【速報】四国初! 鳴門市にテスラスーパーチャージャーがオープン

関西方面から見て四国の玄関口となる徳島県鳴門市に、日本で21箇所目、四国で初めてとなるテスラスーパーチャージャーがオープンしました。EVsmartブログならではのユーザーレポーターとして、モデルSオーナーにして、テスラへの理解が深い池田篤史氏に、急遽、埼玉県から徳島へ遠征取材(モデルSで!)していただきました。

四国初! 鳴門市にテスラスーパーチャージャーがオープン

日本初、8つの充電ポストが並ぶ!

ご存知の方も多いと思いますが、スーパーチャージャーはテスラ専用の超高速充電器です。本日はオープニングイベントの席でテスラジャパンのチャージングマネージャー兼カントリーマネージャー、秋本聡宏様にお話を伺うことができました。

これまで日本のスーパーチャージャーは少ない所では1~2基、多くても6基だったのですが、日本で初めて8基のポストが設置されました。

四国初! 鳴門市にテスラスーパーチャージャーがオープン

スーパーチャージャーは2012年から継続的にバージョンアップを繰り返しているため、いくつかの種類が混在していますが、鳴門では日本で最も一般的な120kWのものが設置されました。より強力な150kWや250kWの設備がアメリカではすでに導入されていますが、日本はもう少し先になるようです。

とはいえ、120kWで充電すれば「瞬間最大風速」で1時間あたり600km分以上充電することができます。満充電に近づくにつれ、バッテリー保護のために充電速度は落ちていくので実際には30分あたり300km分ぐらいですが、充電器の出力向上に伴って時間はさらに短縮されていくでしょう。

日本のスーパーチャージャー設置は新たなステージに

秋本聡宏様
いろいろと説明していただいた秋本聡宏氏。

スーパーチャージャーが設置されたのは、鳴門市内の「大人の隠れ家リゾート・モアナコースト」。神戸淡路鳴門自動車道の鳴門北ICからはクルマで2分の好立地です。

鳴門は非常に利便性の高い立地で、テスラ車がここでしっかり充電すれば松山でも土佐清水でも、四国の反対側までたどり着くことができます。ここに設置した理由は既存のオーナーの要望があったことや、テスラ モデル3の発売によって予想される充電需要への対策とのことです。

今後はスーパーチャージャー同士の隙間を埋めていくことで、日本全国どこにでもスーパーチャージャーだけで旅行できるよう、計画が進められています。また、都市部のマンションにお住まいで自宅充電ができないオーナーのためにもアーバンスーパーチャージャーの設置も推進するとのことです。

アーバンスーパーチャージャー拡充戦略の第一歩となるのが、この夏にオープン予定の東雲スーパーチャージャーで、まだ具体的な設置時期やポスト数は公表できないのですが、今後は鳴門スーパーチャージャーのように大規模な施設も増えるそうです。

大型セダンのモデルSと異なり、ミッドサイズセダンのモデル3は価格が安くなった(それでも高いけど!)ことに加え、日本の道路事情に合ったサイズのため、販売台数が大幅に増加することが予想されます。このため「テスラジャパンでは車という製品自体も大切だが、今後はサービスネットワークや充電ネットワークを拡充していきたい」(秋本様)ということで、その意気込みが8基というスーパーチャージャーの設置台数に現れているのだと思います。

絶好のロケーション

秋本氏に、これまで日本で8基のスーパーチャージャーを設置できなかった理由を聞いてみると、なかなか全ての条件が揃った場所がないとのことでした。適切なロケーションを求めてたどり着いたのが、「大人の隠れ家リゾート・モアナコースト」です。高速道路の出口からも近く、広大な敷地があり、ホテルの電気設備ではなく電力線から直接電気を引き込めるなど、様々な要素が揃ったことで、この大型スーパーチャージャーが実現しました。

オーナーにとっても、充電を待つ間にお手洗いを借りたり、Wi-Fiでインターネットに接続したり、お茶や食事だけでなく、長旅の疲れを癒やす投宿先としても利用することができます。さらに、近隣には大塚国際美術館や鳴門の渦潮などの観光資源や、渦潮の激しい潮流で身が引き締まった鳴門鯛などの海産物も豊富です。

今回の取材でも海の幸をいただきました。

四国と本州を結ぶ神戸淡路鳴門自動車道はよく整備されたとても走りやすい道路で、テスラの運転支援システム、オートパイロットを使えばストレスなく目的地まで着くことができます。

長引く不況やガソリン代の高騰、若者の車離れなどにより長距離ドライブという言葉を最近はあまり聞かなくなってしまいましたが、EVインフラの普及と共に再び車で出かける時代が近づいているのかも知れないと感じた、そんな鳴門のスーパーチャージャーでした。

(池田篤史)

この記事のコメント(新着順)6件

  1. いつも楽しく読ませて頂いております。
    当方も行きたかったのですが、日程の都合がつかずに残念でした。
    モデル3にも乗ってみたかったので余計に残念です。
    ロケーションが良い所みたいなので是非行ってみます。
    宿泊はペットが入れないとの事でしたので近くの預かりショップを紹介頂きました。
    中部エリア居住なので、四国一周の旅にモデルXで行ってみます。
    今後とも楽しみにしております。

  2. 仙台で毎日快適にモデルXに乗っています。
    8月末には妻用でモデル3も納車になりそうです。
    モデルXでは毎日150km以上走るため頻繁にスーパーチャージャーが4基あるロイヤルパークホテルに行きますが毎回ほとんど私しかいません。
    ホテル側も4台分を無駄と感じているのかスーパーチャージャーの駐車場所にホテルの社用車2台を常時駐車している仕末です。
    スーパーチャージャーが6基あった盛岡でも充電中は私だけでした。
    テスラの普及を願っていますが、地方はこれからもこんなものでしょう。
    鳴門も365日中10日くらい混むだけのように感じます。
    アメリカ本土で見たようなスーパーチャージャーが10〜12基あって満充電中など、日本ではテスラを愛している私でさえ無理だと感じます。
    6〜8基のスーパーチャージャーを作るのではなく、2〜4基のスーパーチャージャーを多く作る方がテスラの宣伝にもなりますし、テスラオーナーにとっても利便性が倍増するように感じます。
    どう思いますか?ご意見ください。

    7/4の各局の市川市テスラ車導入に対してのコメンテーター達の決まりきった批判意見、特にクルマに詳しく雑誌連載を持っているテリー伊藤にはがっかりしました。
    見損ないましたよ!
    スポンサーが喜ぶようにテスラの電池より国産車の電池の方が上で1/3以下の値段だとか聞きたくないですよ、、、テリーさん、ちょっと好きだったのに。

    1. スウィーツ様、なるほど場所を増やして台数を減らす、ってことですね。確かにそれでもいいように思いますが、多分一か所にたくさん設置するほうが楽かと思います。結局足りなくなったら意味ないですしね。充電スタンドの設置はなかなか大変ですよ。設置者へのメリットは最初はなかなか出せないし、そもそも1基設置じゃメリットはほぼゼロ。その上ガソリン車が駐車したときにはクレーム来るし、デマンドチャージもあるし。とにかく自動車メーカーが必死で設置するしか、広がる理由がないと思います。

      市川市の件、テスラはかなり得しましたね!タダで宣伝になったし、市長が乗るような車だってことで、プレミアムブランドとしても認知されたという。

  3. 病院の駐車場に簡易版でもいいので、充電スポットがあれば嬉しいなぁー
    診察って待たされるからちょうどいいのに笑っ

    1. kouji様、コメントありがとうございます!東京だと医科歯科大の附属病院には無料の充電器がありますね。たまに行くと使いますが、何時間にもなることがあり、結構充電できちゃいます。

    2. 病院つーか医院や診察所など小さい医療施設に充電スポットがあると有難いでしょ。たとえ普通充電器であっても60分で3kWh溜まれば20km程度は走れますんで。
      問題は高圧受電の場合。変圧器容量があっても高圧電力基本料金が月額4500円上がるんでランニングコスト的につけたがらないかもです。そこは蓄電池やデマンド抑制サービスなど何らかの手が必要になり今度はイニシャルコストが高くなる。それだからよほど経営者に理解がないとつかないかも。
      自身はテスラ車に乗る医師が勤務している物件を担当しています、もし話があれば回してもらっても構いません(該当地域は名古屋)。

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この記事の著者


					池田 篤史

池田 篤史

1976年大阪生まれ。0歳で渡米。以後、日米を行ったり来たりしながら大学卒業後、自動車業界を経て2002年に翻訳家に転身。国内外の自動車メーカーやサプライヤーの通訳・翻訳を手掛ける。2016年にテスラを購入以来、ブログやYouTubeなどでEVの普及活動を始める。

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