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東京←→名古屋の充電計画
電気自動車は普段は家でスマホのように充電するので充電スポットなどに行く必要は全くないのですが、今回のように長距離の移動がある場合には、充電計画が必要です。名古屋に20-30kmを残して到着してもよいのですが、名古屋はハイパワーの急速充電器が少ないのです。ホテルも、ウエスティン名古屋キャッスルならテスラのウォールコネクターという充電器が設置されているので、寝ている間に(もちろん無料で)満タンになるのですが、今回取れたのはヒルトン名古屋。到着してからのことを考えると、途中で休憩するチャンスがあればついでに充電しておくのがよさそうです。
今回は距離が近いので、充電スポットの候補は新東名浜松SA下り、伊勢湾岸道刈谷PA下り(名古屋に南側からアクセスする場合)、そして東名上郷SA下り(東側からアクセスする場合)の三択と、無充電で名古屋に入ってから充電する選択肢があります。このうち、刈谷PAは以前に上り線の充電器を使ったことがあり、なぜかモデルSだとフルパワーの125A(50kW相当)ではなく、107A(43kW相当)しか出なかったということがあったので、何となく避けたい気分(笑)でした。現在、高速道路上の急速充電器はNCSという会社のカードで料金を支払いますが、料金体系は分単位課金。出力の弱い充電器は水がちょっとしか出ないシャワーみたいなもので、同じ料金を払っても損なだけでなく、時間の無駄にもなるのです。
結局、ちゃんとは決めないままに、様子を見ながらどうするか決めることにして、お昼をどこで食べるかも決めず出発してしまいました。
※標準値とはテスラモデルSの航続距離の目安の単位で、燃費に相当する電費を200Wh/kmと仮定し、走行可能な距離をkmであらわしたもの。200Wh/kmは昼間電力では120円で20kmくらい走行できるくらいの感覚です。
往路
東京を出発したのは11時を回ってから。標準値は371kmを指していますので、名古屋までは余裕です!平日なので特に渋滞もなさそうですし、新東名ルートで静岡県は三ヶ日ICまで行ってから、その後伊勢湾岸道に入って南ルートで行くか、そのまま東名で東ルートにするかを決めます。
2時間以上経ってから、浜松SAが近づいてきました。ここでもう午後1時を回っていますから、お昼を食べたほうがいいのですが、まだ何となくお腹が空きません。航続距離も余裕だったのでそのまま浜松は飛ばして走行し、名古屋での最初の目的地が市内の東側だったこともあり、伊勢湾岸道には入らず、東名をそのまま走行することにしました。
伊勢湾岸道とのジャンクションである豊田JCTを過ぎるとすぐ、上郷SAの看板が見えてきます。時計はすでに午後2時を回っていますので、さすがにここで食べないと名古屋は3時だよね、、ということになり、上郷SAへ。310.7kmを走行し、残走行可能距離は69km。消費電力は57.3kWh(1719円相当)です。到着後、さっそく急速充電器に接続し、軽くランチを食べることにしました。到着時点では充電器は空いていましたし、ランチ中にも待ちの電気自動車が来なかったので、充電時間を延長して計45分間充電しました。走行可能距離は226kmに回復です。
ここ上郷でも、一つ手前の浜松SAあたりでもいいので、テスラのスーパーチャージャーが設置されるといいのにな、といつも思います。東京→名古屋はともかく、京都や大阪はどうしても途中充電が必要。SAやPAの急速充電器はパワーが十分でなく、また他の利用者に迷惑になる可能性もあるので、45分で300km走行ぶん充電できるスーパーチャージャーは便利だと思います。
15:12に上郷SAを出発すると名古屋はもう目の前です。32.3kmを走行して名古屋到着は15:44、残った走行可能距離は197km、消費電力は5.6kWhでした。往路を合計すると、343kmを走行し、62.8kWh(1884円相当)の電力を消費しました。
いくつか用事を済ませた後、夜はいろいろ悩んだのですが、ステーキを食べようということになり、東京ではお惣菜で有名な柿安 名古屋店に行ってみることにしました。松坂牛の網焼きなのですが、さすがにお肉は十分に品質が高いもので、サービスもよかったです。ちょっと驚いたのは東京だとステーキは塩とお好みでマスタードまたはさっぱりしたつけダレが定番だと思うのですが、少し甘めの年季の入っていそうなタレに肉をつけて、それから網にのせて焼くのです。75g程度を2枚だったのですが、せっかくよいお肉なので、ついつい1枚は塩で食べてみたかったな、と思ってしまいました。どっちかというと接待用のお店かな。
柿安は名駅の東口にありますが、EVsmartでエスカ駐車場に急速充電器があることに気づき、エスカは西口なわけですが、そちらに止めて充電しつつ食事することにしました。名駅は東西に大きな通路が1Fを通っており、通り抜けが非常に楽なのです。また、食事中に他の利用者が来る可能性があるので、携帯の電話番号をフロントガラスに残してお店に行きました。結局、ここはNCSカードが使えるとのことだったのですが切り替わりが遅れたらしくカードが認証せず、不憫に思った(??)係の方が30分無料にしてくださいました。さすがに無料で電気だけもらって帰るのも悪いと思ったので、5分だけゲスト課金、250円をエコQ電で支払いました。計35分充電、食事中に標準値は185km→253kmまで回復しました。
復路
名古屋ヒルトンは今年客室の改装を行っており、内装はまだわずかにニオイが残るものの、さすがに使いやすいデスクや電源などが完備しており、部屋の中は新築のようでした。ここにウォールコネクター設置されたら夜のうちに満タンにできるので最強です。モデルSのICを見ると残253km。帰りは静岡SAか駿河湾沼津SAで充電が必要になりますが、途中で止まるのが面倒に感じたこともあり、ホテルの近くにある日産レンタカー 広小路栄店で充電することにしました。車を駐車場から出し、レンタカー店で充電器につないで預け、540円を支払ってからホテルで朝食です。食後、レンタカー店で車を回収し、ホテルのプールでひと泳ぎしてから出発しました。結局レンタカー店では60分充電させていただき、標準値は253km→369kmまで回復しました。このお店の急速充電器は44kWなのですが、日産製の細型充電器なので冷却性能が十分ではないため、テスラモデルSでは25kW制限がかかります。
帰りは花見シーズンということで、近場の花見スポットを検索。豊川インター近くに音羽川堤という川と土手があるではありませんか。そしてEVsmartを見ると好都合なことにファミリーマート豊川御油店(ごゆ、と読みます)が。ここは東海道53次の御油宿(ごゆじゅく)になるそうです。さっそくこのファミマに止めて、携帯電話番号をフロントガラスに、充電器を接続して花見に出かけます。ここは東京などと比べると土曜日なのに人も少なく、河川敷ではバーベキューをのんびりしている家族連れも多かったです。600本あるという桜は見事なほどに満開で、出店等は全くありませんが、ゆっくりと楽しむことができました。ここでは計48分間充電し、到着時305kmまで減っていた標準値がまた379kmまで回復しました。ほぼ満タンです。
ここからは帰るのみ。もう東京までは290km程度ですからまっすぐ帰ればいいのですが、昨年大阪に行った時のことを思い出し、また駿河湾沼津SA上りでスーパーに寄ることに。。せっかくだからということでよせばいいのに(笑)また充電器に接続し、26分間買い物・休憩を兼ねて充電しました。ここで標準値は199km→297kmに回復。もう家まで100kmくらいしかないのに。。ただ、NCSの価格は1分15円、テスラモデルSの場合1時間で44kWhの充電が可能で、1kWhあたりの単価は21円程度。私は昼間電力での充電(約30円/kWh)なので、高速で充電したほうが3割安くなってしまうのです。
東京に着いたのは19:55。駿河湾沼津SAから116.3kmを走行し、25.1kWhの電力を消費しました。最後は余裕だったので少し電力を使いすぎたかもしれません(笑)
まとめ
今回の旅行をまとめます。総走行距離711.4km、消費電力139kWh(4170円相当)、平均電費195Wh/km♪で、車が表示している走行可能距離より少しだけ多く走行できた計算になります。実際に払った電気代は往復で728(上郷)+324(エスカ)+540(日産レンタカー)+777円(ファミマ)+421(駿河湾沼津)=2790円(すべて税込)でした。ガソリンで走ったと仮定してリッター130円で換算すると、2790/130=21.5リットル。ガソリン換算燃費は711.4/21.5=33km/lでした。
噂ではヒルトン名古屋にもウォールコネクターが設置される計画があるとのこと!このように、ホテルや旅館、アミューズメント施設などの目的地の充電設備を目的地充電=デスティネーションチャージングといいますが、目的地充電が充実すると電気自動車はさらに使いやすくなります。ちなみに今回仮にウエスティン名古屋キャッスルに宿泊していたと仮定すると、行きも帰りも経路充電(途中での充電)の必要がなく、ノンストップで往復ができてしまいます。
参考までに、今回の旅行データをまとめておきます。
1 | 日時 | 出発地 | 到着時刻 | 到着地 | 走行可能距離 | 実走行距離 | 消費電力 | 電費 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2 | 4/3 11:08 | 東京 | 14:24 | 東名上郷SA下り | 69km | 310.7km | 57.3kWh | 184Wh/km |
3 | 14:24 | (充電) | 15:12 | (45分) | 226km | |||
4 | 15:12 | 東名上郷SA下り | 15:44 | 名古屋 | 197km | 32.3km | 5.6kWh | 172Wh/km |
5 | 4/4 13:33 | ヒルトン名古屋 | 14:56 | ファミリーマート豊川御油店 | 305km | 68.3km | 13.1kWh | 191Wh/km |
6 | 14:56 | (充電) | 16:36 | (48分) | 379km | |||
7 | 16:36 | ファミリーマート豊川御油店 | 18:16 | 新東名駿河湾沼津SA上り | 199km | 172.6km | 34.2kWh | 198Wh/km |
8 | 18:16 | (充電) | 18:45 | (26分) | 297km | |||
9 | 18:45 | 新東名駿河湾沼津SA上り | 19:55 | 東京 | 163km | 116.3km | 25.1kWh | 216Wh/km |
ガソリン換算のデータですが、ハイオクで換算すべきではないでしょうか。
モデルSの競合車で、レギュラー推奨の車はないと思うのです。別の記事でクラスにあった比較をとも書かれてますので、ハイオク表記の方が自然に思います。
レギュラーガソリンも必要な情報とお考えでしたら、両方表記もいいと思います。
ご面倒とは思いますが…
ささき様、お世話になっております。アドバイスありがとうございます!
おっしゃる通りですね。自分もいつもどちらで試算するか考えるのですが、多くの読者の方はハイオク指定車にお乗りの方が少ないんではないかなと思いまして、レギュラー換算で表示しています。電気自動車やPHEVのコスト的なメリットは、ガソリン車に比べると圧倒的な部分がありますので、レギュラーガソリン換算で、ガソリン車に有利な計算式にしていれば、よりコストの差が明確になるかと思います。それ以外にも、モデルSの競合車を考えた場合に、ブレーキのコストも本来は比較すべきかもですね。