再びライブブログで、自宅→ホテル→(2日目)スキー場→ホテル→(3日目)スキー場→自宅、の流れをレポートします。今回の宿泊は軽井沢ヒルトン。以前は旧軽井沢ホテルだったところです。真冬に行くところなのかどうかは別として、軽井沢で40年もやってるホテル(2018年にリブランド)なので一度は泊まってみたいなと。
スキー場は、子供が楽しめるスノーエスカレーターもあり、スキーをさせてもリフト代1000円、しかも大人は上田市のキャンペーンで2000円OFFというのに惹かれて(笑)、土曜日朝から菅平高原パインビークスキー場に行くことに。日曜日は未定ですが、やはりどこかのスキー場に行く予定。湯の丸スキー場はスノーエスカレーターはないのですが、「スキー子供の日」なので幼児リフト無料。まあ菅平も1000円なので大して変わらない気もします。菅平のほうが湯の丸より少し遠いので、そっちをベースに計画だけ作っておこうと思います。
真冬スキー2泊:充電計画
今回もEVsmartアプリの経路検索V2を使って計画を作ります。縦長の画像ですみません。ここに軽くサマリーを転載しておきます。
場所 | 走行距離 | バッテリー残量 |
---|---|---|
自宅 | 0km | 98% |
軽井沢ホテル(1泊目) | 164.8km | 41%→77% |
菅平スキー場 | 216.5km | 58% |
軽井沢ホテル(2泊目) | 268.2km | 41%→78% |
菅平スキー場 | 319.9km | 58% |
高崎スーパーチャージャー | 443.7km | 20%→50% 充電15分 |
自宅 | 547.1km | 17% |
以前から当サイトをご覧になっている方はアレ!と思われるかもしれません。今回経路途中での充電は合計547kmを走行して、1回15分のみ。
「軽井沢は充電過疎地」と以前より言われていました。公共の目立った充電器は軽井沢役場と軽井沢U-Stationのみ。前者は24時間営業ですが25kWが2基。後者は9時-19時のみで50kWが1基。しかも蓄電式なので多くの車両では20分しか充電できません。ホテルでも充電器を設置しているところは少なく、記事本日時点でも6か所で、そのうちプリンスホテルが3か所。実際、今まで冬に軽井沢に行くときは、高崎で往復1回ずつ充電が必要でした。
しかし今回、ホテルに駐車場の確認のため電話してみると、「電気自動車用の充電器、ございますよ。押さえておきますね♪」とのお言葉。eモビリティパワー様の提携充電器は予約できませんが、ここは提携していない(だってEVsmartにも載っていないのだから汗)ので、ホテル側で運用は自由に決められるということ。普通充電は、やはり自営がベストですね。そこで、今回の充電計画では、毎晩12時間くらい充電できることを前提に、計画してみたところ、帰りにちょっと高崎で充電すれば余裕であることが分かりました。
往路1日目:東京→軽井沢
出発は、2月4日金曜日、午後3時ごろを予定しています。ノンストップもしくはトイレ休憩1回程度で夕方に軽井沢着を目指します。
15:35 出発します〜。
電気自動車での凍死に備えて(笑)、装備品一式。左からシガーソケット電気毛布3枚、チェーン(スタッドレスタイヤ装着)、牽引フック(他の車両を牽引するため)、写真に写ってませんがスコップと牽引ロープです。
バッテリー温度は24.0℃。直前まで充電していたので温まってます。Target batがマイナス16℃になってるのにも注目。モデルS/Xでは「レンジモード」があり、この温度までバッテリーヒーターを入れず、空調の消費電力を3kWに抑えるようにできます。本日は急速充電しないのでレンジモードONで行きます。
レンジモードとは
テスラモデルS/Xにのみ存在している運転モードの一つで、モデル3には搭載されていない。これにより、航続距離がギリギリのところでバッテリーの持ちを最大化することができるのだが、課題が多かったのか、モデル3では廃止された模様。機能的には以下の三点を実現する。
・空調の出力を3kWに制限。通常は最大7kWまで
・バッテリーヒーターは通常電池温度+8℃で入るところ、マイナス16℃まで入らない
・モーターからの余熱がある場合には、余熱をバッテリー温度上昇のために使用し、バッテリークーラーは50℃まで入れない(夏は要注意)動作を良く知らないで利用すると、意図しない結果となることがある。降雪がありフロントガラスに凍結が見られる場合、レンジモードの暖房くらいでは氷が解けずワイパーが使えない。デフロスターMAXならOK。バッテリー残量が3%未満など非常に少ない状態でレンジモードで走行している場合、バッテリー温度が低いと、急にバッテリーヒーターが入ることで走行できなくなることがある。真夏にレンジモードを連続使用すると、バッテリー温度が高めで運用されることとなり、電池の寿命に悪い影響がある。
17:59 ろぐ亭 本店さんに到着!夕ご飯食べてからチェックインします。電池残量は38%、気温マイナス1℃。
お店はその名の通り、ログハウスになっており、暖炉にも火がともっていました。
19:41 ホテルに到着!計画より30km近く余分に走行したので残量も5%少なめで、36%でした。これから明日朝まで充電します。もちろん無料♪
J1772のケーブル付き普通充電器が2基ありました。本日は1台だけのようです。出力は16Aで3.2kWです。それではお休みなさい!
2日目:軽井沢→菅平高原→軽井沢
おはようございます!現在マイナス6℃で、夜間1cmくらい降雪がありました。菅平高原は多分マイナス11℃で雪?かなり寒そうなので無理をせず、ゆっくり朝食を食べてから行きます(笑) 車は夜の間にどんどん充電できています。
朝食は洋食を選択。
洋食はオムレツ、クロックマダム、エッグベネディクトから選択。写真はクロックマダム。
雪はこれくらい積もりました。
これが普通充電器。ケーブルを上から引き出す方式で、巻き取りになっていて、ケーブルが地面にあまり触れないよう工夫されています。
10:39 ホテルを出発。バッテリーは77%まで充電できました。出発前に数分ヒーター入れておいたので、フロントガラスと屋根の雪はすっかり溶けてすぐ出発できます。今日も、急速充電の必要はないので、レンジモードでバッテリー温度は成り行きに任せます。外気温マイナス6℃。
11:58 菅平高原パインビークスキー場に到着。雪が降り出しました。
16:38 スキー終わって駐車場に戻ってきたら少し雪が積もってました。気温マイナス9℃。
18:05 38%でホテルに戻ってきました。レンジモードではフロントガラスの氷が溶けず(笑)、ワイパーはゴリゴリいってます。ではおやすみなさい!
復路3日目:軽井沢→東京
おはようございます!今日は軽井沢は晴れてます。気温はマイナス9℃。車は昨晩から元気よく?充電し続けています。今日の朝食は和食を選択。こちらのホテルでは、洋食と和食の選択があり、それ全体が2日おきにメニューが入れ替わるそうです。
10:23 78%でホテルを出発します。デフロスターをスマホで入れてあったので、隣の車と比べてみてください。気温マイナス9℃ですが、私の車の氷は全て解けています。
今日は「アサマ2000パークスキー場」に来ました!こちらのほうが若干近かったですし、今日はスキーこどもの日でリフト無料でした。天候は晴れで、雪が降っています。到着時の気温はマイナス13℃でしたが、その後日が出てマイナス6℃になりました。
16:12 アサマ2000を出てすぐ横にある高峰高原ホテルの日帰り温泉へ。標高2000m!外はマイナス12℃ですが温泉は快適でした。タオル等のレンタルもありましたので手ぶらで大丈夫。
17:35 体も温まったので、ラウンジでコーヒーを頂いてから帰路につきます。現在バッテリーは50%で、上信越道の藤岡JCT近辺で約40%くらい残っていないと充電せずに帰宅するのはギリギリ、50%残っていれば余裕という感じ。余裕を見て、帰路は高崎スーパーチャージャーでトイレ休憩とします。
気温マイナス14℃でバッテリーは5.85℃まで冷えています(Cell temp avgを見てください)。ここからはレンジモードをOFF。こうすることにより、バッテリーヒーターが積極的に入り、急速充電がフルスピードで開始できるようにタイミングを合わせて電池を温めてくれます。ここからはずっと下り坂が続くので、回生により充電が起こり、その分も熱になるのでバッテリーヒーターは割とすぐ止まると思います。この時点で暖房用のPTCヒーターは90%の出力、バッテリーヒーターは100%出力で、合計9.05kWも使用しています(笑)
19:00 高崎スーパーチャージャーに29%で到着。計画では2日目も菅平高原に行く予定でしたが、アサマ2000に変更で距離が短くなり、余裕が出ました。トイレ休憩しますが多分急いで戻ってきても50%超えちゃうような。
19:16 やっぱり56%まで充電されちゃいました。すぐ出発します。
20:39 23%を残して自宅に到着!走行距離は3日間で548.8kmになりました。
まとめ
今回は宿泊するホテルに普通充電器があったことで、非常に短時間の休憩のみで548kmを走破することができました。最後の高崎で29%→(充電後)56%→(到着時)23%だったので、走行で使ったのは56-23=33%。つまり高崎では4%だけ充電すれば帰宅できたことになります。またこの程度なら、少し速度を落として走行すれば無充電で帰宅することも可能です。
さて恒例ではありますが、いったい548.8kmを走行するのにいくらかかったのか、調べてみたいと思います。
途中の充電は3回。そのうち2回はホテルで無料でした。3回目、高崎スーパーチャージャーでは私の車は無料なのですが、13分間の充電で1分40円とすると520円。帰宅時は23%で出発時は100%でしたから、自宅充電の費用は100kWh x (100-23)% x 26.5円/kWh = 2040.5円(充電ロス含む)。合計は2560.5円。トータルの燃費(電費)は:
2650.5円 / 548.8km = 4.67円/km
ガソリン車換算(165円/l):34.2km/l
おまけに、最終日、アサマ2000パークスキー場に登っていく山道があまりにも綺麗だったのでドラレコ動画をご紹介します。GoProを車外設置して撮影すれば良かった。反省です。さすが標高2000m。
(安川 洋)
一年前の記事、本日見させていただきました。
毎年、私は冬にスキーへ3回程度行く為、evの充電状況がとても気になっていました。
見た感想としては、充電計画を立てて向かえば、
evの弱点である冬でも運用に耐えれそうということに驚きました。
素晴らしい記事、ありがとうございます!
こういった記事、もっと欲しいです。(特に冬!)
が、未だに日本の環境はガソリンベースである為、
日帰りスキーはまだ厳しそうですね。
ただ、いずれはテスラのスーパーチャージャー同等のev充電器だらけになると思いますので、そうなれば雪国でもevが正義となり、必ずevの時代は来ると思いました。
とりあえず、まずは北欧のように、
ちょい乗りのセカンドカーは、evの時代になって欲しいです。
ev世界1位のノルウェーは、新車の4割がevらしいですが、
それでも、ファーストカーはまだガソリン。
日本もセカンドカーのevを増やし、街の充電設備を倍増して欲しいです。
なお、個人的には水素の時代は来ないと思う。
が、タクシー・バスのガス自動車のように、特定分野であれば燃費次第で発展できると思ってます。
EV車とは現状では、電気残量をとても気にして使わないといけない事が分かりました。自分にとって、とてもストレスなのでガソリン車の様にストレスの無い環境となるまでは使いたく無いです。田舎さては南米やアフリカ、中央アジア(旧シルクロード)の現地に充電器が設置されるなんて?まあそんな事考えても仕方がないか。安い夜行バスの運転手二人体制での長距離直行便用のバスも、途中充電無して行ける様なバッテリーが安く早く開発出来れば良いですね。しかし世界が電力に依存し現状のままの発電の発想では環境的にどうなのか?発電所の効率を求めれば充電EVの直ぐ先は水素EVになる事が理想だと思います。
Kei様、コメントありがとうございます!
>>電気残量をとても気にして使わないといけない
私は旅行の時しか記事を書いてないのでそう思えるかもしれませんが、普段は外で全く充電しないので、残量とか気にすることはほとんどないですよ。
>>ガソリン車の様にストレスの無い環境
人によって感じ方は違うと思います。私はガソリン車に何十万キロも乗っていましたが、どっちかというと、週の忙しいときに給油しないといけないガソリン車の方が手間というかストレスでした。
>>田舎さては南米やアフリカ、中央アジア(旧シルクロード)の現地に充電器が設置されるなんて?
そうお考えですよね?でも、実はまず最初に、電気のインフラはできます。例えば考えられないことですが、いま、エベレストのベースキャンプまで乗用車の電気自動車で行けるんですよ。ガソリンは自分で運ばなかったら、そもそも行くことすらできないんです。
>>運転手二人体制での長距離直行便用のバス
今は二人の場合、給料が二人分かかるようになったので(当然ですが)、二人乗りは少ないですが、そういう場合でも休憩は必要です。乗客だってトイレ行きますからね。
https://blog.evsmart.net/tesla/model-x/roadtrip-tokyo-fukui-6/
こちらの例では291kmノンストップで運転しましたが、3時間越えでトイレに行きたくなりました。トイレ中に、15分とかの充電でもいいのです。
>>発電所の効率を求めれば充電EVの直ぐ先は水素EVになる
これは誤解されているので訂正させてください。
発電所の効率は、ガソリンエンジンを上回っています。
水素は、どうやって運ぶのですか?やはりガソリンと同じようにスタンドをこれから、何万カ所も?1万カ所で4億円ずつ、計4兆円かかります。それでも今のガソリンスタンドの三分の一。かなり不便になりますよ。
また水素は天然ガスから作ります。電気は天然ガスからも、石炭からも、石油からも、原子力・水力・再エネから茂作れます。天然ガスが3倍に高騰したら、水素も3倍です。
ガソリン以上に、一般の消費者にメリットがなく、より燃料費が高くなるのです。選択するのはあくまで自由ですが、きちんと正しい情報に基づいて判断したほうが良いように思います。
https://toyota.jp/mirai/station/
ここでお近くの水素ステーションの一覧がみれます。一覧ですからね。私が書き込みしているこの時点で、日本で開いているステーションは神奈川県川崎市に一カ所、北海道に一カ所の2カ所となっています。
レンジモードと表現されているのは、具体的には、どういう運転のことを言われているんだろう?
shibata様、コメントありがとうございます!明日、説明を追記します。この設定はモデルS/Xのみにしか存在せず、
・空調の出力を3kWに制限
・バッテリーヒーターは通常電池温度プラス8℃で入るところ、マイナス16℃まで入らない
・モーターからの余熱がある場合には、余熱をバッテリー温度上昇のために使用し、バッテリークーラーは50℃まで入れない(夏は要注意)
の3点をセットで入れるモードです。結構動作が難しく、その結果引き起こされる事象が分かりにくかったため、モデル3では自動化または機能が削除されたのではないかと推察します。