テスラのEuro NCAPに関するプレスリリース(英語)には、興味深いことが記載されていましたので、少しだけご紹介します。
「モデルSはEuro NCAPと米国のNHTSAの両方から五つ星を獲得していますが、このような車は数モデルしかありません。またモデルSはEuro NCAP、およびNHTSAの全サブカテゴリ(正面衝突、側面衝突と裏返りテスト)を2014年に獲得した唯一の車両でもあります。同様のステータスを持つ車両は、2011年以降ほかに2車種しか存在していません。
欧州と米国の両方で五つ星の評価を得るモデルがなぜそこまで少ないかの理由は、それぞれの評価機関が異なる安全性の側面から評価を行っているからです。(米国の)NHTSAは車両の構造とシートベルトの安全性に重きを置いており、車両が衝突の瞬間、衝突のエネルギーに耐えて吸収し、乗員を守ることがしっかりできるかを深く調査します。また主に大人の乗員を評価しています。一方、Euro NCAPは様々なシナリオ、子供の乗員や(対人の事故の場合の)歩行者の保護も想定しています。NHTSAでは評価の対象にならない予防安全システム(アクティブセーフティ、自動ブレーキやレーン維持警告など)も、五つ星の評価で重要な部分を占めています。」
Euro NCAP テスラモデルSテスト結果(英語サイト)
EURONCAP 衝突テスト動画
NHTSA テスラモデルSテスト結果(英語サイト)
NHTSA 正面衝突テスト動画
NHTSA ポール衝突テスト動画
NHTSA 側面衝突テスト動画
電気自動車はぶつかると爆発する、、というような間違った印象を持たれやすいのですが、実はまったくそうではないのです。
以下のような,報告がネット上にたくさんありますが,ウソですか?
http://agora-web.jp/archives/1562033.html
http://webronza.asahi.com/business/articles/2013112500010.html
http://www.j-sd.net/tesla-2/
アウトのランナー様、コメントありがとうございます。
ご紹介いただいたものは米国で発生した、高速道路で大きな何かが車体下部に刺さった事故による火災(全部で3件発生しています)のものですね。この火災事故ののちに、NHTSAやEuro NCAPは安全性評価を下しています。すなわち、これらの火災は評価に折り込み済みと考えてよいと思います。ご参考までに、テスラはこれに対し、既存の車両下部にチタン製のガードを無料で全車両に付加し、現在製造している車両にはすべて標準で装着させています。このチタン製のシールドが大きな障害物を乗り越える動画もテスラのサイトには掲載されていますので、ご確認ください。
客観的に見て、上記の火災の炎上は比較的小さいものということができるように思います(動画でご確認ください)。ガソリン車も、下部に何か刺さったり、追突などの事故では炎上しますし、その場合爆発を伴うことも多いです。米国での3件の火災事故では、どのケースも乗員の方は全員無傷でドアを開けて退出できています。ちなみに米国内において、2013年1年間に高速道路での車両火災は164,000件発生しています。