台湾に新設されたテスラV3スーパーチャージャー/250kW急速充電を動画で紹介!

2020年6月、台湾に最大出力250kWを誇るテスラの電気自動車専用急速充電器、V3スーパーチャージャーが開設。台湾のテスラオーナーからEVsmartブログに、250kWの超高出力で急速充電する様子を紹介する動画を提供いただきました。Check it out!

台湾に新設されたテスラV3スーパーチャージャー/250kW急速充電を動画で紹介!

※冒頭写真は提供いただいた動画からキャプチャ。

6月に2カ所のV3スーパーチャージャーがオープン

テスラ情報を伝えるウェブメディア『TESMANIAN』によると、2020年6月、台湾に2カ所のV3テスラスーパーチャージャーステーションが開設されました。

1カ所は台北の台湾大学、国立台湾社会科学院の図書館の地下駐車場。そして2カ所目が台南美術館駐車場、のようです。台湾の中ではそれぞれ18番目と19番目のスーパーチャージャーステーションとのこと。テスラ台湾は2020年のうちにスーパーチャージャーステーションを25カ所に増やすことを明言しています。ただし、この後さらに新設されるステーションがV3仕様になるかどうかは不明とされています。

251kW出ています!

台湾のテスラオーナーズクラブから、EVsmartブログ、というかテスラオーナーズクラブジャパン宛てに、V3スーパーチャージャーでモデル3などのテスラ車を充電する様子を撮影した動画や写真を提供いただきました。写真を見ると、当たり前ですが確かに250kW出ています。

V3スーパーチャージャーって?

一昨日に公開した記事『名古屋星が丘にテスラスーパーチャージャー開設〜電気自動車充電インフラってどうなんだ?』で、テスラスーパーチャージャーや充電インフラについて、電気自動車ビギナーの方にもわかりやすくを心掛けて紹介したばかりですが、ここでまた「V3」という、テスラオーナー以外には ??? なワードが出てきます。

今、テスラが展開しているスーパーチャージャーには、以下のような種類があります。

●V2スーパーチャージャー=最大出力120kW(公称)※2基の充電器で145kW程度の電源を共用
●アーバンスーパーチャージャー=最大出力72kW(公称)※150kW程度の電源を2基に分割して使用
●V3スーパーチャージャー=最大出力250kW(公称)※電源は単独で使用

「V2」や「アーバン」タイプは電源を2基の充電器で共用していますが、V3は最大出力が一気に250kWと大きいだけでなく、電源は単独使用。V2の場合、電源を共有する2基の充電器で2台のテスラ車が充電すると、単純計算で1基の充電器の出力は単純計算で最大70kW程度(実際は電池残量などによって適宜案分されます)しか出てくれません。でも、「V3」なら、最大250kW受け入れ可能なモデル3やモデルYが2台並んで充電しても、それぞれの充電器が250kWの最大出力を発揮してくれる、はずです。

日本で普及しているチャデモは最大50kWが主流ですから、瞬間的な充電能力は5倍。TESMANIAN でも「5分間で最大75マイル(約120km)分の充電が可能」と評しています。250kW÷60分=約4.17kW、だから、5分で約21kWh。約5.7km@kWhとして約120km分、ということですね。

実際には常にフルパワーが出るわけではないし、自分で使ってみたことはないので推測ですが、電池容量75kWhのモデル3でも、V3スーパーチャージャーであれば30分程度でしっかり満充電になるのではないかと思われます。

テスラのV3スーパーチャージャーについては、こちらの記事でも詳しく解説していますから参照してください。ちなみに、日本国内にはまだV3スーパーチャージャーは設置されていません。登場が待ち遠しいですね。

【関連記事】
●テスラ スーパーチャージャーV3が発表、250kW・5分間で120km走行可能に(2019年3月7日)

では、動画をお楽しみください!

動画は3本。YouTubeの『EVsmart』チャンネルにアップしましたので、チェックしてみてください。

動画その1/台南美術館のスーパーチャージャー案内編

動画その2/250kW出たぞ! 編

最初はおそらくバッテリー残量が少なすぎて90kW弱の出力。でも、2分を過ぎると充電電力が上昇を始め、3分30秒くらいで250kWに到達します。

チャデモの高出力新規格でもあるチャオジが中国語で「超級」の意であることを紹介しましたが、テスラのスーパーチャージャーも「超級充電」なんですね。

動画その3/2台並んで充電しても余裕の高出力だ! 編

テスラオーナーが集まり、並んで同時に充電して、どのくらいの出力が出るかを検証しているようです。2台並んだモデル3はそれぞれ125kW程度。あれ、やっぱり電源が分割されてるのかな? とも思いましたが、条件などがよくわからないのであくまでもご参考までに。なんにせよ、台湾のテスラオーナーのみなさん、楽しそうです。

(文/寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)1件

  1. 台北市  1 年を通して、気温は 14°Cから 34°Cに変化しますが、10°C 未満または 36°C を超えることは滅多にありません。
    端から端まで走って200マイルの台湾
    これは早期にEVシフトしちゃってくださいの環境ですね。
    問題は日本と同様100Vコンセントな所ですがまあ大した問題でもないですね。

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					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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