メルセデスベンツの電気自動車SUV『EQB』発売開始〜にこるんさん、次の愛車にはEVいかがですか?【吉田由美】

2022年7月14日、メルセデス・ベンツ日本が、電気自動車第3弾となる『EQB』の発売を発表しました。EQB250とEQB350 4MATICの2グレードで、バッテリー容量はともに66.5kWh。吉田由美さんの発表会レポートです。

メルセデスベンツの電気自動車SUV『EQB』発売開始〜にこるんさん、次の愛車にはEVいかがですか?【吉田由美】

最もコンパクトな「ベンツ」の電気自動車に!

EQBを紹介するMBJの上野金太郎社長。

メルセデス・ベンツ(MB)の電気自動車『EQシリーズ』は、日本では2019年に『GLC』をベースにした『EQC』、2021年に『GLA』ベースの『EQA』を発売。そして今回、『GLB』ベースの『EQB』が2022年7月14日、発表&発売されました。

MBのSUVは『GLA』、『GLB』、『GLC』、『GLE』『GLS』とありますが、日本では2019年に『GLC』と『GLE』、2020年に最上級SUV『GLS』、そしてコンパクトSUVで同じプラットフォーム「MFA-Ⅱ」を採用している『GLA』と『GLB』が同日発表。『GLA』はスタイリッシュなクーペスタイル、『GLB』は角ばったエクステリアと7人乗りで、キャラクターやデザインも分けられています。

先日、SUVではないコンパクトサイズのAクラス&Bクラスは2025年に生産を終了する発表され、以後MBではコンパクトサイズのSUVであるGLA、GLB、つまり、EQA、EQBが最もコンパクトなモデルとなるようです。ちなみに補足をすると、MBのSUVは最後のアルファベットが車格となります。

EQB3504MATIC(左)とEQB250(右)。

EQシリーズ初の3列シート7人乗り

そして、その『GLB』をベースにしたEVが、MBの電気自動車、EQシリーズ第3弾となる『EQB』です。

なんと、EQシリーズ初の3列シート7人乗り。3列シートはEQBの大きな特徴になっていて、簡単に乗り降りもできますが、3列目に座れるのは「安全上、身長165㎝以下の人のみ」です。こういうところまできちんと明記するのもMBらしい。

ボディサイズは全長4685㎜、全幅1835㎜、全高1705㎜で、『GLB』と比べて全長+35㎜大きくなり、全幅-10㎜と狭く、全高+5㎜高くなっています。ホイールベースは同じく2830㎜。しかしサイズの割にMBのクルマは、取り回しがいいので扱いやすいことが容易に想像できます。

リチウムイオン電池は前後のアクスル間のフロア部に搭載され、容量は66.5kWh 。

モデルは2つ。シングルモーターの『EQB 250』は、フロントアクスルに新設計の永久磁石同期モーターで前輪を駆動し、最高出力は190ps(140kW)、最大トルクは385N.m。航続距離は約520㎞(WLTCモード)、価格は788万円。

『EQB 350 4MATIC』は、前後モーターの4WDで、フロントアクスルに非同期モーターを1基、リアに永久磁石同期モーターを搭載。フロントのモーターは最高出力143kW 、最大トルク370Nm 、リアモーターは最高出力72kW、最大トルク150Nm 。システム全体では最高出力292ps(215kW)、最大トルク520N.m。航続距離は『EQB 250』より少ない468㎞(WLTCモード)。価格は870万円。

エクステリアデザインは、EVらしくブラックパネルグリルを採用し、中央にメルセデス・ベンツの象徴スリーポインテッドスターが鎮座。そこに水平のフルLEDデイタイムランニングライト。適度な角張は筋肉質でしっかりした印象を与え、頼もしさや安心感があります。

そして個人的に、さすが! と思うところが、充電口の配置。右側後方の角に6kW、200Vの普通充電口があり約10時間、その少し前に最大100kWまで対応の急速充電口(CHAdeMO)があります。充電口が1カ所でいい欧米のコンボ規格と異なり、日本のチャデモ対応するために普通充電と急速充電の口を別々に設ける必要があります。近い位置にまとめて配置するアイデアや仕上がりには、メルセデス・ベンツらしい出来の良さを感じます。

全国のeMPネットワークの充電器を1年間無料で利用できる「メルセデス・ミー・チャージ」を利用可能というのはうれしいポイント。また、保証サービスの中に「EQケア」があり、バッテリーが8年または16万㎞以内に残容量70%を下回った場合に補償されます。

日本で買える! EQシリーズのスペックなど

 EQB 250EQB 350
4MATIC
EQAEQC400
4MATIC
駆動方式FWD4WDFWD4WD
全長
全幅
全高
(mm)
4685
1835
1705
4465
1835
1610
4770
1885
1625
最高出力140kWフロント/143kW
リア/72kW
140kW300kW
最大トルク385Nmフロント/370Nm
リア/150Nm
370Nm765Nm
バッテリー容量66.5kWh66.5kWh66.5kWh80kWh
一充電走行距離
(WLTC)
520km468km423km400km
一充電走行距離
(EPA換算推計値)
約416km約374km約338km約320km
価格(税込)788万円〜870万円〜733万円〜960万円〜

※EPA換算推計値は既販車の比較データを参考に、日本のWLTC値に0.8を乗じた距離としています。

EQA、EQB、EQCのおもなスペックを比較してみました。EQBとEQA、バッテリー容量は66.5kWhで同じなのに、EQB250(FWDモデルでの比較)のほうが20%以上も航続距離が長くなっています。

パドルシフトでの回生ブレーキのコントロール機能は両車ともに搭載しているし、EQAからEQBへの開発過程で、大幅な電費向上のノウハウが積み上げられたということでしょうか。このあたりは、機会を改めて取材してみたいポイントです。

ピンクゴールドのアクセントが印象的なインテリア

インテリアで印象的なのは、前席のエアアウトレットや車のキーなどにあしらわれているピンクゴールドのポイント使い。これはモーターのコイルの色をモチーフにしたもので、EQの特徴でもありますが、これによって華やかさもアップ。また、EQモデルにはバックライトトリムを採用し、64色のアンビエントライトをさらに強調する光の演出。

センターディスプレイの「EQ」というアイコンをクリックすると、充電に関する情報が表示されます。

回生ブレーキはパドル操作でコースティングを含めた4段階の設定が可能。

もちろん安全運転支援システムは「インテリジェントドライブ」をはじめ最新&最先端の装備が搭載されています。中でも「パークトロニック」には、車両前方または後方1m以内の進路方向に障害物があった場合、アクセルを踏んでも時速2㎞/h以下の速度に制限する機能も。さらにドライバーに誤作動の可能性を警告する「ドライブウェイアシスト」も搭載しています。

また、発表会ではもうひとつ大きなニュースがありました。

EQBのコミュニケーション活動として、8月6日公開予定のワンピース映画最新作『ONE PIECE FILM RED』とのタイアップとしてEQBオリジナルムービーを放送したり、ラッピングカーをメルセデス・ベンツのブランド情報発信基地「メルセデス ミー」に展示するなど、相変わらず話題づくりもお上手。

藤田ニコルさんが選んだGLB

ところで、『GLB』というと、去年、タレントでモデルの藤田ニコルさん(にこるん)がテレビの番組内で自動車の普通免許の取得から愛車選びまでを紹介していて、私もたまたまその様子を興味深く見ていました。

若者のファッションリーダーでもある彼女が選んだのは『GLB 200d 4MATIC』。2リッターのディーゼルエンジンで4WD、でした。

実はこれ、ガチだそう。私は内心少し驚きました。独身で若い彼女がメルセデス・ベンツを選び、しかも7人乗りの「ちょいゴツ」(ちょっとゴツイ)SUV 。

デザインで選んだのか? 7人乗りがよかったのか?

たしかテレビでは「先進感のあるインテリアがかなり好印象」と言っていたような……。ちなみに条件は、ボディカラーが白、車高が高め、そして全幅1850㎜以内ということです。そして現金一括購入!

それにしても絶妙な車選び。メルセデス・ベンツという安定感のあるブランドを選びつつ、生意気過ぎない『GLB』という選択。選んだ理由も明確。さすがニコるん!そんなこともあり、一躍、『GLB』は思いもよらず注目を集め、今の『GLB』人気にも貢献しているようです。

まさに、藤田ニコルさんのお眼鏡に叶った『GLB』のEV版である『EQB』に死角なし。ニコルさん、次はEVはいかがですか?

そうそう、もうひとつ耳寄り情報です。日本のEVのお家芸的な、車から電気を自宅や非常時などに給電する「V2H(ヴィークル・トゥ・ホーム)をメルセデス・ベンツ日本は本国に提案しないのか?」という質問をしたところ、次に登場する『EQS』ではその機能が搭載されるかも、とのことです。期待しましょう!

(取材・文/吉田 由美)

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					吉田 由美

吉田 由美

短大時代からモデルをはじめ、国産自動車メーカーのセーフティドライビングインストラクターを経て、「カーライフ・エッセイスト」に転身。クルマまわりのエトセトラについて独自の目線で、自動車雑誌を中心にテレビ、ラジオ、web、女性誌や一般誌まで幅広く活動中。

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