元記事:China 2019 Electric Vehicle Market Share Grows To 4.7% Despite Tighter Incentives by Dr. Maximilian Holland on 『CleanTechnica』
世界最大の自動車市場がある中国では、2019年度の電気自動車のシェアが、7月に大幅な補助金カットがあったにも関わらず4.5%から4.7%に伸びました。電気自動車シェアの拡大は、内燃機関車の販売数が8.4%の下落を見せた(2018年の2,682万台から2019年の2,456万台)のに比べて、ダメージが少なかった(同時期126万台から121万台)ために起こりました。中国政府は化石燃料車(=内燃機関車)のセールスが2020年はさらに落ちると予想していますが、電気自動車に関しては安定した補助金と、中国国内で製造されるかなりの数のテスラ車によって比較的堅調を維持すると見ています。
中国自動車工業協会(China Association of Automobile Manufacturers=CAAM)は、家庭用自動車と商業用自動車両方を含んだ公式の自動車市場の見通しを月曜日に出しました。中国の自動車市場は30年間の急成長を遂げた後に2018年に小さく下降し、その動きが2019年に加速しました。ロイターによるとCAAMの副理事であるShi Jianhua氏は次のように語りました。
「私達の急成長段階は終わりました。成長の鈍化という現実を受け入れねばなりません。28年間連続して急成長を続けた事実はかなりのもので、皆が冷静に市場を見られることを願っています」
冷静でいられる度合いは人によって変わるかもしれません。大手自動車メーカーの中で一番痛手を受けたのはフォードのようで、2019年の中国での売り上げは26.1%下がっています。一方、テスラやNIOのようなプレミアム電気自動車メーカーは、期待を持って将来的な成長を見込んでいます。最近の化石燃料車両販売数の下降と電気自動車の相対的上昇を棒グラフで見てみましょう。
中国の新エネルギー車(NEV)政策は、基本的にMIIT(中国工業情報化部)が主導しており、その幹部であるMiao Wei氏は土曜日にNEV補助金が2020年の間は「比較的安定する」と明言しました。
中国市場の規模は世界の3分の1を占めるため、化石燃料車販売の下降は大気汚染、気候変動危機、化石燃料紛争などの問題の進展に明るい兆しを見せてくれます。
他2つの世界的巨大自動車市場であるヨーロッパとアメリカでも、2018年で既に見られた傾向に引き続き、2019年の化石燃料車両販売には横ばいもしくは下降が見られました。全体として、2019年に化石燃料車の販売は世界的に減少したのです(これに関しての記事ももうすぐリリースされます)。
(翻訳・文 杉田 明子)