元記事:CATL Planning 80 GWh Battery Factory Near Tesla Giga Shanghai by Steve Hanley on 『CleanTechnica』
最近、Morrow Batteriesがノルウェーで新しく作る工場について報じましたが、これは(年間生産量)計32GWh分のバッテリー工場を8GWhずつ4段階に分け、数年にかけて建設するというものでした。これも良いニュースですが、CATLからの最新発表とは比べ物になりません。CATLは上海にあるテスラのギガファクトリー近くに、年間80GWh分を生産できるバッテリーセル工場を建設する計画を進めています。これは80万台分(1台平均100kWhとして)の電気自動車を動かせる容量です。
あるCATL役員はロイターに、会社はテスラとの関係を深め、テスラが世界のパワーウォール蓄電システムと電気自動車で使うバッテリーの半分を供給したがっていると話しました。CATLは昨年、中国製モデル3用のバッテリーでテスラに供給を始めました。CATLは現在(年間)69.1GWh分のバッテリーを生産しており、さらに77.5GWh分の生産拠点を建設中です。
CATLは現時点で世界最大のバッテリーメーカーだと報道されており、この地位を死守しようとしています。テスラに加え、フォルクスワーゲン、ゼネラルモーターズ、BMW、ダイムラーやその他多くの中国自動車メーカーに電池の供給をしています。SNE Researchによると、2021年始めの4カ月でその販売量は(昨年比)約4倍の21.4GWhになりました。またLGエネルギーソリューションは同時期に販売数を133%増の14.2GWh、パナソニックは51%増の9.7GWhにしました。
CATL本社は中国南東部の寧徳市にありますが、より多くの才能が集まる上海に進出したいと考えています。寧徳では人材確保が難しく、上海に研究センターとグローバル・セールス及びオペレーションセンターを作ることも検討していると、情報提供者はロイターに話しました。
新しい工場では5,000人が雇用され、バッテリーシステムのエネルギー密度を高めるためにセルを車両フレームに直接取り込む「セル to シャーシ(CTC) テクノロジー」に焦点が当てられます。CATL会長のZeng Yuqun氏は、CTCテクノロジーにより電気自動車の航続距離を800km以上に伸ばすことが可能となり、2030年までに顧客に提供する予定であると話しました。比較対象として、現在CATLの同テクノロジーを使っている上海製テスラ・モデル3の航続距離は468km(日本向けSR現行モデルのテスラ公式発表値は448km ※WLTP)です。社はコバルトとニッケルを商品から排除する方法も懸命に模索しています。
CATLはテスラとさらなる協業について議論をしており、テスラがバッテリーソリューションについて助けを求めていると話しましたが、増産計画に関するコメントを拒否しました。中国国内でのテスラの販売数が今期落ち込んだという類の様々な噂が飛び交っていますが、テスラは今年4月、バッテリーのサプライヤーに作れる分のバッテリー全てを渡すよう要請しています。自社車両への需要に関してテスラがそれほど心配していないのは明白です。
(翻訳・文/杉田 明子)
CATLへの依存度は相当高まる。離れられなくなって、CATLを通じて中共の支配が浸透するだろうな。こうしてギガファクトリーを盗るための手が打たれていく。