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ヒョンデの新型スモールEV『インスター』4月10日発売開始/航続距離クイズの正解は458km!

ヒョンデの新型スモールEV『インスター』4月10日発売開始/航続距離クイズの正解は458km!

Hyundai Mobility Japanが新型スモールEV『INSTER(インスター)』を4月10日から発売することを正式に発表しました。デリバリーは5月頃からを予定。「INSTER 1台プレゼント」クイズの問題だったVoyageグレードの一充電走行距離は「458km」が正解でした。

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型式指定取得で諸元値も公表

Hyundai Mobility Japan株式会社(ヒョンデ)が、新型スモールEV『INSTER(インスター)』を2025年4月10日(木)から発売開始することを正式に発表しました。デリバリーは5月頃から順次開始の予定です。

ヒョンデが日本で発売するEV車種は、『IONIQ 5』、『KONA』、『IONIQ 5 N』に続いて4車種目。これまでの3車種は年間販売台数5000台の上限がある「PHP制度(輸入自動車特別取扱制度)」を利用していましたが、インスターでは型式認証制度による「型式指定」を取得しました。PHP制度より多くの手間やコストが掛かる型式指定を取得したのは、年間5000台(月割りで約417台)というハードルを超えてみせるというヒョンデの決意表明でしょう。

型式指定を受けたモデルであれば新車登録や車検手続きが簡素化されるほか、その車両に対する信頼感やリセールバリュー向上といったユーザーにとってのメリットも期待されます。

INSTER 1台プレゼントクイズの正解は「458km」

3月26日付けで正式に型式指定を取得したことで、未公表だった諸元の数値が公表されました。ヒョンデでは2025年1月にインスター日本導入の発表に合わせて、Voyage(ボヤージュ)グレードの一充電走行距離(WLTCモード)を当てた方の中から抽選で1名にインスター1台をプレゼントするキャンペーンを行っていました。今回発表されたボヤージュの一充電走行距離は「458km」です。搭載するバッテリー容量は49kWhですから、電費は「約9.3km/kWh」になります。

インスターのグレードバリエーションと価格、発表されたボヤージュとLounge(ラウンジ)グレードの主要諸元は以下の通りです。なお、バッテリー容量42kWhのカジュアルグレードの主要諸元は、まだ認証手続き中のため未発表です。

【インスターのグレードと価格(税込)】
●Casual(カジュアル):2,849,000円
●Voyage(ボヤージュ):3,355,000円
●Lounge(ラウンジ):3,575,000円

プレスリリースから引用。

ちなみに、私のマイカーであるKONA(コナ)カジュアルは、バッテリー容量はインスターの上位グレードとほぼ同じ48.6kWhでWLTCの一充電走行距離が456kmです。車重はインスターより300kgほど重いことなどから、タイヤサイズが小さいインスターのボヤージュでは500km近い数値になるのではと想像し、SNSでのEV仲間とのやりとりで「474km」(数字的なゴロがいいだけの理由です)と予想していました。

今回発表のリリース画像では「想像より、相当イケる!」というキャッチフレーズでしたけど、私の場合はちょっと想像を広げすぎたようです。とはいえ、458kmという航続距離、コンパクトEVとして十二分に素晴らしいと評価できます。

458kmを的中させた方、抽選を勝ち抜けるといいですね。ヒョンデにはまだ未確認ですが、ピタリ賞がいない場合、おそらくニアピン賞から抽選、になるんだと思います。私は応募しなかったので、応募した方にはもう何か通知があったのか気になります。

20〜30歳代の購入者比率が増加

今回のリリースでは購入(予約)へのアンケート結果が紹介されていました。興味深いのが「年代別購入者」の年代分布の割合です。従来、こうしたEVユーザーへのアンケートでは40〜60歳代が圧倒的多数になるのが常でした。インスター購入者でも40〜60歳代が多いのは同じですが、たとえば、2023年にENECHANGE株式会社が行ったアンケート(関連記事)と比較して、20歳代が4.0%→7%、30歳代が12.9%→21%、20〜30歳代の合計では16.9%→28%に増加しています。

インスターはすでに300台以上の予約を獲得しているとのこと。コンパクトで価格を抑えたEV車種の登場は、EV普及の重要なポイントです。今の日本ではヒョンデやインスターの知名度は「もう少し頑張りましょう」って感じであることは否めません。でも、次第に街を走るインスターの数が増え、航続距離の印象などを含めて「これがいいじゃん!」と気がつく人が増えれば、世の中の雰囲気が変わっていくことになるのだと思います。

インスターの販売動向に注目しつつ、できるだけ早く長距離試乗レポートなどをお届けしたいと思っています。

文/寄本 好則

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この記事を書いた人

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • VoyageグレードのWLTCがVoyageとLoungeが同じというのが不思議です。重量が軽くタイヤも細いVoyageの方がいいはずです。KONAの場合でも軽くてタイヤの細いVoyageの方がWLTCが長くなっています。また、バッテリ容量と車重から見て、INSTERの方がKONAより電費が良くないのは何故でしょうか? 

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