電気自動車テスラモデルXで往復1000km:東京-福井3回目

2019年5月26日午後東京出発、27日の午後に福井出発で往復1000kmを長距離走行します。今回はエアコンいらないのでできる限り充電回数を減らしてみたいと思います。本日は23日、当日は記事を随時更新します。(更新完了)

電気自動車は長距離に向かないって言ったのは誰だ?今まで何十回も東京←→福井間の往復を様々な車でこなしてきましたが、実は電気自動車は疲れが少ないのです。ガソリン車の時は「そろそろ休むか」「ガソリンないな」「眠くなってきた」で自動的に休憩が決まる感じでしたが、なぜか電気自動車ではそうならず、「充電の計画だからここで休もう」のみ。振動がないことやスムースなことが一因としている方が多いのですが、きちんとした研究が待たれるところです。

さて今回は充電回数を減らす、ということで、以下の条件で走行してみることにします。いつもはExcelで充電計画を作っていますが、今回はEVsmartの開発中α機能「経路検索」でシミュレーション。

  • 車両はテスラモデルX P100D(100kWhバッテリー)
  • スタートはバッテリーの充電90%から
  • あまり飛ばさず制限速度近辺を維持(一回目二回目とは違うということ)
  • 電池の劣化5.51%は計算に入れない
  • EPA航続距離から10%の余裕を見ますが、エアコンは「なし」か弱くかける程度なのでほぼ使わない想定

目次

  1. 東京←→福井の充電計画
  2. 往路
  3. 復路
  4. まとめ

東京←→福井の充電計画

EVsmart経路検索α版によるシミュレーションはこちらです。
※経路検索α版は現在テスト中となっており、一部のαテスター様にご利用いただいています。機能の強化、デバッグなどを経てβ版公開する予定ですので、もうしばらくお待ちください。

ルートとしては、自宅近辺→福井のホテル→岐阜羽島スーパーチャージャーを入れています。岐阜羽島スーパーチャージャーは120kWの超急速充電器が4基設置されている、テスラ車両専用の設備で、岐阜羽島ICを出たところにあるバロー岐阜羽島内に設置されています。スーパーチャージャーは日本全国で20か所あります。
福井に行った後、なんで岐阜羽島までで、往復じゃないの?と思われると思いますが、これでいいのです。基本的に今回、経路充電は片道一回だけ。行きは基礎充電すなわち自宅で充電する分を使って走行し、帰りは目的地充電すなわちホテルで充電する分を使って走行し、足りない分を岐阜羽島で補うというわけです。岐阜羽島まで行ければ東京まで帰ってこれるというわけなんですね。ホントかなぁ。

まずポイントの一つ目は、岐阜羽島到着時点でのSOCが3%であるということです。これはかなりギリギリ。失敗する可能性もありますので、行きは節約が大事です。岐阜羽島を経路検索のシミュレーション画面で手前に移動し、浜松スーパーチャージャー(120kW, 4基)に設定すると到着時34%。ここで岐阜までの距離のうち3分の2くらいまで来ていますから、この時点で2-3%の余裕は出しておきたいところ。もし34%ギリギリまたはそれ以下になっているようなら、諦めてここで5分充電します。まあトイレにはちょうどいいでしょう。

ポイントの二つ目は岐阜羽島までトイレを我慢するということです(笑) 岐阜羽島までは366.7km。4時間弱かかるわけです。あまり多く水分を取らないように注意します。

福井では前回と同様、リバージュアケボノさんに泊まります。朝食がおいしんですよ。200Vコンセントも完備でもちろん無料。分かってますよね!今回駐車する予定の時間は10時間強。日産ZESP2カードで1分1.5円・10時間で900円、、NCSカードだと1分2.5円・10時間でなんと1500円にも!自宅で充電しても900円くらいはかかるのですが、ホテルや旅館は通常高圧受電なので、電力の原価は600円くらい。無料でサービスとして提供する意味は確かにあるのです。公共の充電器ではないので、ホテルに事前に連絡すれば充電器も予約可能です。
旅館やホテルを運営される方向けの記事もあります

福井から復路の岐阜羽島スーパーチャージャーまでは140kmほど。先ほどホテルで30kWh充電する、という話が出ましたが、テスラモデルXの電費は悪くても4km/kWhくらい。30kWhあれば120km走行できます。ちょっと行きの岐阜羽島での充電時間を試しに伸ばしてみましょう。

これによると福井のホテルから岐阜羽島スーパーチャージャーまで戻ってくるためには35%の充電残量が必要なことが分かります。なので、福井を出るときに40%を切っていたら途中どこかで5-10分ほど充電、40%以上残っていたらそのまま岐阜羽島へ直行、という計画でよいでしょう。

さて最後に復路の岐阜羽島ではどのくらい充電すればよいのでしょうか?
行きは90%から3%まで使っているので、90%あれば帰ってこれそうでしょうか?実はそうでもないのです!

三軒茶屋ICですでに0%。帰りのほうが電力消費が大きいのです。帰りは疲れも溜まるでしょうから、御殿場で少し休憩するプランにしておきます。

岐阜羽島では90%まで充電すると時間がかかってしまいますので、80%まで充電。御殿場で15分45%まで充電すれば、自宅に帰り着いた時点で20%が残ります。これなら余裕です!

往路

当日、随時更新していきます。お楽しみに。
5/26 13:23 バッテリー91%で東京を出発しました。外気温は35℃とかなり真夏な感じですが、風は涼しいです。

バッテリー温度は32.5℃。

最初の目的地は岐阜羽島スーパーチャージャー。ナビを設定しエネルギー残量予測を見ると残2%で到着予定と出ています。今日はゆっくり行きますので全然大丈夫かな?浜松で再度チェックします。
なお今回はもう一つ実験というかテストを行います。せっかく長距離を走りますので、東京ICからオートパイロット(レベル2自動運転)でどこまでドライバーが無介入で走れるか、を試してみたいと思います。車線変更はすべて、指示のみを人間が行う自動車線変更で行います。

1508 新東名高速道路の速度規制試行区間に入りました!現在は120km/h制限が適用されています。オートパイロットも設定速度を上げて走行しています。バッテリー残は48%と、まあまあ予定通りではないかと思います。バッテリー温度は40.9℃でバッテリークーラーが入って温度を一定に保っているようです。

1546 なんと残30%で浜松SAを通過?!予定では34%でしたから4%も不足です。今日は予定より気温が高くエアコンの消費が少し多めだったことと、120km/h区間がスイスイ流れていたことで、計画より消費が多かったのだと思います。
でもこんなことで慌ててはいけません!この程度なら少し速度を落として走れば行けちゃう、、はず。運転モードをレンジモードに切り替え、空調とバッテリークーラーを節約します。

1633 オートパイロットはなんと東京からここ豊田JCTまで300km近くを自動で運転してくれました。豊田JCTの新東名→東名へのランプは手動で運転して、東名に入ったところで再度オートパイロットをオン。現在バッテリー残は16%で到着予測は2%(笑) 先ほど浜松でレンジモードに切り替えたので、バッテリークーラーの動作基準は50℃に変更。現在47.7℃です。

岐阜羽島インターチェンジを降りました!オートパイロットは豊田JCTから岐阜羽島ICまでも一度もディスエンゲージすることなく、継続して運転してくれました。画面は車両のエネルギーグラフなのですが、グレーの線が予測、カラーの線が実際の値です。緑は21%以上、黄色は20-8%、そして赤色は7%以下です。余裕で到着しました。

バッテリー温度は49.1℃まで上昇。

1719 岐阜羽島スーパーチャージャーに到着!365kmをノンストップで、3時間52分で走行しました。ここで休憩兼充電します。

早速スーパーチャージャーに接続。4基とも空いてましたので今日は端の2Bを選択。

1759 なんか今ひとつパワーが弱めですが出発します!バッテリーは40.2℃に冷えました。

1934 今日の宿泊地のホテルリバージュアケボノに到着。なんとオートパイロットは山中で使えなくなり、そこからは手動で運転しました!エラーの内容は「クルーズコントロールが利用できません」だったので、多分レーダーかなぁと(笑)

オートパイロット中断の原因はコレ!やはり。。レーダーの前の部分だけウェットティッシュで綺麗に拭いて完了。

夕ごはんは麺房つるつる明治店へ。車で3kmくらいなので便利。ちなみにこのメニューは越前おろしそば。とっくりに麺つゆと大根おろしが入っていて、それを左右の蕎麦に順番にかけて食べます。2つに分けてあるのは、麺が伸びないように。

ホテルに戻ってきて充電開始。ちゃんとコーンで充電スタンドの駐車スペースを確保してくださっていました。充電方法はセルフで、ボックスを開けて充電ケーブルを接続し、ボックスの扉をロックすると充電が開始されます。パナソニック200Vコンセントで、ボックスの下には充電ケーブルの本体を乗せる棚もあり、なかなか至れり尽くせりです。

アプリからセントリーモードをオン。車に他人が近づくとディスプレイが表示されて警告が表示されます。


車のキーを持たずに車に近づいてみると、こんな感じ。特に音が出るわけでもなく、また室内灯も点灯せず、センタースクリーンとインスツルメントコンソールが点灯して、「録画中」「セントリー有効」と表示されるだけ(笑) でも車上荒らしさんだったらちょっと避けたくなるかもしれませんね。ちなみにAP2.0搭載車(この車はそうです)には録画中と表示されていても録画機能はありません。AP2.5/AP3搭載車のみ、USBメモリにフロント・サイドカメラ左右の動画が記録されます。私は24時間録画のドライブレコーダーを入れているので別にセントリーで録画できなくてもいいのですが、AP2.0車両でも録画できるといいですよね。
では今日はこれでおしまいです。おやすみなさい。

復路

おはようございます!ホテルリバージュアケボノさんで朝食を食べました。福井出発は夕方になりそうです。

帰りの計画を立てています。出発する時点で充電残量はホテルでの充電が幸いして75%くらい。これによると最初の予定の岐阜羽島ではなく、浜松まで行けちゃいそう。なのでちょうど中間地点の浜松スーパーチャージャーで休憩し、37分間充電すると自宅に15%くらいで到着できそうです。

1744 出発します。

福井北ICから北陸道に入りましたが、再びオートパイロット動作不能。原因はまた同じく虫です。北鯖江PAにちょっと停まってレーダーの前をウェットティッシュで綺麗にして、ついでにお土産も買って出発!ちなみにここ鯖江はメガネの国内生産量9割を生産しています。

1915 米原JCTを通過、名神高速道路に入りました。流れは順調です。車載のバッテリー残量予測は5%を指しています。

2017 豊田JCTを残18%で通過。少し消費が多いので速度を落としてちょっとだけセーブします。

下り坂ではありますが、6kmほどの間、全くエネルギーを使わずに走行しました。トラックが前に写っていますがドラフティングしています。自動運転(車間距離は5に設定)なので特にストレスはありません。グラフが緑の区間はエネルギーは増加、すなわち走行しながら充電しています。

2113 浜松スーパーチャージャーに到着。ここは、東京方面上り線からは、浜松SA上りに入り、ETC出口を一旦出て、下り線側のぷらっとパーク浜松に入ります。本線に戻るときも同じ。上下を間違えないようにしないといけません。上りで使うのはぐるっと回らないといけないので少し不便です。到着時はドラフティングの効果が出て4%残。ここで75%まで充電します。

ぷらっとパークからは浜松SAに歩いて5秒で入れます。この写真のすぐ右側で充電している感じです。今まで正式な通路がなかったのですが、今はこんな階段が!

今晩の浜松は赤のモデルXと一緒に充電です。

2200 77%まで充電できました!一回車を動かしかけて、オット、、と思い出し、レーダーのところをまたまたクリーニング。あとは無充電で一気に自宅を目指します。あと行きの反省を活かし(?!)、120km/h区間は110km/hくらいで走ってみます。まあ夜なので多分通行帯違反のトラックだらけで、そこそこでしか走れないと思います。

5/28 0045 自宅に到着!!バッテリーは18%でした。計画では浜松からは75%→15%の60%を使う予定でしたが、実際には77→18だったので59%消費となりました。総走行距離は往復1042km、消費電力は225.4kWh、往復を通しての平均電費は216Wh/kmとなりました。
※お前ゆっくりも走れるんじゃん?って言ってるそこの人!言い過ぎですよ♪

到着時のバッテリー温度はちょっと高めの44.8℃。

まとめ

それでは今回のデータのまとめです。

往路時刻運転時間充電時間バッテリー残量
(SOC)
走行距離
km
平均電費
Wh/km
東京出発13:2391%
岐阜羽島スーパーチャージャー到着17:193:562%365.1210
岐阜羽島スーパーチャージャー出発17:590:4064%
福井到着19:341:3526%141.7229
合計時間5:310:40計6:11
前回より17分短縮
合計走行距離506.8km
平均速度91.9km/h
(休憩除く)
82.0km/h
(休憩込み)
復路
福井出発17:4475%
浜松スーパーチャージャー到着21:133:294%282.2218
浜松スーパーチャージャー出発22:000:4777%
東京到着00:452:4518%233.0217
合計時間6:140:47計7:01
前回より31分遅延
合計走行距離515.2km
平均速度82.7km/h
(休憩除く)
73.4km/h
(休憩込み)

往路は充電を一回に抑えていることにより、500kmをほぼ6時間で走行とほぼガソリン車と変わらない走行が可能でした。渋滞も全くなく快適なドライブでした。
復路は浜松までの前半の平均速度が81.0km/h、浜松~東京までの後半が84.7km/hと、どちらもあまり流れが良くなかったのが原因で、全体に以前の旅行より時間がかかりました。前半では、北鯖江PAでレーダーを綺麗にするため停車し、ついでにそこでお土産も買ってしまった(!!)ので平均速度が大きく落ちています。休憩を入れると極端に平均速度は落ちてしまいます。また後半は新静岡近辺で工事渋滞が結構あり新東名が1車線に規制されていたことと、それ以外の全区間で大型車が車線を守らないことによる(三車線区間では、渋滞を防ぎ安全を確保するため、大型貨物車は追い越し時以外、左一車線しか走行できません)スピード減が大きく影響しました。これはいつものことなのでまあ仕方がないのかな、とも思います。

それより今回、スーパーチャージャーでちょっと変わったことがありました。今まで、この車ではスーパーチャージャーで充電時、0-60%くらいまでは100kWを超える出力で充電できていました。

2018年6月26日 浜松スーパーチャージャー(3%→84%)
2018年6月26日 浜松スーパーチャージャー(3%→84%)
例えばこちらは昨年6月28日の浜松スーパーチャージャーでの充電記録ですが、57%までは100kW以上の出力が続き、その後出力が次第に低下していっています。これはリチウムイオン電池では当然のことで、バッテリーが満充電に近づけば近づくほど充電速度は落ちるものなのです。この時の気温は24.5℃でした。しかし

2019年5月26日 岐阜羽島スーパーチャージャー(2%→64%)
2019年5月26日 岐阜羽島スーパーチャージャー(2%→64%)
今回の行き、2019年5月26日の岐阜羽島スーパーチャージャーでは、なぜか34%ですでに100kWを切り、その後は80kW台に落ち着いてしまっています。この時の気温は32.0℃と暑かったです。
2019年5月27日 浜松スーパーチャージャー(4%→77%)
2019年5月27日 浜松スーパーチャージャー(4%→77%)
そして帰りの2019年5月27日の浜松スーパーチャージャーでは、やはり38%で100kWを切ってしまっています。気温は20.5℃と涼しい状況。それでも前の85kWhバッテリーと同じような充電パターンのように感じるので、もしかしたら寿命を延ばすために充電プロファイルをテスラが変更してきたのか、それともバッテリーの劣化に応じて充電プロファイルは変わっていくのか、謎です。また一気に充電する機会がありましたらレポートしますね。

最後にいつもの通り、コストを見てみましょう。
通常の電力料金30円/kWh程度で試算してみますと、往復トータルで225.4kWhを消費したわけですから(これがガソリン代にあたります)、電気代は約6762円。ガソリン代をリッター140円と仮定すると、6762円でガソリンは48.3リッター購入できます。それで1042km走ったわけですからガソリン車換算燃費は21.5km/l。おお!速度控えめ効果が出て結構いいですね。でも実際には、行きの岐阜羽島・ホテル・帰りの浜松の充電料金はすべて無料となりますので、行きの91%と到着時の12%の差79%が自腹の電気代ということになります。仮にこれを79kWhと仮定すると(少し多めだと思います)、ガソリン車換算燃費は


1042 / (79 x 30 / 140) = 61.5km/l

となりました。(更新完了)


4 thoughts on “電気自動車テスラモデルXで往復1000km:東京-福井3回目”

  1. 長距離レポートいつも楽しみしております。私も年に幾度か自身、妻の実家の方面、往復1000km走行を楽しみしております。ちなみに、お車ですが22インチ装着でしょうか。冬はスタッドレス20インチ それ以外は22インチですので、その辺りも、非常に参考になります。

  2. 安川さん
    長旅お疲れ様でした〜
    またまた勉強になりました〜
    あの程度の虫(写真が少し暗いし、ボディがブラックなので、よくは見えませんでしたが・・・w)で、APが効かなくなるんですね・・・。
    私は高速長距離移動時にもエラーになったことがなく、(虫は結構ついていたと思われますが・・・)ビックリです〜
    以後レーダーの汚れ、気をつけます〜

    で、長距離の場合、なるべく休憩を取らず、走り続けることが、時間的に早くつくということでしょうか・・・?
    私も今後長距離では、APであまり飛ばさず、やってみようと思います〜

    1. 南田様、コメントありがとうございます!虫は私も不思議でした。でも結構ビッシリなんです。まあ停まって拭けばいいだけなのですが。

      >>長距離の場合、なるべく休憩を取らず、走り続けることが、時間的に早くつくということでしょうか・・・?

      飛ばせるなら、飛ばせるだけ飛ばして何度も充電するほうが時間は早いです!今のスーパーチャージャーの出力の場合はです。チャデモのようなネットワークの場合は、速度をセーブしたほうが早いケースも多いです。

      飛ばすとAP使えないというか反応が遅れるケースがあるので安全性が損なわれますし、低速な車に割り込まれるたびに回生でエネルギーが無駄になりますし、痛し痒しですよね(笑)

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