電気自動車テスラモデルXで東京-那須-福島を往復旅行

2019年6月7日午後東京出発して那須に一泊、そのあと足を延ばして8日の午後には福島の「守田屋」さんに宿泊。往復550kmを旅行します。目的地充電の旅。オートパイロット動画も入れて更新完了。

電気自動車テスラモデルXで東京-那須-福島を往復旅行

今回の旅行の目的は福島県は磐梯熱海温泉にある守田屋さん。そこに2泊でもよかったのですが、予約が取れず(汗、途中の那須に1泊して結局1泊ずつの行程になりました。この二か所は案外近いんです。東京から那須まではちょうど200km。東京から磐梯熱海温泉までは265km。往復すると計550kmくらいになる予定です。

今回もEVsmartの開発中α機能「経路検索」でシミュレーション。

  • 車両はテスラモデルX P100D(100kWhバッテリー)
  • スタートはバッテリーの充電90%から
  • あまり飛ばさず制限速度近辺を維持
  • 電池の劣化5.51%は計算に入れない
  • EPA航続距離から10%の余裕を見て、5名乗車なのでエアコンが2基稼働することも考えて10%の季節設定を追加
  • 新しいアイテム:GoPro HERO7を入れてみました!ガラスルーフからサクションカップマウント+グースネックで吊るし、USBケーブルで給電しながら録画します

目次

  1. 東京←→磐梯熱海温泉の充電計画
  2. 往路
  3. 復路
  4. まとめ

東京←→磐梯熱海温泉の充電計画

今回のルートは東北自動車道。おおむね猪苗代湖くらいまで行って帰ってくるだけです。途中のテスラ専用の超急速充電設備であるスーパーチャージャーは佐野一か所のみ。宿泊予定の最初の那須の宿山水閣公式)さんには無料の(!!)ケーブル付き充電器があり、ここで少し追加できます。また次の磐梯熱海温泉の宿守田屋さんは、正式な充電設備はないそうですが100Vのコンセントを貸してくださるとのこと。ちょっとパワーを落として充電させていただこうと思います。

このように、コンセントを貸してくださる宿は多いのですが、

  • 100V用の充電ケーブルを持っていないとダメなこと(テスラでは標準装備)
  • 延長コードなどで電源を持ってきてくださる場合は安全のため電流を減らしたほうがいいので、それができる車であること(テスラは可能です)
  • ちゃんとアースが取れる3ピンのコンセントじゃないといけないこと

の三点をクリアしないといけません。またそれで充電できたとしても、100Vの場合はわずかな充電量になることが多いので、通常計画時には大きくは期待しないようにします。

さてEVsmart経路検索α版によるプランを見てみましょう。
※経路検索α版は現在テスト中となっており、一部のαテスター様にご利用いただいています。機能の強化、デバッグなどを経てβ版公開する予定ですので、もうしばらくお待ちください。

今回はプラン上、充電は合計3回。行きと帰りの佐野スーパーチャージャーでの充電と、帰り那須高原SA上りの40kWチャデモ充電器1回です。行きの佐野では22分で90%に達して充電終了しており、那須高原には18%で着、帰りの佐野には2%で着となっていてギリギリです。
でもこれには一泊目の山水閣が入っていません!ちょっとシミュレーションを変えてみましょう。山水閣には仮に午後4時にチェックインして午前10時にチェックアウトしたとして、充電可能時間は18時間。この宿はEVレンタカーがあってその充電器も兼ねていると思われるので、休前日でもありますし、念のため充電時間は12時間で見ておきます。計算方法はこちら:


12[時間] x 3[kW] x 90%(効率)= 32.4[kWh]

ラフな計算で恐縮ですがこの車100kWhバッテリーなので32%くらい充電できるんじゃないかな?と仮定すると、先ほどのシミュレーションでは山水閣で57%になっていましたので、57+32=89%から計算してみましょう。

帰りの那須高原SA上りでの充電はなくなり、佐野スーパーチャージャーでも8分でOKとの計算になりましたね。山水閣での目的地充電のおかげで、急速充電を一回減らすことができているだけじゃなく、行きに22分帰りに8分だけの充電で往復550kmを走行できるわけなんです。

往路

6/7 1259 残91%で出発します。
1427 残68%で佐野スーパーチャージャーに到着!トイレ休憩したらすぐ出発します。
双子のモデルXが充電中!!私が先に到着して、トイレから戻ってきたらこうなってました。
1507 案の定長居して40分で98%に。。出発します。ここはアイスとかいろいろあるので罠がいっぱいです。
1635 61%で那須高原は山水閣に到着。かなり雨が強くなっています。
早速「無料の」普通充電器につなぎます。特に明日の朝まで充電器の使用予定はないそうです。13時間で100%の表示が出ていますので、朝起きたら満充電ですね。98%にしようなかぁ。
6/8 おはようございます!朝起きてみたら100%満充電になっていました。チェックアウトしたら、何か所か観光してから福島に向かいたいと思います。
あぶくま洞という鍾乳洞に来てみました。ここに来るまで道を間違えて遠回りしてしまいました。鍾乳洞は600mあり、ゆっくり歩いて40分ほどかかります。結構見応えありますが、階段がかなり急です!
そしてなぜかこんなところにも急速が。せっかく来たので、鍾乳洞を出てからすぐ充電開始し、充電している間に売店をチェックしたりソフトクリーム食べたりコーヒー買ったり。結局30分位滞在しました。62%から86%まで充電できました。
1623 二泊目の目的地、磐梯熱海温泉の守田屋さんに到着!バッテリー残はさっき充電しちゃったので73%。なんかここで100Vを借りて充電するほどじゃないかなと思いましたが、せっかくなので充電しようかな。
100Vの屋外コンセント借りられました。テスラのモバイルコネクターをつないで足を引っ掛けないように、ケーブルをまとめて充電開始です。ここも無料でコンセントを貸してくれました。100V12Aでチェックアウトまで16時間くらい。恐らく15kWhくらいの充電になりそうです。こんな100VでモデルXでも余裕で60km走行できるぶんくらいを無料で充電することができそうです。明日は猪苗代湖と大内宿あたりに行ってみたいと思います。あと喜多方ラーメンも。
明日の予定ですが、最初の充電計画時、佐野スーパーチャージャー→自宅は約23%なので、余裕見て35%もあればよさそうです。佐野通過時点で35%超えていたら帰りは充電せずに一気に帰っちゃおうかと思います。それではおやすみなさい!

復路

1017 守田屋さんをチェックアウトして出発します。まずは猪苗代湖を目指します。残量は88%に。結局16時間強充電できました。
猪苗代湖はとても風が強く、遊覧船は休業。ちょっと散策して鶴ヶ城へ。西出丸駐車場が近かったです。
喜多方まで足を伸ばしました。会津縦貫北道路のおかげで30分かからずに、まこと食堂さんに到着。ここでラーメン食べます。
飯テロ
15:19 途中、買い物のために道の駅 あいづ 湯川・会津坂下と、観光で大内宿に立ち寄ることに。道の駅あいづ、大内宿はどちらも急速充電器があり。道の駅あいづでは先に充電している人がいましたが、トイレに行っているうちに終わって出ていかれたので、14分間だけ接続して充電。JFE製の50kW充電器でした。この充電器は内部に12kWhの蓄電池を内蔵しており、高圧受電しなくても急速充電器を設置でき、基本料金(デマンドチャージ)も節約できる優れものです。前に充電していたのはプリウスPHVだったので蓄電池は満充電のまま。最初から50kWフルパワーの恩恵を受けられました。
せっかくGoPro導入したので、大内宿までの県道131号線の上り(南行き)をタイムラプスで録画してみました。0.5秒に一フレームずつ撮影して動画にしたもので、15倍速になります。

1637 大内宿まではかなりの急な坂を登っていったものの、大内宿に着いてみたらもうあまり観光できる場所も開いていないみたいで、ちょっとだけ充電しつつ観光しました。充電器は20kW、雪対策のためかシャッター付きの小屋に入っています。しかし充電器の前にストッパーが設置されており、そこに運転席側のドアをヒット!こういうところはもう少し、利用者の立場に立って設置していただきたいものですね。
1654 29分で戻ってきて出発。出発時の残量は76%です。
1859 佐野近辺は土砂降りの大雨です!バッテリーは38%なので佐野スーパーチャージャーは使わないことにします。でも出発して2時間5分経過。トイレのために佐野SAにちょっとだけ寄ります。充電はせず出発します。
2213 残8%で自宅に到着。取りあえずあとは明日更新します。おやすみなさい!

まとめ

今回の旅行は550kmの予定が、いろいろ回り道して結局772.3kmも走ってしまいました。その結果充電計画もかなり狂ったわけですが、道中案外いろんなところに急速充電器があり、ちょっとずつ「ちょい足し」充電を繰り返すことで、結果として充電のために待つということはありませんでした。予定していた佐野スーパーチャージャーでの充電も、大雨だからということもありましたが行いませんでした。
全体的に天候は梅雨入り直後であり、雨が多かったのですが、特に帰りの東北道はかなり大雨になりました。せっかくですので大雨の中、テスラのレベル2自動運転である「オートパイロット」を使うとどんな感じで走行できるか、というのをイメージできるよう、GoProでインパネとナビの表示も少し入れてタイムラプス撮影してみました。ちょっと長い動画ですがご覧ください。

今回は往路、佐野スーパーチャージャーで無料充電、目的地では二晩の無料充電、復路は三回のチャデモでの有料急速充電を行いました。トータルでの消費電力量は183.1kWh、平均電費は237Wh/kmとまあまあでした。仮に消費した電力をすべて30円/kWhで計算してコストを出してみましょう。電気代は183.1 x 30 = 5493円。もしこれでリッター140円のガソリンを買ったとすると39.2lのガソリンが買えます。これで772.3km走行したわけですから、


19.6km/l

となります。
実際に払った費用でも計算してみましょう。91%で出発して8%で帰ってきたのですから83%≒83kWh。これに三回のチャデモの料金はあぶくま洞486円、道の駅あいづ226円、大内宿469円の合計1181円。合わせて83 x 30 + 1181 = 3671円。ガソリン換算26.2lなので、


29.4km/l

無料のスーパーチャージャーと無料の目的地充電が結構効いていますね。もっと節約するなら、大内宿のように出力の低いチャデモ充電器は価格が2.5倍なので使用せず(爆)、ギリギリで佐野スーパーチャージャーに到着するように調整すれば、多分半分くらいに抑えられる気がします。(更新完了)

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この記事の著者


					安川 洋

安川 洋

日本アイ・ビー・エム、マイクロソフトを経てイージャパンを起業、CTOに就く。2006年、技術者とコンサルタントが共に在籍し、高い水準のコンサルティングを提供したいという思いのもと、アユダンテ株式会社創業。プログラミングは中学時代から。テスラモデルX P100Dのオーナーでもある。

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