9月になっても酷暑が続きますが、日本のEV市場もなんだか熱いことになってます。BYDが期間限定で「最大117万円」値引きキャンペーンを実施とお伝えしたばかりですが、ZEVだけでがんばるヒョンデも早期納車可能な車両に最大158万円の「期間限定特別価格調整」を適用することを発表しました。バッテリー容量84kWhの『IONIQ 5』AWDが国のCEV補助金を活用すると約330万円で購入できます。
国のCEV補助金額は67万円
9月30日までの期間限定でBYD Auto Japan が正規ディーラーでの新車購入に対して最大117万円の「BYD補助金」適用を実施することを発表したのは別記事でお伝えした通り。「EVがエンジン車より手頃になる」時代がどんどん近付いているなぁと思っていたら、EVを中心としたZEVだけで日本再進出を果たしたヒョンデから、2025年12月26日までの登録車両限定で、最大158万円の「期間限定特別価格調整」を適用することを発表しました。
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BYDが期間限定で「最大117万円」値引きキャンペーンを実施/EV購入を迷っていた方に大チャンス(9月30日まで)(2025年9月1日)
Hyundai Mobility Japan からとくに正式なニュースリリースなどはまだ発信されていませんが、正規販売拠点のひとつであるHyundai Mobility Lounge 京都四条がXでポストしていました。
本日から!!
いつかが今に!!
ヒョンデ補助金最大158万円適用✨
この機会に是非🚙✨✨
🙋♂️<めちゃくちゃお得です🉐 pic.twitter.com/VfzL9jponr
— Hyundai Mobility Lounge 京都四条 (@hml_kyotoshijo) August 30, 2025
このポストで紹介されている「EV補助金」は「国+自治体」の最大額になっています。でも、自治体の補助金は制度がないところもあります。正しく相場感を把握するために、9月1日早朝の段階で「早期納車可能な車両」ページ(公式サイト)に掲載されていた車両について、全国一律で活用できる国の「CEV補助金」だけを算入した「実質価格」をリストにしてみました。
ヒョンデのEV車種に対する今年度のCEV補助金額は、小型カテゴリーに該当するインスターが56万2000円。KONA、IONIQ 5は67万円です。また地方自治体の補助金額としては、東京都が最大25万円、千代田区が最大20万円などとなります。各自治体のEV購入補助金については一覧できるような情報は見当たらない(仮にまとめてみてもすぐ変わったりする)ので、ディーラーに相談するか、お住まいの自治体に確認してください。
価格調整適用後の実質価格リスト
モデル | グレード | 車両価格 (税込) | 期間限定 価格調整額 | CEV補助金 | 実質価格 | 総電力量 |
---|---|---|---|---|---|---|
KONA | Casual | 4,048,000円 | 983,000円 | 670,000円 | 2,395,000円 | 48.6kWh |
KONA | Voyage | 4,521,000円 | 983,000円 | 670,000円 | 2,868,000円 | 64.8kWh |
KONA | Lounge Two-tone | 4,895,000円 | 613,000円 | 670,000円 | 3,612,000円 | 64.8kWh |
KONA | Lounge | 4,950,000円 | 613,000円 | 670,000円 | 3,667,000円 | 64.8kWh |
IONIQ 5 | Voyage AWD | 5,545,000円 | 1,580,000円 | 670,000円 | 3,295,000円 | 84kWh |
IONIQ 5 | Lounge AWD | 6,045,000円 | 1,580,000円 | 670,000円 | 3,795,000円 | 84kWh |
IONIQ 5 | Lounge AWD Limited Edition | 6,290,000円 | 1,580,000円 | 670,000円 | 4,040,000円 | 84kWh |
対象は「早期納車可能な車両」
「期間限定特別価格調整」、すなわち交渉不要の値引き対象となるのは、ヒョンデ公式サイトの「早期納車可能な車両」ページ(公式サイト)に掲載されている車両と、コンパクトEV『INSTER(インスター)』のCasual(カジュアル)グレード(値引き額は4.7万円)です。インスターはそもそもお買い得過ぎるコンパクトEVだし、今はヒョンデで最も売れ筋でしょうから値引きがちょっとしょっぱいのもやむを得ないところでしょう。
ちなみに、公式サイトのコンフィギュレーター(見積もりページ)でインスターカジュアルの価格を確認したところ、まだ「期間限定特別価格調整」の4.7万円は反映されない金額が提示されました。インスターの「カジュアル」をすぐにでも買いたい方は、忘れずにHyundaiカスタマーセンターに確認するのがオススメです。
また、東京都などEV購入への補助制度がある自治体にお住まいの方は、このリストの実質価格からさらに自治体の補助を引いた金額で購入できることになります。
インパクト抜群の「実質価格」
「早期納車可能な車両」ページに掲載されていて、リストでピックアップした車両について、ポイントを確認してみましょう。
KONA

車両詳細のページを引用。このページに表示されている総額から、CEV補助金(67万円を引くと実質的な車両価格となります。また、自治体によってさらなる補助制度があります。(以下同)
KONA Casual/実質価格:2,395,000円
※地方自治体のEV購入への補助金は未算入(以下同)
私のマイカーでもあるKONA Casual。私の場合は日本発売直後、国のCEV補助金と東京都の補助金を使って実質約300万円で購入して1年半。お買い得だったなぁと感じつつ特段のトラブルなどはない満足なEVライフを続けています。が、なんと、今回の値引きを活用するとCEV補助金だけで約240万円の衝撃価格。東京都の補助金25万円を加えると、なんたることか、215万円で購入できることになります。
KONA Voyage/実質価格:2,868,000円
64.8kWhのバッテリーを搭載して、合理的装備のVoyageグレードでも、実質価格は286万8000円と300万切り。KONAに対する98万3000円の値引きパワーは強力です。
KONA Lounge Two-tone/実質価格:3,612,000円
フル装備の Lounge Two-tone は、値引き額が61万3000円になって、実質価格は約361万円。
KONA Lounge/実質価格:3,667,000円
Lounge と Lounge Two-tone のベース価格は同じですが、塗装色オプション価格などが追加されている車両です。
IONIQ 5
IONIQ 5 Voyage AWD/実質価格:3,295,000円
IONIQ 5 Voyage、しかもAWDが値引き額は最大の158万円で、実質価格329万5000円と、KONAのLoungeよりもお買い得になってしまいます。NEW IONIQ 5 のバッテリー容量は84kWh。さらに、高電圧システムの恩恵で、日本で市販されているEVのなかでもトップクラスの急速充電性能をもっています。
IONIQ 5 Lounge AWD/実質価格:3,795,000円
最上位モデルの Lounge AWD も値引きは158万円。実質価格は379万5000円と400万円以下で買える計算になります。
IONIQ 5 Lounge AWD Limited Edition/実質価格:4,040,000円
デジタルサイドミラー搭載など、100台限定の特別仕様車である「Limited Edition」。
ちなみに、「早期納車可能な車両」として掲載されている IONIQ 5 はすべてAWD(四輪駆動)モデルでした。在庫車両ということだと思うので、日本ではやはりAWDが売れ筋だということなのだと思います。
あなたの「いつか」はいつになる?
ヒョンデの「期間限定特別価格」を紹介するウェブページには「いつかが今に。 今だけの特別なEV体験!」というキャッチフレーズが掲げられていました。
KONAが約240万円とか、IONIQ 5 が約330万円(さらに自治体補助金がある!)とか。もう「EVは価格が高い」という時代ではなくなっていることを感じます。そういえば、テスラも Model 3 の在庫車を対象に「0%特別金利+最大55万円の価格調整」キャンペーン(関連ページ)を実施しています。
根拠が脆弱な忌避感によって日本のEVシフトが停滞しているからこその「値引きの恩恵」だと感じます。つまり、EVを買うなら今がチャンス! ということですね。多くの方が、幸せなEVライフに踏み出すことができますように。
文/寄本 好則
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