祝! EVsmart 10周年/テスラスーパーチャージャーも10周年記念キャンペーン実施中

EV用充電スポット検索アプリ『EVsmart』がリリースされたのは2014年9月9日、今日で10周年となりました。市販電気自動車の車種が増え、公共のEV用充電器の数も飛躍的に増えました。次の10年に向けて、EVsmartブログは変わらずEVユーザー本位の情報発信を続けていきます。

累計記事本数は2,140本を超えました

2024年9月9日の朝一番で、EV用充電スポット検索アプリ『EVsmart』を最初にリリースしたアユダンテ株式会社社長の安川洋さんから「今日は、EVsmartのリリース10周年です。2014/9/9に最初のアプリがリリースされました」という連絡がありました。私自身、リリース直後からEVsmartを愛用していましたが、初リリース日までは認識しておらず、10周年の記念すべき日をスルーしてしまうところでした。

その後、2022年の9月には「EVsmart事業」がアユダンテからENECHANGE(エネチェンジ)株式会社に譲渡され、充電スポット検索アプリが『EV充電エネチェンジ』に一本化されるなどの変化はありつつ、この『EVsmartブログ』ではユーザー本位のEV情報発信を続けています。

EVsmartブログのローンチ(初めての記事発信)は、2014年10月20日のことでした。それから約10年。EVsmartブログの公開記事本数(更新含む)は2,140本を超えました。

これもひとえに、EVsmartブログが発信するEV情報をチェックして、コメントなどを寄せていただく読者、そしてEVユーザーのみなさまのおかげです。改めて、ありがとうございます。& これからも、よろしくお願いいたします。

振り返ると、EV普及は着々と進展しています

ここのところ、日本のEV普及がなかなか進展しないことを指摘する機会も多いですが、日本国内で市販されているEVの車種を見るだけでも、EV普及は着々と進展しつつあることが実感できます。

EVsmartがローンチされた2014年9月の時点で、日本で発売されているEV車種は指折り数えられる程度しかありませんでした。

●三菱 i-MiEV(2010年4月発売)
●日産 リーフ(※ZE0/2010年12月発売)
●三菱 MINICAB MiEV(2011年12月発売)
●三菱 MINICAB MiEVトラック(2013年1月発売)
●BMW i3(2014年4月発売)
●テスラ Model S(2014年9月発売)

全部で6車種、ですね。記事末に2010〜2024_国内市販EVリストをアップしておきますが、2024年の現在までに日本国内で発売されたEVの車種数は80車種になろうとしています。まだまだ600万円オーバー以上の高級車が中心だったり、バッテリー容量の匙加減や急速充電性能などが激しく進化(変動)中であり、個人ユーザーの選択肢が十分に出揃ったとはいえないところがあるものの、2014年当時から思えば大きな進展を遂げてきたことが実感できます。

公共のEV用充電スポットも大きな進化を遂げてきました。

2014年9月当時、急速充電スポット数は3000基弱。普通充電器は7500基を少し超えた程度でした。2014年5月には、トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、三菱自動車工業という国内自動車メーカー4社が共同出資して、合同会社日本充電サービス(NCS)を設立。平成24年度補正予算で次世代自動車充電インフラ整備促進事業に1005億円の予算が計上されたことに併せ、NCSがEV用充電器設置を補助する仕組みを用意したことで、充電スポット数が急拡大したのもこの時期でした。

2024年の今、日本国内の公共用急速充電器の口数は1万口を超え、普通充電口数は2万口を超えています。充電インフラはただ数が増えればOKというわけではなく、EVsmartブログではEVユーザーが使いやすい、より使われる充電インフラが拡大していくことを願い、繰り返しさまざまな情報発信を続けていますが、ここ1〜2年で、とくに高速道路SAPAや道の駅などにおける経路充電の利便性が着実に進化していることを感じます。

テスラのスーパーチャージャーも10周年

テスラのモデルSが日本で発売されたのも、2014年の9月です。テスラ独自の充電インフラである「スーパーチャージャー」が日本で初めて設置されたのは9月8日のこと。テスラジャパンの「X」公式アカウントでは、9月8日にスーパーチャージャー10周年を知らせるポストがアップされました。

テスラでは「スーパーチャージャー 10周年記念キャンペーン」として、公式サイトのイベント告知ページのフォームから登録した方に、(A)新車購入でもらえる、スーパーチャージャー 10,000km相当利用分を10名に、(B)テスラ オリジナルグッズを50名にというプレゼントを用意。さらに、特定のスーパーチャージャーで「もれなくもらえる特典」が用意されています。

キャンペーン期間は10月31日(木)まで。もれなくもらえる特典をGETできるのは、「テスラオーナー、またはテスラストアで試乗を予約した上でキャンペーンクーポンを取得された方」となっています。

東京都世田谷区に12基がズラリと並ぶスーパーチャージャーの開設をお伝えした(関連記事)のは5月のことでしたが、それから数カ月で日本国内のスーパーチャージャーはさらに拡充されています。日本国内のテスラ スーパーチャージャーリストも更新して、記事末に貼っておきます。

2010〜2024_国内市販EVリスト

発売(予約受注開始)年月ブランド車名備考注記
2010年4月三菱i-MiEV生産終了
2010年12月日産リーフZE0生産終了
2011年12月三菱MINICAB MiEV2022年10月再販売再開/販売終了
2013年1月三菱MINICAB MiEV トラック生産終了
2014年4月BMWi322kWh生産終了
2014年9月テスラModel Sアップデート
2014年10月日産e-NV20040kWh生産終了
2015年11月日産リーフAZE0 30kW生産終了
2016年10月BMWi333kWh生産終了
2017年1月テスラModel Xアップデート
2017年10月日産リーフZE1
2017年10月フォルクスワーゲンe-Golf販売終了
2018年9月ジャガーI-PACE
2019年1月日産リーフ e+ZE1
2019年2月BMWi342kWh生産終了
2019年7月メルセデス・ベンツEQC
2019年9月テスラModel 3
2020年6月ポルシェTaycan
2020年7月DS AUTOMOBILESDS 3 CROSSBACK E-TENSE
2020年7月プジョーe-208
2020年9月プジョーe-2008
2020年10月HondaHonda e生産終了
2020年10月レクサスUX300e
2021年1月日産アリア
2021年1月アウディe-tron
2021年1月マツダMX-30 EV MODEL
2021年4月FOMMFOMM ONE
2021年4月メルセデス・ベンツEQAアップデート
2021年7月HW ELECTROELEMO
2021年10月アウディe-tron GT
2021年11月BMWiX
2021年11月BMWiX3
2021年11月HW ELECTROELEMO-K
2021年12月トヨタC+podサブスク/リースのみ
2022年1月シトロエンË-C4 ELECTRIC
2022年1月ボルボC40 Recharge
2022年2月BMWi4
2022年5月トヨタbZ4X発売当初はリースのみ
2022年5月ヒョンデIONIQ 5
2022年5月スバルソルテラ
2022年5月フォロフライEV VAN F1
2022年6月日産サクラ
2022年6月三菱eKクロスEV
2022年6月フィアット500e発売当初はサブスク/リースのみ
2022年7月BMWi7
2022年7月ボルボXC40 Recharge
2022年7月メルセデス・ベンツEQB
2022年9月テスラModel Y
2022年9月メルセデス・ベンツEQE
2022年9月メルセデス・ベンツEQS
2022年11月フォルクスワーゲンID.4
2022年11月アウディQ4 e-tron
2022年11月三菱ミニキャブ・ミーブ一般販売再開生産終了
2023年1月BYDATTO3
2023年2月BMWiX1
2023年3月HW ELECTROELEMO-L
2023年3月アウディQ8 e-tron
2023年3月レクサスRZ450e
2023年5月テスラModel S/Model S PLAID.
2023年5月テスラModel X/Model X PLAID
2023年5月メルセデス・ベンツEQS SUV
2023年5月BMWi5
2023年5月ASFASF2.0
2023年8月メルセデス・ベンツEQE SUV
2023年9月テスラモデル3(アップデート)
2023年9月BYDDOLPHIN
2023年9月ヒョンデKONA
2023年10月フィアットAbarth 500e
2023年10月BMWiX2
2023年11月ボルボEX30
2023年11月レクサスRZ300e
2023年12月三菱ミニキャブEV
2023年12月アウディSQ8 Sportback e-tron
2024年3月MINICOOPER
2024年3月MINICOUNTRYMAN
2024年4月メルセデス・ベンツEQA新型
2024年5月ヒョンデIONIQ 5 N
2024年6月MINIACEMAN
2024年9月FIAT600e

日本国内のテスラ スーパーチャージャーリスト

開設順名称場所タイプ公称最大出力基数開設年月
1東京-六本木東京都港区V1/V2120kW22014年9月
2神奈川 横浜神奈川県横浜市V1/V2120kW42014年9月
3東京-お台場東京都江東区V1/V2120kW42014年11月
4神戸兵庫県神戸市V1/V2120kW42014年12月
※2024/1/14閉鎖
5大阪大阪市北区V1/V2120kW42015年2月
※大阪-扇町に移設
6東京-丸の内東京都千代田区V1/V2120kW22015年3月
7盛岡岩手県盛岡市V1/V2120kW62016年1月
8仙台宮城県仙台市V1/V2120kW42016年1月
9倉敷岡山県倉敷市V1/V2120kW42016年3月
10長野長野県長野市V1/V2120kW42016年7月
11浜松静岡県浜松市V1/V2120kW42016年7月
12岐阜羽島岐阜県羽島市V1/V2120kW42016年11月
13高崎群馬県玉村町V1/V2120kW62016年12月
14福岡福岡県須恵町V1/V2120kW62017年2月
15佐野栃木県佐野市V1/V2120kW42017年9月
16御殿場静岡県御殿場市V1/V2120kW62017年12月
17甲府山梨県甲府市V1/V2120kW62018年1月
18名古屋-名城名古屋市北区V1/V2120kW62018年4月
19木更津千葉県木更津市V1/V2120kW62018年9月
20京都京都市下京区アーバン72kW42018年12月
21東京-東京ベイ東京都江東区アーバン72kW82019年10月
22広島広島市西区アーバン72kW82020年2月
23大阪 豊中大阪府豊中市V1/V2120kW82020年3月
24鳴門徳島県鳴門市V1/V2120kW82020年6月
25名古屋-星が丘名古屋市千種アーバン72kW82020年7月
26川口埼玉県川口市V3250kW42020年12月
27東京-赤坂東京都港区V1/V2120kW42021年3月
28湘南神奈川県藤沢市V1/V2120kW22021年4月
29伊賀三重県伊賀市V3250kW42021年6月
30松戸千葉県松戸市V3250kW42021年7月
31函館北海道函館市V3250kW42021年7月
32東京-代官山東京都渋谷区V3250kW42021年7月
33熊本熊本県熊本市V3250kW42021年9月
34大阪-天王寺大阪市天王寺区V3250kW52021年9月
35大津滋賀県大津市V3250kW42021年9月
36新潟新潟県新潟市V3250kW42021年9月
37鳥取鳥取県鳥取市V3250kW42021年10月
38東京 - 日比谷東京都千代田区V3250kW42021年10月
39つくば茨城県つくば市V3250kW42021年11月
40郡山福島県郡山市V3250kW42021年12月
41金沢石川県金沢市V3250kW42021年12月
42神戸 - 御影兵庫県神戸市V3250kW42021年12月
43山形山形県山形市V3250kW42022年1月
44高知高知県高知市アーバン72kW42022年1月
45札幌 - 大通北海道札幌市V3250kW42022年2月
46福井福井県福井市V3250kW42022年2月
47富山富山県富山市アーバン72kW42022年3月
48川崎神奈川県川崎市V3250kW32022年6月
49大阪-扇町大阪府大阪市V3250kW62022年6月(移設)
50高松香川県高松市V3250kW42022年6月
51京都-四条京都府京都市V3250kW62022年9月
52東京-新宿東京都新宿区V3250kW42022年9月
53東京-調布東京都調布市アーバン72kW42022年9月
54松山愛媛県松山市アーバン72kW42022年10月
55焼津静岡県焼津市V3250kW62022年12月
56神戸-北兵庫県神戸市V3250kW62022年12月
57千葉-柏の葉千葉県柏市V3250kW42022年12月
58春日井愛知県春日井市V3250kW42022年12月
59千葉-稲毛千葉県千葉市V3250kW82023年1月
60東京-世田谷砧東京都世田谷区V3250kW62023年1月
61富士川静岡県富士市V3250kW42023年2月
62伊丹昆陽兵庫県伊丹市V3250kW82023年2月
63厚木神奈川県厚木市V3250kW82023年3月
64大井松田神奈川県大井町V3250kW62023年3月
65東京-八重洲東京都中央区V3250kW42023年3月
66静岡静岡県静岡市V3250kW62023年3月
67宮崎宮崎県宮崎市V3250kW42023年3月
68東京-板橋前野東京都板橋区V3250kW42023年3月
69鹿児島鹿児島県鹿児島市V3250kW62023年3月
70岡山岡山県岡山市V3250kW42023年4月
71奈良-橿原奈良県橿原市V3250kW42023年5月
72さいたま-与野埼玉県さいたま市V3250kW82023年6月
73橋本神奈川県相模原市V3250kW42023年6月
74ひたちなか茨城県ひたちなか市V3250kW62023年6月
75飯田長野県飯田市V3250kW42023年6月
76多気三重県多気町V3250kW42023年6月
77高槻大阪府高槻市V3250kW82023年6月
78豊田愛知県豊田市V3250kW82023年6月
79所沢埼玉県所沢市V3250kW42023年6月
80東京-有明東京都江東区V3250kW82023年6月
81横浜-みなとみらい神奈川県横浜市V3250kW62023年7月
82大阪-上本町大阪府大阪市V3250kW82023年8月
83三郷埼玉県三郷市V3250kW62023年8月
84福岡 - 中洲川端福岡県福岡市アーバン72kW32023年8月
85鶴ヶ島埼玉県鶴ヶ島市V3250kW42023年8月
86浜松市野静岡県浜松市V3250kW62023年9月
87横浜 - 青葉神奈川県横浜市V3250kW62023年9月
88貝塚大阪府貝塚市V3250kW32023年9月
89秦野神奈川県秦野市V3250kW42023年9月
90名古屋 - 神宮愛知県名古屋市V3250kW42023年9月
91さいたま - 大宮埼玉県さいたま市V1/V2150kW42023年9月
92軽井沢長野県軽井沢町V3250kW42023年9月
93千葉 - 海浜幕張千葉県千葉市V3250kW62023年9月
94名古屋 - 南大高愛知県名古屋市V3250kW42023年10月
95宇都宮栃木県宇都宮市V3250kW62023年10月
96福岡 - 博多駅南福岡県福岡市V3250kW42023年10月
97東京 - 千住東京都足立区V3250kW62023年11月
98茨木大阪府茨木市V3250kW62023年12月
99青森青森県青森市V3250kW32023年12月
100松本長野県松本市V3250kW42023年12月
101東名川崎神奈川県川崎市V3250kW32023年12月
102北九州福岡県北九州市V3250kW62023年12月
103神戸 - 三宮兵庫県神戸市V3250kW62023年12月
104東京 - 豊玉東京都練馬区V3250kW42023年12月
105みえ川越三重県川越町V3250kW62024年1月
106東京 - 芦花公園東京都世田谷区V3250kW122024年2月
107大分大分県大分市V1/V2150kW42024年3月
108東京 - 六本木 P2東京都港区V3250kW42024年3月
109那須栃木県那須町V3250kW62024年3月
110名古屋-則武愛知県名古屋市V3250kW82024年3月
111東京 - 池袋東京都豊島区V3250kW42024年3月
112横浜 - 本牧神奈川県横浜市V3250kW42024年3月
113横須賀神奈川県横須賀市V3250kW62024年3月
114東京 - 杉並東京都杉並区V3250kW42024年4月
115南紀和歌山県田辺市V1/V2130kW42024年5月
116大阪-鶴見大阪府大阪市V3250kW42024年5月
117横浜-港北神奈川横浜市V3250kW62024年5月
118東京-秋葉原東京都千代田区V3250kW42024年6月
119名古屋-北愛知県名古屋市V3250kW82024年6月
120茅ヶ崎神奈川県茅ヶ崎市V3250kW42024年7月
121仙台-宮城野宮城県仙台市V3250kW42024年7月
122高山岐阜県高山市V3250kW42024年7月
合計598
※表内「名称」はテスラ公式サイトのスポット詳細ページにリンク。
※ リスト作成はテスカスさん運営の『Tesla Wiki』などを参照させていただきました。
※場所によって利用時間の制限時間などがあることにご注意ください。
(2024年9月9日更新)

文/寄本 好則

この記事のコメント(新着順)3件

  1. >2024年の現在までに日本国内で発売されたEVの車種数は80車種になろうとしています。
    生産終了した車種まで含んでの集計なので、2024年9月現在で新車として販売される車種だけを集計するべきでは?と思います。

    >2014年当時から思えば大きな進展を遂げてきたことが実感できます。
    全く変化していないとは言いませんが、一般庶民レベルで見ると、軽乗用BEVは三菱アイ・ミーブ一択だったものが日産サクラと三菱eKクロスEVと実質一車種のまま。

    その次のサイズでは、未だに駆動用電池冷却機能の無い日産リーフもしくはSAやPAに設置が進んでいるニチコン製マルチで50AでしかCHAdeMO充電出来ないプジョーe-208辺りしかない現状を考えると「大きな進展」はまーったく実感できません。

    少なくともメーカー問わず日本メーカー製で小型乗用車(5ナンバー車)もしくは普通乗用車(3ナンバー車)で全幅1750mm以内で車種が選べるようにならないと一般庶民が「EVも車種を選べるようになったよね」とは感じないと思います。
    私もその一人です。

  2. 国内市販EVリストに日産のe-nv200がないです。追記をお願いできますでしょうか?

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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