Injury Claims From Electric Vehicle Owners 40% Lower Than Identical Non-Electric Models by Zachary Shahan on 『CleanTechnica』
電気自動車は安全性で優位に立つ
安全性において、電気自動車にまた軍配が上がりました。電気自動車のオーナーが怪我をする確率は、同年式・同型の非電気自動車オーナーよりかなり低くなります。
電気自動車は大き目のクランプルゾーンや、大きなバッテリーが車体の底に配置されることによる低重心、ガソリンタンクが爆発する可能性がほぼ(もしくはまったく)ゼロ、などが理由で安全面ではかなり優位に立ってきました。NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)が事故で怪我をする確率を出すために細かく出したスコアで、テスラの車両はチャートのトップを占め(=確率が低くなる)、その他のメーカーの電気モデルの評価も高いものになっています。
また、IIHSは、「最新版の保険分析データによると、電気自動車オーナーから怪我の申告がされる頻度はかなり少ない」とのレポートを出しています。
電気とガソリン両タイプで出ている、2011~2019年モデルの車両では、電気モデルのドライバーと同乗者が怪我の申告をした確率は40%低くなっています。40%とはかなりの違いでしょう。
この分析では9つの車両モデルを見ました。「この結果はHLDI(道路交通事故データ研究所)が行ったハイブリッド車両の研究に似ています。両タイプの車両で大きなバッテリーが使われているため、ガソリン車より相当重くなっていることが理由と考えられます。複数の車両を巻き込んだ事故では、より重い車両に乗っている人が受ける衝撃の方が少なくなります」とIIHSは書いています。
このニュースはIIHSによる、US市場における新しい電気自動車の評価に続いて出たものです。2021年版ボルボ・XC40 リチャージは、ボルボが注力した安全性の評判通りの車で、最高のトップ・セーフティ・ピック+ の評価を得ました。2021年版フォード・マスタング・マッハEは、トップ・セーフティ・ピックの評価です。IIHSによると、前者は“小型SUV”のカテゴリーに入るのに対し、後者は“ミドルサイズSUV”となります(車両の分類方法はさまざまで、マッハEをコンパクトクロスオーバーとする人もいます)。
以前には3つの電気モデルがトップ・セーフティ・ピック+ の評価を得ていました。アウディe-トロン、アウディe-トロン・スポーツバック、テスラ・モデル3です。
(翻訳・文/杉田 明子)
なんか呼ばれてる気がしたんで書きますー三菱はアイもミニキャブもエンジン車電気自動車共にありますから。
安全性はいうまでもなく純電気自動車の圧勝やないですか。車高が高ければ低重心である分有利ですし、燃料と電池の発火耐性も雲泥の差ですから(つーてもアイはセンタータンクレイアウトやから追突事故時の発火リスクは低めなんですが)。
四半世紀前の不謹慎話ですが、追突事故を起こされガソリン発火で焼死した知人がいます…もうその地点でガソリン車の危険性を認知、アイミーブMタイプに発火リスクがほとんどない東芝製電池SCiBが採用されたと知った地点で「コレだ」と直感しましたよ。
…なんで世間一般の方々はこんなことも気がつかないんだろう?ってよく思ってましたが、イザIQテストを受けたらメンサ(高IQ集団)に入れそうなレベルなんで自身深読みしてると思います。納得される方はそう居ないと思いますが、参考になれば幸いです。
まず、EVとICEで同型の車種というクルマ自体の母数が少なすぎます。しかも有利な条件が「車重が重いから」という要素は全く褒められたことではないでしょう。
以前バカでかいアメ車とコンパクトカーで衝突させて圧倒的に被害の少ないアメ車の良さをPRする動画を見たことがありますが、それと同じ次元の話です。
更に言えば同型でもEVの方が価格が高く、購買者層もそれに見合った年齢・運転経験のある方とすれば同じ事故でもより危険性の少ない事故の可能性もあるでしょう。例えば一時期暴走事故で叩かれたプリウスはトヨタ車で一番高齢者への販売台数が多いそうです。ちょっと気の毒な気もします。更に余談ですが私が乗っているスポーツカーは重大事故率が高いのか、保険料率は最大です。別に危険なクルマだとは思いませんが、飛ばす人が多いのでしょうね。残念です。
それとEVをひとくくりで安全性が高いというのも妥当性に欠けます。例えばモデル3はクラッシュテストでも高評価ですが、同じEVだから宏光miniも高評価になるかといえばそうではないでしょう?EVは車種も販売数も少ないのですから、まだまだ統計で地ならししてICEと比較するのは時期尚早かと思います。逆に言えばEVだから危険と言うアンチの意見も非論理的でしょうね。
EV固有の安全性の検証は、本サイトで以前紹介された「電気自動車火災はどれだけ危険?~トンネルでの実験レポート~」の方が適切だと思います。
今回の記事もあくまで「そういう話もあります」という程度なら知識の一つとして理解できるのですが、ちょいちょいEV素晴らしい!という意図の見解が混ざっているのが残念ですね。
廣常様、コメントありがとうございます。
電気自動車が本格的に販売開始されてから約9年、今まで電気自動車のほうが安全である、という記事は多く出てきていますが、より危険である、というデータを含んだ情報というのは、私は見たことがないです。
※ここでIIHSはinjury claimsと言っているので人身事故になって費用が発生した事故、を危険かどうかの判断基準に使用しています。
その上で、母数が少ないことや、車重の件、これらはIIHSが提示しているものです。IIHSは別に電気自動車のロビーイング団体ではありませんし、保険に関するデータを扱うということで、充分な統計的有意性が担保されていると考えた結果、このような内容を発表しているのではないかと、私見ですが私は思いました。データを疑うのはもちろん当然のことですが、ある程度有意性の明らかなデータに対して、そんなはずはないと否定したり、故意に矮小化するのはあまり科学的ではないのではないでしょうか?IIHSが出しているデータは、保険の料率にも反映されます。
廣常様が指摘されているのは、「母数が少ない」「車重が重いことは褒められたことではない」の二点です。しかし一点目については、母数が少なくても有意性が認められる可能性はあります。きちんとレポートをご覧になりましたか?
また車重について、それが特性である以上、仕方がないことだと思います。ガソリン車は安全にするために重くすれば、その分燃費が悪くなり維持費が増大します。電気自動車はその分少し重くても、維持費はガソリンより少ないわけです。
一点誤解を招くといけないので補足させてください。
>一時期暴走事故で叩かれたプリウスはトヨタ車で一番高齢者への販売台数が多い
トヨタ車を購入する方の年齢は他の日本メーカーより高いと考えられています。これは米国での調査なので日本のデータではありませんが、ご参考までに。
https://www.carmax.com/articles/which-car-brands-have-oldest-youngest-buyers
また暴走事故は、すべての車で発生しています。これを防ぐためには、アクセル踏み間違いを自動で防止する機能を、全車両に(オプションではなく)標準装備するしかないと思います。
・クランプルゾーン
クラッシャブルゾーンの事?
・事故で怪我をする確率を算出すると、テスラの車両はチャートのトップを占め
EVの方が怪我をしやすいように読める。
EVの方が高額だから運転が大人しいかと言えば、貧乏な私のように格安中古リーフを買って加速度を楽しむ人も居るのでこの解釈はどうかと思う。たしかにエアバッグが開いたが痛くも痒くもなかったが。
しん 様、ご指摘ありがとうございます!確かに確率のところ、書き方が良くないですね。確認し修正します。
クランプルゾーン=クラッシャブルゾーン(和製英語)です!
同一車種ならEVのほうが高額になるぶん購入層も変わってくるわけで、運転の丁寧さやモラルも関わってきそう。
安全性は衝突実験の比較も見たいなぁ。
i-MiEVを考えればわかるけど、その時代の電気自動車なんて航行距離短いし近場専用にしてる人が多いでしょ。遠く行くときはガソリン車で。
そりゃコツンとぶつかっても怪我しないわ。
マスコミも書き方が汚い。
k様、コメントありがとうございます。当比較は、同一メーカーの同一モデル同士での比較ですから、比較としては公正だと思います。また調査期間もIIHSで公的な機関とも言えるかと。
本文中の「ガソリン車より相当重くなっていることが理由と考えられます。複数の車両を巻き込んだ事故では、より重い車両に乗っている人が受ける衝撃の方が少なくなります」
についてですが、裏を返せば軽量な車両の被害が大きくなってしまうことなので双方に被害が軽減されることが重要かと思います。
電費においては軽量な方が有利ですのでバランスが大切とも思います(安全性が高いことはいいことですが…)。
全てがプラスというわけではないこと、多面的な見方も必要な気がしました。