車両価格約300万円で高級電気自動車のテスラ『モデルS』を衝動買いしたフォトジャーナリストの青山義明さん。「ひと月1000kmペースで快走中!」のレポートから半年以上が経ちました。その後、幸せなカーライフは続いているのでしょうか?
ODOメーターは7万kmを突破

ちょっと気になって、テスラの中古車屋さんを覗きに行ってそのまま購入してしまい、人生初のEV&テスラ・モデルSオーナーとなりまして、すでに10か月が経過しました。
2025年1月に納車されて以来、移動の足はこの一台ですべてをまかなっています。これまで東は群馬、西は奈良まで普通に取材に使っていて、購入時、乗り出しのODOメーターは4万7700kmほどを指していましたがすでに7万㎞を超えています。
充電回数はテスラのスーパーチャージャーを中心に135回を数えました。充電の統計情報を見てみても月に500kWhほど充電している状況が続いています。あちらこちらに移動しているので各所のスーパーチャージャーをあえて選んで行ってみたりもしています。
バッテリーの劣化が最大の関心ごとだと思いますが、納車直後に90%まで充電したときは航続可能距離338kmを見たのですが、先日充電した際は90%で325kmでした。これは自分の走り方もありますし、そもそも外気温や充電直前の状況も違いますので、何とも言えないですが、ざっくり10kmは目減りしたかな、というところですね。ただこのくらいですと、自分の行動に影響を与えるほどの変化ということもないので、まだまだイケます。

気になるのは大径タイヤの交換コスト
このテスラ、トラブルらしいトラブルは一切なし、ですかね? 車両システムの再起動をすることは何度かありましたが……。これまでの自分の車歴の中では、シフトリンケージが折れて3速以外に入らなくなったとか、雨の中を走行中にウインドウが落ちて入り込む雨水と苦闘しながら自宅に帰るとか、大渋滞の交差点でエンジンが止まって手押しで道路外に移動させたりとか、雨漏りで車内が風呂桶のようになったりとか、それなりにトラブルを経験してきていますので、それを考えれば「トラブルは皆無」といって良いでしょう。

駆動バッテリーの劣化以外で走り回っていて気になってくるのは、タイヤの摩耗です。21インチの大きなタイヤです。モデルSが国内販売された当時は21インチなんて時代を先取りしすぎている、と思っていました。それでもトレンドとして最新車両はこの大径化の方向に進んでいくイメージでした。しかし、あれから10年以上経った現在、思った以上にタイヤの大径化が進んでいない、という印象ですね。
タイヤの価格などを見ていると、今でも19インチ以上のタイヤになると、とたんに高くなってしまっています。このモデルSは前後異形サイズなのでローテーションも利きません。タイヤ貯金をしておかないとなぁと思いつつ、時折、ホイールハウスに手を突っ込んでタイヤの残溝を恐る恐る確認していました。ちなみにウインタースポーツを楽しむような趣味は持ち合わせていないので、スタッドレスタイヤへの履き替えは一切なし、です。
で、先日あるタイヤメーカー担当者さんと話をした際に交換を勧められました。「ですよねぇ~」と相槌を打ちながらも「もうひと冬超えられないか?」とか「2本ずつ交換でいけない?」などとケチ臭いことを言っていたところ「テスラを購入するということはそういうことだ。潔く4本交換せよ」と一喝され、お付き合いもあるこちらのメーカーさんのタイヤに交換を決意。純正サイズと同じタイヤはADVANの名がついた減りの早そうなタイヤしかラインナップがなかったのですが、致し方なく購入決定!
ゴムが劣化するパーツはほかにもありました

タイヤメーカーの担当者から直接購入するという業界あるあるなので、請求書とともにタイヤが直接自宅に送られてきました。最初は販売店に送ってもらう話もありましたが、どうしても交換時期を後延ばしにしたいという思いもあって、のことです。実は、今でもまだ自宅の物置にそっと保管しています。
そんなタイミングで、もうひとつのゴム製品にもトラブルが発生しました。ワイパーです。変な音がしているな、とはちょっと前から気が付いていました。この10月は週末ごとにしっかりと雨に降られ、イベント取材のたびにワイパーが気になっていました。で、ある時ついに助手席側のワイパーゴムがビラビラと一部裂けてきているのを発見。ワイパーゴムをチェックしてみるとぱっくりと割れています。
「これじゃダメだ」と、取材の合間に近くのオートバックスに駆け込みました。がしかし! 該当商品がないという。そんなはずはないとワイパーコーナーで適合カタログを調べてみるも、車種一覧にテスラの項目がそもそもなかったりして万事休す。テスラのワイパーはオン=AUTOなので、雨量が多くなれば激しく水滴を掃き落とすわけですが、そんなにワイパーゴムに負担をかけられないので、撥水剤をしっかりと塗り込んで、何とか取材先から帰ってきました。結局ネット通販で購入して自身で交換。なんとか事なきを得ました。

取り外したワイパーのゴムは裂けてました。
さて、話は戻ってタイヤです。出先で困ることのないように、そろそろ交換に向けた準備を進めています。というのも21インチサイズのタイヤの交換となると、その設備と技術をもった担当者のいるお店のチョイスが必須ですからね。タイヤメーカーさん直営のショップでも、どのお店でも大丈夫とは言えないので直接確認してほしいという話でした。
さらにテスラは空気圧チェッカーの存在もあるので、できればテスラのタイヤ交換経験のあるショップにお願いしたいところ。持ち込みタイヤとなってしまいますので工賃も変わってきますし、そのあたりの事前調査はより念入りに、ですね。
はたして、いくら掛かるのか。交換したら、改めてレポートします。
文/青山 義明






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