駅直結の好立地イベントで例年盛況!
自動車は着々と電動化へとシフトしています。そんな最新のEVやPHEVに出会える「EV:LIFE FUTAKOTAMAGAWA 2023」が今年も東京・二子玉川RISEで開催されました。
イベントは今年で3年目を迎え、今回は17ブランド28台+3台のコンバートEV3台を展示。試乗車も17台と、着々と参加ブランドや車種が増えています。展示会場は東急田園都市線二子玉川駅の改札を出て右側すぐにあるRISEのガレリアと、そのまままっすぐ進んでエスカレーターを上がった中央広場の2カ所。
まず駅からガレリアに入ってすぐの正面には、日本上陸したばかりの中国メーカー「BYD」の2台のEV。日本の切り込み隊長で今年1月に発売された「ATTO 3」ともう少しコンパクトサイズで日本発売第二弾予定の「DOLPHIN(ドルフィン)」。さらにドルフィンから電力供給をした電子ピアノでプロのピアニストが演奏するという演出でした。ピアニストは土曜日が人気のイケメンピアニスト山田飛鳥さん、日曜日は西本佳那さん。演奏開始前からファンの方が山田さんの出番を待ち構えていました。ちなみにBYDは中央広場にも「ATTO3」を展示していて、かなり力が入っていました。
BYDの右奥はフォルクスワーゲンの展示ブース。今回はなかなか日本導入ができず、やっと日本に導入された「ID.4」と、先日、日本導入を正式に発表した「ID.Buzz」の2台が展示。「ID.Buzz」は来年の導入予定とのことです。
電動化に意欲的なボルボは「C40 リチャージ」と「XC40リチャージ」の2台を展示。こちらはEVブランドへまっしぐら。
日産は量産EVのパイオニア「リーフ」と、去年、発売されて大人気の軽自動車EV「サクラ」。
ジャガーは、ジャガーらしいスポーツカー並みのパフォーマンスを発揮する「I-PACE」。
レクサスは今年の東京オートサロン2023と併催「アウトドアショー2023」に展示していた新型RXのPHEVをベースにしたアウトドア仕様の「RX アウトドア・コンセプト」。
BMWは2月に日本で発表された新型X1のEV版「iX1 xDrive30」と新しいBMWのキドニーグリルを構える「i4 eDrive40」。
ステランティスと言えば、日本で展開しているブランドだけでもプジョー、シトロエン、DS、FIAT、アルファロメオ、マセラティ、Jeepと多彩。各ブランドの本拠地もフランス、イタリア、アメリカなど世界を股に掛けてます。
実はプジョーは別の車種を展示する予定だったそうですが、事情があって試乗車の予定だったe208に変更。試乗車はシトロエンC5Xプラグインハイブリッドとフィアット500e、ジープグランドチェロキー4xe。
スティランティスは数あるEV、PHEVの中から今回はグループ最初のEVモデルで2020-2021年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した「プジョー e-208」、去年発売されて大きな話題を呼んだ「FIAT 500 (チンクエチェント)」の後継モデルが現在、EVで唯一のオープンモデルがある「フィアット 500e」。そしてゆるぎないブランド力を持つJeepの最新PHEV「ラングラー・ルビコン 4×e」の3台体制! しかも「ラングラー・ルビコン 4 ×4」は一般初公開! 目ざといJeepファンの人たちは、いち早くところどころにブルーのアクセントが施された本格派SUVに興味津々。ちなみに2L直列4気筒ターボエンジンに2基の電気モーターに8速ATの組み合わせ。最高出力272ps、最大トルク400Nm 。EV走行の航続距離は約42㎞。
FIAT 500eのチャデモ→CCS1アダプターが?
個人的にイチオシデザイン、チコちゃん顔で人気の「フィアット 500e」ですが、チャデモ→CCS1のアダプターが未完成で普通充電しかできないため、最初の試乗会以降、ほとんど試乗できていませんでした。でも、どうやら日本のチャデモ急速充電器にいよいよ対応できるようになる予感。これは近々、FIATから発表がありそうなのでお待ちください。
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来月4月5日が「FIAT 500e」デビュー1周年なので、その時には……(個人的期待です)。
中央広場では、まずポルシェ。ポルシェ初のEV「タイカン」の最新モデルは「タイカンターボ・クロスツーリズモ」。車高を20㎜あげて、少しだけワイルド感。そしてPHEVの「カイエン Eハイブリッド」。
アウディはアウディのEV「e-tron」シリーズ最小モデル「Q4 スポーツバックe-tron」。
テスラはミッドサイズSUVの「モデルY」。
ヒョンデは「アイオニック5」を2台。2WDとAWDを展示して、1台はアイオニック5からの給電でアウトドアや日常をイメージさせる演出でした。
トヨタはトヨタ初の量産EVでスバルと共同開発の「bz4X」。
レクサスはガレリアにも1台展示していましたが、こちらにはプロトタイプの「RZ450e」を披露していました。
三菱とマツダはそれぞれEVとPHEVが1台づつの2台体制。三菱は日産サクラと兄弟車のEV「ekクロスEV」とPHEVの「アウトランダーPHEV」。
マツダはフリースタイルドアが個性的なEV「MX-30 EV」とマツダの最新モデル「CX-60 PHEV」。
駆け足で紹介しましたが、これだけ多彩なEVやPHEVが、多くの人が行き交う街に並べられた風景は、日本でもいよいよEVの時代が始まったと実感できるものでした。
そしてユニークだったのは、往年の名車のEVコンバート車が3台!
クラシックな「フォルクスワーゲン・ビートル」と「日産 セドリック」、そして「フィアット500」のエンジンをモーターに乗せ変えた「コンバートEV」という世界。今年の「東京オートサロン」でトヨタが「レビン」と「トレノ」をそれぞれEVと燃料電池車にしていましたが、もしかして今、コンバートEVは流行っている?
【編集部注】
18日の土曜日、私も会場へ足を運んでみました。かなりの大雨だったので中央広場は少し寂しい感じでしたが、屋根のあるガレリアは大盛況でした。由美さんが最後に紹介しているコンバートEV。『初期型リーフのバッテリーを合法的に増量改造』の記事で紹介している、OZ Motors(オズモーターズ)古川さんの力作ですね。EVセドリックは、Japan EV of the yearのエヴァンジェリスト投票をお願いした陰山惣一さんの愛車です。
あと、ホンダのブースがなかったのは少し残念でした。(寄本)
取材・文/吉田 由美