電気自動車の自宅での充電についてはこちらをご覧いただくとして、本記事では電気自動車で遠出する場合に利用する、公共の充電スポットの混雑状況について、書いてみたいと思います。なお、ゴールデンウィークや年末年始などの超ピーク時には、余裕を持った計画が必要です。
目次
公共の急速充電器の設置場所
2015年5月1日現在、EVsmart調べで国内の急速充電器は5,500か所もあります。その設置場所は、主要な高速道路のSA・PAや、日産ディーラー、三菱ディーラー、道の駅、ファミリーマート、イオンなど、自動車で移動する際に便利と思われるさまざまな場所に設置されています。
まず主要高速道路ですが、NEXCO中日本・NEXCO東日本・NEXCO西日本を参照してください。現時点で東京から見ると、北は栃木、関越は新潟、西は鹿児島まで(!!)高速の急速充電器だけを使用して、旅行することができます。日産ディーラーや三菱ディーラーは、それぞれの車のオーナーに対して優遇をしています。全国に1040か所ある道の駅には、平成27年度中にすべて急速充電器が設置されます。全国550か所のファミリーマートには急速充電器が設置されました。イオンは急速充電器の複数設置や普通充電器も合わせて設置を進めています。
テスラ社のスーパーチャージャーを除いて、多くの場合、これらの急速充電器は1か所に1基のみ設置されています。そのため特定の充電スポットを「あて」にしていくと、他に充電したい車があった場合、先着順で利用することになります。充電は一般的に30分かかりますので(スポットにより異なります)、1台待ちが出ている場合には平均的に15分待った後、充電を開始しますので、通常は30分で済むところが45分かかることになります。
混雑している、待ちの確率の高い充電器は?
私個人の体験ではあまり参考にならないと思いますが、実は今まで17000kmを8か月で走行してきて、充電器に先客がいたことは2回しかありません。1回目は関越道 三芳PA下りでしたが、スキップして62km先の関越道 上里SA下りで充電しました。その間の、高坂SA下りにも嵐山PA下りにも急速充電器があります。また二回目は東北道 上河内SA下りで、ここでは充電していらっしゃる方が10分で移動されるとのことでしたので、10分だけ待って充電しました。
2013年12月のデータで少し古いのですが、急速充電が1回100円だった時代の、NEXCO中日本管内EV用QCサービスの現状と課題という資料があります。具体的には7ページ目に統計情報が載っていますが、混んでいる充電器とそうでない充電器に大きな差があることがお分かりいただけるかと思います。
首都圏、大阪、名古屋の近郊のSA・PA設置の急速充電器だけが混雑しているのです。
談合坂上りや上里下りあたりは150回/月あたりを指していますが、これは一日あたり5回すなわち、のべ2時間半利用されていることを意味します。
NEXCO各社の設置状況や計画を見ても、この傾向は顕著です。海老名、足柄、談合坂の各充電器は2基化、周辺のSA・PAへも増設が行われています。また、2013年当時は1回100円だった料金も、現在は月3000円の日産ZESPスタンダード会員のみ無料で利用できますが、三菱電動車両サポートでは30分240-360円、NCSカードは450円、カードをお持ちでないゲストの場合は1500円に設定されていますので、必要のない方は充電しなくなっており、混雑は緩和されています。
高速道路以外では、日産ディーラーは比較的待ちが多いようです。理由は月1429円のZESPライトカードがあれば、日産ディーラーで何回でも無料で充電できるからだと思います。三菱電動車両サポートカードは従量制のためか、4月以降は三菱ディーラーがそれほど混雑しているという話を聞きません。
そして案外混雑しているのが自治体や公共団体等に設置されている、もうだんだん数が少なくなってきている無料充電スポットとイオンです。やはり、無料もしくは1回300円というのは割安感がありますので、利用者が多いのは納得ですね。買い物中に充電できるのも便利ですが、急速充電器は30分で止まってしまうものが多いので、一回戻ってくるのがちょっと面倒といえば面倒に感じるかも知れません。
空いている急速充電器を探すにはどうすればよい?
再度、混雑している急速充電器をまとめましょう。
- 首都圏、大阪、名古屋の近郊のSA・PA設置の急速充電器
- 日産ディーラー
- 無料充電スポット
- イオン
この中で、イオンは旅行中に行く方はあまりいらっしゃらないですよね。
SA・PA設置の急速充電器は避けるのがなかなか難しいです。充電しなくても走行できるPHEV(アウトランダーPHEV・BMW i3 REX等)や航続距離の長いモデルSなどでは、スキップがお勧めです。首都圏からの場合、東名ルートでは駿河湾沼津か富士川以遠、中央ルートでは双葉以遠、関越ルートでは赤城高原以遠を使うようにすると、充電器待ちに巻き込まれる心配はほとんどありません。どうしても混雑時に首都圏近辺で充電したい場合ですが、高速を降りて充電するのも一つの時間節約になります(高速1000円の恩恵がなくなってしまいますが)。以下の代替スポットを検討してみてください。
- 海老名SAの代わりに厚木ICで降りる – 相沢公民館30kW・ジャパンニューアルファ ティアレ(出力不明、パチンコ屋さんです)
- 足柄SAの代わりに御殿場ICで降りる – ファミリーマート 御殿場二の岡店44kW・エピ・スクエア30kW
- 談合坂SAの代わりに都留ICで降りる – 都留市役所44kW・ファミリーマート かぶとや都留店20kW(注、大月ICで降りるとファミリーマート 大月インター店20kWがありますが、出力の低い充電器なのでご注意ください)
- 上里SA・嵐山PAの代わりに花園ICで降りる – 関東三菱自動車販売 花園インター店50kW・日産プリンス埼玉販売 花園インター店44kW(後者は混雑しますがこの2軒は並んでいます)
なお、EVsmartや電動車両サポートアプリで充電タイマーを使用すると、他の利用者の方に、あと何分で充電が完了するかを伝えることができます。ぜひ、充電のついでにアプリでタイマーをセットしておいてください。
こんにちは、横から失礼いたします。
>一時間設定の普通充電器
一般的には買い物中の充電を想定しているので、「充電終了したら移動」が必須かと思います。
>映画館などの利用
複数基設置の普通充電器(1/2/3H選択)がこれにあたるかと思いますが、7&i系にある100基程度設置の施設ではそのまま駐車して、帰る時にコネクターを抜くような使い方ができるのかな、と思います。
※うちのミニキャブミーブではコードが短い充電器(NEC製、初期)は通常の駐車位置で届きません(笑)、1つのスポットに長いの1基のみなんてところも…。
長いところが使用中だとほかが空いてても(届かないので)使えないことが度々あります。
cakar1m様、コメントありがとうございます!
そうなんですよ。終わったら移動するべきだと思うので、私はいつもは使わないんです。なんでかって、1時間で終わるなら、わざわざ出入りに時間のかかるモールに行かないと思うんです。スーパーや地下に駐車場のあるデパート等ならまだ分かるんですが、、
3時間でも、映画だとモールの場合、映画館に入るまで20分とかかかりますし、映画が終わるまで2時間以上、その後買い物とかしたら余裕で3時間じゃ足りませんよね。
最近リーフが激増してきたのか、道の駅でも急速充電待ちが結構多くなりました。
といっても大概20~30kWの中速充電器ですが。
中京圏だと普通充電無料のアピタ・ピアゴの充電器が使用頻度高いです…店舗に1台しかないのがネックですが、無料だからしょうがないでしょうか。
イオンモールは大概3時間滞在するのでアイミーブMなら普通充電でも帰る頃にはほぼ満タンになってます。
といっても複数ある普通充電区画も三菱製電動車両(アイミーブ・アウトランダーPHEV)はよく見かけますが日産リーフ・e-NV200はあまり見かけません…日産ZESPにNCS普通充電無料のプランがないからでしょうか!?
ショッピングモールはEV充電器が充実してきたように思います。
逆に観光地や飲食店などの普通充電スポットがまだ少ないと感じます。1時間程度滞在する場所なら普通充電器をつける価値はあるとおもいますが。
あとコンビニも地方都市だと少ないですね…車の出入りの多い国道沿いのコンビニには僻地であってもつけて欲しいと思います。もっとも優先順序などあるかもしれませんが。
ヒラタツ様、最近は新型リーフだけでなく急速充電できるPHEVもかなり増えましたので、道の駅や高速道路の急速充電器は、土日は混雑して来ているようですね。
ショッピングモール、東京ではそれほど急速が混んでいる印象はないのですが(多分30分後に移動するのが面倒だから?)、普通充電器はおっしゃるように、ほとんど利用されておらず、ガソリン車が駐車していますね。イオンでは普通充電器はWAONカードがあれば普通充電1時間まで無料なのですが、どうもこれも微妙に短くて、私はいつもWAONは使わず普通に自分のカードで課金して利用しています。WAONで3時間無料にすればもっと使われると思いますが、結局「無料」ってことはモール側の持ち出しになるわけで、嫌なんでしょうかね。実際米国などと異なり日本では街が集約していてモールの数が少なく、その地域独占のようになっていますので、競争がないというのもあると思います。
逆に言えば充電の必要性のない場所では、無料か格安でない限り普通充電はあってもあまり使われない、ということなのだと思います。
>コンビニ
コンビニはなかなか難しいらしいですね。僻地というか土地が安い場所では問題ないのでしょうけど、EV用に駐車スペースを割いた場合、コンビニオーナー側としては売り上げが減るという認識が一般的だそうです。充電する場合は、たくさんコンビニで買い物してあげたいものですね!
ヤスカワさんへ
WAONカード作ったのでイオンモールの屋外駐車場で使ってみました…NEC製の連立型普通充電器は3時間まで無料で充電できましたよ!!
※もっとも[12MiEV]を押さないと充電されませんが(^^;;;
そうなったからか最近はリーフの普通充電利用率が高くなってきましたね…8区画あっても半分以上埋まる店舗も少なくないようで。
むしろ地方のドライブインにある普通充電器の利用率が低いですね…i-MiEVやアウトランダーPHEVのように容量が少ない車は1時間でもそれなりに溜まりますが。
ようやく最近になって土地が安い地域のコンビニもある程度充電器が普及してきました…やはり売上や補助金のバランスが取れたて店舗からとか。
ただ20~25kWだから20分くらい滞在しないと不十分です。イートインコーナーで弁当買って食べれば時間を潰せますが(i-MiEV[M]初期型は充電中空調使用不可)そういう需要のある店舗なら使いたいです。
逆にEV充電器があるから売上の増えた店舗も近所にありまして…そこは争奪戦が激しいから自分は使わなくなりましたとさ。
ヒラタツ様、コメントありがとうございます!そうですか!最近のところはそうなんですね。何か昔に設置された充電器はWAONだと無料一時間まで(そもそも設定画面がない)のものと、NECの画面がついてる時間選択式のものがあるようです。
ちょっとわからないのはなぜ時間を制限する必要があるのかってこと。そのまま青天井でいいと思うんです。私は映画見るときは普通充電使えません。仮に4時間モールにいる人が、1時間充電したあとそのままにしていたら、結局その充電スタンドは他の方は使えません。不思議ですよね。
このブログで 無料充電スポットの お題がでましたが
やはり 観光客やお買いもの客の 客寄せには
無料もしくは低価格が結構 効果が有るように思います。
ぜひEVsmartの 充電器表示も 色違いにして欲しいですね。
三菱充電サポートの場合は NCS加盟の充電器しか表示が判りずらく
カード不要の無料充電器も色を付けて頂けるとより 判り易いです。
なぜか、NCS以外はグレーで表示されるのは問題ないですが 同じグレーでも
日産販売店では 現在はNCSカードが使えません(一部無料の販売店も有りますが)
色は同じグレーでも自治体や企業では 無料で使用できる充電器が有りますので
イオンの無料や低額料金、無料の自治体等は アイコンの色を変えて頂きたい。
なぜかと云えば 走って探す時 自分のカードで使える 充電器が色分けで判ると
大変便利と云う事なのです。
ゼロエミッションの方なら レギュラーの方は一緒だと思いますが ライトの方なら
日産販売店と 無料のスポットが色分けされていると 良いのではと考えます。
【充電スタート】の内容も有りますが 【充電スタート】をクリックしたら
自動で【使えたよ】に為るようにして 待ち時間も判りますし
【使えなかった】【使えたよ】の【使えたよ】の所は不要かと思います。
後は 【使えなかった】内容を 【充電2台待ち】で使えなかった(使わなかった)と
新たにクリックボタン【故障、停止中】等が有ると より判り易いですし
最初の地図のアイコンで それが判るとより アプリとして使いやすいです。