ。Grokから提案された目的地を入力する際には改めて、音声コマンドでナビに入力する必要があった。しかし、ちょうど今週よりホリデーアップデートでGrokとナビが連携したようだ。(アメリカのみ、詳しくはXにポストされたテスラのリリースを参照)自動運転とGrokの連携、今後はまさしく四輪のロボットとしてより私たちの運転を快適にしてくれるに違いない。
https://x.com/Tesla/status/1997094007948627975?s=20

次回は、モデル3でのラスベガスへのロードトリップとイーロン・マスクのボーリングカンパニーが作ったベガスループを体験した模様をお伝えする。

滞在中に使用したモデル3。

文/前田 謙一郎Youtube / x.com

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この記事を書いた人

テスラ、ポルシェなど外資系自動車メーカーで執行役員などを経験後、2023年Undertones Consulting株式会社を設立。自動車会社を中心に電動化やブランディングのコンサルティングを行いながら、世界の自動車業界動向、EVやAI、マーケティング等に関してメディア登壇や講演、執筆を行う。上智大学経済学部を卒業、オランダの現地企業でインターン、ベルギーで富士通とトヨタの合弁会社である富士通テンに入社。2008年に帰国後、複数の自動車会社に勤務。2016年からテスラでシニア・マーケティングマネージャー、2020年よりポルシェ・ジャパン マーケティング&CRM部 執行役員。テスラではModel 3の国内立ち上げ、ポルシェではEVタイカンの日本導入やMLB大谷翔平選手とのアンバサダー契約を結ぶなど、日本の自動車業界において電動化やマーケティングで実績を残す。

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