タジマの新型EV一気乗り【03】商用バン『TVC-700』と7人乗り『TWC-07』お披露目&発売発表

モンスター・タジマこと田嶋伸博氏が率いるタジマコーポレーションが複数車種の新型EV発表&試乗会を開催。シリーズレポートの第3弾は、小型商用バンと7人乗りの電気自動車。商用バンの価格は400万円台で、補助金も使えます。

タジマの新型EV一気乗り【03】商用バン『TVC-700』と7人乗り『TWC-07』お披露目&発売発表

急速充電には対応せず価格を抑える

一気に複数車種の新型EV発売が発表されて、一緒に参加したライターの木野さんとともに驚いた(事前に発表内容は詳しくわかっていなかった……)タジマコーポレーションの一気乗り試乗会。今回は、いわゆるワンボックスタイプの電気自動車、小型商用バンの『TVC-700』と、7人乗りワゴンの『TWC-07』を紹介します。

まずそれぞれの価格は、『TVC-700』が488万4000円(税込)で、経済産業省のCEV(Clean Energy Vehicle)補助金では35万円、環境省の「商用車電動化促進事業」の補助金の場合152万5000円の交付を受けることができます。

7人乗りの『TWC-07』は547万8000円(税込)で、現状ではまだCEV補助金の対象車種にはなっていません。広報ご担当社に確認すると「今後、CEV補助金を受けられるよう調整中であるのと併せ、タクシーを対象とした補助金の対象となるよう進めている」ということだったので、購入を検討している方は、まずはタジマコーポレーション(以下、タジマ)へ問い合わせしてみてください。

駆動用バッテリーは、ともにCATL製のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーで、容量(総電力量)は41.86kWh。一充電航続距離(WLTC)も251kmで同じです。

一点、とくに留意しておくべきなのが、両車ともチャデモ規格の急速充電には対応していないことです。タジマのようなファブレスメーカーにとって、中国OEMのベース車両にチャデモ急速充電のシステムを搭載すると大きなコストアップになります。走行ルートなどが比較的読みやすい商用車やタクシー用途に的を絞り、急速充電機能を割愛することで車両価格を抑えているということです。

普通充電の最大受電性能は6.6kW。単相200V 30Aのコンセントなどから充電することを想定しています。また、当日お披露目された車両は「CCS2」のインレットを装備していて、充電用ケーブルのプラグは日本の公共普通充電設備で一般的な「タイプ1」ではなく、穴数が多い「タイプ2」を使う仕様になっていました。

拠点での基礎充電の際にはタイプ2のケーブルを用意しておけば問題ありません。でも、公共充電器を使うためには「タイプ1→タイプ2」のアダプターが必要になります。こうしたアダプターはネットショップなどで販売されていますし、おそらく、オプションとして用意されるのではないかと思います。

TAJIMA TVC-700
TAJIMA TWC-07

【主要スペック】

TAJIMA
TVC-700
TAJIMA
TWC-07
登録種別小型貨物車
(自家用/事業用)
小型乗用車
駆動方式後輪駆動
全長×全幅×全高(mm)4495×1680×1990
ホイールベース(mm)2925
最低地上高(mm)165
車両重量(kg)13901450
車両総重量(kg)22001835
最大積載量(kg)700
定員(名)27
最小回転半径(m)5.5
原動機種類永久磁石同期モーター
最大出力(kW)60
最大トルク(Nm)220
最高速度(km/h)90
定格電圧(V)335
バッテリー種類LFP
容量(kWh)41.86
急速充電非対応
普通充電対応出力(kW)6.6
一充電航続距離(km)
※WLTCモード
251
車両本体価格(税込)4,884,000円5,478,000円

加速感やブレーキのフィーリングは「まずまず」

中国メーカーのベース車を日本に導入して改良を施す、ファブレスタイプの商用バン。今までにもフォロフライの『EV VAN F1』や、HW ELECTROの『ELEMO-L』など(車名から各関連記事にリンク)に試乗したことがあります。

今回も、駐車場内で一周200mほどの周回コースではありましたが、『TVC-700』に試乗することができました。ファブレス商用バンには「ブレーキのフィーリングが心許ない」傾向がありますが、『TVC-700』の感触としてはアクセルを踏み込んだ時の加速感や、ブレーキの効き具合なども「まずまず」といった印象です。日本で活躍するEVとして及第点、とは思いましたが、全体の乗り心地や操作感として、たとえば日産の『e-NV200』に比べると、なんというか、ざっくばらんな感じを受けることは否めません。

ベース車を生産している中国OEMについては非公開でした、が、シフトノブに「SRM」と記されたロゴマークを発見。ググってみると、东方鑫源集团有限公司(鑫源集団)というメーカーが、2022年7月末にSRM鑫源新能源というブランドを立ち上げてCATLと提携するというニュースを発見。さらにググると、ベース車とおぼしき車種紹介のページもありました。「鑫源」は、日本語読みするとたぶん「しんげん」なんだと思いますが、中国語に明るい方、ご教示いただけたらうれしいです。

鑫源汽車公式サイトから引用。

なにはともあれ、『TVC-700』と『TWC-07』はともにAC100V 1500W のコンセントも標準装備。バックモニターやオートヘッドライトなども備えています。日本国内で発売されるワンボックスEVの選択肢が限られる中、小型商用バンに加えて、7人乗りワゴンまでラインナップしてきたタジマの意欲を感じる発表&試乗会なのでした。

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取材・文/寄本 好則

この記事のコメント(新着順)2件

  1. タジマの熱意を感じさせる記事ですね!
    ただe-NV200のレベルを超えていないとすると、かなり物足りない気がします。
    日本の大手メーカーはどうなっているの?という話になりますね・・

  2. 急速充電に対応させないのならせめてバッテリーは60kWhは最低限ではないでしょうか。
    タクシーなど無理でしょ。
    せいぜいが旅館などの送迎では?

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					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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