フラッグシップEV 日産アリアで雪の大内宿へ~「テロワージュの旅 in 福島」満喫レポート

日産のフラッグシップEV『日産アリア』のレンタカーで厳選された宿に泊まり地産地食を楽しむ「テロワージュの旅 in 福島」。先だって「仕掛人の心意気」を紹介するために取材して……、雪の大内宿へ行ってみたくなりました。一泊二日のテロワージュの旅をレポートします。

フラッグシップEVの日産アリアで雪の大内宿へ~「テロワージュの旅 in 福島」満喫レポート

e-4ORCE × e-Pedal で走る雪道が最高でした

「テロワージュの旅 in 福島(以下、テロワージュの旅)」は、日産アリア(アリア)のレンタカーで楽しむ福島の旅。地元の食材で最高の料理を楽しめる厳選された宿やお店が紹介されていて、地産地食を満喫するプレミアムな旅が楽しめます。

個人的に、仕事での出張を含めて旅先ではEVのレンタカーを探すようにしています。とはいえ、アリアが用意されているレンタカー店はまだ希少。南会津の有名スポットである大内宿には取材で何度か訪れましたが、雪の季節は未体験。テロワージュの旅ではアリアの中でも上級グレードである「B9 e-4ORCE」をスタッドレスタイヤ装着で用意してくれるとのことで、「雪の大内宿への道を四駆のアリアで駆け巡りたい」という衝動が頭をもたげ、奮発して出かけることにしたのでした。

申込方法は、テロワージュの旅公式サイトの「個別相談お申込みフォーム」に必要事項を記入して送信。宿泊施設は厳選されたオススメ宿から選ぶようになっているので、会津若松市の「いろりの宿 芦名」を選択しました。レンタカーは日産リーフも選択可能で料金はお手頃になりますが、今回は久しぶりの雪道ドライブを満喫したかったのでアリア B9 e-4ORCEを選択しました。

【関連情報】
「テロワージュの旅 in 福島」公式サイト

1日目の猪苗代湖畔でいきなり雪道を満喫。

最初に結論的な感想をお伝えしておきます。アリア B9 e-4ORCE での雪道ドライブは、想像以上に、ものすごく快適で楽しかったです。私は兵庫県の山奥出身で、学生時代は地元のスキー場でゲスト送迎のアルバイトとかしていたので雪道にはそれなりに慣れてます。でも、東京で雪が積もるのはせいぜい年に数日程度。もう20年くらいマイカーにはスタッドレスタイヤを履いたことがありません。とはいえ、ときどき旅先でスタッドレスタイヤ装着のレンタカーを借りるなどして、雪道を走るのが大好きです。

日産アリアの、しかもe-4ORCE(AWD)での雪道ドライブは初体験。アクセルだけで回生ブレーキの効き方をコントロールできる e-Pedal と e-4ORCE の組み合わせで、ワインディングの下り坂でも不安なく走りをコントロールできる感じが最高でした。

JR郡山駅までアリアのレンタカーを届けてくれた

テロワージュの旅では郡山駅、福島駅、福島空港など福島旅行の起点となる場所までEVレンタカーを届けてくれます。今回、東京からは新幹線を利用して会津へ便利な郡山駅をチョイス。事前の連絡で待ち合わせ場所に指定された東口広場へ。レンタカーを担当する福島日産グループ 福島オート商事のスタッフの方がアリアを届けてくださいました。借りるのも返すのも指定場所でOKなのは、この旅がプレミアムなポイントのひとつです。

大内宿を訪ねるのは2日目に予定して、初日は雪の会津観光です。まず、猪苗代湖畔の志田浜へ。夏は白砂青松の湖岸でキャンプなども楽しめるスポットですが、冬は白鳥の群れが飛来する季節。レイクサイド磐光という湖岸の店で白鳥のエサ(食パンの耳)を買って、しばし白鳥や鴨などの渡り鳥と戯れました。

ランチは会津若松市内の「なかじま」という食堂でソースカツ丼をいただきました。会津若松には「伝統会津ソースカツ丼の会」があるほどソースカツ丼が代表的なソウルフードで、この「なかじま」はソース味で卵とじにした元祖「煮込みソースカツ丼」が人気の店。

「Teppanyaki あいづ家」の料理。

実は、テロワージュの旅では地産地食の絶品料理が楽しめるお店が紹介されています。たとえば、会津若松では「Teppanyaki あいづ家」という名店が紹介されていて迷ったのですが、今回は宿とレンタカーを奮発したのでちょっとお手頃なランチをチョイスした次第。テロワージュの旅をとことん満喫するのであれば、ランチもおすすめ店を選ぶのがいいでしょう。とはいえ、なかじまのソースカツ丼も、豚肉など地元食材を活用しているという説明があったので、地産地食旅のバリエーションと考えます。

ランチの後は会津若松のシンボルである鶴ヶ城へ。天守閣へのアクセスがいい市営の西出丸駐車場には深いわだちが刻まれた場所もありましたが、B9 e-4ORCE の走りはスムーズ。おそらくトラクションコントロールなどがきめ細かく働いてくれているのでしょうが、いつ制御が機能しているのかさえ感じないくらいスムーズで安心感がありました。

鶴ヶ城には取材で何度か訪れたことがありますが、今回はほぼプライベート気分でのんびり旅行。展示をしっかり見学して。その後、市内の抹茶専門カフェ「濃い春」というお店の抹茶ラテで小休止。宿泊する東山温泉に近い「歴史感動ミュージアム会津武家屋敷」もまったりと見学しました。

いろり端でいただく料理は夕食も朝食も絶品でした

いよいよ、東山温泉にある「いろりの宿 芦名」にチェックイン。夕食は鴨しゃぶ鍋をいただくプランです。

会津若松をはじめとする福島は酒どころ。泊まりなので心おきなく地元の銘酒を満喫しました。自然栽培で育てられた酒造好適米「五百万石」100%の純米吟醸酒、会津娘「春泥」をいただきました。蔵元は会津若松市内の「髙橋庄作酒造店」です。

炭火がほっこりと暖かく、いろり端での食事もいい体験でした。いろりで時間をかけてじっくり焼いた岩魚の塩焼きは骨まで火が通っていて、頭から丸ごとおいしくいただくことができました。

朝食では女将さんが厳選、いろりの炭火でじっくり焼いた「越田商店」の鯖が宿の自慢の一品です。

山椒が一粒だけ入った朝の茶碗蒸し。抜群に美味しかったです。

鍋や焼き鯖が美味しかったのはもちろんですが、女将さんが手作りしているという小鉢の料理ひとつひとつがとても美味しかったのが印象的でした。なんというか、料理自慢の叔母がいる郷里へ里帰りした感じ。客室などは最近流行りのリノベーション風ゴージャス宿ではないですが、アリアに似合いのプレミアムな宿なのでした。

「私の写真なんて撮らなくていいわよ」という女将さんに無理をお願いして朝食の仕事がひと段落したところをスマホで一枚。女将さんの気さくな人柄が、芦名の魅力のひとつです。

「究極の美味しさは産地にあり」を理念に、地域の食材を使った料理と地域のお酒のマリアージュを楽しむ「テロワージュの旅」。おすすめ宿への参加を打診されてどう思ったか、女将さんに尋ねてみると「地域の食材を大切にしてとびきりの料理を提供するのは、ずっとやってきた当たり前のことですよ」との答え。今回、私がいただいた夕食の鴨しゃぶも、地元で合鴨農法をやってた方から安定して鴨が仕入れられるようになったのがきっかけで始めたそうです。

ところが、コロナ禍の影響などもあり鴨肉を仕入れていた方が合鴨農法から撤退。現在は別の産地から鴨肉を取り寄せているそうです。当たり前のことを当たり前に続けていくのが、実はけっこう大変な時代になってきているのかも知れません。だからこそ、プレミアムな「当たり前」にこだわるテロワージュの旅に魅力があるのだということを実感できました。

夜の間に少し雪が降ったようです。ワイパー立てておくのを忘れてましたが、事前にエアコンを入れて無事出発。

2月8~9日には大内宿で「雪まつり」開催

芦名をチェックアウトして、今回のメインイベントでもある雪の大内宿へ。東京でこんなに雪が積もったら交通マヒで大変なことになるでしょうけど、タイムスリップしたかのような大内宿の雪景色に癒やされます。

茅葺き屋根から下がるつららの風情もまた一興。ちなみに、2月8日~9日には、第39回となる大内宿の雪まつりが開催されるそうです。太鼓の演奏やそば早食い競争、8日(土)の夜には花火の打ち上げもあるほか、7日~9日まで雪灯籠や本陣ライトアップなどの趣向で夜の時間も楽しめます。テロワージュの旅で訪ねてみるのはいかがでしょう(駐車場は大混雑でしょうから会津若松駅などからの送迎バス利用が賢明かも知れませんが)。

【関連情報】
大内宿観光協会公式サイト

さて、雪の会津若松&大内宿を訪ねたテロワージュの旅。郡山駅から大内宿まで往復の走行距離は約207kmでした。郡山駅でレンタカーを借りた時のバッテリー残量(SOC)は92%で、航続可能距離表示は367km。再び郡山駅東口広場での返却前に市内のコンビニに設置されている150kW器で少しだけお試し充電したものの、充電開始時のSOCはまだ31%も残っていたので、事実上、無充電で一泊二日の雪道旅を楽しめました。

セブンイレブン郡山南インター店の150kW(2口)器。

テロワージュの旅では、EVレンタカーとともにZESP3の充電カードを貸し出してくれて、急速充電を利用した場合45円/分(税込)、普通充電は3.3円/分(税込)とのこと。エンジン車と違い満タン返却の必要はないので、カードを使った急速充電をせずに帰着すれば充電代は不要です。

季節に合わせてテロワージュな福島旅を楽しみたい

今回は日産アリア B9 e-4ORCE で、雪の大内宿へのドライブ旅を満喫しました。「テロワージュの旅 in 福島」では、ほかにも福島市の土湯温泉にある「はるみや旅館」や、五色沼の新緑や紅葉が美しい「裏磐梯高原ホテル」、猪苗代の「沼尻高原ロッジ」といった宿がおすすめにラインナップされていて、それぞれに地産地食の自慢料理が待っています。

磐梯吾妻スカイラインのドライブや、高原や湖の新緑や紅葉など、季節ごとにいろんな旅を楽しむことができますね。レンタカー料金は1日目が3万3000円、2日目が2万9700円(ともに税込)で1泊2日では6万2700円とそれなりの金額ではありますが、車両価格850万円超クラスのフラッグシップEVである日産アリア B9 e-4ORCE(プロパイロット2.0も装備) でのプレミアムなドライブを楽しめるのは大きなポイントだと思います。

EVのレンタカーは各地のレンタカー店でもまだまだ数は少なく、ましてアリアは希少です。でも「テロワージュの旅 in 福島」なら、拠点の駅や空港までクルマを送迎してくれて至れり尽くせり。EV購入を検討している方にとっては国産最高級クラスのEVを体験するチャンスでもあります。機会があれば、お楽しみあれ!

取材・文/寄本 好則

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

執筆した記事