パナソニックが数百名をテスラのギガファクトリー(米国ネバダ州)に派遣、自動車分野への投資を増加

日本語のニュースが出るかなぁと思って少し待っていたのですが、かなり大規模な投資なのにブルームバーグさんがちょっとしかカバーしなかったようなので、詳細に掲載している米国東海岸時間2015/6/8 5:10am時点でのロイターの英語版記事を抜粋してお伝えします。

パナソニックが数百名をテスラのギガファクトリー(米国ネバダ州)に派遣、自動車分野への投資を増加

記事の概要です。

  • 2015年秋よりリチウムイオン電池の生産の準備のためスタッフを派遣
  • 2016年よりバッテリー工場(テスラ ギガファクトリー)が生産を開始
  • 2015年だけで自動車分野へ600億円の投資
  • 自動車産業のテクノロジーパートナーシップを広げようとしている

以下、ロイターの英語版記事の抜粋となります。文章に間違いがあれば、それは私の責任です。
パナソニックは数百名の社員を米国テスラ モーターズのネバダ州にあるギガファクトリーへ派遣する。派遣は2015年秋からで、来年から生産を開始する電気自動車向けのリチウムイオン電池を生産する準備をするためだ。

野心に満ちた自動車メーカーであるテスラ社とのパートナーシップは、パナソニックにとって、近年低価格競争を仕掛けてきているアジアの競合他社によるビジネスの損失をストップさせ、大胆な事業再編の中核であると位置づけられている。パナソニックはスマートフォンやプラズマテレビのような収益性の低い商品を辞め、家庭用のの節電システムや自動車分野へ方向転換をしてきた。今年だけで、自動車分野への投資は600億円近くになる。

パナソニック オートモーティブ & インダストリアルシステムズ社(AIS)の伊藤社長は、「まず最初の時点で数百名を派遣することになる。秋から開始の予定だ。」と、6月8日の記者会見で記者に語った。

伊藤社長によれば、パナソニックは今会計年度(2017年3月まで)におおよそ600億円を自動車分野に投資することを計画している。この投資には、テスラが総額約6000億円かけると発言しているギガファクトリーを含む。ギガファクトリーはテスラが売り上げを増加させるために必須であり、テスラは約30-40%の投資をパナソニックに期待している。

同社長によれば、600億円の一部は、スペインの自動車部品メーカーFicosa社との共同プロジェクトにも投資するとのこと。Ficosaはブラインドスポット検出や自動駐車技術などの先進運転者支援を得意とするグローバルメーカーだ。

ドイツのコンチネンタルやボッシュ、日本のデンソーなどのより大きな競合がひしめく領域で、追加で他の企業への投資はあるか、と確認したところ、伊藤社長は以下のように答えた。
「パナソニックは他のメーカーとパートナーシップを拡大することを検討していく。我々にはセンサーがあるが、将来的には、車外の情報を収集し、運転者に知らせたり、自動的に制御を開始する技術が必要だと考えている。この領域には知見がないため、他の企業と協力をしていきたい。」
Copyright: Ritsuko Ando (Editing by Chris Gallagher and Kenneth Maxwell)

翻訳者のコメント:
ギガファクトリーが来年の本格稼働に向けて、いよいよ動き出しました。下の動画は2015年5月時点でのギガファクトリーの様子です。DJI Phantom 3 Professionalドローンにより、1.6km離れたところからGPSで操縦。安全のため、作業員はいないタイミングに、上空122mから撮影したとのこと。
来年はテスラ・パナソニック陣営、日産・AESC陣営、GM・フォルクスワーゲン等・LG Chem陣営、そして三菱自動車・GSユアサ・東芝陣営の4つに分かれることになるのでしょうか。現時点までの投資額では前2社が大きめですが、2014年時点のシェアはパナソニックの一人勝ち。2016年にはギガファクトリーの稼働でこの差はもっと開きそうです。他のメーカーは、バッテリーの価格でなく、性能でかなり大きな差を早い時点で付けないと生き残るのが難しくなるかも知れません。


3 thoughts on “パナソニックが数百名をテスラのギガファクトリー(米国ネバダ州)に派遣、自動車分野への投資を増加”

  1. こんにちははじめまして
    今村と申します
    今日こちらを発見し、感動しています。
    これから楽しみにしています!

    今後のテクノロジーの未来について良くも悪くも考える日々が続きます

    その中でEVの普及は環境問題の改善に大きく影響するので知識をしっり持ち、さらには自身でも普及させていきたいとさえ思っています。

    そこで一つ疑問なんですが
    EVがこれからどんどん日本にも入ってくるのは確実かと思うのですが、それに対したエネルギー供給のインフラは現在どのようになっているんでしょうか?

    今後再生可能エネルギーも盛んになってくると、稼働のEVと見合った供給も可能なのでしょうか?

    EVの普及より先にエネルギー供給のインフラを先に考えるべきなんでしょうか?

    僕がEVに着目したのは環境問題の懸念からでした。

    今猛烈に勉強中してます。
    質問の意図が間違っていたらすいません。
    何か関連記事や資料などありましたら教えてもらいたいです。

    僕も独自でサーチは続けています。

    1. 今村様、コメントありがとうございます!今後も可能な限り公平でデータに基づく情報をお届けしていきたいと思います。

      >EVがこれからどんどん日本にも入ってくるのは確実かと思うのですが、それに対したエネルギー供給のインフラ

      そうですね、まだEVはコスト面で少し他の車両より高額ではありますが、今年から2025年くらいにかけて解決に向かうと思います。Bloomberg New Energy Finance(BNEF)というシンクタンクは、2025年にはEVとガソリン車のコストが、同一性能であれば同じになると予測しています。現時点では電気自動車はガソリン車より加速性能が勝っていますので、ある程度高額な電気自動車ではこの「コストが同じくらいになる」ことが実現できてしまっています。

      さてエネルギー供給のインフラですが、EVのエネルギーは電力ですよね。
      ちなみにこちらで、日本のすべての乗用車(何%とかじゃなく、軽自動車も含めて100%です、トラック・バス等は除きます)を電気自動車にした場合、日本国内の発電電力量はどの程度増加するか、というのを試算しています。
      https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/ev-and-fossil-fuel-power-station/#title03
      結果は約10.1%。この発電電力量は、2010年に実際に日本国内で発電された電力量と同じくらいです。東日本大震災以降、日本国内では大規模なピークシフトと節電が進み、発電電力量は減少していますが、10.1%だけ多く発電することができれば電気自動車を賄うことはできるのですよね。
      また電気自動車の充電は夜間に行うことが一般的ですが、夜間といっても午後6時なのか、深夜3時なのかで全く違います。今後は電気自動車の充電器や車自体もインテリジェントになり、電気が余っている時間帯や電気代の安い時間帯に集中して充電するような仕組みが導入されると想像されます。すでに一部の電気自動車ではタイマーで充電開始時間を指定したり、指定した時間に充電を停止したり、充電する速度や量を指定できるものもあります。

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