ついに、完全自動運転のクルマが普通に街を走り始める?
かねて完全自動運転の早期実現を公言してきたイーロン・マスク氏の構想が、また一歩前進したようです。日本時間の10月22日、テスラは完全自動運転(Full Self Driving=FSD)ソフトウェアのベータ版をリリース。アメリカのオーナーズクラブのトップなど、選ばれたユーザーにオンラインアップデートを提供しました。
マスク氏は、「年末までにはさらに配布するユーザーの範囲を広げる」と明言、意欲的に本格的な実用化に向けたテストを展開するようです。
ついに、完全自動運転のクルマが普通に街を走り始める?
なにはともあれ、「オートパイロット」の呼称を現実のものとする完全自動運転のクルマが、街中の一般道でどんな風に走るのか、そのリアルな動画が観てみたい!
EVsmartブログチームリーダーの安川さんはテスラオーナーズクラブジャパンの代表で、アメリカのオーナーズクラブとも交流があり……。シリコンバレーのテスラ公認オーナーズクラブ(Tesla Owners Silicon Valley)の代表であるJohn氏に「動画を紹介させて!」とメールで依頼。快諾をいただき、どっさり動画を送っていただきました。
まだ、詳細はよくわからないところも多いので、つべこべ言ってもしょうがない。完全自動運転で走るモデルSの動画をYouTubeの『EVSmart』チャンネルにアップしました。ご覧ください!
完全自動運転気分を動画でお楽しみください。
「止まれ標識停止」と「人の飛び出した時」の動画です。
FSDを使用して右折する動画です。外からも撮影されており車の動きが見てとれます。
FSDを使用して大通りを左折するの動画です。(日本では右折するイメージです。)
FSDを使用して左折する動画です。
テスラが認識しているモノを映し出しています。
テスラが認識しているモノを映し出しています。
実際にFSDを体験したオーナーのリアクション動画です。
大喜びするJohnさんたちの気持ちにはとても共感できます。可能であれば、私もぜひ試してみたい!
一方で、テスラが進める完全自動運転に対して、「道路をより危険にする」とか「無責任なマーケティングだ」と批判する意見があることもアメリカメディアなどで報じられています。また、アメリカの交通当局も、テスラを注意深く監視して、問題があれば躊躇無く行動を起こすと表明しています。
手放しで運転する自動車で大きな事故が起きたら、その責任はどうなるのか? といったことを考えると、たしかに手放しで喜んでばかりもいられないニュースではあります。でも、着実に時代は一歩前進した、ということですね。
はたして、完全自動運転実現への道程は、この先どのように展開していくのでしょうか。
ちなみに、Tesla Rajさんによるまとめ動画もありました。ナレーションなど英語ですが、ご参考までに紹介しておきます。
Tesla Full Self Driving Beta Test Drive
(動画まとめ/石井 光春、文/寄本 好則)
動画まとめありがとうございます。
オブジェクトの認識率は非常に素晴らしく、夜でも良い精度を保っているように見えます。
人の事故はほとんどの場合「うっかり・注意散漫」が原因だと思います。
もしかするとベータ版のレベルでも既に人よりは格段に安全、と言う可能性もありますね。
ただ荒削りな面も垣間見えます。
他車両の位置の変化は滑らかに捉えている一方で、車線認識がチラチラしすぎですね。
この辺りは今後もう少し改良されていくものと思いますが、いかにテスラの企業精神がスタートアップ然としているかが見えて面白いです。