元記事:Electric Car Charge Posts To Be Installed In Every New Home In England by Johnna Crider on 『CleanTechnica』
新築の家には充電器設置がマストに
新しい家を買うとしたら、あなたは何が必要条件だと考えるでしょうか。もしくは家を借りるとしたら? 場所は絶対に重要ですよね。都心か、もしくは田舎に住みたいでしょうか。常に騒音がする飛行場の近く、もしくは折衷案として飛行場へのアクセスが良いように、高速道路の近くでしょうか。
さらに、どんな種類の家が欲しいでしょうか。伝統的なレンガ造りの家? コブハウス(※粘土、砂などの自然原料を使った土造りの家)? いずれにせよ、家を買うには多くを考慮に入れなければならないのは、誰でも知っていることです。
もしかしたら、あなたは電気自動車の充電器が既にインストール(設置)されている家を探しているかもしれません。イングランドでは今、新しく建てられる家すべてに電気自動車の充電ポイント設置を義務付けしようとしており、そうなれば今の、そして未来の電気自動車オーナーには都合の良い条件になるでしょう。
これが意味するところは、電気自動車オーナーが自分で一台も充電器を買っていないとしても、新築の家に標準設備として必ずついてくる、ということです。
10万台を超えるウォールボックス(家庭用充電器)が、政府の出す助成金で既に賄われましたが、法律が通れば純電気自動車、プラグインハイブリッド車両方のオーナーがさらに簡単にその恩恵に与かれるようになります。
なぜイングランドはこの取り組みを始めるのか?
2018年、イングランド政府は『ゼロへの道:よりクリーンな交通と工業政策への歩み』と名付けた出版物を出しました。この中の研究によると、2017年に810万台以上の中古車が英国内で売られ、1万台以上がゼロエミッション車両でした。これは2016年に比べ77%の増加です。
この研究によって分かるのは、消費者はゼロエミッションの選択肢に移行したがっており、実際にそうしているということです。一方、他の研究から引用された下のグラフは、2017年の英国内の一般・高速道路上のほとんどの車両がガソリンもしくはディーゼル車だったことを示しています。
前書きの中で運輸担当大臣の Rt Hon. Chris Grayling 氏は、「英国全体にわたるグリーン経済の高い成長、生産性」のために、政府が前年度中に「大胆で包括的な工業戦略」に着手したことを記述しています。
この政策は道路脇の二酸化窒素濃度問題の解決に大きな役割を果たし、21世紀用経済への準備を整えるものになります。目指すゴールは大気汚染物質への人体の露出や温室効果ガス排出の削減、そして英国のエネルギー保障政策を改善することです。
これらの政策の一つが、世界でもトップレベルの電気自動車充電インフラ網をサポートすることであると明言されています。リストには様々な具体例が示されており、「この先数年で建てられる家は、確実に電気自動車を迎える準備ができているようにします。事案に当てはまるすべての新しい家に充電器があるようにしたいのです。これについてはできるだけ早く協議に取り掛かるよう計画しています」と書かれています。
英国はレンジ・エクステンダーモデルの電気自動車、プラグインハイブリッド、純電気自動車が市場にある最もクリーンな車両であり、環境に相当有益であることを認知しています。
英国はゼロ排出車両のデザイン及び製造をする最前線に立ち、2040年までにすべての新しい車両を事実上ゼロエミッションにしたいと考えています。政府はNO2プランの中でも、化石燃料車のセールスを2040年までに終わらせたいと詳細を書いています。そして2050年までにはすべての車両をゼロエミッションにしたいとの希望を持っているようです。
(翻訳・文 杉田 明子)
イギリスのその政策を支える電源が中国製の原発『華龍一号』。何が正解か???になってしまいます(汗)
望月様、コメントありがとうございます。電気自動車と言えば原発、とお考えの方も多いように思いますが(笑)、
https://blog.evsmart.net/wp-content/uploads/2019/09/statistic_id514874_power-supply-mix-of-the-united-kingdom-uk-2014-2017.png
こちらをご覧いただければわかるように、イギリスの2017年の発電電力量ミックスは原子力発電19%、再生可能エネルギー29%と、再生可能エネルギーのほうが原子力の1.5倍弱もあるのですよね。
データに基づいて判断していきたいと思います。