EV Thank You! 電気自動車に感謝のメッセージを届ける12歳の女の子

昨年から『EV Thank You!』という運動が、世界の電気自動車ユーザーの間で知られるようになってきています。イギリスに住む12歳のシャーロット(Charlotte)ちゃんという女の子が、電気自動車への感謝を伝えるカードを届けているのです。

EV Thank You! 電気自動車に感謝のメッセージを届ける12歳の女の子

「12歳の少女のミッションは、感謝のメッセージで子どもたちの健康と地球を守ること!」とプロフィールに綴られたTwitterのアカウントもあります。

Twitterアカウントからもリンクされているように、イギリスで子どもの教育支援などを行っている「Explore Learning」という組織のウェブサイトで、シャーロットちゃんの活動が紹介されています。

『One girl’s mission to help save the planet』

当時11歳だったシャーロットちゃんは肺の持病があったようです。病気の原因のひとつが自動車の排気ガスであり、電気自動車はゼロエミッションであることを父親から教えられたのが「mission」を思いついたきっかけでした。

シャーロットちゃんの言葉が紹介されています。

“I wanted to encourage more people to drive electric cars, but instead of punishing the people who drove normal cars I decided to thank those who drove electric cars and hope they would promote it! I love to think that these people are driving home in their electric cars feeling really good about themselves, just because I said thank you.”

「私はもっともっとたくさんの人に電気自動車を運転してほしい。でも、普通のエンジン車を運転している人を罰する代わりに、電気自動車に乗っている人に感謝して、電気自動車がもっと広がっていくことを願っています。私は「ありがとう」と伝えるだけで、電気自動車に乗っている人たちがうれしい気持ちになってくれると想像するのが好きなんです」

シャーロットちゃんは自分で考えた感謝の言葉を綴ったカードをお父さんと一緒に作り、町の駐車場などで見つけた電気自動車にカードを置いてきました。Explore Learning の記事が公開された2018年6月の時点で300枚のカードを置いたそうです。

記事の最後には「アップデート」として『TESLA TIME NEWS』という番組で、シャーロットのストーリーが紹介されたことが、YouTube動画とともに紹介されています。全体で約58分のしっかり作られた番組で、41分50秒くらいから、シャーロットとお父さんの取組が登場します。

自動車メーカーや世界中の電気自動車オーナー組織などに連絡をして、共感を得られた相手にカードを送り届けることには、お父さんが協力しています。テスラオーナーズクラブジャパンにも、お父さんから連絡があり、先日、シャーロットちゃんからのカードが届きました。

EVsmartブログ運営者でもある安川がテスラオーナーズクラブジャパンの代表でもあるため、住所はアユダンテ株式会社に届きました。

パウチされた手作りカードには、シャーロットからのメッセージが綴られています。

テスラオーナーズクラブジャパンのみなさん!

電気自動車を応援してくれてありがとう!

あなたは、子どもたちを助けてくれています。私のような、持病の苦しさや、呼吸を楽にしてくれる。

肺の病気や、脳の病気、ガンというような。

ありがとう!

シャーロット
12歳

Twitterを見ると、3月にはノルウェーに『EV Thank You!』の旅をしているようです。

シャーロットちゃんの詳しい病状などは語られていませんが、こうした思いが繫がっていくのも、電気自動車の力のひとつといえるかも知れません。EVsmartブログのミッションもまた、電気自動車への理解を広げて「地球を救う」こと! ってのは言い過ぎですね。

シャーロットちゃんが、これからも元気で『EV Thank You!』を届けてくれることを願っています。

(寄本好則)

この記事のコメント(新着順)2件

  1. こんな子供から TV THANK YOU! だなんてうれしいです。エンジン車側から言わせると発電の時にもCO2が出ている等といわれますが排気ガスは道路にばら撒かれます。周辺の歩行者や住民が被害にあいます。何年か前に花粉症も幹線道路周辺に多いと話もありました。それもこれも巨大スポンサーに押しつぶされているのでしょう。こんな子供が未来の子供の為に頑張っています。大人の皆さんどんどんEVに乗りましょう。エンジン車や燃料関連の方々も発電の時にCO2出ているゾー!と言いながらEVに乗りましょう。未来の子供や孫たちの為に!自動メーカーの方々もHVの方がCO2削減になるぞー!と言いながらEVに乗ってください。そして様々なEVを造ってください。

  2. いやはや、見ていて何とも心温まる活動ですな。
    排気ガスで苦しんでいる人は彼女以外にもまだまだたくさん居ます!多くは泣き寝入りしているだけで、こうして活動している人々は賞賛に値します。
    呼吸器系疾患に罹ると外出時に防毒マスクが必要になるなど不便な生活を強いられますから…昔の映画「スターウォーズ」のような光景が日常茶飯事になるのもコワイですね(自爆)街中ダースベイダーだらけになったら世も末です!
    そう思うと排気ガス規制の強化とクルマの電動化は必須。人によっては自動車の排気ガス規制はまだ緩いとか産業用エンジンの排気ガス対策を厳密にしろとか言いそうです。
    かくいう自分も電気仕事で使わされる(←これ重要)発動発電機の排気ガスに悩まされており、本業に支障が出始めたので(実際それでダウンした人も居るから)ゼロエミッションの電源として電気自動車の活用を提唱しています…停電時の電気設備工事・維持でe-NV200やMinicab-MiEV+MiEVpowerBOXなどを使えば大容量電源として使えますからね。
    ただ会社の上層部は誰もが首を縦に振らずストレスは溜まるばかり…いっそ退職&独立して電気自動車による電気保安ソリューションを提供したいです(そうなればSNSを駆使して顧客獲得していきますが!)。

    公害対策とEVシフトが連動するならそれは歓迎すべきことです。
    そして現代社会に苦痛を訴える人がいる限り、世間は変わってゆかねばなりません。
    改めてこの記事を読んでそう思いました。
    これからは太陽光電池(ソーラーパネル)の毒性あり廃棄物をどう処理していくかが課題ですが、遅滞なく対策を打って頂きたいですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

執筆した記事