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「ホテルが予約できるなら、EV充電も予約できるはず」─ ユーザー目線で進化するルートインジャパン【EVCS Award 受賞インタビュー】

「ホテルが予約できるなら、EV充電も予約できるはず」─ ユーザー目線で進化するルートインジャパン【EVCS Award 受賞インタビュー】

「EV充電エネチェンジ」を運営するミライズエネチェンジが創設した『EV Charging Station Award』で、ルートインジャパンが第1回総合賞(グランプリに相当)を受賞、表彰セレモニーが開催されました。EVユーザーからの口コミなどが評価の基準。「感謝のエール」でユーザーフレンドリーな施設を応援しましょう。

目次

『EV Charging Station Award』とは?

『EV Charging Station Award(EVCSアワード)』は、EVユーザーが心地よいと感じる「ユーザーフレンドリー」な充電スポットを設置&運営している施設を選出して表彰する制度です。6kW普通充電器による目的地充電を中心にした「EV充電エネチェンジ」を運営するミライズエネチェンジ株式会社が自社ネットワークの施設を対象として創設したアワードです。
「施設賞(EVCS Award best Spots)」では、充電用アプリに寄せられた口コミコメントなどをもとに、以下の3つの指標で優れた各「5施設」を表彰します。

●Maintenance賞
いつでも「当たり前」に使える安心感を提供。

●Hospitality賞
ユーザーを迷わせない丁寧な案内やおもてなし。

●Convenience賞
「ここにあってよかった」という利便性。

さらに、すべての指標の総合的な評価とともに、「拠点数」や「利用実績」などを含めて優れた法人(1社)を「総合賞(EVCS Award)」として表彰します。

第1回の総合賞は「ルートインジャパン」に決定!

トロフィを贈呈。写真左から、ルートインジャパン運営管理課の峯村三枝さんと同課副主任の魚田翔耀さん、ミライズエネチェンジの担当者である大野広輝さん、ルートインジャパン運営管理課長の大竹伸さん。

ミライズエネチェンジでは「EV充電エネチェンジ」アプリを利用するEVユーザーに向けて「推しスポットに感謝のエールを届けよう」と呼びかける特設サイトを公開。選考を進めた結果、第1回の総合賞は、全国で300店舗以上のビジネスホテル「ホテルルートイン」などのホテルチェーンを展開する「ルートインジャパン株式会社」に決定しました。

3月某日、長野県上田市のルートインジャパン株式会社長野本社で表彰セレモニーが開催されました。EVsmartブログでは「宿泊者の充電予約が可能になった」(関連記事)ことなど、ルートインホテルズのEV充電器の話題をたびたび記事にしているし、ひとりのEVユーザーとして2010年代から充電インフラ整備に取り組んでくれているルートインに感謝していることもあり、取材&祝福に伺いました。

セレモニーではミライズエネチェンジ、EV LIFE事業本部の内藤義久本部長が挨拶。「ルートインジャパンは、EV普及黎明期から充電インフラ整備を牽引してこられました。設置スポット数や利用実績も圧倒的。その先見性に加え、維持管理、おもてなし、利便性のいずれにおいても卓越した取り組みを実践し、まさにEV充電スポットの理想の姿を体現されています。多くのEVユーザーのみなさんから、ルートインホテルズに泊まればEV充電器がある安心感に感謝する声が届いています。われわれはEV充電に取り組む後輩ではありますが、ともにEV充電器普及に努めていただき、本当にありがとうございます」と、受賞理由の説明と感謝の言葉が述べられました。

EV LIFE事業本部の内藤義久本部長がルートインジャパンへの感謝の挨拶。

その後、ミライズエネチェンジからルートインジャパンへ、総合賞のトロフィとともに、代表的な口コミをまとめたパネルが贈呈されました。

代表的な「感謝のエール」を詰め込んだ特製パネルも贈呈されました。

ルートインジャパンのご担当者にインタビュー

表彰セレモニーの終了後、ルートインジャパンで店舗へのEV充電器設置や運営を担当する運営管理課の大竹伸課長、副主任の魚田翔耀さん、充電器設置前後の詳細確認などを担当している峯村三枝さんにインタビューを行いました。

Q. 受賞の感想は?

大竹課長 ありがとうございます。まず、EV充電エネチェンジの累計設置口数が1万口を突破されたことに、改めてお祝いを申し上げます。おめでとうございます。
今回、EV充電エネチェンジの数ある取引先のなかでルートインジャパンが一番になったことに驚いています。私が現職に着任したのは3年前で、ルートインジャパンでは2010年代半ばに設置したEV充電器が耐用年数を迎え、入れ替えるタイミングでした。出力6kWの普通充電器とともに、ユーザー目線で考えると「EV充電の予約ができるべき」と考えて予約制の導入を進め、うまく軌道に乗ってきたところです。こうした取り組みに対して、EVユーザーのみなさまから多くの高い評価をいただけたことを、とてもうれしく思っています。

ルートインジャパン運営管理課の大竹課長。

Q. そもそも、EV充電器設置に取り組んだきっかけは?

大竹課長 その点については、私よりもEV充電器設置運営に関わってきたキャリアが長い魚田からお話したほうがいいですね。

魚田副主任 直接のきっかけは、2013年に大規模な国の補助金が制定されたのとともに、自動車メーカー4社が「NCS(日本充電サービス)」を設立してさらなる補助制度を作り、EV充電インフラ普及が本格化したことです。弊社はロードサイドを中心に出店していてクルマで来館される方も多いなかで、今後は電気自動車でお越しになるお客さまの利便性向上のためにEV充電器の導入を決めました。

Q. EV普及台数が少ない中、逆風はなかったですか?

魚田副主任 やはり、ホテルによって駐車場の区画数が異なるので、そもそも駐車台数が少ない店舗からは「ひとつを充電専用枠にするのは厳しい」といった意見はありました。また、エンジン車のユーザーの方から「停められない」という声や、EVユーザーの方から「充電しようと思ったけど使えなかった」という声もあり、どのような運用がいいか、この10年ほど検討を重ねてきたところです。2025年5月から「宿泊者に限り予約可能」としたのは、EV充電器のスムーズな運用を実現するためのひとつの方法としてのチャレンジです。

Q. 予約運用におけるトラブルなどはないですか?

大竹課長 従来は外来のお客さまもご宿泊のお客さまも予約なしで使えていたので「手間が増える」というご意見はいただきます。とはいえ、宿泊者の「使いやすさ」を大切にしたいのでやむを得ないとも考えています。
こうしたご意見は、充電器の口数を増やせば減少することも予想されます。今、協議中ではありますが、充電区画を増やすキャパシティがある店舗については口数を増やす検討を進めているところです。また、現状では「1日(15時〜10時)1台」しか予約できない運用方法を進化させて、時間で区切って予約できるようにすることも視野に入れています。

Q. 予約システムの開発や利用するEVユーザーの協力も必要ですね。

大竹課長 システム開発については比較的速く対応することができると思います。ただ、時間単位の予約にすると、充電が終わったEVを移動していただく必要が出てきます。そのあたりをうまく運用する方法が見い出せれば、早々にも導入したいと考えています。

Q. 充電器に鍵を掛ける現在の運用方法は、ホテルスタッフの負担が大きいのでは?

魚田副主任 施錠や解錠ばかりでなく、パイロンを置いて充電区画を確保することも必要です。こうした業務に対して「本当にホテルとしてやるべき仕事なのか」という疑問を投げかけられたこともあります。でも、ルートイングループには「独自の道を開拓し、社会に貢献し必要とされる企業を目指す」という企業理念があり、EV充電の利便性を高める新しい取り組みはわれわれのホテルがやっていくべき社会貢献と考え、運用しています。

Q. 実際に充電器設置をコントロールする担当者として、配慮していることなどはありますか?

峯村さん ホテルにEV充電器を設置する場合、ホテルスタッフが運用しやすい場所、EVユーザーさんが使いやすい場所、また、EV以外の宿泊客のみなさんの迷惑にもならないといった場所を選ぶのが一番大切なポイントになります。EV充電エネチェンジ(ミライズエネチェンジ)のご担当者さまには、こちらの要望を最後まで細かく聞いていただいて、みんなが使いやすい充電器になるよう進めていただいていることに感謝しています。

(インタビュー、ここまで)

「いい充電スポット」を増やすため、EVユーザーとして応援したい!

設置場所の選定や設計については「こちらの要望を丁寧に聞いてくださる以前に、ルートインはこう希望するだろうと先回りして動いてくださることに感謝している」(大竹課長)というお話もありました。

本当に使いやすい充電スポットを構築して運営するために、ルートインジャパンをはじめとする設置場所の事業者はもとより、EV充電エネチェンジなど充電サービスプロバイダーの担当者が知恵を絞り、汗を流してくれているからこそということを、ひとりのEVユーザーとして実感し感謝する表彰セレモニー取材となりました。

ユーザーフレンドリーな「いい充電スポット」にするための最後のキーパーソンとなるのは、ほかでもない私たちEVユーザーです。充電が終わったらパイロンを戻すとか、充電ケーブルをきちんと片付けるなど、マナーを守って充電器を利用しつつ、充電器を設置&運営してくれている施設に感謝して応援を続けていきたいと思います。個人的にはこれからも、EVで宿泊を伴う旅をする際には「充電器があるルートイン」から宿探しを始めるようにしたいと思っています。

EVCSアワードは今後も続きます。EVユーザー読者のみなさま、これからもどしどし「EV充電エネチェンジ」アプリの充電スポット口コミに感謝のエールをお寄せください。

ホテルスタッフを含めたルートインジャパンのみなさま、EVCSアワード総合賞受賞、おめでとうございました!

取材・文/寄本 好則

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この記事を書いた人

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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