参加者800人超え!「2024 TOCJ全国ミーティング」をHonda eで取材レポート

2024年4月14日(日)、愛知県蒲郡市のラグーナテンボスで「2024 TOCJ 全国ミーティング」が開催されました。なんと350台以上のテスラと、オーナーら800人以上が参加。米国で納車が始まったサイバートラックも展示。愛車のHonda eで取材してきました。

参加者800人超え!「2024 TOCJ全国ミーティング」にHonda eで取材レポート

会場の駐車場に全国からテスラ車が集結

TOCJ(テスラ・オーナーズ・クラブ・ジャパン)は、2018年に発足したテスラ社公認のオーナーズクラブで、現在の会員数は約1800人です。オーナー同士の情報交換や交流などを目的に、毎年全国ミーティングを開いています。今年は、蒲郡市の複合リゾート施設「ラグーナテンボス」が会場になりました。

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少し早めに会場に着いたのですが、何もなかった駐車場の一角で早朝から準備が進められていきました。仮設ステージと客席が姿を見せて、協賛企業がテントやイベントブースなどを設置。どんどんお祭りムードが高まっていきます。

と同時に、会場には続々とテスラが集まってきます。ナンバープレートを見ていると、やはり最寄りの中部地方が多めですが、福島や北九州などの遠方組も。全国各地から350台以上が集まりました。東日本からも西日本からもアクセスしやすいですし、好天に恵まれたのもよかったですね。

いいアイデアだなと思ったのは、スタッフが「こんにちはー」と挨拶しつつ、車種と車体色ごとに固まって駐車するように誘導していたこと。単なる入場案内ではないのでした。同じクルマがずらっと並んでいる風景は、それだけでエンターテインメント。あとから移動させるのは難しいですし、映える空間を演出できるかどうかは、入場時の手際にかかっているのでした。つまり駐車誘導はお絵かきタイム。テキパキと場所を指示するみなさんが、同じイメージを共有できているのがすごい、と思いました。

オーナー有志の手作りイベント

ステージでは、SNSやYouTubeチャンネルなどで情報発信しているインフルエンサーや女性オーナーによるトークショー、協賛企業紹介などが続きます。毎年恒例になっている全国のスーパーチャージャー全制覇者の表彰も行われました。スーパーチャージャーはどんどん増え続けていて、113ヵ所にもなっているので至難の業です。それでも達成者がいました。@sono106さん、おめでとうございます。

賑やかなイベントの合間も、会場のあちこちではニコニコと談笑の輪が。SNSなどでつながっている人も多いようで、ハンドルネームで呼び合ったりしているのが印象的でした。

みんなでイベントを作ろう、という意識を感じたエピソードをひとつ。サイバートラックや限定カラー「クイックシルバー」のモデルYなどテスラモーターズジャパンが持ち込んだ展示車両のそばに、「ハイランド」と呼ばれている白の新型モデル3も並んでいたのですが、まだ納車され始めたばかりで数が少なく、乗ってきた人に「これ展示させてください」と頼んでOKしてもらったそうです。頼む方も応じる方も、いいですよね。

安川さんと新型モデルX(Plaid)。

TOCJ理事長(現在は一般社団法人になっています)で、EVsmart創設者である安川洋さんもマイカーの新型モデルXプラッドを展示用に提供していました。特徴的な「ファルコンウイング」のリアドアもフルオープンにしていたので、覗き込む人多数。そりゃ気になりますよね。はい、私も覗き込みました。

テスラばかりが、まるでメーカーの工場のように並んでいるので、知らずに施設を訪れた人の目も惹きつけます。会場は一般の方の出入りも自由で、レジャー施設内にイベントを告知する案内も出ていたので、一日中、多くの人がテスラがズラリと並んだ駐車場を歩き回っていました。やはりサイバートラックのインパクトは強烈で、私も子供連れのお父さんに「こんな車、本当に売ってるの!?」と聞かれたりしました。詳しい説明はできませんでしたが……。

1日限定のサービステントも登場

テスラジャパンは、整備や修理を担うサービスチームのテントも構えていました。ディーラーのないテスラは、修理や整備などのために全国14カ所にサービス拠点を設けています。加えて、軽微なメンテナンスについてはユーザーの自宅などまでサービスカー(全国に20台以上)を派遣して対応するというサービスも展開しています。

会場に、1日限定のサービスセンターが登場したわけですね。事前予約に加えて、飛び込みでも依頼を受け付け。空気圧の調整やホイールの増し締めなど、この日だけで20件以上に対応。作業をする必要のない相談や質問などはひっきりなしだったそうです。

ミーティングに遊びに行って、ついでにマイカーの気になるところも見てもらえるというのは、オーナーにとっては最高のサービス。オーナー組織とメーカーがうまく連携しているのはうらやましい限りです。テスラのシニアサービスマネージャーは「今後もTOCJさんと協力しながら、一緒にうまくやっていきたいと思っています」と話していました。

ほかの協賛企業のテントも見て歩きました。充電サービス会社のエネチェンジやココプラグ、テスラ・パワーウォールや高効率の太陽光パネルを展示していたSIソーラーなど、EVユーザーには欠かせない充電関連の分野や、ホイール、車高調、コーティング、ラッピング、内装リフレッシュといったいわゆるカスタム系のブースなどが並んでいました。

「原音忠実再生を目指してます」とビーウィズの中島さん

「調音施工」という看板を掲げていたのは、カーオーディオ専門メーカーの「ビーウィズ」。4輪のホイールハウスなどを制振・遮音処理することで、室内の騒音を抑えるというものです。社長の中島敏晴さんは「エンジン音がしないEVは、静かな分だけロードノイズが気になってしまう。騒音ゼロにはできませんが、伝わってくる音質も変わるので静かになったことが実感できますよ」とアピール。エンジン車も施工しているそうですが、これぞ静かなEVならではのカスタムと言えそうです。

ブースには高性能スピーカーも並んでいました。テスラのアンプはパワフルですが、スピーカーの磁力が弱いそうで、「スピーカーをいくつか変えることで劇的に音が変わる」のだとか。

こうした展示を見て歩くと、EVシフトによって、クルマのカスタマイズも手法が変わってきているのを実感できます。吸排気系やエンジンチューンといった内燃車では定番のカスタムはできないですし、使い勝手を良くしたりドレスアップを楽しんだりという人が増えているのでは。テスラには、クルマを外からロックする時の音を変える機能が元々ついていて、みなさん好きな効果音を取り込んでいたりするそうです。楽しみ方が広がっていますね。

オーナー以外にもテスラのビジョンを知ってもらいたい!

集合写真もウォーリーを探せ! 状態の大盛況。

TOCJについて、理事長の安川さんに話を聞きました。活動目的のメインはオーナー同士の親睦を深めること。もちろんカーライフを充実させるためですが、テスラならではの理由もあります。新車はオンライン直販で、ディーラーがありません。買ったけれど設定の仕方がわからないとか、故障ではないけど困っているとか、オーナー同士が助け合うためのコミュニティー機能をTOCJが担っているそうです。

また、持続可能なエネルギーへの移行を加速するというテスラのミッションをアピールすることも大切な目標だといいます。「オーナーのための組織ではあるのですが、オーナーではない人にも、テスラのことを知ってもらいたいし、再エネシフトについて考えてもらうきっかけにしてもらいたいですね」。そういう意味では今回、EVユーザー以外にもアピールができるレジャー施設で開催したのは、効果的だったと言えそうです。

この日は、テスラでなくても参加可能ということだったので、日産アリアのオーナーで作るAOCJ(アリア・オーナーズ・クラブ・ジャパン)のみなさんも、なんと10台で参加して、しっかり目立っていました。

私もマイカーのHonda eで訪ねました。案内されて駐車場の端の方に止めたのですが、気がつけばテスラの列の中に。予想より来場台数が多かったようです。テスラ尽くしを乱してしまって恐縮至極。でも、オーナーのみなさんは気さくに声をかけてくれて、EV仲間の絆を感じることができました。

私の青いHonda eが異物のように……。

この日のボランティアスタッフはなんと50人もいたそうです。手作りイベントの親しみやすさと、スケールの大きさが両立しているのは貴重な成功例。温かくて、ためになって、楽しめる。TOCJの全国ミーティング、テスラじゃないから関係ないと言わず、他のEVオーナーの皆さんも、機会があればぜひ覗いてみてください。

来年の全国ミーティング、すでに開催が決まっています。

日時 : 2025年6月29日(日)
場所 : パシフィコ横浜ホールA

取材・文/篠原知存

この記事のコメント(新着順)1件

  1. It might be good if there was a calendar of upcoming events of interest to EV owners. I sometimes see these blog posts and think, “if I’d known I would have gone to that!”.

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この記事の著者


					篠原 知存

篠原 知存

関西出身。ローカル夕刊紙、全国紙の記者を経て、令和元年からフリーに。EV歴/Honda e(2021.4〜)。電動バイク歴/SUPER SOCO TS STREET HUNTER(2022.3〜12)、Honda EM1 e:(2023.9〜)。

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