NEXCO西日本がSAPA急速充電器増設〜充電渋滞は解消される?

NEXCO西日本が管轄のサービスエリア(SA)、パーキングエリア(PA)4カ所に4基の電気自動車用急速充電器を増設、2019年12月27日からサービスを開始しました。充電渋滞の緩和を目的としており、電気自動車ユーザーにとっては歓迎すべきニュースではあります。でも、ユーザーとしては「SAPAの充電器はまだまだ足りない」のが実感ではないでしょうか。

NEXCO西日本がSAPA急速充電器増設〜EVユーザーの実感は「まだ足りない」

※冒頭写真は2019年5月新名神高速道路土山SA上り線での充電待ちの様子

既設のSAPA上下線に1基ずつ増設

正月を挟んでしまって恐縮ですが、昨年末、2019年の12月27日、NEXCO西日本が4カ所のSAPAに急速充電器を増設、サービスを開始しました。設置されたのは、以下のSAPAです。

名神高速道路
草津PA上り線(滋賀県)/1基増設(※)合計2基
草津PA下り線(滋賀県)/1基増設(※)合計2基

九州自動車道
古賀SA上り線(福岡県)/1基増設 合計2基
古賀SA下り線(福岡県)/1基増設 合計2基

このうち、(※)で示した草津PAに増設された急速充電器は、どうやら新電元の90kW出力器で、2台同時の接続が可能となっています。事実上、2基分の増設と考えてもいいでしょう。

NEXCO西日本ニュースリリースより引用。

今後、全国のNEXCO各社には、新しく登場するはずのCHAdeMO新規格の150kW出力器を含めて、効率的な急速充電設備増設を期待したいところです。

【NEXCO西日本ニュースリリース】
『電気自動車急速充電設備を増設します』

いったい、どのくらい充電渋滞が発生しているのか?

首都圏でみると、東名高速道路の海老名SA、足柄SA、中央自動車道の談合坂SAなどにも、2基目が増設されました。とはいえ、週末の朝や午後などに立ち寄ると充電待ちに遭遇する確率は高く、「高速道路SAPAの急速充電器がまったく足りなくなってきている」というのは、私自身ニッポンの電気自動車ユーザーとしての正直な感想です。

ちなみに、充電器増設を伝えるNEXCO西日本のニュースリリースに、2016年からのNEXCO西日本管内急速充電器利用回数年次推移のグラフが紹介されていました。

NEXCO西日本ニュースリリースより引用。

毎年、10〜20%ずつ、着実に増えていることが示されています。

一方で、経産省の統計によると、2017年度の新車販売に占める電気自動車のシェアはまだわずか0.55%、プラグインハイブリッド車もたった0.78%で、合計しても1%ちょっとという程度です。

実際にSAPAに立ち寄った時の印象としても「1%程度、なるほどね」という感じではありますが、急速充電スペースには先客がいるケースが激増しているのも「実感」ではあるのです。

はたして、どのくらい充電待ちが発生しているのか。いろいろ検索してみると、2019年12月1日に日本充電サービス(NCS)が、『高速道路設置の急速充電器の渋滞状況(2019/8/10~2019/8/18実績)とIC周辺設置の急速充電器 リスト』というPDFを発表していました。

NCS公開資料より引用。

黄色は「充電待ちが発生した」、赤色は「充電待ちが多く発生した」を示しています。想像以上に「真っ赤」だったので、東名や新東名のページを画像に書き出してご紹介しておきます。個人的には、まったく白(充電渋滞は少ないはず)になっている2基設置の足柄SA下り線でも充電器が満員で充電を諦めたことがあるので、あくまでも目安でしょうし、週末など通行台数が増える日の都市近郊は、これ以上に混雑すると考えておくのがいいでしょう。

ちなみに、どのような状況を充電待ち、充電渋滞と定義しているのか、この資料には明記されていませんが、JCNなど関係機関の資料などと照合して推察すると、充電器の利用記録をもとにして「前車の充電終了後、5分以内に次の車が充電を始めた場合」を「充電渋滞」としていると思われます。

また、一番右の欄には「ICから概ね1.5km以内にある24時間利用可能な急速充電器設置場所」が示されています。これはなかなか親切ですね。私も、クラウドにこのPDFを保存しておこうと思います。充電スポット検索アプリ『EVsmart』と併用すれば安心感が高まります。さらに、一度高速道路を下りて乗り直しても、ETC2.0とか難しいことを言わずに通行料金が変わらないようにしてくれるとありがたいところではありますが。

10年後、SAPAには何基くらいの急速充電器が必要なのか?

それにしても、電気自動車なんてまだ珍しい現在ですらこの状況です。経産省では「次世代自動車戦略2010」の政府目標として、2030年にはEVとPHEVのシェアを20〜30%にする目標を掲げています。ちょっと古い目標なのでアップデートされているかとも思ったのですが、2019年4月に発表された「未来投資戦略2018」にもこの数値目標が引用されているので、日本政府の目標としては、まあそんなものなのでしょう。

その後の欧米や中国の動き、日本国内でも発売される電気自動車の車種増加などを勘案すると、もっと前倒しされてよさそうな気もしますが。

ともあれ、10年後に30%という数値をもとに、高速道路SAPAには何基くらいの急速充電器が必要になるか考察してみましょう。

東名高速道路の足柄SA上り線。駐車場の収容台数は大型が165台、小型が431台(大型との兼用を含む)です。現在の急速充電器は2基。EV&PHEVの割合が1%とすると、満車になるほどの混雑時には、全体で4台強の充電可能な車が存在していることになります。

このうち、50%のEV&PHEVが充電すると仮定すれば、2基の充電器が頻繁に埋まるのも納得です。

もし、EVの比率が30%になったとしたら

では10年後、もしSAPAを利用する車のなかで、EVの比率が30%になったとしたらどうなるでしょうか。駐車場の小型台数をざっくり400台としても、120台のEVが同時に足柄SAに存在することになります。

やや楽観的に推測して、10年後には一充電航続距離が長いEVも増えているでしょうから、急速充電を行うEVの割合が30%として36台。つまり、36台分の急速充電設備が必要です。大規模施設などのインフラはピーク時を基準に設計すべきというセオリーも聞いたことがあります。そう考えると、政府が掲げる目標を達成し、社会インフラとしてその必要に応えるために、足柄SAの規模であれば最低でも40基程度の急速充電器を設置するべきであろう、という推論が成り立ちます。

まだEVユーザーの割合が増えない中で、拙速に整備を進める必要はないと思います。SAPAの限られたスペースの中で、電気自動車専用の充電場所ばかりを広げるのが難しいことも、なんとなく理解できます。

でも、電気自動車が普及するために、高速道路SAPAには「10年後、駐車場収容台数の10分の1程度」に相当する急速充電器が必要になる可能性が高い、ということを、高速道路設備の関係者に知っておいていただきたい、ですね。

利用マナーなどの確立も大事

今回、SAPA充電設備の利用実態などについていろいろ調べていると、関係機関の資料などには充電渋滞以外にもさまざまな「課題」があふれていました。なかでも目に付いたのが、充電終了後の放置車両やケーブルの後始末など、利用者のマナーについての課題です。

充電渋滞時においては「予定している次区間の走行に十分な電力を蓄えられたら次の車に充電器を譲る」といった、ベテランEVユーザーにとっては当然のマナーも、広く周知徹底していくことが大切だと感じました。

『イーモビリティパワー』への取材記事でもご紹介したように、ここ数年のうちに、補助金が設定した期限を迎え、設備が更新される充電スポットも増えるでしょう。NCSからイーモビリティパワーへの事業継承も進められています。

いわば、電気自動車の充電環境構築はまだ過渡期。ことに、高速道路網の充電インフラは「経路充電」の要であり、最重要課題といえるでしょう。

よりよい電気自動車ライフを謳歌できる日本になるよう、これからもさまざまな情報を発信していきたいと思います。

(文/寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)24件

  1. いやコストの問題はでかいかと。
    だからこそサービスエリアに普及が遅々として進まず渋滞が発生してるんですから。
    ・急速充電機設置に電気自動車一台買うぐらいの費用
    ・どう短縮しても給油の3倍は充電にかかることによる回転率の悪さ

    テスラのように価格に転嫁できる富裕層向けの企業ならやれないことはないでしょうが
    せめてどちらかを解決できないとメリットがないので。

    1. N様、テスラを例に取れば、決算内容を見る限り、スーパーチャージャーのコストは全体から見るとそこまで大きくありません。数字で見れば、自動車メーカーにとっては大きくないことがわかるわけです。米国や欧州の平均新車購入価格は400万円を超えてきています。
      日本は特殊な市場なのかもしれませんが、現実テスラは毎月売上増加していっていますから、それが間違っているということでもないように思います。

  2. こんにちは、教えてください

    充電設備設置業者から見た場合、
    設置費用、基本料金、電気代等のコストから30分充電で
    いくら徴収したいと考えているのでしょうか

    SAに40基設置した場合、1基5000万で20億でしょうか
    高速道として電欠で立ち往生は困るから一応は設置しますが
    快適に充電できるようになるためには利用者の費用負担が必要になると思います。
    現状ではEV乗りの方は無料又は安いから乗るという方も多くみられますが
    30分で1000円と言われたら拒否感は感じる方は多いのではないでしょうか
    それでもガソリンよりは安いと思いますが・・

    設置業者から見ると1000円ではペイ出来ないような気もします。
    5000万/1000円/1日30台=1666日

    テスラがあれだけのコストをかけてSCを設置しているのに感心します。
    現状では持ち出しも多いと思いますが、今後100万台単位で販売が増え
    たときにどうなるのでしょうか

    例えは飛躍していますがプリンターを安く売ってインクで儲けるみたいな
    感じで電気販売業者になることもあるのでしょうか

    1. ライトハウス様、なかなか難しい議論ではありますが、例えばテスラの8基のスーパーチャージャーステーション全体のコストは27万ドル(3千万円くらい)と見積もられています。8基で5000万あれば日本でもできそうに思いますが、SAPA内の工事は高速道路となるので、指定の基準に従って工事しなければならず、もっともっとお金がかかります。この高額な工事費が、SAPAに充電器を設置できない理由の一つとなっています。

      テスラやポルシェ、日産は充電インフラのコストを自動車の一部と考えています。そのため、その部門で利益を出すのではなく、マーケティング費用のような見方をしているのだと思います。おっしゃるように充電インフラは相当高額にしないと元を取ることはできません。そして、消費者にとってリーズナブルな充電網を構築するには、できる限り大容量で、ローコストな仕組みを先に作り、その後は毎年発生するデマンドチャージ含むコストをユーザーへの課金でペイするような方法しかないように思えます。

    2. ガソリンスタンドですらバタバタ倒産していること考えると200Vコンセント増設するぐらいのコストに急速充電機設置費用がならないと増設は無理そうですね。しかも現状1%程度しか電気自動車が走ってなくてこれなんでまだまだEV普及の道のりは険しい…
      航続距離がHV並みになればまた違うんでしょうがバッテリー価格考えるとこれもまた先が長い話ですし。

    3. N様、問題は充電設備のコストの問題ではなく、インフラを誰が整備するかなんです。そこに気づかない限り、絶対に電気自動車の普及はないと思います。
      逆にこの考え方は、どのメーカーでも可能だし、気づいたメーカーから実行に移すことができます。日本メーカーも欧米を含めグローバルで充電インフラ建設に力を入れないと、数年後、商品力に数倍の差がつく可能性すらあると思います。

  3. EVは限られた用途では有用ですが、一般に普及するのはインフラについては問題ありそうですね。賛否はあれどガソリン車と同じ走行距離を走るのに必要なエネルギー補給時間が3~10倍かかるとなると充電に必要なスペースや設備も同じだけ必要になってきます。SAに今のガソリンスタンドの台数分*3〜10倍のスペースを確保して更に充電設備を設けるというのは技術的、コスト的にも難しそうです。特に土地の値段というのは技術の進歩で安価になることはないですし。コストが高くつきすぎると結局は消費者に跳ね返りますから消費者の指示はえられませんね。EVに対しての補助金や税制優遇も永遠に続くわけではないのでそれらを含めればお得と言われても無理があります。
    街乗りにはともかく長距離移動にEVは現状向かないと思います。充電時間だけではなくバッテリーの劣化や車両重量に対する道路に対する負荷を考えると今のEVの技術ではガソリン車と比べて有利とは思えません。

    1. いつも読ませてもらってます 様、コメントありがとうございます。

      >>SAに今のガソリンスタンドの台数分*3〜10倍のスペースを確保して
      >>更に充電設備を設けるというのは技術的、コスト的にも難しそう

      駐車スペースを充電のために追加する必要はないですよ。実際にこうなっています。

      https://www.youtube.com/watch?v=la0hHezgx_Y
      Kettleman City, 米国カリフォルニア州 40基
      https://www.youtube.com/watch?v=v2Q0MDtFCHc
      Shanghai, 中国(Lilacs International Commercial Centre) 50基

      >>長距離移動にEVは現状向かない

      何千キロも移動するならともかく、数百キロだったらあまり変わらないかと。なぜ、海外でテスラが躍進しているか(そして日産が継続的に好調なリーフの販売を続けているか)が、その証拠です。

  4. 充電渋滞怖くて乗れない。そのような地域あるのですね?
    ま、土日休日の高速道路の混雑するSA、PA、ガソリン車でも駐車できない時間帯ありますから、充電渋滞あるでしょうね。
    2011年2月から初期型、後期型30kWh 、そして新型40kWhリーフに昨年末から乗って北は弘前から、南は桜島まであちこち走りましたがそんなに困ったことないですね。
    車なんて止まっているときのほうが多いのだからその時充電すればすむことですし。
    車通勤手当出してる会社なんか充電コンセント設置して電気自動車購入補助出して通勤費なしにしたほうが安くつくのではないでしょうかね?
    皆さん毎日どれほど車で走っているのでしょうかね?
    自分の場合は買い物と遊びで月2000㎞程走りますが、全く問題ないです。
    買い物している間に15分程度充電すればその日走行する分おつりが来ます。
    30分急速充電して放置している車見るとバッテリー痛むだけなのにと冷ややかに見ています。ガソリン車と電気自動車は文化が違うように思います。同じ土俵で比べることはあまり意味がないような気がします。

    1. TMR様、コメントありがとうございます。
      私もそこまで、、って感じはしなくはないですが、やっぱり土日で、人気の場所で、人気の時間帯、ですよね。そういうときに充電渋滞は発生している気がします。
      平日移動したり、早朝、夜間などはほとんど問題ないし、あと東名なら海老名駿河湾沼津は混んでて、中井足柄静岡はそんなに混んでない印象あります。

  5. SAPA充電設備が、EV(含むPHEV)の増加で今後更に必要なことは、
    サービス提供側でも充分認識していることですよね。
    赤字になるサービスは何かメリットが無ければ提供したくない
    ですから、いくら利用者が増やして欲しいと声を上げても普及は
    遅いでしょうね・・・しっかり課金しても皆さん利用しますか?

    例えば急速充電器2台と、急速充電器1+中速充電器2台の
    運用コストが変わらないのであれば、後者を望む人が多い様に
    思えます。
    また、目的地充電の環境が充実すれば、SAPAの利用も抑えられる
    でしょう。
    東京ディズニーランドとか普通充電器が数十台分設置してもらえ
    たら良いのにと思いますし(未だに無いなんて)、アウトレット
    モールなども、数台分でなく、10台分とかあれば便利なのに
    と思います。
    個人的には、道の駅など急速(中速)充電器1台なんて所も多い
    ので、普通充電器(複数同時)の増設や、大型のホームセンター
    に普通充電器があるとうれしいですね。
    カインズさんやニトリさんは充電器が設置されている店舗も結構
    ある感じなので、他社も頑張って欲しいですね。

    充電器の増設も大事ですが、普及にはまず課金についてもキチン
    と考える必要があるかと思いますよ。

  6. 興味はあるけどなかなかEVに手が出せないのはこの充電渋滞がネックなんですよね。
    自分が充電する30分ぐらいならいつ出発するかもある程度自分でコントロールできるのでそこまでストレスにはならないけど、充電待ちだと前の車がいなくなる時間も分からないから車から離れられないのでストレスになりそうです。
    将来的に高出力充電器が普及したら、SAなどの経路充電では充電時間制限を10〜15分に制限する事もありえるんじゃないでしょうか。

  7. 草津SAへの新電元90kW機の設置、かなり大きいですね。ぜひ中日本や東日本にも設置をお願いしたいところです。
    ところでこの90kW機の2本出しタイプ、補助金的には急速充電器1台のカウントになるのでしょうか?だとすると現状の補助金制度だとかなりメリットは大きそうな気がします。
    (可能であれば)利用頻度の高くなさそうなPAはJFE RAPIDAS-SRの2本出しタイプを置き、既設充電器を利用頻度の高いSAに移設、増設するみたいなことをやってみるのも対費用効果も高そうですし面白いのかもしれないと感じました。

  8. 個人的に思うことですが、アイミーブやアウトランダーPHEVには急速充電器より6kW普通充電器を複数台設置して欲しいですね。イオンモールのごとくSAに10台連立設置もいいかもしれません!
    SA(サービスエリア)なら食事も兼ねて1時間休憩する人もいますし、レストイン多賀のように宿泊施設があれば寝ているうちに充電できますよ。経路充電も利用時間の長さによって適宜充電速度が選べるようにしてもらえればいいと思います。
    もっとも普通充電器設置で車中泊が増えても困り者かもしれませんが、そうなれば4時間制限など何らかの措置を取る羽目になるでしょうね。

  9. 満タンにしようと思ったときに30分はかかるのはやはり問題ですね。
    150kw充電ですら15分、ガソリンの約1分に近づくのはまだまだ先ですね…
    全固体電池が出てきてからでしょうか。

    1. N様、コメントありがとうございます。

      >>150kw充電ですら15分、ガソリンの約1分に近づくのはまだまだ先ですね…

      時間で見るとそう思えるんですが、実際には給油速度というのは30-35l/分なので、満タン1分ではなく2分かかります。また実際には精算する必要がありますので、いろいろ含めるとセルフで5分、フルサービスなら7分というところかと思います。

      そんで電気自動車15分はまあもうこれ以上短くはならないと思います。ご存知のように全固体電池はまだ開発中で、量産できる段階になく、ここ数年では商品化は難しいとされています。また現在テスラが250kW充電器を(日本を除く)世界各国に設置していますが、これでも15分くらいです。

      じゃなんでこんなに電気自動車が売れているのか?というと、実は、80-90%の充電は自宅で行うからで、そもそも15分待つのは月に1回位のもの。しかもそのときは別にトイレに行っても良いし、食事しても良く、このことが理解できれば、実は電気自動車のほうがガソリン車より便利なのですよね。

    2. 補足的に。

      今回の記事執筆にあたりいろいろ調べた中で、サービスエリアの滞在時間、15〜30分、30〜45分が多いというデータもありました。急速充電器の数さえ足りていれば、充電している間にトイレや軽食を済ませてすぐにスタートできるEVのほうが便利、ともいえます。
      給油はいろいろ済ませてからさらに立ち寄る必要がありますもんね。

    3. セルフスタンド給油で5分もかからないですね。カード払いで3分です。
      家で充電を考えると200Vコンセントの設置と契約で10万でしょうか。
      結構な出費です。
      急速充電で15分にしても電池劣化があるのでその辺も含めて考えるとガソリン車より便利ということは言えない気が…
      サービスエリアの急速充電機の数問題はテスラの蓄電池方式で地中埋設とかにしちゃうと解決できそうですね。問題は現状だとコストが半端なくかかりそうなことですが。

    4. N様、コメントありがとうございます。

      >>セルフスタンド給油で5分もかからない

      そんなことないですよ。私はガソリン車30万キロ以上乗りました。セルフでもSAPAならともかく通常のスタンドは立ち寄り時に歩道の歩行者を待ち、車停めて降りる、メニュー選んでカード認証、給油口開ける、ノズル掴んで入れる、レバー引きつつずっと待つ、止まったらノズル戻す、給油口閉じる、レシート受け取る、車の乗り込んで出発、車道に戻る、ですよね。3分で終わっている動画があったらぜひ教えてください。5分は最低でもかかります。
      電気自動車は、自宅ならプラグ挿す、家を出るときプラグ抜く、これで充電終わりです。

      >>家で充電を考えると200Vコンセントの設置と契約で10万でしょうか。

      費用をどう考えるかですが、5-10万は新築時にやる方法もありますし、まあ追加でも補助金も今はありますよ。

      >>急速充電で15分にしても電池劣化がある

      急速充電を月に数回くらいでは劣化はほとんどしませんよ。

      >>ガソリン車より便利ということは言えない気が…

      電気自動車乗ってる人は、全員、ガソリン車の経験者です。どっちが便利かははっきりしている気が。。

      >>地中埋設

      いいですね!でもサービスエリアの問題はコストなんです。結局あそこは人が自動的に訪れる、元道路公団のドル箱利権みたいなものですから、容易に安価にサービスを提供するという考え方はないと思います。
      基本独占なのですから、、
      自動車メーカーは、SAPAに頼らず、高速道路外の充電インフラをしっかり構築するのが良いように思います。そうしないといつまで経っても力関係が崩れず、SAPA内の商品やサービスは高いままで、充電も使いにくいだけになると思います。

  10. 株式会社 アイエムアイ
    新EV用モータ【K&E パワーモータの特徴】
    ◎車体側の運動エネルギーを電気エネルギーに変換せず、ステータをフライホイール として回転運動エネルギーのまま蓄積して回生を行うことで、以下の効果を生む。
    1)現在EV・HEV用の主流であるIPMモータやインダクションモータと比較して、 ①EV走行航続距離が既存バッテリー容量のままで2~2.5倍になる。 ②またはEVモータの出力が2倍になる。 ③モータの構造が堅牢ながら軽量・コンパクトで製造コストが安価である。
    2)ステータがロータと同一方向に同時回転する動作領域では、誘導逆起電力または 誘導性リアクタンスを低減させて、弱め界磁制御を用いること無くこの動作領域に おける損失を抑制することで電動効率が向上する。
    3)バッテリー充放電回数の削減により、バッテリー寿命の大幅改善が可能である。
    4)運動エネルギーを電気変換せず回転エネルギーとして回生をおこなうため、エネ ルギーの変換ロスを低減でき,電気回生用の複雑なシステムを削減できる。
    《令和元年5月PCT国際特許出願済》
    株式会社 アイエムアイDisclosure Document 公開用資料より
    目からうろこのモーターです。
    50kWhの急速充電器で10分充電すれば100㎞以上走っちゃいます。
    電池たくさん積んで航続距離伸ばしても電費は落ちます。
    もし、このモーターで40kWhリーフ走らしたら、20%から40%の充電(約10分)で100km以上走ります。でも、50%から60%充電しようとすると20分かかるかもしれません。
    時間の無駄をしないで賢く走りましょう。

    1. TMR様、情報ありがとうございます!
      回生をフライホイールでやるのが肝なんですかね?今までになかった発想ですね。データも結構良さそうですし、期待できそうに思います。
      一つ苦手なのは長距離の巡航で、この状況下では今までのモーターと大きくは変わらないということでしょうか。それでも50%とはいかないものの、20%でも改善できたら大きいですね。

    2. これ凄いモーターですね。

      >>> 2)ステータがロータと同一方向に同時回転する動作領域では、誘導逆起電力または 誘導性リアクタンスを低減させて、弱め界磁制御を用いること無くこの動作領域に おける損失を抑制することで電動効率が向上する。

      逆起電力(モーターを回転させると同時に発電してしまい電気が逆流して抵抗になる現象)が低減出来るモーターなんて無かったと思います。(アウディがWECのレースカーで使ってたフライホイールはありました)
      この逆起電力のせいで高速電費が悪いのですから、高速巡航電費も大幅向上できませんか?

  11. 日本よりもEVが普及している国々の事情はどうなのでしょうか?
    高速道路は基本無料という国もあるでしょうから、一旦降りて充電ということも気軽にできるかもしれませんが。
    わたしの乗るアイミーブは高速道路を走行すると30分充電ではそもそも経路充電自体が成り立たない区間(地元では中央道の阿智PAから駒ヶ根SA間など)もあったりしますので、同じエリアに複数台というよりもPAには必ず一台はあるということのほうがありがたいですね。
    常にギリギリの状態で充電器までたどり着くとPHEVがしっかり30分充電しているなんてことがよくあります。
    充電器の普及もですが、マナーとか暗黙のルールなんかも同時に整ってくることを期待したいですね。

    1. アイミーブ様、海外と比較すると、定量的な提示でなくて申し訳ないのですが、一般的には下記の違いがあります。

      EVセカンドカー率。これが一番で、日本はファーストカー率が一番高いと思います。
      急速充電器の間隔。これは日本が50km未満に対し、欧州アイオニティでは130kmくらい、米国EAとテスラも同じくらいかそれ以上だと思います。つまりもっと航続距離の長いEVを対象にネットワークが作られています。
      急速充電器の基数。アイオニティの最低台数は4、EAは5、テスラは4ですが通常は8です。これは規約や規則で決まっていて、日本のように場所の制約で決めたりせず、そもそも場所に制約のある場所には設置していません。
      高速内かどうか。欧州ではプラザという場所があり、日本と同じようにそこは道路からランプだけでアクセスできます。米国はプラザはありますが少なく、一般道に降りてから充電スタンドのあるコンプレックス(モールやお店など)にアクセスすることがほとんどです。ただ日本のようにプラザ(SAPA)の土地が一社で所有されていて独占価格になっている国は例がないのではないでしょうか。

      以上、ご参考になれば幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

執筆した記事