EVだからこそ手軽に使える100Vコンセントが欲しい!
車に100Vコンセントが付いていると、災害時も様々な電気機器が使え、照明から調理、電動工具、スマホの充電に至るまで、とても重宝すると思います。特に電気自動車では、電池容量が非常に大きく、アイドリングもないので、夜間や狭い場所などのアイドリングが困難な場所でも、電気を安心して取り出すことができるだけでなく、停電区域外まで移動して急速充電してくることで、電気を水のように汲みに行くことも可能です。
平常時には、キャンプやアウトドアなどで、コーヒーメーカーからホットプレート、電子レンジ、炊飯器に加え、扇風機などまで使用でき、車が近くに停められる環境なら、ポータブル電源要らずです。
そんな便利な100Vコンセント。ご存じの通り、テスラ車両には100Vコンセントが付いていません。以前調べたときに、トヨタのハイブリッド車の多くが100Vコンセント装備だったのに対し、日産はリーフやアリアまで非対応。トヨタさんでは何と!「ヴィークルパワーコネクター」を使えば、プリウスPHVやRAV4 PHVから100V 1500Wの電気を取り出して、車外で利用することができるのです。
AC/DCインバーターはフランク内に床置き
トヨタが羨ましい! わけじゃないけど、せっかくプラグインハイブリッドより多くの電池を搭載した電気自動車テスラなら、もっと長時間安定して、電気を取り出せるはず。というわけで、災害に備えてテスラ モデルXに100Vコンセントを取り付け実験を6月に行い、技術的には問題ない、ということが分かったので、今回は見た目を綺麗に取り付けていただきました。
設置後はこんな感じになりました。上部から生えている配線は固定せずプラプラさせてあり、下にあるインバーター本体はフランク床に置いてある状態です。接着剤やワイヤー等での固定も考えましたが、結局今後の車両のサービスセンターへの持ち込み時なども考えて、固定しない方法を選択しました。
設置動画はこちら。
ご覧のように、電気を取り出すインバーターに接続する配線は、フロントのトランクであるフランク内に設置。電気を使うときにインバーターにアンダーソンコネクターで接続して、インバーターの100Vコンセントからテーブルタップで電気を取り出します。
使用したインバーターはオンリースタイル社の「パワーインバーター1500W」。
せっかくなので車用のコーヒーメーカーを買おうか、少しだけ悩んでいます(笑)
最後にお断り書き。
当車両は9万5000kmを走行し、新車から4年以上が経過した車ですので、テスラの新車保証は既に切れており、バッテリーとパワートレイン保証が残っているのみです。このような車の使用方法は保証対象外となりますので、その点ご注意されることをお勧めします。
また残念ながら同じことは、回路が違うので、モデル3ではできません。モデル3で試される場合には、こちらの記事(英語: 信頼できる方です)を参考になさってください。
(文/安川 洋)
私も1500wの電源が取り出せるようになると便利かと思い当初はインバーターを検討していたのですが結果的にシガーソケットからも給電できる容量0.8kWh程度のポータプル電源を購入しました。(最大定格1400wサージ2100w)
この容量でも電気ケトルなら5~6回使用出来ます。
Eco Flow社の電源ならテスラのようにアプリから充電電流量の制御や使用SOCの設定などができるので状況にあった使い方ができます。
どこまで連続使用時間に重きを置くかで変わると思いますが選択肢の一つとしていかがでしょうか?
こんにちわ!いつも楽しくブログを読ませていただいてます。今回の1500W電源の取り付け、早速参考にさせて頂きます。1点質問よろしいでしょうか?
作業中は車両の電源はオフなどにしていますでしょうか?
Chuckkoba様、はい、車両電源はOFFで作業しています。ONだと、12V端子が一瞬外れるとエラーになるかもしれません。
アリア予約していますが、v2h補助金がないようなら、キャンセルしてコンセントのあるbz4xにしようかなと考えています。1500wは私にとって必須設備です。
1200Wのケトルはお湯が沸くまでに長く時間はかからないでしょうが、1200Wを何度も使うような想定があるなら安全のために、インバーターは余裕を持たした2000Wぐらいを準備した方が良いのではないかと思いました。
Eddy様、コメントありがとうございます!
そうですね、完全連続負荷なら、冷却ファンの近辺にものがあったり、気温が異常に高いような場合、安全機構が働いて動作停止する可能性はありますね。このインバーターはサージ3000Wまでと、比較的余裕のある設計のものを使用しており、1500Wの連続稼働は保証されている、キャンピングカー等目的の商品を使用しています。
安川様 ありがとうございます。
製品表示にある「サージ何W」というのは、たいてい瞬間の数字です。
今回ご使用のPI-1500を調べてみるとサージ3200Wとあり、負荷率130パーセントで5秒で遮断とありました。
連続運転する可能性がある場合は、使用量の倍のものを用意するというのが使用目的にかかわらず安全策として有効ですので、バージョンアップもご検討ください。(第2種電気工事士有資格者より)
Eddy様、コメントありがとうございます!二倍が安全なのですね。参考になりました!
有用な記事をありがとうございます。
モデル3でもやってみたいと思いご紹介の記事を見たところ「12Vバッテリー端子から直接インバーターの電源を取り出そうとするとテスラの監視システムがバッテリーの不具合と判定してしまうので他の方法が必要」とありました。
本文から拝察するとモデルXではその監視が行われていないようですが、最近の車輌でも同じでしょうか?お教えいただければ幸いです。
hatusetudenn様、コメントありがとうございます。モデルS/Xでも電流監視はありますが、電流制限が行われていません。つまり、テスラ本社は私が何をやっているかは理解しているが、実際に電気を取り出すことはできる、ということです。なお、Ravenくらいまでは同じと言われており、Plaid世代は不明です。
モデル3の場合、DCDCからバッテリーへ行くラインで充電電流が監視され、ヒューズもあり、さらに車両でエラーが出るようになっています。
記事の最後にモデル3に詳しい方へのリンクがあります。この方は何十台もテスラ車両をばらしているような方です。